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H22年度入試問題分析(東大寺学園中・算数)

2010.07.20 16:38|入試問題分析(算数)
今回は東大寺学園の算数の入試問題です。

3番
太郎君はマラソン大会の練習のために,池のまわりを何周もまわることにしました。太郎君は5分間走っては2分間歩き,また5分間走っては2分間歩く,ということを何度もくりかえします。ただし,太郎君が走るときの速さと歩くときの速さはそれぞれ一定です。太郎君がスタート地点からはじめると,1周目は10分,2周目は10分30秒かかりました。このとき,次の問いに答えなさい。
(1) 太郎君が走るときの速さと歩くときの速さの比を,最も簡単な整数の比で答えなさい。
(2) 3周目は何分何秒かかるか答えなさい。
(3) 池の周りを何周もまわるとき,1周するのに最大で何分何秒かかるか答えなさい。また,何周目ではじめてその時間がかかるか答えなさい。


(1)
下図のように走ったところを直線で,歩いたところを点線でかいて整理してみる。
東大寺3-1
1周目の10分のうち,走りは8分,歩きは2分,
2周目の10分30秒=10.5分のうち,走りは7分,歩きは3.5分とわかるので,
(走りの速さ)×8+(歩きの速さ)×2=(走りの速さ)×7+(歩きの速さ)×3.5
(走りの速さ)×1=(歩きの速さ)×1.5
となるので,
(走りの速さ):(歩きの速さ)=3:2
となる。

(2) 上図を使って考えると,3周目は10分10秒かかるとわかる。

ここで,(走りの速さ)=<3>m/分,(歩きの速さ)=<2>m/分とすると,この池1周の長さは
<3>×8+<2>×2=<28>(m)となる。
また,太郎君は5分の走り,2分の歩きの7分1セットで,<3>×5+<2>×2=<19>(m)進むことがわかる。

(3) 1周の時間を最大にするには歩きの時間をできるだけ多くすればよいのは直感的にもわかる。
歩きの時間は最大で4分(4分以上にしようとすると,1周の距離を越えてしまうことをちゃんと確認すること!)。
その場合,走りの時間は(<28>-<2>×4)÷<3>=20/3(分)→6分40秒
よって,最大の時間は4分+6分40秒=10分40秒

走りの時間が6分40秒になるのは,走りの5分のうち,後半1分40秒の間にスタート地点に戻った場合。
あとは,下の図を用いて,距離が<28>の倍数になったときの時間を丹念に調べあげる。
すると8周目を回り終わったときに,走りの5分がちょうど終わることがわかるので,答えは9周目
東大寺3-2
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凝結高度

2010.07.13 19:59|マメ知識集
凝結高度
空気のかたまりが上昇すると,上空に行くほど気圧(空気が地面を単位面積当たりを押す力)が低くなり,空気のかたまりは膨張します。このとき,空気のかたまりとまわりの空気との間では熱のやり取りがほとんどない状態(断熱状態)と考え,この体積変化を断熱膨張といいます。断熱膨張では,膨張するのに必要なエネルギーを空気のかたまり自身が持っているエネルギーでまかなう事になりますので,空気のかたまりの持つエネルギーは減り温度が下がります。

水蒸気が含んだ空気が上昇すると,断熱膨張によって,温度が下がって水蒸気が凝結して雲ができます。この雲の出来始める高さを凝結高度といいます。その高さは,地上の気温をT℃,露点をt℃としたとき,およその凝結高度=125×(T-t)m と,表すことができます。

知っておくといい事があるかも!!

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H22年度入試問題分析(西大和学園中・算数)

2010.07.06 21:39|入試問題分析(算数)
今回から算数も再び関西の入試問題に戻って西大和学園中学の問題を解説します。

3科日程
1番(6)
2つの時計A,Bがあり,それぞれの針は,正確に一定の速さで動きます。(中略)時計Aがちょうど8時をさしたときに,時計Bをちょうど9時にあわせました。このあとに,はじめて時計Aと時計Bそれぞれの長針と短針のつくる角の大きさが等しくなるのは,時計Aが□時□分をさすときです。ただし,「分」は小数第2位を四捨五入した数を入れることとします。(問題文一部改)


A,Bの長針は同じところからスタートして同じように動き,A,Bの短針は常に30度の角度を保ったまま動きますので,問題文の条件を満たすのは,長針が作る直線が短針が作る角度を2等分するときです。これは「短針が作る大きいほうの角度を2等分する場合」と「短針が作る小さいほうの角度を2等分する場合」の2回が考えられるが,先に起きるのは前者の方です。
ここで,A,Bの短針の(小さいほうの角度の)ちょうど真ん中を通る針の動きを考えると,この針と長針がなす角が180度になればよい。

〔1〕分後にこのようなことが起きるとすると,
(240+270)×1/2+[0.5]=[6]+180
[5.5]=75
[1]=13.63…=(8時)13.6(分)

ちなみに,2回目は
(240+270)×1/2+[0.5]=[6]
を解いて,
[1]=46.36…=(8時)46.4(分)ですね。

六甲中学の問題でも使った「影武者」の発想を使うとわかりやすいですね。

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