2014(H26)入試分析 算数 女子学院中学校

2014.03.11 15:53|入試問題分析(算数)
今回は女子学院中学校の問題に目を向けてみましょう。

(問題)H26 女子学院中学校・算数 大問7番
9枚のカードに漢数字の一から九までを1つずつ書き,その裏に算用数字の1から9までを
表の漢数字とは無関係に1つずつ書きました。カードの両面の数の和は9枚とも全て異なっていて,
最も小さい和は3,最も大きい和は15でした。また,[六]のカードの裏の数字は8でした。
下の図は9枚のカードを適当に並べたものです。
2014女子学院7番00
(1)[一]のカードの裏の数字は□です。
(2)[三]のカードの裏の数字は□です。
(3)[五]のカードの裏の数字は□です。


まずは,図を見てわかることを表にまとめてみましょう。
図で見えているもの同士が1枚のカードの裏表になることはありません。
(例えば,[六]と[7]が同じカードに書かれることはありえません。)
つまり,[二][四][五][六][七]と[1][2][7][9]のラインが重なるところは×を書き込みます。
逆に,見えていないもの同士が1枚のカードの表裏になることもあり得ませんから,
[一][三][八][九]と[3][4][5][6][8]のラインが重なるところは×を書き込みます。
2014女子学院7番01
ここまでで,上のような表ができました。

次に,「カードの両面の数の和は9枚とも全て異なっていて,最も小さい和は3,最も大きい和は15でした。」
という文に注目しましょう。
和が等しくなる組み合わせというのは下の表のような左下がりの斜め線上に現れます。
つまり,1本の斜め線上に○は1つしか置くことができません。

また,最も小さい和は3ということなので,[一]+[2]の組み合わせしかありませんから,ここをとし,
その縦と横の並びに×を書き込みます。さらに,和が16,17,18のところにも×を書き込みましょう。

さらに,「[六]のカードの裏の数字は8でした。」ということですから,ここをとし,その縦と横の並びに×を書き込みます。

すると,和が15になる並びで残っているのは[八]+[7]の組み合わせしかありませんから,ここをとし,
その縦と横の並びに×を書き込みます。

さらに表を眺めていると,[九]の裏側には[1]という数字しか書き込めなくなっていますので,ここをとし,
その縦と斜めの並びに×を書き込みます。※この斜めの並びを忘れがちなので注意しましょう!!

同様に[三]の裏側の[9]もいつの間にか決定していますので,も書き込みます。斜めの並びの×もお忘れなく。
2014女子学院7番02
ここまでで,上のような表ができました。
(1)(2)はもう答えが出ていますね。
(1)[一]のカードの裏の数字は[2]です。
(2)[三]のカードの裏の数字は[9]です。

さて,残ったマスで一番絞りやすそうなのは[七]の並びですから,ここで場合分けをしましょう。
まずは[七][4]がの場合,縦横斜めの並びに×を書き込むと,[五]の並びには[3]しか残りません。
ここにを入れて,縦と斜めの並びに×を書き込むと,[二]と[四]いずれの並びにも[5]しか残らなくなります。(ここまで下表)
2014女子学院7番03
よって,[七][4]は×ということが分かりました。
では,[七][6]にを,縦横の並びに×を書き込んでみます。
ここで更に,[五]の並びで[3][4]のいずれにが入るかで場合分けです。
もしも[五][4]にを入れて,縦横斜めの並びに×を書き込むと,[四][3]にを入れるしかなくなります。
縦と斜めの×を入れると,[二]の並びにが入らなくなってしまいます。(ここまで下表)
2014女子学院7番04
つまり,[五][3]にが入るはずですから,
(3)[五]のカードの裏の数字は[3]です。
ちなみに,表を完成させると下表のようになります。
2014女子学院7番05

パズル系,推理系の問題は表を利用すると情報を整理しやすいことが多いですね。
なかなかこのような問題に長い時間を割くことは難しそうですが,最近はパズル本なども結構ありますので,
簡単な問題で表の使い方を練習しておいてもよいでしょう。(池)
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2014(H26)入試分析 算数 武蔵中学校

2014.03.10 18:30|入試問題分析(算数)
募集定員160名で,ここ3年の出願者数は 525名→443名→569名,受験者数は 517名→433名→556名,
合格者数は 183名→177名→177名となっており,実質倍率は 2.8倍→2.4倍→3.1倍
と推移しています。昨年度が若干易しめだったのが,反動で今年はかなり厳しくなったという印象です。

合格最低点ですが,算国各100点,理社各60点の320点満点で,204点→146点→192点となっています。
また,教科別平均点ですが,受験者平均,合格者平均の順に
国語は100点中 57.5点,65.8点,
算数は100点中 46.9点,67.1点,
理科は60点中 36.8点,41.8点,
社会は60点中 32.2点,35.9点
でした。
合格最低点がちょうど6割であることを考えると,算数で65点は取っておきたいところです。
その算数ですが,大問は4問,小問は12問。超のつく難問や奇問の類はなく,総じて比較的素直な問題だったという印象です。
ただ,大問3の平面図形と比では長方形の内部のひし形が長方形の面積の2分の1という条件がうまく利用できないと全滅の恐れがあります。また,あとで取り上げるように,大問4は条件をきちんと読み取ることができれば4問中3問は確保できそうですが,大問3からの流れで気持ちが焦って落ち着いて取り組めないと,単純ミスをしてしまいそうです。ここはじっくりと取り組める心の余裕が要求されます。

それでは大問4を説明します。
(問題)H26 武蔵中学校 算数 大問4番
左の図のように,半径1cmの円の周を6等分する位置に1から6までの番号がついています。
武蔵2014 401

Aを7以上100以下の整数とします。Aの6以下の約数の位置に点を打ちます。3以上の点が打たれたときは,これらを順に結んで多角形を作ります。例えば,A=7,A=8,A=9,A=12のときは図1のようになります。
武蔵2014 402
武蔵2014 403

次の問に答えなさい。
⑴ 図2となるようなAはありません。その理由を書きなさい。
⑵ 図3となるようなAをすべて求めなさい。
⑶ 打たれた点が1つだけとなるAのうち,素数でないものをすべて求めなさい。
⑷ できた多角形の面積が,1辺の長さ1cmの正三角形の面積の3倍に等しくなるようなAをすべて求めなさい。


⑴ この図2が表すのは,Aの6以下の約数が1,2,3,5だということです。
ところが,2と3が約数にあるということは2でも3でも割り切れる数だということですから,2×3=6で割り切れないといけません。つまり,6が必ず約数になっていないといけないということです。
⑵ 図3を見ると,1,2,4,5がAの約数になっているが,3,6は約数ではありません。
つまり,1,2,4,5の倍数になっている数で,3,6の倍数ではない数をさがせばいいのです。
1,2,4,5の最小公倍数は20ですから20の倍数20,40,60,80,100のうち6の倍数である60は除きます。
したがって答えは,20,40,80,100の4個です。
⑶ 1はすべての整数の約数になっていますから,打たれた1個の点は1です。ですから,Aは2,3,4,5,6の倍数ではなく,7以上の素数(7,11,13,15,・・・)を2つ以上約数に持つ数ということになります。
7×□,11×□,13×□,…で□には7以上の素数が入ります。
100以下でこれを探すので,該当するのは,7×7=49,7×11=77,7×13=91の3個ですね。         
⑷ 1辺1cmの正三角形は次の図4の㋐の三角形ですが,㋑もこれと同じ面積の三角形になります。
武蔵2014 404
そこで,㋐や㋑を3個使ってできる多角形を考えます。
これは次の図5のように,等脚台形と正三角形の2通りあります。
武蔵2014 405
どちらの場合も頂点に1が入らないといけませんから,次の㋒~㋖の5通りについて考えればいいですね。
武蔵2014 406
㋒…⑴で見たように,6の倍数なのに2や3の倍数ではないということはあり得ません。
㋓…6の倍数だが5や4の倍数ではないということですから,18,42,54,66,78がこれに当たります。
㋔…6の倍数なのに3の倍数ではないということはあり得ません。
㋕…⑴で見たように,6の倍数なのに2や3の倍数ではないということはあり得ません。
㋖…15の倍数のうち2や4や6の倍数ではないものを考えればいいので,15,45,75があります。
ですから答えを小さい順に書くと,15,18,42,45,54,66,75,78の8個です。

設定が一見複雑に見えますが,よく考えると倍数の問題に帰着します。見かけがややこしくても,よくよく突き詰めれば自分の知識やこれまでの経験の範囲内で十分対処できるというような問題は,入試ではごく普通に出題されます。大切なことは,問題を見て焦らない,舞い上がらないで,丁寧に一つずつ考えを進めていくことです。必ず突破口は見つかりますから,落ち着いて対処しましょうね。(道)

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2014(H26)入試分析 算数 関西学院中学部 第二日

2014.03.09 10:34|入試問題分析(算数)
今日は関西学院中学部の第二日の問題を見てみましょう。

1番の計算と2番の小問群,計9問は全問,最悪でもミス1つにおさえましょう。
3番はありがちな問題に見えますが,全てが3の倍数になっているということで混乱する子が
多かったのではないでしょうか。ここで気持ちが折れるとこの先がしんどいです。
4番は下で取り上げますが,難易度のわりに正解率が上がらないと思われる問題です。
5番はニュートン算。(1)は定番の形ですので,最低限キープしたいところです。
(2)は鶴亀算も組み合わさってきますので,ここが取れると他の子に差をつけることができますね。
6番も定番の問題です。が,「なんかいやな問題」ということで理解する前に逃げてしまう子が多いタイプの
問題ですので,入試に向けての勉強で逃げなかったかどうかを見るにはいい問題選択かと思われます。(^^;

では,そんな中から…

(問題)H26 関西学院中学部・算数(第2日) 大問4番
図のように,正三角形ABCの内側を正三角形だけですきまなく敷きつめています。
PQの長さが1cmのとき,ABの長さを求めなさい。
2014関学02

まず,左下の正三角形4つの一辺の長さを[1]とします。
下図の赤線に注目すると,一辺[2]の正三角形が見つかります。
次に青線に注目すると[1]+[2]で一辺[3]の正三角形が見つかります。
さらに黄線に注目すると[3]÷2で一辺[1.5]の正三角形が,
緑線に注目すると[2]+[3]で一辺[5]の正三角形が見つかります。
あとは桃線に注目すると([5]+[1.5])÷2で一辺[3.25]の正三角形が見つかり,答えを出すのに必要な数値はそろいました。

紫線に注目すると,右下の正三角形は[3.25]+[1.5]で一辺[4.75]ということもわかります。
2014関学03
あとは,慎重に計算するだけですね。
[3.25]-[1.5]=[1.75]が1cmにあたりますから,[3.25]+[5]+[2]+[1]=[11.25]は1×11.25/1.75=45/7cmとなります。
くれぐれもPQの長さを[3.25]÷2=[1.625]などと見た目だけで解くようなことはしないようにして下さい!!

正方形で似たような問題はよく見かけますし,取り組み方もさほど変わりません。
が,6年生になると逆に取り組む頻度が下がりそうな問題でもあります。
3~5年生でやるような内容からきちんと押さえておきたいですね。
(池)

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2014(H26)入試分析 算数 関西学院中学部 第一日

2014.03.08 13:06|入試問題分析(算数)
入試問題の入手タイミングの都合で記事を上げることができていなかった,
関西学院中学部の問題を今回は取り上げてみます。

2012年の女子入試スタート以降の入試関連数値の推移を見ると,
■倍率
男1.7倍⇒2.1倍⇒1.7倍
女1.4倍⇒1.8倍⇒1.9倍
■合格最低点
男275点⇒315点⇒322点
女270点⇒317点⇒337点
■算数平均点
男90点(42点,48点)⇒114点(60点,55点)⇒124点(61点,63点)
女90点(41点,49点)⇒111点(58点,53点)⇒122点(61点,60点)
となり,女子の人気が強くなりつつある感があります。
それに伴い,合格最低点も女子の方が高くなっていますね。

算数に関して見ると,第一日,第二日両日とも,関学にしては取り組みやすい問題が並んだ感じでしたが,
いずれの問題も真ん中あたりに厄介な問題が挟まっていましたので,そこをいかにクリアできるか
(あるいはスルーできるか)が分かれ目になったのではないかと思います。

さて,今日は第1日の問題を見てみましょう。
1番の計算と2番の小問群,計9問は全問とっておきたいところです。最悪でもミス1つにおさえたいですね。
3番が非常に手間がかかるので華麗にスルー♪,
4番はよく見る問題なのでしっかり合わせたいところです。
5番は食塩水の問題ですが,操作回数が多いので,落ち着いてやれば解けるのにテストでは合わせられないという
子が出てきそうですね。
6番は(1)は最低限おさえて,(2)をとって他の子に差をつけたいというところですね。

では,そんな中から…

(問題)H26 関西学院中学部・算数(第1日) 大問6番
図のように,直方体の水槽を底面に垂直なしきりで(ア),(イ)の2つの部分に区切っています。
(ア),(イ)それぞれの上には蛇口A,Bがあります。蛇口Aだけで水を入れると空の水槽をいっぱいに
するのに1時間52分,蛇口Bだけだと48分かかります。グラフは空の水槽に2つの蛇口から同時に
水を入れ始めてからの時間と,(ア)の部分の水面の高さの関係を表したものです。
次の問いに答えなさい。ただし,しきりの厚さは考えないものとします。
(1)2つの蛇口A,Bで同時に水を入れる場合,空の水槽をいっぱいにするのにかかる時間を求めなさい。
(2)グラフの①にあてはまる数を求めなさい。
2014関学01

(1)はグラフを使わなくても解けますね。
水槽を満水にするのに,蛇口Aで112分,蛇口Bで48分かかりますから,水槽全体を[336]とすると,
蛇口Aが[3]/分,蛇口Bが[7]/分となります。
よって,[336]÷([3]+[7])=33.6分⇒33分36秒かかります。
(2)こちらも情報整理をきちんとすれば,それほど難しくありません。
グラフの問題では,折れ曲がっているところとグラフの両端で何が起こったのかを考えます。今回のグラフでは,
*****************
蛇口A,Bの両方を使って水を入れ始め,
        ↓
(ア)よりも先に(イ)の深さが25cmに達し, ・・・★
        ↓
(ア)の方も深さが25cmになって, ・・・☆
        ↓
水槽が満水になった。
*****************
という流れですね。
つまり,★のときに(ア)の方の深さがどのようになっているかがわかればよいわけです。

★の時点で(ア)の方には[3]×12=[36],(イ)の方には[7]×12=[84]の水が入っています。
☆の時点では,全体の25/40=5/8で,[336]×5/8=[210]の水が入っており,そのうち,
(ア)の方に入っている水量は[210]-[84]=[126]です。

つまり,★の時点では,(ア)の容量[126]のうちの,36/126=2/7だけ入っているということですから
25×2/7=50/7cmとなります。

最後の問題でしたが,非常にシンプルに解ける問題でした。
ここにたどり着くまで集中力をしっかり持続できていた子は確実に取れたと思いますが,
3番あたりで疲れ切った子は取れなかったかもしれません。
最後の方でもとりやすい問題が転がっていることはよくあるんだよというよい例ですね。(池)

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2014(H26)入試分析 算数 雙葉中学校

2014.03.06 15:54|入試問題分析(算数)
女子御三家のひとつ,雙葉中学校を取り上げます。

平成26年度は,定員100名に対して,出願が351名,競争率3.5倍。昨年の出願411名,競争率4.1倍よりは若干ですが競争率が下がりました。
入試は算国理社の4教科で,配点は算数と国語が各100点,理科と社会が各50点の300点満点。昨年の合格最低点は198点でした。算数でも7割近く取ればOKというところでしょうか。

さて,算数の問題ですが,大問が6問で小問が12問,小問のうち4問は複数の解答が要求されています。
大問1の計算問題と大問2~6の⑴は確実に合わせないといけません。ですが,これだけだと正答率は5割。あと小問3問は取っていかないといけません。どの大問も⑵や⑶は容易には点数にしづらいのですが,複数答えるところで,何とか部分点を拾っていくことで,辻褄を合わせて合格点に持っていくという作戦が一番現実的なところでしょう。
幸い難問や奇問は見当たりませんから,一つ一つを正確かつ丁寧に,そして素早く処理する力を付けておくことと,途中の考え方をしっかりまとめる(不正解でも部分点をもらえる場合があります)練習は不可欠です。

それでは今年の問題の中から大問3,植木算の問題を取り上げます。
(問題)H26 雙葉中学校 算数 大問3番
右図のような道があります。Aから50cmおきにパンジーを、80cmおきにチューリップを植えます。パンジーとチューリップが重なるところでは、パンジーは植えずにチューリップだけを植えます。A、B、Cには花は植えません。
⑴ AからBまでは70mです。この間に植えた花はそれぞれ何本ですか。(式と計算と答え)
⑵ AからCまで植えたら、チューリップは196本でした。AからCまでにパンジーは何本植えましたか。考えられる本数をすべて書きましょう。必要ならば、答えの線をのばして書きましょう。(式と計算と答え)

雙葉301

⑴ これは確実に点数にしましょう。ミスに注意です。
70m=7000cmですから,7000÷80=87.5より80cmが87個取れて,あと0.5個つまり40cm残ります。このとき植えるチューリップの本数はAには植えないので,87本です。
7000÷50=140より,50cmはちょうど140個取れますが,両端のAとBには植えないので,パンジーは140-1=139本必要ですが,400cm(50と80のL.C.M.)ごとにチューリップとパンジーが重なりますからそれをひかないといけません。
7000÷400=17.5より重なるのは17カ所です。
したがって,パンジーは139-17=122本です。

⑵ チューリップの本数から,AC間の長さを考えましょう。
下の図で,赤い番号はAの方からチューリップを植えていったときの本数です。
チューリップは196本ですから,Cの場所は図の緑の字アとイの間だと分かります。
(正確には,Cがアの場所だとするとチューリップの196本目が植えられないので,195本になってしまいますから,Cはアと重なることはありません。またCがイの場所だとしても197本目は植えられないのでCはイと重なっても構いません。)
雙葉302

ですから,AC間の長さは,80cm×196=15680cmより長く,80cm×197=15760cm以下になります。
ここから,必要なパンジーの本数を求めましょう。
15680÷50=313.6,15680÷400=39.2より,313-39=274本
15760÷50=315.2,15760÷400=39.4より,315-39=276本
この間の275本のときも,50cm×(276+39)=15750cmですから距離の条件に合っています。
したがって答えは,274本,275本,276本の3つになります。

決して難問ではないのですが,与えられたことを正確に処理していかないと,解答ミスを起こしそうな問題です。
特に「範囲の問題」は受験生が苦手とする項目です。ここをどれだけ丁寧に,しかも工夫してやればミスをなくせるか,そういったことも常に意識しながら問題に取り組んでいきましょう。(道)
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2014(H26)入試分析 算数 ラ・サール中学校

2014.03.03 17:12|入試問題分析(算数)
今回は,鹿児島にあるラ・サール中学校を取り上げます。
定員160名位に対し,出願者数770名で,競争率は4.8倍になっています。例年,合格者数は非公表なので,実質倍率は分かりません。
入試は,算・国が各100点,理・社が各50点の,4教科300点満点で行われます。
今年の入試結果はまだ不明ですが,昨年で言うと,受験者平均が170点/300点,合格最低点は176点/300点とほぼ6割でした。この合格最低点ですが,一昨年もその前の年も177点でしたから,6割を確実に取る力が必要ですね。
算数の受験者平均は52.2点/100点でした。年によって難易度の変動はありますが(一昨年は算数の受験者平均が72.5でした),70点を目標にしていきましょう。

さて,今年の問題ですが,大問数は6問,小問数は20問で,1問が4点~6点の配点となっているようです。
大問1の計算3問(12点),大問2の小問シリーズ6問(30点)は確実に押さえたいところです。
大問3の速さ(旅人算)の問題は⑴からまともに取ろうとするときついです。⑵や⑶の方が与しやすいので,⑵は確実に,立体が苦手な受験生はできれば⑶も取っていきましょう。(ここで5点~11点になります。)
大問4の約束記号の問題も規則が分かりやすいので,3問中2問(12点)は取りたいところです。
大問5は平面図形と比の問題。難問とまではいかないですが,上手に整理してうまくまとめていかないといけません。解いているうちに焦りを誘うような問題になっています。
大問6は本校でおなじみ,オーソドックスな立体切断の問題です。できれば2問(10点)とも押さえたいですね。

この中から,大問5の平面図形の問題を解説します。(実物は相変わらずの手書き問題でした。)

(問題)H26 ラサール中学校 大問5番
左の図において,斜線をつけた3つの三角形BFG,三角形FEH,三角形CDEの面積は等しく,BC:CD=3:2です。三角形ABCの面積は72cm^2であるとして,次の問いに答えなさい。
⑴ CE:EHを求めなさい。
⑵ 三角形BFGの面積を求めなさい。
⑶ 三角形BDGの面積を求めなさい。
ラサール20140501

斜線の3つの三角形の面積が等しいことをうまく利用することがこの問題を解くコツですね。
⑴ 三角形FEHと三角形CDEの面積が等しいので,FCとHDを結ぶと,FCとHDは平行になります。(図1)
すると,三角形BCFと三角形BDHは相似になり(図2),BC:CD=3:2なので,BC:BD=FC:HD=3:5となります。(図3)
ラサール20140502

図3のピンクの三角形FCEと三角形DHEは相似で相似比はFC:HD=3:5ですから,CE:EH=3:5となります。

図1でBC:CD=3:2で,FCとHDは平行ですから,BF:FH=3:2です。(図4)
また,三角形BFGと三角形FEHは面積が等しいので,GHとBEは平行で,三角形GFHと三角形EFBは相似,辺の比はBF:FH=BE:GH=3:2です。(図5)
さらに,GHとBEが平行なので,三角形ABEと三角形AGHも相似になり,BE:GH=AB:AG=3:2です。(図6)
ラサール20140503
そこで,図7のように比が決まるので,三角形ABCと三角形BDGの面積の比が,3×3:1×5=9:5と求められます。
ラサール20140504

ですから,⑶の三角形BDGの面積は,三角形ABC×5/9=72×5/9=40cm^2になります。
最後に⑵ですが,⑶で三角形BDG=40cm^2と求められましたから,これを利用しましょう。
三角形BFG=三角形CDE=②とすると,BC:CD=3:2なので,三角形EBC=③,また,GF:FE=2:3なので,三角形FBE=③とできます。(図8)
ラサール20140505

よって,三角形BDG=②+③+③+②=⑩=40cm^2ですから,三角形BFG=②=40×2/10=8cm^2です。

目標点数を70点と書いて,どの問題で取っていきたい云々と書きましたが,実際には大問2でも⑴で最高と最低の2つを求めないといけなかったり,⑷の正五角形の折り返しの問題でも図が少しややこしかったりと,思い通りに進んでいかない可能性も大いにあります。さらに1枚目の最後の旅人算も⑴がすんなりいかず焦ってしまうかもしれません。
大切なことは,1枚目2枚目にかかわらず,取れそうなところを確実に取っていくことです。そのためには,問題を解いている最中に自分が焦っていることに気づけるかどうか,気づいたら落ち着いて気持ちをリセットし,再度取り組むことができるかどうか。合格の鍵はそんなところにあるかもしれません。(道)
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2014(H26)入試分析 算数 海陽中等教育学校:特別給費

2014.03.02 13:21|入試問題分析(算数)
今回は海陽中等教育学校の特別給費生入試の問題を見てみましょう。

2011年からの入試データの推移を見ると,
受験者数:299⇒331⇒424⇒465
合格者数:27⇒30⇒30⇒35
実質倍率:11.1⇒11.0⇒14.1⇒13.3
となっており,やはり一期生が出た次の年からグッと倍率が上がっています。

算数のデータでは,
受験者平均:60.0⇒44.4⇒56.9⇒47.8
合格者平均:82.0⇒80.5⇒80.0⇒84.1
で,受験者平均に関わらず8割が合格への目標値となってきます。
この高水準での合格者平均からも,圧倒的に算数が強い子でなくてはきつい試験になっていると言えるでしょう。

今回は大問の4番を取り上げます。
(問題)H26 海陽中等教育学校:特別給費 算数 大問4番
下の図の四角形ABCFと四角形FCDEは1辺の長さが10cmの正方形,弧BDは中心C,半径10cmの半円です。
辺CFとADの交点をH,弧BDとADの交点をGとします。このとき次の問いに答えなさい。
ただし,円周率は3.14とします。
2014海陽特別給費01
(1)∠BGDは何度ですか。理由をつけて答えなさい。
(2)長さの比AG:GHをできるだけ簡単な整数の比で答えなさい。
(3)斜線部の面積の和を求めなさい。


(1)まずは,おうぎ形の問題なので中心と弧上の点を結びましょう。
2014海陽特別給費02
すると,上図のように二等辺三角形が2つ現れますね。同じ大きさの角に○や△の印を入れると,
○○△△の和が180度ですから,○△で90度,よって,角BGDは90度になります。
理由の書き方は数学的な証明でびしっと書かなくても,解答欄の図に書き込みながら伝わる内容できちんと書けば
得点はもらえるでしょう。

(2)(1)で三角形BGDが直角三角形だということがわかりました。
直角三角形と言えば直角○×の記号を図に書き込みましょう。また,この図の中には定番の形も隠れていますね。
2014海陽特別給費03
三角形ABD,三角形AGB,三角形BGDはいずれも直角○×の相似の三角形です。
三角形ABDを見ると,AB:BD=1:2ですから,他の三角形でも同様の関係が成り立ちます。
つまり,AG=[1]とすると,BG=[1]×2=[2],GD=[2]×2=[4]となります。
また,HはADの中点なので,AH=[5]÷2=[2.5]ですから,GH=[2.5]-[1]=[1.5]となりますね。
よって,AG:GH=1:1.5=2:3となります。

(3)左半分の図だけで,しかもここまでの小問がなければかなりきつい問題ですが,今回はここまでの経緯がありますので
幾分取り組みやすくなっています。まず,斜線部分をどのように求めればよいかと考えると,まずは中心角90度のおうぎ形
から不要部分を引けば良さそうだということには気づきそうですね。不要部分を求めやすくするために,まずは下図の
点線の補助線を引き,△CBGと△CFGをどのように求めればよいかを考えましょう。
2014海陽特別給費05
それぞれの三角形で必要な高さを書き込むと,赤や青で囲まれた相似が浮かび上がります。
△CFG(底辺FC)の高さは赤の相似(相似比2:3)を利用して,10×3/5=6cm,よって,面積は10×6÷2=30cm^2です。
△CBG(底辺BC)の高さは青の相似(相似比5:4)を利用して,10×4/5=8cm,よって,面積は10×8÷2=40cm^2です。
求める面積は10×10×3.14÷4-40-30=8.5cm^2となりますね。

*****
※△GBDの中に先ほど(2)で見た図と同じような形を見つけても解くことができます。
⑤=20cmですから,①=4cm,②=8cmとなり,△CBGは高さ8cm,△CFGは高さ10-4=6cmです。
2014海陽特別給費04
*****

おそらく,直線GCやおうぎ形の弧が邪魔になって(2)の時点で直角三角形の相似に気付きにくい子が多いのでしょうが,
ちょっとでも気づく可能性を上げるためには,やはり基本に忠実に直角○×を書き込まなくてはいけません。
ややこしい問題ほど,基本に忠実にです。(池)

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2014(H26)入試分析 算数 渋谷教育学園幕張中学校(一次)

2014.03.01 13:19|入試問題分析(算数)
今回は渋谷教育学園幕張中学校の分析です。

競争率はここ4年の変化を追ってみると,2.2倍⇒2.2倍⇒2.3倍⇒2.5倍
算数の受験者平均は40.4⇒60.5⇒53.6⇒42.8
問題の分量は大問5題,小問数は11題となっています。

手間のかかりそうな問題が増えた分,大問・小問数を絞ったのですが,平均点は大きく下がってしまいました。
おそらく,2番の速さの問題で動揺した子が多かったのでしょう。
大問3番や4番あたりできつい問題が出てきたら後回しにしやすいですが,大問2番できつい問題が出てきたら
やはり動揺してしまうでしょうね…(^^;

1番の小問2題,3番(1)(2),5番の(1)をしっかりとあわせて,最低ラインをしっかりとキープし,
4番と5番の(2)で差をつけるという感じのテストでしょう。
2番の(1)は勘で当たった子はラッキーですね。(まぁ,なんとなくで合わせられそうですが。)

今回はこの中から4番の問題を取り上げてみます。

(問題)H26 渋谷教育学園幕張中学校 算数 大問4番
図1のように,1辺の長さが20cmの正六角形ABCDEFの対角線ADと対角線BEが交わった点をOとします。
この正六角形がかかれた十分に大きい的に向かって矢を投げる的あてゲームをします。
このゲームの得点は次のように決めます。

*****得点の決め方*****
矢を1度だけ投げ,7個の点A,B,C,D,E,F,Oのうち,矢のあたった点から20cm以内にある点の個数が
その人の得点となります。たとえば,このゲームで,図2の点Pに矢が当たった場合は,点Pから20cm以内に
4個の点A,B,C,Oが入るので,得点は4点となります。
*********************

このとき,次の各問いに答えなさい。ただし,円周率は3.14で計算しなさい。
2014渋幕4番01
(1)的に矢があたると,得点が3点以上となる的の部分の面積を求めなさい。
(2)的に矢があたると,得点が2点となる的の部分の面積を求めなさい。


問題文では,「点A,B,C,D,E,F,Oが矢のあたった点から20cm以内にあると得点になる」と書かれていますが,
これは読み替えて,「点A,B,C,D,E,F,Oから20cm以内の場所に矢があたると得点になる」ということもできます。
つまり,Aの得点を取るためには赤丸の中に,Bの得点を取るためには緑丸の中に入っていればよいわけです。
このように,7個の点を中心として半径20cmの円を描いてみると,右下図の水色のところが1点,
緑色のところが2点(円が二重になっている),赤色のところが3点(円が三重),黒色のところが4点(円が四重)となります。
2014渋幕4番02

(1)赤色と黒色のところが3点以上となりますので,20×20×3.14=1256cm^2となります。
(2)緑色のところが2点となります。同士の面積は等しいですから,緑色1つは中心角60度のおうぎ形の面積と
等しくなりますね。6つ集まると(1)で求めた円と同じ大きさになりますから,やはり1256cm^2が答えとなります。

読み替えができてしまうとそれほど難しくないのですが,この読み替えがなかなかハードルが高いですね。
この問題に限らず,自分が解きやすい形に問題文を読み替えるという場面は出てきます。
その読み替えを無意識にやってしまうよりも,「この場面ではこのように読み替えよう」と意識してやるほうが
他の場面でも活用しやすくなると思います。(全て無意識にできてしまうスーパーマンは別ですが。)

普段何気なくやっている作業の中に,このような読み替え作業がないか意識してみてはいかがでしょう。(池)

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