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2012(H24)入試分析 桜蔭中学校 算数

2012.03.25 14:02|入試問題分析(算数)
今回は桜蔭中学校です。言わずと知れた、女子の名門。
その名門校の算数入試問題を、道幸が分析します!

まずは、入試状況からです。
昨年度 出願者数 503人 受験者数 500人 合格者数 255人 実質競争率 2.0
今年度 出願者数 588人 受験者数 581人 合格者数 259人 実質競争率 2.2
というわけで、今年は昨年より受験者数が増え、首都圏女子の最難関の一つ桜蔭中学は今年激戦でした。
合格最低点を公表しない学校なので、はっきりしたことは分かりませんが、だいたい70%をきちんと取りきることが合格への最低条件でしょう。
算数は、50分で100点満点。分量は多くも少なくもなく、妥当なところ。難易度も決して高くはありません。難問揃いというわけではないので、70%をきちんと押さえていくことは決して難しくないように思います。

さて、問題分析といきましょう。
Ⅰ (1) 計算問題2問 これは落としてはいけません。
  (2) 数の性質の問題。小問3題。やや難しく感じるかもしれません。
Ⅱ 回転体の体積と表面積 小問2題。できないと困ります。
Ⅲ ニュートン算 小問2題。これは差がつく問題のように思います。
Ⅳ 数列 小問3題 あせってミスをしなければ取れる(でも意外と差がつくかも)
Ⅴ 点の移動と立体切断 小問3題 小問で求めた解答を次の問題で使っていくという形式なので、全滅しないように!落ち着いて取り組めば、難しい問題ではありませんから、取りきれるでしょう。

ここではⅠ(2)を取り上げます。

桜蔭中学校Ⅰ(2) 

4けたの整数のうち,28の倍数は〔 ア 〕個あります。また,28で割ると小数第1位でちょうど割り切れる4けたの整数のうち,最も小さい数は〔 イ 〕です。4けたの整数のうち,28で割ると小数第1位でちょうど割り切れる数は〔 ウ 〕個あります。


アは受験生ならできて当然ですね。1000~9999で28の倍数の個数を求めるわけですから、
9999÷28=357余り3 … (あ)
999÷28=35余り19 …(い)
(あ)の商-(い)の商=357-35=322(個) … ア
という解き方が一般的ですね。

これ以外に、28×□の答えが1000から9999の範囲になればいいと考えると、
1000÷28=35あまり20なので□=36が最小値
9999÷28=357あまり3なので□=357が最大値
よって、□には36から357までの整数が順に入りますから、357-36+1=322(個)
と考えてもいいですね。

さて、後半の「小数第1位でちょうど割り切れる」という問題ですが、こちらはあまり見かけない問題です。
4けたの整数÷28=□.△と小数第1位で割り切れるとすると、
□.△×28=4けたの「整数」 となりますから、小数第一位が0にならないといけません。
つまり、△×8の一の位が0になるということですから、△=5に限定されます。
商が□.5になるということは、28の倍数と倍数のちょうど真ん中にある数がこれにあてはまる数ということになります。
したがって、28×35+28=1008あたりから数直線をかいてみると

2012桜蔭の線分図

図の★印が当てはまる数。
よって、ウの答えは、アの答えより1少なく、322-1=321(個)
イは、1008+14=1022

ウは、次のように、分数を利用しても解くこともできますね。

2012桜蔭の分数の図
約分してこの分数が整数になれば、4けたの整数は「28の倍数」となりますが、分母に7が残れば循環小数(同じ小数が繰り返し出てくる)となってしまい、小数第1位では割り切れません。
分母に2×2=4が残るとき、小数点以下は0.25か0.75となり、小数第2位で割り切れますから、これもあてはまりません。
分母に2だけが残ったとき、小数点以下が0.5と、小数第1位で割り切れるということになります。
そして、このとき、分数は2×7=14で約分できていますから、分子の4けたの整数は14の倍数ということですね。
これから分かるのは、小数第1位でちょうど割り切れているのは、14の倍数だけど、28の倍数ではない整数ということです。ここから答えを導くこともできますね。

いかがでしたか?

ところで、上本町校の新校舎が完成!写真は個別のブースです(^^)
ちょっと覗いてみてください。お待ちしています。
上本町校個別ブース
ちなみに、場所は地下鉄「谷町九丁目駅」と近鉄「大阪上本町駅」の間で、千日前通りに面しています。
ビルの入口に「数理教育研究会」の青い看板が出ています。
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2012(H24)入試分析 算数 渋谷教育学園幕張中学校

2012.03.24 15:15|入試問題分析(算数)
こんにちはーーーーーっ!
算数科の宇高です。

それでは,今回は渋谷教育学園幕張中学校(以下,渋幕)の一次入試を見てみましょう。
この3年,競争率としては2.2倍~2.4倍ぐらいで推移しています。
ただ,算数自体は難易度の変動が激しいので
(100点満点中受験者平均が,2009年度は39.5点,2010年度が64.1点,
2011年度が40.4点,2012年度が60.5点。すごい乱高下ですね…(^o^;;),
日ごろのテストで,どんなレベルの問題にあたろうが
「時間内でいかに効率よく点数を稼いでいくか」
ということは常に強く意識しておく必要があります。
そして,渋幕の一次入試では,特に算数と理科において,
受験者平均と合格者平均の格差が大きくなっています。
算数,理科でしっかり力をつけておくことが合格への近道となるといえるでしょう。

さて,実際に問題を見てみましょう。
個人的には「このゲーム,やってもテンション上がらないだろうな…」と思ってしまうこの問題(笑)。

(問題)H24 渋谷教育学園幕張中学校・算数 大問2番
1~13の数が書かれたカードがそれぞれ4枚ずつ合計52枚あります。真一くんと和子さんと研二くんの3人は,次の手順にしたがって,このカードを使ってゲームをします。

手順1 はじめに,52枚のカードをすべて裏にして積みます。一番上のカードを表にしてそのとなりにおき,表にしたカードに書かれた数をAとします。
手順2 真一くんと和子さんと研二くんはこの順に,残りの裏になっているカードから,1枚ずつカードを引きます。
手順3 3人は次のルールにしたがって,自分がゲームを終了するかどうかを判定し,ゲームが終了したときに得点が決まります。
① 自分の手元にあるすべてのカードに書かれた数の合計がAより大きいときは,手元にあるカードの枚数に関係なく,自分の得点を0点として,ゲームを終了します。
② 自分の手元にあるすべてのカードに書かれた数の合計がAと同じときは,手元にあるカードの枚数を得点として,ゲームを終了します。
③ 自分の手元にあるすべてのカードに書かれた数の合計がAより小さいときは,ゲームを続け,手順4に進みます。
手順4 ゲームを続ける人は,裏にして積まれたカードからもう1枚カードを引き,それを手元にあるカードに加えて,手順3に戻ります。

全員がゲームを終了したときに,もっとも得点の高い人が勝ちとなります。ただし,カードを引く順番は,真一くん,和子さん,研二くんの順で,最後の一人になってもカードを引き続けます。3人は,このゲームを1回しました。
次の各問いに答えなさい。

(1) このゲームで考えられる最高得点は何点ですか。
(2) Aが8のとき,真一くんは3点,和子さんは4点,研二くんは5点で,研二くんの勝ちとなりました。このとき,真一くんが持っているカードに書かれている3つの数を答えなさい。


試験中の緊張した状況で読むと,なかなか条件がつかみにくいかもしれませんね。
具体的に見てみましょう。例えば一番最初に表にしたカードの数(A)が8のとき,

☆ 真一くんが1枚目に5を引き,2枚目に4を引いた場合,合計がA=8より大きくなるので,この時点で真一くんは「0点」になってゲーム終了です。
☆ 真一くんが1枚目に5を引き,2枚目に3を引くと,合計がAと等しくなるので,真一くんの得点は「2点(引いたカードは5と3の2枚)」となってゲーム終了です。
☆ 真一くんが1枚目に5を引き,2枚目に2を引くと,合計がAより小さいのでゲーム続行です。次に1を引くと,合計がAと等しくなるので,真一くんの得点は「3点(引いたカードは5と2と1の3枚)」となってゲーム終了です。

つまり,このゲームは引いたカードの数の合計がA未満で終わることはなく,
「合計がAと等しくなって,引いたカードの枚数を得点としてもらうか,合計がAを超えて0点になって終わるか」
のどちらかしか無いのです。

このルールがつかめてくると,この問題も比較的解きやすく感じると思います。

(1)
あくまで,このゲームでの「得点」は
「合計がAとちょうど同じになるまでに引いたカードの枚数
だということを忘れないでください
(ここを,ついつい「得点=引いたカードの数の和」と思いがちなところが,
この問題の厄介なところだ思います) 。
すると,最高得点は,
「Aができるだけ大きな数字で,
和がAになるまで小さな数字のカードをできるだけたくさん引いたときの枚数」
だろうと予想がつくと思います。
ということで,Aを13としてみましょう。
このとき,引いたカードの枚数をできるだけ多くするには,
「1を4枚,2を3枚,3を1枚」の合計8枚を引けばよいとわかります。
他を調べても,8枚を超える場合はありません。
よって,最高得点は8点です。

(2)
しつこいですが,もう一度確認しておきますね(^o^;
このゲームを終了した時点で得点が0点でないということは,引いたカードの数の合計がAと等しくなったということです
(それ以外の場合はすべて0点です。イヤなゲームですね(笑))。
この問題では,3人とも得点があるわけですから,
3人とも引いたカードの合計が8になったわけです。
そして,真一くんが引いた枚数は3枚,和子さんは4枚,研二くんは5枚です。
ここで,3枚,4枚,5枚で8になる組み合わせを一つ一つ考えていくのはちょっと大変ですね…。
でも,組み合わせを実際に考えていってみると,
3人が引いた数の中には1や2が相当入ることはわかってくると思います
(真一くんの引いた数の平均が8/3,和子さんが2,研二くんが1.6ということからも
なんとなくはわかりますよね)。
そこで,3人バラバラに考えるのでなく,3人まとめて考えてみます。
3人は,全員で3+4+5=12(枚)のカードを引いて,その合計が8×3=24になるわけですが,
実はこうなるような12枚のカードの組み合わせ自体が
「1,2,3がそれぞれ4枚ずつ」
というパターンしかありません。
つまり,この12枚の中から
真一くん,和子さん,研二くんのカードの組み合わせを考えればよいのです。
すると,この中で真一くんのとったカードの組み合わせは「2,3,3」しか考えられませんね。
(ちなみに,残りの中から和子さんの組み合わせは「1,1,3,3」か「1,2,2,3」,
研二くんはそれぞれ残りの「1,1,2,2,2」か「1,1,1,2,3」ですね。)

次回は,桜蔭中学校の入試を見ていきましょう。

070213_1219~01
(ペットショップからうちに初めて来た日。ウェルカム・トゥ・我が家!
しかし,リボン似合わないねぇ…(^o^;)

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2012(H24)入試分析 算数 筑波大学附属駒場中学校

2012.03.23 14:52|入試問題分析(算数)
こんにちわ。だんだんと暖かくなってきましたが,皆様いかがお過ごしでしょうか。
関東シリーズになっての2回目の登場となりました,算数科の池田でございます。

では,今回は筑波大学附属駒場中学校の算数の問題を見てみましょう。

問題の分量は大問4題、小問数は13題。
難易度としては昨年並み,正解にたどり着くまでに思考の分岐点がたくさんあるため,
途中で折れない強い心と,きちんと情報を整理する力が必要となります。
例年,西暦の数を問題に絡めてくるので(今年は2012でした),数の大きな計算になっても,
落ち着いて計算しましょう。

1番は点の移動の問題。「正六角形の頂点をむすんで」というキーワードを見逃すと悲惨なことになりますが,
正三角形になるケースを2パターンにきちんと絞れれば,(3)まで取れると思います。
2番の水入れは変数が4つもある不定方程式なので心が折れそうになりますが,
丁寧に解けば決して無茶な問題ではありません。
さらに,(2)は(1)が解けなくてもできてしまうのですが,(1)で疲れ果てて,
目を通さずに先に進んでしまったというケースも考えられます。
3番は素因数分解のよくある問題ですので(2)までは必須ですね。
(3)は最後にチョロっと罠があるので,かなりの子が引っかかってしまったと思われます。
4番は場合の数。慎重に書き出すのですが,問題の性質上,数え洩らしが起こってしまうのが場合の数です。
小問3つのうち2つまで取れればOKというところでしょう。

では,今回は2番の問題を取り上げたいと思います。

(問題)H24 筑波大学附属駒場中学校・算数 大問2番
筑駒2番問題
(1)まずは問題文に従って情報整理をしましょう。

10×A+20×B+40×C+60×D=400(L) 両辺を10で割っておきましょう。
A+2×B+4×C+6×D=40(☆) かつ,A+B+C+D=10となります。
A,B,C,Dはいずれも0でないことも注意しましょう。

さて,☆の式に注目すると,答えが偶数になっていますね。
A以外の2×B,4×C,6×Dは偶数確定ですから,Aも偶数になります。

・Aが2の場合
 2×B+4×C+6×D=38 ⇒ B+2×C+3×D=19 かつ,B+C+D=8
 D=5 のとき B+2×C=4 B+C=3より,B=2,C=1
 D=4 のとき B+2×C=7 B+C=4より,B=1,C=3
 D=3 のとき B+2×C=10 B+C=5より,B=0,C=5となり,不適。
・Aが4の場合
 2×B+4×C+6×D=36 ⇒ B+2×C+3×D=18 かつ,B+C+D=6
 B=0,C=0,D=6しか満たさないので不適。

よって,答えは(2,2,1,5)と(2,1,3,4)となります。

ちなみに,☆の式からA+B+C+D=10を引いて,
B+3×C+5×D=30から絞っていくということもできますね♪

(2)下線部分に注意して問題を整理しましょう。
(ア)5分間で10+20+40+60+0=130(L)入れることの繰り返しですね。
400÷130=3(セット)…10(L)
  最後の10Lは10分で入るので,5×3+1=16(分)となります。
(イ)今度は排水されます。排水は常に行われているので,
5分間で0+10+30+50-10=80(L)入ることの繰り返しです。
ただし,400÷80=5(セット)としてはいけません。
最後の-10まで含めて400Lということは24分の時点では410L入ったことになってしまいます。
4セットが終わった時点で80×4=320(L)入っているので,あと80L。
0+10+30+40で80L入りますから,最後の40Lの部分にかかる時間を計算すると,
40÷50=0.8(分)
よって,5×4+3+0.8=23.8(分)→23分48秒となります。

セットの中に減る時間帯がある問題では,単純にセット数を数えるとアウト!というひっかけがよくつかわれます。
普段の勉強をするときにはどんどん罠にはまってもいい(?)ですから,はまったときに
「こういうところに罠があるんだな」
ということをしっかりと意識するようにしましょう。

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2012(H24) 入試分析 慶應義塾中等部 算数

2012.03.22 16:35|入試問題分析(算数)
今回は、数理教育研究会の生きもの係、道幸が担当します。まず、入試の状況

平成22年度入試結果
男子 志願者数908名  合格者数149名  実質競争率6.09倍
女子 志願者数534名  合格者数51名  実質競争率10.47倍
平成23年度入試結果
男子 志願者数971名  合格者数143名  実質競争率6.79倍
女子 志願者数493名  合格者数48名  実質競争率10.27倍

平成24年度入試結果については、まだ確定数字がわかりませんが、男子約140名募集に対し、志願者は878名で競争率は6.27倍。女子約50名募集に対して女子434名が志願し、競争率8.68倍でした。
首都圏では、今年「中学受験バブル崩壊」と言われ、軒並み受験生を減らせている状況です。慶應義塾中等部でも、志願者数で男子は約100名、女子は約50名減。多少難易度が下がったというところです。ですが、関西の学校と比較すると競争率は高く、難関であることに変わりはないようです。

さて、いよいよ算数についてです。45分100点満点。総設問数は20問前後ですが、高難度の問題があまり出題されず、少しひねった典型問題の演習量が合否を左右します。つまり、典型問題の処理速度(1問2~2.5分)と精度の高さが求められる入試ですね。
ただ、今年の問題を見ると、やや難度の高い応用問題も含まれていますから、侮(あなど)れませんね(^_^;)

では、その「やや難度の高い応用問題」である【7】を見てみましょう。

2012慶応中等部7番問題

立方体の切断の問題は、よく目にしますから、受験生も十分に理解し、使えるようになっておかないといけませんが、この問題は「正四面体」の切断で、初めて目にすると、結構難しく感じられます。
切断をする際のルールをおさらいしてみましょう。
1 同一平面上の2点は結ぶ。
2 平行な面を通る切り口の直線は平行になる。

この2つが基本でした。
さらに、3つめ。面を延長して、延長した面を切る。
この問題では、1のルールによって2本の切り口の線は簡単にかけますが、2のルールを使えるようなところがなく、次の1本が決まりません。
そこでルール3を使いましょう。
切り口の直線PQを延長し、辺DBの延長と交わる点をTとします。
次に、点Tと点Rを結べば、辺BCとの交点Sが分かりますね。
2012慶応解説図1
図で、赤くぬった面が切り口の面になります。
BSの長さは、三角形の相似を2回使うと出てきます。

(1) 正三角形AEPを図のように作ります。このとき、AP=PE=EA=2cm
よってEQ=5-2=3(cm)
△EQPと△BQTは相似で、辺の比が3:1よりBT=2×1/3=2/3(cm)

2012慶応解説図2

同様に正三角形CRFを作ります。
このとき△FRSと△TBSは相似で辺の比は3:2/3=9:2
よってBS:SF=9:2
BF=3cmなのでBS=3×2/(9+2)=6/11(cm) ア=6,イ=11
2012慶応解説図3
(2) (1)ができたら(2)は楽勝!のはず・・・
正三角形1つの面積を6×6=36とします。すると、4つの面の面積の合計は36×4=144
2012慶応解説図4
頂点Aを含む立体の、切り口以外の表面積は
四角形APRC=36-4×3=24
四角形AQSC=36-1×6/11=390/11
三角形AQP=2×5=10
三角形CRS=3×60/11=180/11
の合計 944/11になります。
すると、Dを含む立体の、切り口以外の表面積は
144-944/11=640/11
よって、2つの差は304/11
304/11÷36=76/99 ア=76,イ=99

いかがでしたか。結構難しい問題のように思います。ただ、切断の問題は最難関の学校では出題される可能性が非常に高いので、こういった問題も含めて十分対策しておきましょう。

ほっとひと息(*^。^*)
いい夢見てるよ
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2012(H24)入試分析 算数 麻布中学校

2012.03.21 15:29|入試問題分析(算数)
元気ですかーーーーーっ!?
算数科の宇高です。

さて,今回は麻布中学校の算数を見てみましょう。

今年の受験者数830人,合格者数363人(募集人員300名),実質倍率2.29倍,
点数については,
トータル200点満点(国語・算数 各60点,理科・社会 各40点)で,
最高点は160点(8割),合格最低点は122点(6割1分)という結果でした。
受験者数が昨年度より減ったこともあり,今年は若干通りやすくはなっています。

ただ,算数に関しては相変わらず,理屈をしっかり考えさせられる問題,
丁寧に調べ上げていく問題,思考力が要求される問題など手強い問題が多いので,
学力差が如実に出るテストとなっていると思われます。

それでは今日の問題は,なかなかユニークな視点のこの問題。

(問題)H24 麻布中学校・算数 大問6番
(1)1辺の長さが1cmの正三角形があります。この正三角形2つをつなげて,図1のような平行四辺形PQRSを作ります。この平行四辺形の平行な2辺PS,ORを1.5cmにのばして,図2のように新しい平行四辺形を作りました。このとき,この平行四辺形の面積はもとの正三角形の面積の何倍になりましたか。
2012azabu6-1.jpg
(2)
(ア)1辺の長さが1cmの正六角形ABCDEFがあります。この正六角形の平行な2辺ABとEDを同じ長さだけのばして,図3のように新しい六角形を作ったところ,面積が2倍になりました。この新しい六角形において,辺ABの長さを求めなさい。
2012azabu6-2.jpg
(イ)次に(ア)で作った六角形ABCDEFの平行な2辺BCとFEを同じ長さだけのばして,面積が2倍になるように新しい六角形を作りました。新しい六角形において,辺BCの長さを求めなさい。答えは分数で書きなさい。
2012azabu6-3.jpg
(ウ)さらに,(イ)で作った六角形ABCDEFの平行な2辺AFとCDを同じ長さだけのばして,面積が2倍になるように新しい六角形を作りました。新しい六角形において,辺AFの長さを求めなさい。答えは分数で書きなさい。

2012azabu6-4.jpg

(2)は力ずくでもなんとかできてしまう問題ではあります。
ただ,ここまでの問題が結構面倒な場合分けの問題が多かったので,
最後で力ずくでやろうとすると,
(1)と,辛うじて(2)(ア)ぐらいしかとれないかもしれません。
以下では,(1)をヒントにしながら解いていきたいと思います((1)と(2)(ア)は絶対にとらなければなりませんね。)

(1)
1辺が1cmの正三角形の面積を[1]cm^2としますと,
図1の平行四辺形の面積は,[2]cm^2となります。
図1の平行四辺形と図2の平行四辺形はいわゆる「等高図形」の関係で,
(上底の長さ+下底の長さ)の比がそのまま面積比となりますので,
面積比は
図1:図2=(1+1):(1.5+1.5)=2:3=[2]:[3]
となり,
図2の平行四辺形の面積は,もとの正三角形の面積の3倍となります。

この図1と図2の比較で気付いてほしいのは,
「平行四辺形の高さを変えずに上底と下底をどちらも□倍にすると,面積も□倍になる」という,
まぁ当たり前といえば当たり前の事実です。

この「平行四辺形の横のばし」の発想を使って(2)の問題を解いてみましょう。

(ア)
元の正六角形ABCDEFの面積は[6]cm^2,
その面積の2倍になるのですから,
図3の六角形の面積は[12]cm^2となります。
「平行四辺形の横のばし」の関係ができるように,
それぞれの図形を下の図のように赤の点線で分割すると,
分かれた部分の面積は以下のようになります(単位は省略)。
2012azabu6-5.jpg
よって,平行四辺形EGCDの面積が
5÷2=2.5(倍)
になっているので,上底EDの長さも2.5倍,
つまり2.5cmとなります。

(イ)
これも,BC,FEの方向にのばしたときにできる「平行四辺形の横のばし」の関係を見つけると,
下の図のように分割できます(赤の太線で囲んだ部分が元の(ア)の六角形です)。
2012azabu6-6.jpg
これを,平行四辺形EFHDと平行四辺形DHBCの横のばしと見てもいいですが,
どちらも同じ割合だけ横のばししますので,
六角形EFHBCDをまとめて横のばししたと考えても解けますね。
のびた部分の面積が元の六角形の面積,つまり[12]cm^2なので,
面積は,(7+12)÷7=19/7(倍)
つまり,BCの長さも元のBCの長さの19/7倍で19/7cmとなります。

(ウ)
これも,AF,CDの方向にのばしたときにできる「平行四辺形の横のばし」の関係を見つけると,
下図のように分割できます(赤の太線で囲んだ部分が元の(イ)の六角形です)。
2012azabu6-7.jpg
これも,平行四辺形EFAIと平行四辺形EICDの横のばしでなく,
六角形EFAICDをまとめて横のばししたと考えます。
(1辺1cmのひし形の面積が[2]cm^2ですので,
四角形EFAIの面積は,AIの長さが19/7cmなので[38/7]cm^2,
四角形EICDの面積は,ICの長さが2.5cmなので[5]cm^2,
よって,六角形EFAICDの面積は[38/7]+[5]=[73/7](cm^2)
となるのはわかりますよね?)
のびた部分の面積が元の六角形の面積,つまり[24]cm^2なので,
(73/7+24)÷73/7=241/73(倍)
つまり,AFの長さも元のAFの長さの241/73倍で241/73cmとなりますね。

次回は,慶應義塾中等部の問題を見てみたいと思います。

070210_1825~001
(うちの愛犬との初対面の瞬間。お前,最初から目つき悪かったよね…(^o^;)

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2012(H24)入試分析 算数 開成中学校

2012.03.18 09:35|入試問題分析(算数)
では,今回から関東の入試問題の方も見てみましょう。

この番組は,算数科:池田の提供でお送りいたします。
それでは、開成中学校の問題です。

問題の分量は大問4題、小問数は11題。
ここ2年、難易度が下がっていた反動か、全体としては歯ごたえのある問題が並びました。
合格者平均の変化(64.6⇒72.1⇒55.7 85点満点)からもうかがい知ることができます。

1番は問題文の内容を正確に読み取り,コツコツと計算を積み上げていく問題です。
小問2個は確保したいところです。
2番は平面図形+立体図形ですが、ここで3問取れればかなり楽になります。
3番は不定方程式。定石である「とりあえず未知数を減らす」という作業がきちんとできるかどうかで、
正解率が大きく変わるでしょう。
ちなみにこの問題については問題文解釈が2通りできるということで、合格発表会場には、
「どちらの考え方でも公平に採点する」旨掲示されていたということです。
2通りどちらに解釈しても、難易度は同じということで、不公平感が少なかったことが救いでしょう。
4番は約数と規則性に関する問題ですが、(1)が必須、(2)ができれば(3)は易いというところでしょうか。
キーになりそうな問題は2番と4番ですが、今回は2番を取り上げてみましょう。

(問題)H24 開成中学校・算数 大問2番
2012開成2番問題

問題文を読んで、とりあえずは三角形DEF=<1>,三角形ABC=<7>と置いて、BC=7cmでよかったなぁ
とホッとした受験生は多かったと思います。(^^

では、進めてみましょう。
(1) 
2012開成2番解説1
三角形ABC(=<7>)は底辺比が4:3なので、左上図のように<4>と<3>に分けられます。
ここで、折り返しの部分に目を向けると、折る前と折った後の面積の合計が<5>になっていますね。
折り返しの問題は「折る前と折った後が合同な図形」というのが鉄則ですから、当然面積も等しくなっています。
つまり<2.5>ずつになりますので、<4>のところをさらに細かく分けると右上図のようになります。

BD=4×2.5/4=2.5cm
AE=AB=6cmなので、
AF=6×1.5/2.5=3.6cmとなります。

(2)
三角形ABDと三角形ACDを,ADを軸にして回転させるということですので、
それぞれの体積を出すのに必要なパーツに注目してみましょう。
2012開成2番解説2
三角形ABDの回転体は,底面の半径=BG,高さ=AD
三角形ACDの回転体は,底面の半径=CH,高さ=AD
の円すいの体積として計算することができます。

三角形ABDと三角形ACDのいずれもADを底辺として考えると、高さ比=面積比になりますので、
BG:CH=〈2.5〉:〈4.5〉=5:9ですね。

2つの回転体の高さはいずれもADで等しいですから,底面積の比=体積の比となりますので,
三角形ABDの回転体:三角形ACDの回転体は
(5×5):(9×9)=25:81となり、
81÷25=3.24倍となります。

図形の複雑な問題は,不要な線に惑わされて,方針が立たないということが多いですね。
そのようなときには、線を減らして考えてみるというのが重要なテクニックになります。

今回の問題でいうと、(1)でADを一度消して考えてみたり、(2)で直線AEと直線EDを消しているのがそれにあたります。
シンプルな図にして考えるということ、図形の問題で行き詰ったときには思い出してみてくださいね。

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2012(H24)入試分析 算数 神戸海星女子学院B日程

2012.03.17 09:35|入試問題分析(算数)
こんにちは!
寒かったり暖かかったりで,まだまだ体調管理の難しい季節が続きますが,皆様いかがお過ごしでしょうか。
算数科の池田でございます。

今回の記事で関西の入試問題はとりあえず一段落となります。
次回からは関東の入試問題に入っていきますね。

では,関西の入試問題の最後に神戸海星女子学院中学校(B日程)の算数の問題を見てみましょう。
問題の分量は大問6題、小問数は20題。
難易度はA日程よりも取り組みやすい問題が多く,受験者層を考えると1つのミスが命取りとなったのではないでしょうか。

1番の小問群は(4)の食塩水の問題で操作回数が多いこと以外は基本的なことをしっかりと押さえておけば取れる問題です。
2番の問題もよく見る平面図形の問題ですが,問題文の中に「合同な」という言葉が書かれています。
当然のことなのですが,図形問題であっても問題文をきちんと読んでから取り組みましょう。
「図形問題=図を見て解く」という子が非常に多い(これはできる子にもよく見られる現象です)のが実情ですから,
条件を読み落として無駄に時間を費やすことのないようにしてくださいね。
3番は点の移動の問題。点の動き方,グラフもオーソドックスなもので,ここでもミスをしない限り差はつかないです。
ちなみに,今回の台形は右半分の直角三角形の3辺の比が5:6:7となってしまい,三平方の定理が成り立たない,
存在し得ない形になってしまっていました。
問題を解く分には影響ないですが,気付いてしまうとちょっと気持ち悪いですね。
4番は数列です。これもB日程で受ける子にとっては,基本の問題なので,ミスをしない限り差はつきません。
5番は通過算。ここは差がついたと思われます。進んだ距離がどれだけかということを,
図を描いて1点に注目して考えるという,基本的だがなかなか定着しにくいことが試される問題です。
6番は立体図形ですが,(1)だけしっかり取って,他をミス無くというのが合格点を取るための王道かと思います。立体に強い子は(2)(3)の難易度はそれほど大きく変わらないので,かなり有利だったのではないでしょうか。

では,今回取り上げる問題ですが,1番の(4)を取り上げましょう。

(問題)H24 神戸海星女子学院中学校・算数(B日程) 大問1番(4)
□%の食塩水A100gと,6%の食塩水B50gをよくかき混ぜて,食塩水Cをつくりました。次に,食塩水C100gと,食塩水B50gをよくかき混ぜて,食塩水Dをつくりました。さらに,食塩水D100gと,食塩水B50gをよくかき混ぜると,10%の食塩水になりました。


食塩水の問題で複数回のやり取りが行われている場合は,食塩/全体量で表しましょう。
まずは,問題文に書かれていることをそのまま図に表します。

神戸海星B日程1番(4)解説1

同じ濃さのところを同じ印で囲んでおいてあげることがポイントです。
同じ濃さということに気付かずに行き詰る人が多いのが食塩水の問題ですよ。
あとは逆からたどっていってあげるだけ。

神戸海星B日程1番(4)解説2

①15-3=12
②12×150/100=18
③18-3=15
④15×150/100=22.5
⑤22.5-3=19.5
となるので,Aは19.5%となります。

ちなみに,このような問題を解くときに,知っているとちょっとスピードアップできる方法として,
「濃さが同じ食塩水で,全体が□倍になっていたら塩も□倍になっている」というのがあります。
例えば,②を出すところで,全体量が100g→150gで×1.5になっているので,12×1.5=18gみたいなところですね。

今回の問題では100gなのでそれほど効果を感じませんが,例えば
神戸海星B日程1番(4)解説3
のときに,
10.5÷56=0.1875   80×0.1875=15g
と出すよりも,
80÷56=10/7   10.5×10/7=15g
で出す方が早いですよね。
(早いというよりも暗算でやりやすい)

言われてみれば当たり前のことですが,当たり前のことを本番当日にしっかりできることで,難問に回す時間も生み出すことができます。

普段からこのようなことを意識して問題に取り組んでみてくださいね。

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2012(H24) 入試分析 神戸海星女子学院A日程 算数

2012.03.16 14:04|入試問題分析(算数)
数理教育研究会の道幸です。今回は、神戸海星女子学院のA日程の算数を分析します。
算数に入る前に、入試状況と得点状況を見ておきましょう。

まず入試状況。
募集定員は、A日程、B日程合わせて110人です。
A日程 出願 159人 受験者 137人 合格者 106人 実質競争率 1.3倍
B日程 出願 126人 受験者 109人 合格者  33人 実質競争率 3.3倍
次に得点状況。
A日程 合格者平均点 219.3点 合格最低点 183点(360点満点) 
B日程 合格者平均点 161.8点 合格最低点 151点(200点満点) 
A日程では約5割5分を、B日程では約8割を取らないといけないということですね。
競争率も合格最低点も高くなりますから、B日程で合格を取りに行くのは結構厳しいということは分かりますね。

では、お待ちかね、算数の分析です。
大問は6つ。
【1】は4つの小問。計算、数の性質、角度など。(3)は、やってみると意外と難しい問題です。
残り3問は確実に取ることが必要です。
【2】は割合や和と差の文章題、選挙の問題。ここは完全に取りきってほしい問題です。
【3】は平面図形。単純そうで、意外とできないと思います。
平面図形、特に相似の基本にきちんと落とし込めることが大切でしょう。
【4】4けたの整数を作る問題とその合計を求める問題。これまでの練習の質が問われるいい問題ですね。
【5】図形の規則性。小問3題。このうち、(1)(2)の2つは確実に取りたい問題です。
【6】水量の問題です。単純そうに見えて結構奥が深いですね。
(1)はできても、(2)は受験生には厳しい問題でしょう。
何問か、厳しい問題もありますが、算数をある程度しっかり練習してきた受験生は、合格者の平均点の6割は
何とか確保できそうです。しかし,高得点は望めない問題ですから、できるところをきちんと取りきること。
単純なミスには十分注意してやってほしいと思います。

今回は、この中から、意外と難しい[3]を取り上げます。

2012神戸海星3

マス目の問題では、正確な長さを求めるために、格子点(縦線と横線の交点)に注目します。
格子点を手掛かりに三角形の相似なども利用してわからない長さを求めていく、という考え方で解いていきましょう。

まず㋐からです。

2012神戸海星解説図1

図のように考えると、㋐は赤で囲んだ三角形の1/5と分かります。
5×3÷2×1/5=1.5(cm^2)

続いて㋑です。

2012神戸海星解説図2

図で、色を付けた赤と黄の2つの三角形は相似で、辺の比は5:6です。
なので、AB=[6],CD=[5]とすると、[5]=2cmですから、
[6]=2×6/5=2.4(cm)となりますから、㋑=1×2.4÷2=1.2(cm^2)

最後に㋒です。
上の図でEF=[4]=2×4/5=1.6(cm)です。またIJ=[3]=2×3/5=1.2(cm)なので、HI=3cm-IJ=3cm-1.2cm=1.8cmです。このことから、次の図のように2つの三角形(◎と★)の相似が利用できます。

2012神戸海星解説図3

EF:HI=1.6:1.8=8:9ですから、EG:GIも8:9です。
ということは、三角形㋒と三角形★の面積の比も8:9ということですね。
㋒+★は、底辺が1.8cmで高さ1cmの三角形ですから、1.8×1÷2=0.9(cm^2)
したがって、㋒=0.9×8/(8+9)=9/10×8/17=36/85(cm^2)

いかがですか。複雑な図形の中から、自分の必要なものを探し出し、基本に戻って分かるところから求めていく。
分かったこと一つ一つを積み上げていくことで、ややこしかった問題が簡単に見えてくることもよくあることです。
そのための「目」をしっかりと養うために、たくさんの良質な図形問題に取り組んでほしいと思います。

さて、次回は同じ神戸海星のBです。お楽しみに!

ちょっと一息(*^。^*)
うちのワンコ、大好きなお友達と一緒♪
大好きなくるみちゃんと
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2012(H24)入試分析 算数 関西学院中学部(第2日)

2012.03.13 20:35|入試問題分析(算数)
こんばんは。算数科の「人間発電所」宇高です。
意味不明ですね。すいません…。
(ブルーノ・サンマルチノなんて誰も知りませんよね…。)

さて今回は,こちらも日にちが空きましたが,関西学院中学部の第2日の問題を見てまいりましょう。

第1日の問題よりは全体的にとりくみやすかったと思いますが,
それでもやはり次に見る3番の問題や,
6番の当選確実の途中開票の問題などは手ごわかったのではないかと思います。

(問題)H24 関西学院中学部・算数(第2日) 大問3番
大人と子どもが合わせて66人で動物園に行きました。入場料の合計は33900円でした。もし大人と子どもの人数が逆になると43980円になります。大人1人の入場料は800円です。子どもの人数を求めなさい。


子どもの金額を○円として,問題の内容を下表のようにまとめます。
2012関学2-03-1
こういった問題の場合,上の表と下の表の差に注目することが多いですが,
この問題の場合,それではうまくいきません。
そこでこの問題では和を考えてみたいと思います。表の下段の赤い部分を上段の右側に付け足すと,下表のようになります。
2012関学2-03-2
この表では,大人の人数も子どもの人数も66人となっていますので,
(800+○)×66=77880(円)
つまり,
○=380円
となりますので,あとはつるかめ算で子どもの人数は求まりますね。
(800×66-33900)÷(800-380)=45(人)
です。

それでは,次回は神戸海星女子学院中学校の問題を見てまいりましょう。
CA3H0464.jpg
(あぁあ…。)

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2012(H24)入試分析 算数 洛星中学校(後期)

2012.03.12 23:25|入試問題分析(算数)
洛星の前期からしばらく空いてしまいましたが、今回は洛星中学校(後期)の算数の問題を見てみましょう。
算数科の池田です。よろしくお願いいたします。

問題の分量は以下の通りです。
算数1:大問4題,小問数は10題。
例年のように算数1は落とせない(=落とすと確実に他の人と差がついてしまう)問題が並びました。
2番、3番、4番で小問2個以内、悪くても3個の失点に抑えたいところです。
算数2:大問4題,小問数は10題(最後の表の問題は1題と数えました)。
こちらは地力の差がもろに出る問題でした。
1番のような説明させる問題は、普段から「なぜそうなるのか」ということをしっかりと考えて
取り組んでいないと点数がもらえるような答案は書けないでしょうし、2番、3番は持っている知識を
違う形で問う、頭の柔軟性を求める問題となっています。
そういう意味では4番が典型題で得点源となるのですが、難易度は高いので、
かなりのレベルが求められた試験であったといえるでしょう。
これは点数にも表れていて,80点満点のテストで受験者平均-合格者最低点がわずか2点で,
算数の難問に対応できなかった子は今回かなりきつかったということがいえると思います。
では、今回は2番の問題を取り上げます。


(問題)H24 洛星中学校・算数(後期) 大問2番

2012洛星後期2番-1
2012洛星後期2番-2

まず、中は2か所に分かれているので、大と小から分析しましょう。
2012洛星後期2番-3
大の枚数=A×B     小の枚数=C×D
となっています。
ここで出たA,B,C,Dをうまく組み合わせて,
中の枚数=A×D+B×C
となれば長方形が完成ということになります。
では,実際に問題に取りかかりましょう。

(1)(ア)
大2枚=1×2  小6枚=1×6または2×3

A=1,B=2とすると,C=2,D=3のときに
A×D+B×C=1×3+2×2=7となるので,

「横に 大1枚 中2枚 ,たてに 大2枚 中3枚並べる」
と長方形を作ることができます。(たて横が逆でも可。)

(1)(イ)
大3枚=1×3  小4枚=1×4または2×2
A=1,B=3とすると, A×D+B×Cは7か8か13としかならないので,「できない」ですね。

(2) 大4枚=1×4または2×2  小15枚=1×15または3×5
★A=1,B=4のとき
 ・C=1,D=15ならば,A×D+B×C=19
 ・C=15,D=1ならば,A×D+B×C=61
 ・C=3,D=5ならば,A×D+B×C=17
 ・C=5,D=3ならば,A×D+B×C=23

★A=2,B=2のとき
 ・C=1,D=15ならば,A×D+B×C=32(C=15,D=1でも同じ)
 ・C=3,D=5ならば,A×D+B×C=16(C=5,D=3でも同じ)

よって,考えられる中の枚数は16,17,19,23,32,61となります。

(3) 大90枚=1×90,2×45,3×30,5×18,6×15,9×10  小28枚=1×28,2×14,4×7
これらを組み合わせてA×D+B×C=103を作りましょう。

組み合わせの候補が多いので,ちょっと絞る方法はないかな~と考えると…

28=2×14を使ってしまうと,A×偶数+B×偶数=偶数になってしまうのでダメですね。

残りのかけ算は全て偶数と奇数の組み合わせになっていますので,
偶数×偶数+奇数×奇数=奇数(103)の形に決まります。
かなり絞れましたね。

あとは12通り試してみるだけ。
9×7+10×4=103となりますので,A=9,B=10,C=4,D=7ですから,
「横に 大9枚 中4枚 ,たてに 大10枚 中7枚並べる」
と長方形を作ることができます。(たて横が逆でも可。)

(1)(2)はちょっと書き出すとできる問題なのでそこでしっかりと点数を稼ぎ,
書き出しながら問題の特徴をとらえて(3)をいかに時間をかけずに解けるかというところが
問われているかと思います。

内容的には中学校に入ってから習う,因数分解から作られた問題ですが,
受験生の作業能力と気づく力を図るのにはなかなかいい問題だったのではないでしょうか。

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2012(H24)入試分析算数六甲中学

2012.03.10 16:05|入試問題分析(算数)
六甲中学の2012年度A日程入試。道幸が連投でお届けします<(_ _)>
受験者314名に対し、合格者167名。実質競争率1.88倍。
ここ数年、2倍を超える競争率であったように記憶しているのですが、今年は多少易化しました。

○ 合格最低点は400点満点で212点(53%)。
○ 国語 150点満点で、受験者平均82.6点(55%)、合格者平均88.9点(59%)。
○ 理科 100点満点で受験者平均66.4点、合格者平均が74.7点。
○ 算数 150点満点で、受験者平均が66.7点(44%)、合格者平均は85.6点(57%)。

算数は、解いてみた感覚では、少々とっつきにくく、1枚目の大問2(過不足算)から、イヤラシイ感じの、
受験生泣かせの問題でした。3番以下、大問ごとに一言コメントを。

3 食塩水 難しくはないですが、普段あまりやっていないタイプ。従って、多少手間がかかる。
4 平面図形と比 手間も時間もかかる問題。
5 通過算 やっと、受験生が見慣れた問題。
6 直線図形の面積 楽勝!と思った人はとりこぼす。
7 反射 難関校を目指してきた人は、これを見て少しホッとしたかも。見慣れているだろう問題。
8 割合の文章題 数字は大きいですが、きちんとまとめていけば何とか対処できる問題。
9 速さ 旅人算系の問題。意味の読み取りから始まります。きちんと読み取れれば、対処可能。

正直、私は、2枚目より1枚目に時間を取られました。受験生の諸君も、平均点の低さから見て、
結構手を焼いた問題が多かったものと思います。
それでは、ようやくですが、大問の解説を。今回は4を取り上げます。

2012六甲4番問題


では、解説です。

図のように、記号をつけて考えてみます。
2012六甲4番解説

太線の三角形は
㋐+㋑+㋒+㋓+㋔+㋕+㋖+㋗=4×8÷2=16(cm^2)
そして、これは受験生なら当然知っていると思いますが、
㋐:㋑:㋒:㋓:㋔:㋕:㋖:㋗=1:3:5:7:9:11:13:15
1+3+5+7+9+11+13+15=8×8=64
なので、[64]=16cm^2 → [1]=0.25cm^2
また、底辺の長さに注目すると
㋓=㋙,㋗=㋛(上底,下底,高さが等しい)
㋒:㋘=㋕:㋚=4:3(上底+下底の比が4:3)

というところまで考えて、一気にいきましょう

㋘=㋒×3/4=[5]×3/4=[15/4],㋙=[7],㋔=[9],㋚=㋕×3/4=[11]×3/4=[33/4],㋖=[13],㋛=[15]
すべてたすと
[15/4]+[7]+[9]+[33/4]+[13]+[15]=[56]=0.25×56=14(cm^2)

一つ一つの台形について、いちいち上底や下底を求めて…というとんでもない方法でできないことはないですが、
少しでも時間を節約して、労力も少なくいきたいところなので、面積比に注目してみました。
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2012(H24)入試分析算数大阪星光学院Part3

2012.03.10 14:40|入試問題分析(算数)
大阪星光学院2012年度【5】 数理教育研究会算数科「希望の流れ星」道幸です。今回で大阪星光3回目。最後の問題です。

比を使ったり、逆比を利用する問題は多いし、受験生としては訓練もしているでしょうから、
そういう問題が出るとそれほど戸惑うこともないと思うのですが、この【5】では「反比例」が問われていました。
反比例そのものは、概念としてはそれほど難しくはないのですが、あまり練習したという経験がないところだけに、
試験中「?」マークが頭の中で飛び交ったという人も多かったのではないかと思います。
さて、その問題です。

2012星光5番

(1) 52分48秒=52.8分 ここまでで2個の入れ替えをしていますからその時間を除いて
 52.8-5×2=42.8(分) これが、1個目~3個目を探すのにかかった時間の合計になります。

 ここで、「不良品を1つ見つけるのにかかる時間は,箱の中の不良品の個数に反比例」するというのを次のように考えます。
 反比例というのは、「積が一定」でした。ですから、
 1個目を探す時間×7=2個目を探す時間×6=3個目を探す時間×5=…=7個目を探す時間×1
 ということは、
 1個目を探す時間:2個目を探す時間:3個目を探す時間:7個目を探す時間=1/7:1/6:1/5:1/1=30:35:42:210

 この比のうちの[30]と[35]と[42]の合計の時間が42.8分なので、
 7個目を探す時間[210]は42.8÷(30+35+42)×210=84(分)となります。

(2) (1)の[30]を求めればいいので、42.8÷(30+35+42)×30=12(分)
 または、反比例の関係を考えて、84×1÷7=12(分)でもいいですね。

(3) 42.8+84+84/4+84/3+84/2+5×7=252.8(分) → 4時間12分48秒

ここは配点が22点。問題の意味が理解できれば3つとも取りきることも不可能ではありません。
ですが、合格点を取りに行くことを考えたら、ここで問題の意味をつかむために四苦八苦するのだったら、
【4】までをできるだけ確実に押さえるという作戦でいく方がいいのかもしれませんね。
ただ、次の受験生となる人たちは、こういった問題にも目を慣らしておく必要は当然ありますよ。
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2012(H24)入試分析 算数 関西学院中学部(第1日)

2012.03.09 16:00|入試問題分析(算数)
池田投手の肩が壊れる前に,私が出ましょう。
あ,「炎のストッパー」宇高です。

さて,私の方は,関西学院大学中学部(以下,「関学」)の算数を見てみましょう。

さて,なんといっても関学の今年の注目ポイントは
「男女共学となることで,入試にどのような影響が出るのか」
ということだったと思いますが,
いざ蓋を開けてみると,多くの方が,門が狭くなることを懸念して敬遠したのか,
かえって例年よりも楽な受験となったようです。
例年A日程での合格最低ラインが7割弱ぐらいのところが,男女とも約5割5分となっていますし,
倍率も例年2.5倍ぐらいのところが,男子は約1.7倍,女子が約1.3倍となりました。
もちろん今年のこの結果を受けて,来年はもう一度変動すると思われますので,
関学志望のお子さんたちは,どのようになっても対応できるよう,
この一年しっかりがんばっていただきたいと思います。

さて,算数について見てみますと,第1日・第2日両日とも,
全体としてはいかにも関学らしい問題が散りばめられた感じではありますが,
合間合間に厄介な問題が挟まっていましたので,
全体としては例年より難しいという印象を持つ受験生が多かったのではないでしょうか。

さて,今日は第1日の問題から見てみましょう。

(問題)H24 関西学院中学部・算数(第1日) 大問6番
A,B,Cの3人はある池の周りをそれぞれ一定の速さで歩き続けます。AとBは同じ向きに,Cは2人とは反対向きに歩きます。
3人は同じ場所から同時に出発しました。出発してから6分後にAとCは初めて出会い,出発してから10分後にAはBを初めて追いぬきました。またBの歩く速さはCの歩く速さの1.5倍です。
(1) Bが池を1周するのに何分かかるかを求めなさい。
(2) A,B,Cの3人が初めて出発地点で同時に出会うのは,3人が何回目に同時に出会うときかを求めなさい。


池の周り1周を6と10のL.C.M.=[30]mとします。
すると,
(Aの速さ)+(Cの速さ)=[30]÷6=[5](m/分)
(Aの速さ)-(Bの速さ)=[30]÷10=[3](m/分)
(Bの速さ)=(Cの速さ)×1.5なので,
(Bの速さ):(Cの速さ)=<3>:<2>

問題は,この比で表された「大きさの関係」をどう整理するか,です。
これができなかった受験生が多かったのではないかと思います。

式で整理すると以下のようになります。
(Aの速さ)+<2>=[5]
(Aの速さ)-<3>=[3]
なので,
(Aの速さ)=[5]-<2>=[3]+<3>
となります。
よって,[2]と<5>が同じ大きさだとわかりますので,L.C.M.の《10》でそろえましょう。
すると,
(Aの速さ)=《21》m/分
(Bの速さ)=《6》m/分
(Cの速さ)=《4》m/分
となりますね。

(1)
池の周り1周が《150》mとなり,Bの速さが《6》m/分ですので,
《150》÷《6》=25(分)
です。

(2)
「A,B,Cの3人が初めて出発地点で同時に出会う」のは,
「A,B,Cの3人が出会う」
ということと,
「Bがスタート地点に戻る」
ということが同時に起きているということです。

AとCは6分毎に出会い,
AはBに10分毎に追いつくので,
A,B,Cが同時に出会うのは6と10のL.C.M.=30(分毎)とわかります。
(1)より,Bがスタート地点に戻るのは25分毎だとわかっていますので,
A,B,Cの3人が出発地点で同時に出会うのは,
25と30のL.C.M.=150(分後)とわかります。
よって,これは
150÷30=5(回目)
となりますね。

(1)の比の関係は以下のように線分図でも整理できます。
これも受験生にはきっと難しかったでしょう。
2012関学1-06-1

(上の,[2]と<5>が同じだとわかりますので,L.C.M.の《10》でそろえると,
さらに下図のようになり,さっきと同じ結果が出てきますね。)

2012関学1-06-2

次回は,大阪星光学院中学校の問題を見てみたいと思います。
CA3H0467.jpg
(それ,お前のクッションやからね?破れてもしらんよ?)

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2012(H24)入試分析 算数 洛星中学校(前期)

2012.03.08 19:05|入試問題分析(算数)
球数100球制限や,中6日登板が多くなってきているこの時代に,
池田が連投いたします。よろしくお願いいたします。

それでは,今回は洛星中学校(前期)の算数の問題を見てみましょう。


問題の分量は大問6題,小問数は19題。
合格に必要となりそうな点数はそれほど例年と変わらなさそうなのですが,今回はまず6番がきつかったですね。
球の概念を小学生に求めるのは酷ですから,(1)からかなりハードルが高かったのではないでしょうか。
3番の図形問題も,いつも見る図形に斜め線が一本入っただけで,混乱した子がいたのではないかと思われます。
3,4,5番でどれだけ慎重に小問を拾えるかというのが,例年以上に求められた入試だったのではないでしょうか。
では,今回はその中から5番を取り上げてみましょう。


(問題)H24 洛星中学校・算数 大問5番
1から5までの番号がそれぞれ書かれた5枚のカードを一番上のカードの番号が1にならないように重ねます。
次の操作を何回か行い,一番上のカードの番号が1になったところで操作をやめます。
操作:一番上のカードの番号と同じ枚数のカードを上からとり,順番を逆にして戻す。
例えば,カードの番号が上から3,2,1,4,5となっているとき,1回操作を行うと,
上から1,2,3,4,5となります。
(1) 3,1,5,4,2となっているときに,この操作を繰り返していきます。
操作をやめたときに,カードは上からどのように並んでいますか。
(2) 操作をやめたときのカードの並び方として考えられるものは何通りありますか。
(3) 2回だけ操作が行えるような最初のカードの並べ方は何通りありますか。



今回の問題は,整理して書いていく作業が必要になりますが,どのように書いていくかで
(2),(3)の出来具合も変わってきたかと思います。
パッと見て自分でわかるような整理の仕方ができるよう,普段から意識して問題に取り組みましょう。

(1) これはそのまま順に書き出していくだけですね(下線の部分をひっくり返します)。
上←    →下
3 1 5 4 2
5 1  4 2
2 4 3 1 
4  3 1 5
 3 2  5
となりますので,1,3,2,4,5が答えです。

ちなみに,青い数字は,ひっくり返される前に一番上にあった数字です。
は上から2番目,は3番目,は4番目,は5番目に来ていますね。
この特徴を利用して(2)を解いてみましょう。


(2) 一番上の1は決まっていますので,パッと考えると残り4枚の並べ替えで

1 □ □ □ □
  4×3×2×1=24(通り)

という答えが出てきます。
が,この中には解答として不適切なものが存在しています。

2番目に②がなく,3番目に③がなく,4番目に④がなく,5番目に⑤がない場合,
「どこをひっくり返してこの状態になったの??」ということになりますね。つまり,

1 3 2 5 4   1 4 2 5 3   1 5 2 3 4
1 3 4 5 2   1 4 5 2 3   1 5 4 2 3
1 3 5 2 4   1 4 5 3 2   1 5 4 3 2
この9通りは不適切ということになりますので,答えは24-9=15(通り)となります。
ちなみに,ここで書き出した,□番目に□がこない並び方のことをかく乱順列と呼びます。


(3) これも順に書き出してみましょう。
・一番上が2のとき
2 3 1 □ □  ←  次に一番上に来るのが3なので,3番目に1がある。
2 4 □ 1 □  ←  次に一番上に来るのが4なので,4番目に1がある。
2 5 □ □ 1  ←  次に一番上に来るのが5なので,5番目に1がある。
それぞれ2通りずつ考えられるので,2×3=6(通り)

・一番上が3のとき
3 1 2 □ □  ←  次に一番上に来るのが2なので,2番目に1がある。
3 □ 4 1 □  ←  次に一番上に来るのが4なので,4番目に1がある。
3 □ 5 □ 1  ←  次に一番上に来るのが5なので,5番目に1がある。
それぞれ2通りずつ考えられるので,2×3=6(通り)

・一番上が4のとき
4 1 □ 2 □  ←  次に一番上に来るのが2なので,2番目に1がある。
4 □ 1 3 □  ←  次に一番上に来るのが3なので,3番目に1がある。
4 □ □ 5 1  ←  次に一番上に来るのが5なので,5番目に1がある。
それぞれ2通りずつ考えられるので,2×3=6(通り)

・一番上が5のとき
5 1 □ □ 2  ←  次に一番上に来るのが2なので,2番目に1がある。
5 □ 1 □ 3  ←  次に一番上に来るのが3なので,3番目に1がある。
5 □ □ 1 4  ←  次に一番上に来るのが4なので,4番目に1がある。
それぞれ2通りずつ考えられるので,2×3=6(通り)

すべて合わせて,6×4=24(通り)


(3)はあえて全て書いて見せました。なんとなく,
「2が先頭のときに6通りだから他の場合も6通りだろう」
とやってしまうことって結構ありませんか?

テスト中で時間がなければそれも作戦の一つです。時間が足りなくなってしまえば
マイナス面が大きくなることもありますから。
しかし,すべての問題がなんとなくで正解するわけではないですから,普段の勉強では
確信が持てない場合はきちんと書き出したうえで,
「ああ,やっぱりそうなるんだ。」
と確認してほしいですね。

そういう作業の積み重ねが「なんとなく」の精度も上げていくことになるんだと思います。

次回は関学の予定です。お楽しみに♪

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2012(H24)入試分析 算数 四天王寺中学校

2012.03.06 23:45|入試問題分析(算数)
ちょっと最近、背中のお肉が気になる池田でございます。
今回は四天王寺中学校の算数の問題です。

問題の分量は大問7題、小問数は25題。
広い範囲から標準的なレベルの問題が出る構成は変わらずというところでしょうか。
ただし、立体の面や辺の数を問う問題や推理の問題など、見たことはあるけれども
ついつい軽んじてしまいがちな問題が出ているのも四天王寺の特徴です。
普段の勉強に取り組むときから、1つ1つの問題を軽んじることなく、
しっかりと理解を深めておくようにしましょう。
では、今回は4番の問題を取り上げてみましょう。


(問題)H24 四天王寺中学校・算数 大問4番①
9段の階段があり,1歩で1段,2段,または3段上ることができます。
また,例えば4段上がるのに,1段,3段で上るのと,3段,1段で上るのはちがう上り方とします。
階段の下から上るとき,
(ア)5段目までの上がり方は何通りありますか。
(イ)5段目をふんで,9段目まで上る上り方は何通りありますか。
ただし,1歩につき1段,2段,3段上る上り方をそれぞれ1回は使うものとします。


四天

(ア)を解くだけならトリボナッチ数列(前の3つの数を合計した数列。フィボナッチのパワーアップ版です。)
を利用すれば簡単に解けるのですが(上表参照),(イ)のところで結局書き出さないといけなくなりますね。

(イ)の問題でややこしいところは,「5段目をふんで」のところです。
「9段の上り方を考えて,そのうち,5段目をふんでいるものは~」とストレートに考えてしまうと,
数えもらしをしてしまう事は必至!そこで,まずは5段目まで上らせてあげましょう。

・5段目まで
TYPE A:1+1+1+1+1 並べ替えると1通り
TYPE B:1+1+1+2 並べ替えると4通り
TYPE C:1+1+3 並べ替えると3通り
TYPE D:1+2+2 並べ替えると3通り
TYPE E:2+3 並べ替えると2通り
全て合わせて13通り
これは(ア)の答えと一致します。


では、残りの4段も同じように上ってみましょうか。
TYPE F:1+1+1+1 並べ替えると1通り
TYPE G:1+1+2 並べ替えると3通り
TYPE H:1+3 並べ替えると2通り
TYPE I:2+2 並べ替えると1通り
全て合わせて7通り。
よって、13×7=91通り・・・・・・ではありません

「それぞれ1回は使うものとします」ですから、全てを組み合わせることができるわけではないですね。
Aは2,3の両方を含むものしか組み合わせられないので0通り。
Bは3を含むものと組み合わせることができるのでHのみ。4×2=8通り
Cは2を含むものと組み合わせることができるのでGとI。3×(3+1)=12通り
Dは3を含むものと組み合わせることができるのでHのみ。3×2=6通り
Eは1を含むものと組み合わせることができるのでFとGとH。2×(1+3+2)=12通り
全て合わせて38通り

場合の数は泥臭く書き出す方法と鮮やかに計算だけで出せてしまう方法が混在しており、
どうしても後者に目が行きがちです。
しかし、本当に合否の分かれる問題というのは今回の(イ)のように書き出しを求められることが多いです。
本質を理解することなく小手先のテクニックだけを身につけてしまうと、
いざ本番でちょっとひねられた場合に対応できなくなってしまいますから、
教える側も教えられる側もこの辺りをきちんと認識しておかなくてはなりませんね。

次回は,洛星中学校の問題を取り上げてみましょう。

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2012(H24)入試分析 算数 西大和学園中学校

2012.03.05 15:35|入試問題分析(算数)
塾長から,
「ブログですが,もうちょっと爽やかなテンプレートがいいですね。」
と言われましたので,
おもいっきり爽やかにしてみました。
あ,算数科・宇高でございます。

今後,新たに加わったスタッフ共々,
算数科のブログを,テンプレート同様春風のように爽やかに綴っていきたいと思います(^-^)
よろしくお願いいたしますm(_ _)m

さて,今回の入試分析は西大和学園中学の算数の問題を見ていきます。

その前に,今年の西大和学園の入試について。

昨年度まで2回受験の機会があったのが,
今年は1回だけ,しかも午後受験のみという制度変更がありましたので,
色々な意味で予想がしにくい今年の西大和の入試でしたが,
実質競争率が2.58倍(受験者数1300名/合格者数503名),
合格最低点が324点(約6割5分)と,
結果を見ると,ここ数年の3科・4科日程の状況と比べて
そんなに大きく変わらなかったといえるでしょう。
(H23年度が,2.63倍(受験者数884名/合格者数336名),合格最低点が345点(6割9分),
H22年度が2.5倍(受験者数884名/合格者数336名),合格最低点が310点(6割2分))。

ただ,算数の問題に関して見る限り,ここ数年,易化してきているといっていいと思います
(今年,算数満点が5人もいるのは,
単に他の難関中受験組が流れてきたことだけが理由ではないように思います)。

しいて言えば,この後取り上げる4番の(3)が面倒ではありますが,
それも去年のトーナメントの問題に比べれば全然かわいいものだと思います
(もっとも,去年も算数満点の子がいたわけですが(^o^;;)。

西大和の後半の問題の特徴として,
問題文が長く,また条件もややこしいので,
正確に情報を読み取らないと(1)から壊滅状態になる可能性があることが挙げられますが,
今年はそれもなかったといってよいでしょう。
満点が出る可能性は十分にある問題だったとおもいます。

では,その問題を見てみましょう。

(問題)H24 西大和学園中学校・算数 大問4番
6人の子どもA,B,C,D,E,Fそれぞれが1問1点で20問ある20点満点のテストを受けました。
そして,テストの結果について,まずはじめに先生と4人の子どもA,B,C,Dが次のように話しました。

先生:「6人全員,異なる点数でしたが,テストの結果はどうでしたか。」
A:「6人の平均点とちょうど同じ点数でした。」
B:「Aよりも高い点数で,偶数でした。」
C:「Aよりも3点低い点数でした。」
D:「BとCの平均点とちょうど同じ点数でした。」
先生と4人の子どもA, B, C, Dの話を聞いて,(1),(2)の問いに答えなさい。

(1) 4人の子どもA,B,C,Dのテストの結果を点数の高い順に並べかえるとき,考えられる場合をすべて答えなさい。ただし,点数の高い順に並べかえたものを次の(例)のようにアルファベットで答えること。
(例) A→B→C→D
(2) Cの点数は,偶数か,奇数かを答えなさい。

その後,子どもE,Fが5人の会話に加わり,次のように話しました。
E:「6人の中で最低点でしたが,満点の4割以上はとれました。」
F:「17点でした。」

先生と6人の子どもA,B,C,D,E,Fのすべての話を聞いて,(3)の問いに答えなさい。

(3) 6人の子どものテストの結果を点数の高い順に並べかえた表をつくるとただ1通りに決まります。次の(解答記入例)にしたがって,表を完成させなさい。
(解答記入例)
2012西大和4


(1),(2)は簡単ですので,是非とりたいところです。

(1)
A,B,Cの3人については,
B→A→C
の順になることはすぐにわかります。
あとはDの順位だけですが,B,Cの平均ですので,B,C,Dの3人は,
B→D→C
の順になることがわかります。
先のA,B,Cの順と合わせると,考えられるのは,
B→A→D→CB→D→A→C
のどちらかですね。

(2)
DがBとCと平均点で,Dの点数も整数ですので,
B,Cは「どちらも偶数」か「どちらも奇数」になるはずですが,
Bが偶数なので,Cも偶数です。

(3)
さて,問題はこの3番です。
ここで改めて条件を整理してみましょう。
A:「6人の平均点とちょうど同じ点数でした。」
→つまり,6人の合計点がAの点数の6倍,言い換えると,A以外の5人の合計点がAの点数の5倍とわかります。
「B+C+D+E+F=A×5」…(ア)
C:「Aよりも3点低い点数でした。」
→「C=A-3」で,(2)より「Cは偶数」とわかっていますので,「Aは奇数」です。
D:「BとCの平均点とちょうど同じ点数でした。」
→つまり,B,C,Dの合計点がDの点数の3倍とわかります。
「B+C+D=D×3」
E:「6人の中で最低点でしたが,満点の4割以上はとれました。」
F:「17点でした。」

「Eは最低点で8点以上」
ということは,Cは8より大きい偶数,つまり「Cは10以上の偶数」とわかります。
また,Aはそれより3大きいので,「Aは13以上で17以外(Fと同じにならないので)の奇数(13か15か19)」とわかります。

さらに,もう少し情報をまとめてみると,
(ア)の式の「B+C+D」の部分を「D×3」に,「F」を「17」と置き換えることができるので,
「D×3+E+17=A×5」…(イ)
となります。

Aは13か15か19となりますので,それぞれの場合を考えてみましょう。

(i) A=13のとき
C=13-3=10
Eは「最低点で8点以上」,そしてCの10点より小さいので,8か9となります。
E=8のとき,(イ)の式よりD=(13(A)×5-8(E)-17)÷3=40/3,
E=9のとき,(イ)の式よりD=(13(A)×5-9(E)-17)÷3=13,
となりますので,
Dは13以上40/3以下。
よって,これを満たす整数Dは13のみですが,これはAと等しくなるので不適。

(ii) A=15のとき
C=12
よって,Eは,8以上11以下の整数となります。
これを(イ)の式にあてはめて上と同様に考えると,Dは47/3以上50/3以下となるなので,D=16
このとき,E=10
B+C+D=D×3なので,B=20
これで,すべての条件に合う組み合わせが見つかったので,
B(20) F(17) D(16) A(15) C(12) E(10)
です。

でも,念のため,もう一つのパターンも「不適」であることをちゃんと確認しておきましょう。

(iii) A=19のとき
C=16
Bは必ずAより大きいので,B=20
すると,B,Cがわかったので,D=(16+20)÷2=18
A,Dを(イ)の式に代入すると,Eが24となりますので不適ですね。
(もちろん,(i)と同じ手順で確認してくれても構いません。)

この調べ上げをどれだけ効率よくできたかですね。

それでは,次回は四天王寺中学校の問題を見てみましょう。
CA3H0451.jpg
(まるで保護色。)

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2012(H24)入試分析 算数 大阪星光学院中学校 Part2

2012.03.04 17:43|入試問題分析(算数)
今回は、大阪星光学院中学校の算数,2枚目【4】を取り上げます。
合否を決する!かもしれない問題ですが、決して難しくはなく、
むしろ落とせない、落としてほしくない問題になっているように思います。

2012星光4番

(1) これは、「隣辺比」で瞬殺!
24×5/10×2/6=4(cm^2) ですね。
確実に取らないといけません。

(2)(3)もそうですが、「すべて求めなさい」という問題は、
PをBから少しずつ動かしながら調べることが大切ですね。
このあたりで6cm^2になりそうだというところを調べきる。

この問題だったら、PがBを出発するときに△PDEは4cm^2、Cに到着したときは8cm^2。
ですから、PがBからCに行く途中で1回、△PDE=6cm^2となるところがありそうです。

次にCからEに行く途中で、PがCにあるときは8cm^2、PがEに到着すると0cm^2なので、ここでも1回。

PがEを超えると最大でも4cm^2なので、この2回だけです。

1回目。つるかめ算や消去算でもできますが、お勧めは「面積の変化」に注目するやり方。
BC間で4→6→8と変化するので、(6-4):(8-6)=1:1つまり、PがBCの真ん中にきたとき。
Pは8÷2=4(cm)進むので、4÷2=2(秒後)

2回目も同様に、CE間で8→6→0と変化するので、(8-6):(6-0)=1:3
このときPが進んだ距離は、8+4×1/(1+3)=9(cm)
よって、9÷2=4.5(秒後)

(3)(2)と同様に考えます。ただし、BC間では、△PDEの最小値は4なのでこの区間はありません。
代わりにEA間とAD間でそれぞれ1回あります。(全部で3回)

1回目。CE間で、8→3→0と変化するので、(8-3):(3-0)=5:3
Pが進んだ距離は8+4×5/(5+3)=10.5(cm)。10.5÷2=5.25(秒後)

2回目 EA間で、0→3→4と変化するので、(3-0):(4-3)=3:1
Pが進んだ距離は8+4+2×3/(3+1)=13.5(cm)。13.5÷2=6.75(秒後)

3回目 AD間で、4→3→0と変化するので、(4-3):(3-0)=1:3
Pが進んだ距離は8+6+5×1/(1+3)=15.25(cm)。15.25÷2=7.625(秒後)

「すべて」求めきれたでしょうか。
悪くとも(1),(2)の2問正解で13点をここで稼ぎたいところです。

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2012(H24)入試分析 算数 大阪星光学院中学校 Part1

2012.03.03 20:24|入試問題分析(算数)
今回は、今年度から新たにスタッフとなりました道幸が担当します。よろしくお願いします。
大阪星光学院中学校の算数の問題に入る前に、大阪星光の今年の入試に少し触れておきましょう。

志願者数728名、受験者数685名、合格者数326名、実質競争率2.1倍。
入試自体の難易度は、昨年度も実質競争率が2.1倍だったため大きくは変わらなかったのではないかと思います。

算数(60分120点満点)を見ると、受験者平均71.8点(59.8%)、合格者平均84.5点(70.4%)。
これは、昨年度のそれぞれ74.1点(61.75%)、89.3点(74.4%)を少しずつ下回っていますから、
若干ですが難しくなったのでしょう(一昨年度の48.4点、66.1点は、難しすぎ)。
ですが、入試レベルとしては程よい感じだったのではないでしょうか。

さて、「合格者平均-受験者平均」は12.7点(昨年15.2点)と、他教科の5点前後と比較して、やはり大きい。
星光に限ったことではないですが、算数を制する者は入試を制する!と言えるでしょう
(誤解があったらアカンので、一言書いておきますが、これは他教科の勉強をしなくて良いということではまったくなく、
むしろ逆に他教科できちんと点数が稼げたうえで、算数ができれば合格するんですよ~ということですよね)。

その入試問題ですが、大問が5問。
【1】は小問5題、【2】は平面図形と比、【3】が場合の数、【4】は点の移動、【5】が反比例を利用する文章題。
1枚目の【1】、【2】はミスさえしなければほぼパーフェクトに取れる問題。配点はここで56点。
2枚目は多少取りづらい問題が並んでいます。勝敗を決するところですね。
では今回は【3】を見てみましょう。

2012星光3番


とりあえず(1)は、書き出してみましょう(場合の数は書き出しが基本です)。
ただし、条件に注意しないといけません。

・Aに止まったらそこで終了ですから、1回目に6が出たらアウト。
・1回目に3が出てDに止まってもいけません。
・2回の合計が3か9ですね。

(1回目,2回目)→(1,2),(2,1),(4,5),(5,4)の4通り

(2)も書き出しでやってみましょう。
3回の合計が3か9か15になればいいので、(1)と同様に注意深く、途中でAにもDにも止まらないように書き出します。

1回目1のとき→(1,1,1),(1,3,5),(1,4,4),(1,6,2)の4通り
1回目2のとき→(2,2,5),(2,3,4),(2,5,2),(2,6,1)の4通り
1回目4のとき→(4,1,4),(4,3,2),(4,4,1),(4,6,5)の4通り
1回目5のとき→(5,2,2),(5,3,1),(5,5,5),(5,6,4)の4通り
なので、4×4=16通り

(3)も同じようにしようとするとやっている途中でわけがわからなくなりそうです。
(2)を考えている途中で気が付いたかもしれませんが、実は、この問題は計算で簡単に求めることができます。
もう一度(1)から順に見てみましょう。

(1)1回目にAとDに行かなければいいので、6-2=4通りの出方が可能です。
そして2回目は1回目に止まったところからDを目指すことになります。
1回目に出た4通りすべてについて、次の1回でDにたどり着くことができますね。
したがって、この場合は4通り

(2)1回目に4通りの出方がありますが、2回目に出る目も同じくAとDを避けていけばいいので4通り。
そして2回目に着いた点からは、あと1回で必ずDにたどり着きます。
つまり、2回目の場所まで決まればいいので、1回目の4通りの出方それぞれにつき、
2回目の出方が4通りずつあるのですから4×4=16通り

(3)ここまで書くと、もうお分かりですね。それぞれの回でAを避けていけばよく、4回目の場所まで決まればいいので、
5×5×5×5で最後(5回目)にAにたどり着きます。よって625通り
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2012(H24)入試分析 算数 東大寺学園中学校

2012.03.01 15:33|入試問題分析(算数)
2月半ばからスタッフに加わりました,池田と申します。
よろしくお願いいたします。

それでは,記念すべき第一回の私の記事ですが,今回は東大寺学園中学校の算数の問題を見てみましょう。

問題の分量は大問5題,小問数は17題と例年通りでした。
が,平均点はここ数年に比べて5点ほど低く出てしまいました。
おそらく,点数を取りやすい問題と取りにくい問題が交互に並んでいたことで,
難易度に比べて得点ができなかったことが原因の1つだと思われます。
普段から言われていることだと思いますが,「取るべきところをしっかりと取る」
という当たり前のことを,入試本番という緊張する場面でもしっかりと発揮できた子が
得点できたのが今回の入試問題だったのではないでしょうか。
では,今回は合否を分けたと思われる問題の1つを取り上げましょう。

(問題)H24 東大寺学園中学校・算数 大問5番
右の図のように,平らな地面の上に東西,南北それぞれに1m間隔で直線が引かれています。
図の太線の上には高さ5mの壁があります。また,高さ10mの柱があり,柱の上には電球がついています。
この電球で壁を照らしたとき,地面にできる影について,次の問いに答えなさい。
(1) 図のPの位置に柱をたてたとき,影の面積を求めなさい。
(2) 図のQの位置に柱をたてたとき,影の面積を求めなさい。
(3) 柱を図のPの位置からQの位置までまっすぐに動かしたとき,一度でも影になった部分の面積を求めなさい。


まず10mの高さから5mの高さの壁を照らしたときに,どのような影ができるかを調べてみると,
図1のように,壁までの距離と同じ距離だけ進んだところに影の先端が来ることがわかります。


図1
東大寺図1

(1) これを上からの図に落とし込んでいくと,図2のようになりますね。
影の面積は
14×9-6×5÷2-10×1÷2=106(m^2)
となります。
今回の問題は建物ではなく壁なので,壁の中も影になっていることに注意しましょう。


図2
東大寺図2

(2) (1)と同様に作図するのですが,この問題はひっかけポイントが隠されています。
実は図3の★のところには影ができません。
「本当に影にならないの?」
と思う人は,4枚の壁について,それぞれどこに影ができるのかを分けて考えてみましょう。
★の所に影ができないのがわかりやすくなると思います。
影の面積は10×11-2×7÷2-6×3÷2-2×1=92(m^2)


図3
東大寺図3

(3) (1)と(2)で作図した図をそのまま利用しましょう。
図4のように,2つの影の図を重ねてみてください。
柱がPからQに移動することで,影も矢印のように移動するので,
赤く色をつけたところも影に加わることに注意しましょう。
影の面積は14×11-2×7÷2-4×2÷2-10×1÷2=138(m^2)
となります。


図4
東大寺図4


作図系の問題は普段の勉強をするときに,解説の図を見て納得するだけで終わってしまう人と,
実際に自分で手を動かして描いてみる人との間でとても大きな差ができてしまいます。
「面倒くさい」という言葉が出そうになるのをぐっとこらえて,しっかりと作図してもらいたいものですね。

では,次回からは大阪星光学院中学校の問題を見ていきましょう。

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