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2015(H27)入試分析 算数 洛星中学校(前期)

2015.02.28 20:06|入試問題分析(算数)
さて,今日は洛星中学校(前期)を見てみます。

受験者平均の遷移を見てみると,
55.4→70.0→54.9→42.2
となっています。

このことによって,3科受験の子はひどく割を食いました。
4科受験における受験者数/合格者数の倍率が1.74倍に対して,3科受験では2.37倍ですから,
かなり不利だったことがわかりますね。

受験者平均が42.2点ですから,60.0点(5割)がとりあえずの目標点となるかと思いますが,
実際に出題された問題を分析してみましょう。
大問1の(1)計算問題(2)角度の問題は絶対に落としてはいけません。
大問2の回転体の問題は正解すれば他の人に差をつけることはできるでしょうが,
小問に分かれていないので,できなくてもそれほど影響はないでしょう。
大問3のニュートン算は(1)では確実に取っておきたいところです。(2)は苦手な人は後回しでしょうか。
大問4の速さの問題は苦手とする子が多いリフトですが,問題を読んだ時点で気持ちが折れなければ
(1)は得点できるはずです。(2)まで取れればまぁよしでしょうか。
大問5は数表に見せかけて約数の問題ですが,小問が4つあるので,ここでいくつ取れるかが
合否を分けたと言えるでしょう。難易度的にも全問正解を狙ってほしい問題です。
とはいえ,この受験者平均ですから実際は取れていないのでしょうが…
大問6は影の問題,(1)は洛星を受験するのであれば合わせなければいけません。
理想は(2)まで取れることですが,こちらはガクッと正解率は下がるでしょう。
(3)(4)は限られた時間の中では正解する必要のない問題です。
特に(4)に関しては,ほぼ間違いなく正解率は0%だと思われます。

小問数17問に対して,
1番で2問,3番(1)で1問,4番(1)で1問,5番で4問,6番(1)で1問
これで合計9問,5割を超えます。
2番,3番(2),4番(2),6番(2)の中から1,2問とれば合計10問か11問。
この数字だけ見ると何とかなりそうですが,5番で思い通りに取れなければ一気に苦しくなることが
わかりますね。やはり5番がカギとなりそうです。

では,今回はその問題を見てみましょう。

(問題)H27 洛星中学校(前期) 算数 大問5番
整数1,2,3,・・・を次のようにマス目に並べます。
マス目の縦に並ぶ部分を「列」と呼び,その列を左から1列目,2列目,3列目,・・・とします。
ただし,マス目は縦にはどこまでも続いているものとします。
2015洛星前期5番
列の数をいろいろ変えて整数を並べることを考えますが,整数をマス目に並べる規則は同じです。
ただし,列は2列以上あるものとします。
(1)12の3つ下の数が33でした。このとき,列の数はいくつですか。また,12と33は何列目にありますか。
(2)7と22が同じ列に並ぶようなマス目を作るとき,列の数をいくつにしたらよいですか。
考えられるものをすべて答えなさい。
(3)Aを70以上90以下の整数とします。Aと50が同じ列に並ぶようなマス目を作ろうとしたところ,
そのような列の数の決め方はただ1通りしかありませんでした。このようなAをすべて答えなさい。
(4)あるマス目を作ったところ,91と235が同じ列に並びました。その列をx列目とすると,xは10以上20以下でした。
列の数はいくつですか。考えられるものをすべて答えなさい。


規則性の問題では,例から規則を見つけることが問題解決の第一歩になります。
今回は「同じ列に並ぶ」ということに注目された出題ですから,縦方向に並ぶ数の規則に注目すると,
【4列のときは,1つ下に降りるごとに数が4ずつ大きくなり,5列のときは1つ下に降りるごとに数が5ずつ大きくなる】
という規則がありますね。「列の数」と「上下の差」が等しくなっていることに気付きます。

(1)列の数を★列だとすると,12の3つ下の数である33は
33=12+★×3
と表すことができますので,列の数は(33-12)÷3=7列となります。
また,12も33も,
12÷7=1あまり5
33÷7=4あまり5
といずれも5あまるので,5列目だとわかりますね。

(2)7から22まで15増えていますが,列数はこの15の約数になっていないといけませんね。
1,3,5,15のうち,1のみ列数として不適当なので,3列,5列,15列が答えです。

(3)(2)でも見たように,列数はA-50の約数になっていることがわかっていますので,
もしもAが56だったりすると56-50=6の約数 ⇒ 1,2,3,6 ⇒ 2列,3列,6列 のように3通りできてしまいます。
1通りしかできないということは,1以外に約数が1個しかない,つまりA-50が素数だと良いわけです。
Aは70以上90以下ですから,A-50は20以上40以下。
この範囲にある素数は23,29,31,37なので,Aはこれらに50を加えた,73,79,81,87になります。

(4)91から235まで144増えていますので,列数は144の約数(1,2,3,4,6,8,9,12,16,18,24,36,48,72,144)
のうちの1以外のものすべてが考えられます。
ありそうな間違いとして,この段階で10以上20以下に絞ってしまうというのがあります。
しかし,例えば列数が36列でも,91や135が10以上20以下の列に並べばよいわけですから,20以上の約数も
考えないといけませんね。逆に9以下の列数は考えられませんから,10以上の列数について調べてみましょう。
12列の場合 ⇒ 91や235を12で割ると7あまる ⇒ 10以上20以下に入らないので×
16列の場合 ⇒ 91や235を16で割ると11あまる ⇒ 10以上20以下に入るので,16列はOK!
18列の場合 ⇒ 91や235を18で割ると1あまる ⇒ 10以上20以下に入らないので×
24列の場合 ⇒ 91や235を24で割ると19あまる ⇒ 10以上20以下に入るので,24列はOK!
36列の場合 ⇒ 91や235を36で割ると19あまる ⇒ 10以上20以下に入るので,36列はOK!
48列の場合 ⇒ 91や235を48で割ると43あまる ⇒ 10以上20以下に入らないので×
72列の場合 ⇒ 91や235を72で割ると19あまる ⇒ 10以上20以下に入るので,72列はOK!
144列の場合 ⇒ 91や235を144で割ると91あまる ⇒ 10以上20以下に入らないので×

難易度は
(1)■
(2)■■
(3)■■■
(4)■■■■
と緩やかに上がっているので,(4)まで無理なく取り組みやすい状態です。
難易度だけを見ると,簡単なはずの
(1)■
(2)■
(3)■■
(4)■■■■
のような出題のされ方よりも今回の場合の方が(4)までの得点を求められます。
※ただし,後者のような場合は(3)までをしっかりと確保しておかないといけない度合いが高まります。

取れるところ(難易度が低いところ)をしっかりと取るということは当然のことながら,
前問で問われたことを次の問題に活かすということもしっかり意識して,得点できる幅を
少しでも増やすことが大切ですね。(池)
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2015(H27)入試分析 算数 四天王寺中学校

2015.02.24 19:46|入試問題分析(算数)
今回は四天王寺中学校の分析です。

3つのコース(医志,英数Ⅱ,英数Ⅰ)の合格ラインは、昨年度入試で
医志コース 312点/400点 (78%)
英数Ⅱコース 274点/400点(68.5%)
英数Ⅰコース 230点/400点(57.5%)
でした。
今年の入試結果については、まだ公表されていませんが、どんな結果になっているか楽しみです。
(ちなみに、一昨年の合格ラインは,英数Ⅱで67.5%,英数Ⅰで56.8%,その前の年もほとんど同じです。)

今年の算数セットに関して少し言及しておきましょう。
大問1は計算問題が2問
大問2は面積の問題と虫食い算。面積の問題は、ここ数年続く等積移動を使いまくる問題ですが、難易度はどちらかと言えば易しめでした。ですが、続く虫食い算はけっこう手間。とりあえず飛ばして先に進んでもいいかもしれません。
大問3濃度計算、大問4がニュートン算と続きますが、かなり取り組み易い設定となっていますから、ここはきちっと取っておきたいところです。
そして、続く大問5。
見たところ,倍数の問題でもあるようだし,過不足算の問題のような感じもするし、いったいどこから手を付けていいのか、と戸惑うような文章題です。突破口を見つけられず焦ってしまって頭の中が真っ白になった受験生も多かったのではないでしょうか。過去問を見ても、ときどき、文章題で切り口を見つけにくい出題がありますね。5分考えて切り口が見えてこないようなら、飛ばして先に進みましょう。
残るは大問3問です。
まず大問6。直方体をブロックのように組み立てた問題の表面積。
①は落とせません。②も慎重に取り組んで、何とか得点してほしい問題です。
大問7はカードを使う場合の数、最後の大問8は流水算です。
場合の数の問題は、丁寧に調べていけば①②は正解できます。流水算も①②は外せません。
ですが、どちらも③はなかなか手間のかかる問題です。特に流水算の③は自分でダイヤグラムを、それもかなり正確にかいて考えないと難しいような問題です。間違えても合否には大きく影響しないでしょう。

では、そんな今年の問題から1問、大問7を取り上げましょう。
(問題)H27 四天王寺中学校 算数 大問7番
箱の中に1から9までの数字が書かれた9枚のカードが入っています。この箱からカードを1枚ずつ取り出して左から順に並べます。並べるとき,カードの数字が左どなりのカードの数字より小さい場合は,次のカードを取り出す前に,左から数字の小さい順に並ぶまで,となり合うカードを入れかえます。例えば,5,2,1の順にカードを取り出したときは,
5→52→25→251→215→125
   入れかえ    入れかえ 入れかえ 
となり3回入れかえます。
①2,8,4,3,5の順に取り出したとき,何回入れかえますか。
②最後に1357と並ぶとき,最も多くて何回入れかえますか。
③Aさんが4枚のカードを取り出して入れかえると,最後に2689と並びました。続いて,Bさんが3枚のカードを取り出して入れかえると,最後に347と並びました。2人が入れかえた回数の合計が4回となる取り出し方は何通りありますか。


① 例のようにやってみましょう。
2→28→284→248→2483→2438→2348→23485→23458
           入れかえ       入れかえ  入れかえ         入れかえ
となりますから,4回入れかえることが分かりますね。

② 4個の数字の並べ替えですから、4×3×2×1=24通りすべて試してみるというのも一つの方法です。
(③の問題を解くときに,これを調べておくと使えますから,無駄にはなりません。)
ここで,この問題の入れかえ回数の仕組みを考えましょう。
先の①で、284→248と1回入れかえるのは、右端の4より大きな数が4の左に1個あるからですね。
次の2483→2348と2回入れかえるのは、右端の3より大きな数が3の左に2個あるからです。
つまり、ある数字の左側に、それより大きな数が何個あるかで入れかえる回数が決まります。
①の問題で、出た順に書いた28435の数字を左の2から順に、その数字より左にそれより大きい数が何個あるか調べると、
2・・・0個,8・・・0個,4・・・1個,3・・・2個,5・・・1個
となります。これをたした0+0+1+2+1=4が入れかえの回数であることが分かります。
そうすると、入れかえた結果が1,3,5,7となる場合の、入れかえ回数が最も多くなるのは、
これを大きい順に並べた7,5,3,1と分かりますね。
そして、回数の合計は0+1+2+3=6回であることも分かります。
③ 2人が取り出した回数の合計が4回ということは、次の組み合わせが考えられます。
(A,B)=(4,0),(3,1),(2,2),(1,3),(0,4)
ところで、Bの3,4,7の3枚のカードの取り出し方は3×2×1=6通りあります。
すべて書き出して、入れかえが何回になるか調べてみましょう。
3,4,7 ・・・0+0+0=0回
3,7,4 ・・・0+0+1=1回
4,3,7 ・・・0+1+0=1回
4,7,3 ・・・0+0+2=2回
7,3,4 ・・・0+1+1=2回
7,4,3 ・・・0+1+2=3回
つまり、0回が1通り,1回が2通り,2回が2通り,3回が1通りとなります。・・・(★)
次に、Aの入れかえの回数は,2,6,8,9の4枚のカードを並び替えた24通りです。
(②に書いたように、これをすべて調べて解くのもいい方法です。)
ですが,せっかくの機会ですし,今後何かの役に立つかもしれませんから,ここではもう少し工夫することを考えてみます。
まず9以外の3枚を並べた時の入れかえの回数は、先の(★)と同じで
0回が1通り,1回が2通り,2回が2通り,3回が1通りです。
ここに9のカードを付け加えて4枚にします。
2015shitennouji1.jpg
図の○印は2,6,8のどれかの数で,ア~エのどこかに9のカードを入れます。
すると,9のカードが入る場所により,入れかえの回数が変わります
(1) エにいれても、入れかえ回数は変わりません。
 → 0回が1通り,1回が2通り,2回が2通り,3回が1通り
(2) ウに入れた場合,入れかえ回数はそれぞれ最後の数が9と入れかわるので、★より1回ずつ増えます。
 → 1回が1通り,2回が2通り,3回が2通り,4回が1通り
(3) イに入れた場合,入れかえ回数はそれぞれ後ろ2つの数が9と入れかわるので、★より2回ずつ増えます。
 → 2回が1通り,3回が2通り,4回が2通り,5回が1通り
(4) アに入れた場合,入れかえ回数は3つの数すべてが9と入れかわるので、★より3回ずつ増えます。
 → 3回が1通り,4回が2通り,5回が2通り,6回が1通り
以上の(1)~(4)をまとめると、入れかえ回数は
0回が1通り,1回が3通り,2回が5通り,3回が6通り,4回が5通り,5回が3通り,6回が1通り・・・(☆)
となります。

そこで,★と☆から,先に書き出した,(A,B)=(4,0),(3,1),(2,2),(1,3),(0,4)のそれぞれが何通りあるかを調べていきます。
(4,0)のとき 5×1=5通り
(3,1)のとき 6×2=12通り
(2,2)のとき 5×2=10通り
(1,3)のとき 3×1=3通り
(0,4)のとき 0通り
したがって、答えは5+12+10+3=30通りとなります。

この問題は、実は平成15年の灘中学校の1日目に出題された「逆順の数」と同じ考え方を使っています。
目にしたことがある受験生も多かったことでしょう。
ですが,ここにかいたような考え方が分からなかったとしても,書き出しで充分対応できる問題でした。
四天王寺中学校の受験を考えている人は,こういう「やや面倒」な問題に対応できる取り組みをふだんからやって,しっかり慣れておいてほしいですね。(道)

※追記
その後,合格最低点が公表されました。
医志コース  292点/400点 (73%)
英数Ⅱコース 260点/400点 (65%)
英数Ⅰコース 225点/400点 (56.25%)
という結果でした。
算数の受験者平均は67点/120点で,昨年より9点アップ,合格者平均は77点/120点で昨年より12点アップでした。
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2015(H27)入試分析 算数 六甲中学校(A日程)

2015.02.22 15:57|入試問題分析(算数)
さて,今日は六甲中学校A日程の問題を見てみます。

受験者平均は,昨年が75.1点/150点 → 今年が70.5点/150点
合格者平均は,去年が95.5点/150点 → 今年が92.5点/150点
という結果でした。

1枚目の大問3,4,6番あたりでスムーズに進まないので,2枚目の7,8,9番で取れるところを落としてしまう
というダメダメパターンにはまりそうなテストです。

1番2番は全問正解が当たり前。

3番は解き方は何度も見てきたであろうものですが,計算がややこしいことと題材が見慣れないものなので,
動揺してしまう子がいたかもしれません(ややこしいとは言っても,小数第2位までですが)。ハードルその1です。

4番はスムーズに解けそうになければ飛ばしてしまうってもよいでしょう。
下手にここで時間を使うぐらいなら,後ろの大問に時間を回すべきです。ハードルその2。

5番はよく見る過不足算。正解して当然といいたいところですが,4番の後なので,気持ち的に折れていると…

そして6番。明確な対応策を持たない子は頭の中で一生懸命組み立ててということになるので,
ここで長い時間と頭脳体力を使ってしまい,あとの問題を解く余裕がなくなってしまったのでは…?
良い方法を知らなければ,(1)だけやって後回しにするべきでしょう。これがハードルその3です。

7番は全問正解できるレベルの問題です。
8番も全問正解(悪くとも1問正解)できそうなものですが,ここにたどり着いたときに果たして時間と精神力が残っているか…
9番は六甲を志望する子たちの中でも,算数の力があって,他の最難関校の問題に取り組むような余裕の
あった子たちはやりやすかったのではないでしょうか。
いずれにしても,8番と9番で小問2,3個を押さえたい所です。

大雑把に取れる問題が100点前後あり,その中でどれだけ確保できるか。
この中で90点をとるわけですから時間配分,精神力,できるはずのところでほとんどミスをしないことが重要ですね。
では,今回は6番を取り上げます。

(問題)H27 六甲中学校(A日程) 大問6番
図1の展開図は正方形6つと正三角形8つからできています。この展開図を組み立てると,図2のように,正方形どうし,
正三角形どうしが隣り合わない立体ができます。次の(1),(2)の問いに答えなさい。
2015六甲A6番
(1)組み立ててできる立体の辺の数は何本ですか。
(2)組み立てたときに(ア)の正方形と隣り合う4つの正三角形のうち,①以外の3つを番号ですべて答えなさい。


(1)はスッと取りたいところです。
正三角形8つなので辺は3×8=24本,
正方形6つなので辺は4×6=24本,
合計で48本ですが,2本の辺が合体して1本の立体の辺を構成しているので,48÷2=24本となります。

(2)はやり方を知らないとしんどいですね。
この立体は,立方体の8頂点を切り落とした立体です。
この立体(あるいは立方体)を上下2つに分けてみましょう(下図の赤線)。
そして,上の面を(ア)の面と考えます。
2015六甲A6番01
そして,図1の展開図に対角線が繋がっている4枚の正方形に対して,赤い線を書き込んでみると,
8枚の正方形が①②④⑤のグループと③⑥⑦⑧のグループに分けられることが分かりますね。
前のグループが,上の見取り図でいうと赤い線よりも上にある面,後ろのグループが下にある面ですから,
(ア)の正方形と隣り合うのは①②④⑤となります。
2015六甲A6番02
今回は(ア)と隣り合う正三角形という問いでしたが,他の正方形と隣り合う正三角形でもこの考え方を応用すれば
答えることができます。

このようなすばやく取り組める方法を知っていればよいのですが,知らない場合はサッと捨ててしまうことが
合格への近道ですよ。(池)
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2015(H27)入試分析 算数 神戸海星女子学院中学校(B日程)

2015.02.19 16:14|入試問題分析(算数)
今回は神戸海星女子学院中学校(B日程)の問題を扱います。

学校HPの入試情報を見てみると,200点満点のテストで合格者平均が132.7点,合格最低点が112点です。

問題にさっと目を通すと,きつすぎるという問題はなさそうです。
当然限られた時間内で解かないといけませんので,大問3番~大問6番の中で,時間がかかりそうな
小問を切り捨てていくことになるのですが,小問数20問ですから,各問題の最後の1,2問を捨てても
十分に届きそうですね。ただし,これは大問2番が完全に取れることが前提の計算です。

大問2番はN進法(塾によっては規則性として扱います)で,難易度はそれほど高くないのですが,
練習量としてはそれほど繰り返して時間が割けるタイプの問題ではないので,出てきたときにしっかりと
考え方を確認しておく必要があります。
今回はこの大問2を取り上げてみましょう。

(問題)H27 神戸海星女子学院(B日程) 算数 大問2番
2種類の記号○,◎と4つの正方形を横に並べた長方形を使って,整数を下の図のように表します。
2015神戸海星B2番
(1)この2種類の記号と長方形を使って表すことのできる一番大きな数はいくらですか。
(2)この2種類の記号と長方形を使って次の整数を表しなさい。
①23
②64
(3)次の計算をしなさい。
2015神戸海星B2番2
(4)さらに,上の長方形の左側に||と2つの正方形を付け加えて,分数を下の図のように表します。
2015神戸海星B2番3
次の計算をしなさい。
2015神戸海星B2番4


4つの□がありますが,左から順に「1の位」「3の位」「9の位」「27の位」となっている3進法の問題で,
○が1に,◎が2に対応していることが読み取れるかの勝負です。
問題をぱっと見て「N進法(規則性)の問題だな」,
問題文の○が1個だけ入っているものに目をやり「1,3,9,27だから3進法だな」,
3進法ということは使う数字は0,1,2なので「○が1に,◎が2に対応しているな」,
というような発想ができるくらいには問題練習をしておきたいところです。

(1)全ての位に◎(=2)が入っている状態を考えればよいので,
(1+3+9+27)×2=80となります。
※5けた目の表す数の1個手前と考えて,27×3-1=80としてもよいですね。

(2)今回は上の位から見てみましょう。
①23の中には27は入りません。 ⇒27の位は空欄
23の中に9は23÷9=2…5で2個入ります。 ⇒9の位は◎
残りの5の中に3は5÷3=1…2で1個入ります。 ⇒3の位は○
残りの2の中に1は当然2個入ります。 ⇒1の位は◎
2015神戸海星B2番01となります。
※連除法の使い方を知っていれば,
3)23
3)7・・・2
 2・・・1
としてもよいですね。

②64の中に27は64÷27=2…10で2個入ります。 ⇒27の位は◎
残り10の中に9は10÷9=1…1で1個入ります。 ⇒9の位は○
残りの1の中に3は入りません。 ⇒3の位は空欄
残りの2の中に1は当然2個入ります。  ⇒1の位は◎
2015神戸海星B2番02となります。
※これも連除法で
3)64
3)21・・・1
3)7・・・0
 2・・・1
としてもよいですね。

(3)3つの長方形がそれぞれいくらを表しているのかを考えればよいですね。
2015神戸海星B2番03→1×1+9×2=19
2015神戸海星B2番04→3×2+27×2=60
2015神戸海星B2番05→1×2+3×1+9×1=14
となるので,19+60-14=65となります。

(4)3進数では「3つ集まると1つ上の位になる」ということでした。
裏を返せば,「3で割ると1つ下の位になる」ということですから,
1の位の1つ下は1÷3=1/3の位,
1/3の位の1つ下は1/3÷3=1/9の位と考えることができます。
これを問題に書かれている例と照らし合わせて,間違いないことが確認できれば,あとは(3)と同様ですね。
2015神戸海星B2番06→1/3×1+1×1+3×2=7 1/3
2015神戸海星B2番07→1/3×2+3×2=6 2/3
2015神戸海星B2番08→1/9×2+1×1=1 2/9
となるので,(7 1/3)×(6 2/3)÷(1 2/9)=40となります。

解説を見てしまえばなんてことないのですが,上に書いたように,どういう問題かを推測する力が試されたのでしょう。
そして,この手の問題は我々教える側が思っている以上に生徒は(特にボーダーライン上の子は)
気付きにくいのかも知れません。(池)
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2015(H27)入試分析 算数 神戸海星女子学院中学校(A日程)

2015.02.16 16:13|入試問題分析(算数)
今回は神戸海星女子学院中学校(A日程)の問題を扱います。

学校HPの入試情報を見てみると,360点満点のテストで合格者平均が207.7点,合格最低点が178点です。

これらの数値は昨年と変わっていませんが,問題の難易度は去年とずいぶん変わりました。
去年は算数に関して言えば,実質は60点満点中,50点弱取れるかのテストだったと書きましたが,
今回は100点満点のテストという感じでした。
今年は算数が得意な子と苦手な子でかなり点数差が広がったのではないかと思われます。

では,今回は苦手な子が多い範囲の問題,2番を取り上げます。
(問題)H27 神戸海星女子学院(A日程) 算数 大問2番
ある鉄道会社は,右の表のように運賃を定めています。
10kmはなれたA駅とB駅の間にC駅,D駅,E駅があります。
ただし,この順番に並んでいるとは限りません。
次の問いに答えなさい。

距離運賃
4 km以下 150円
4 kmより大きく7 km以下180円
7 kmより大きく10 km以下220円


(1)A駅からC駅までの距離が2kmのとき,A駅からC駅までの運賃と,C駅からB駅までの運賃の合計を求めなさい。
(2)A駅からD駅までの運賃と,D駅からB駅までの運賃の合計は360円になりました。
A駅からD駅までの距離はどんな範囲にありますか。
(3)A駅からE駅までの運賃と,E駅からB駅までの運賃の合計は330円になりました。
A駅からE駅までの距離はどんな範囲にありますか。


情報整理をするときに,ミスが出にくいような整理を心がけましょう。
(1)

 A→C  C→B 
 2 km   8 km 
 150円  220円 


こんな表をかいてみるのもいいですね。
運賃は150+220=370円となります。

(2)2つの運賃を足して360円になるのは180+180しかありません。

A→D
D→B
4 kmより大きく7 km以下 4 kmより大きく7 km以下
180円
180円


ただし,距離の和は10kmにならないといけないので,
A→Dが4kmならD→Bは6kmですから,AD間の4kmより大きいとDB間の6km未満は決まります。
逆に,D→Bが4kmならA→Dは6kmですから,AD間は6km未満,DB間は4kmより大きいとなります。
これらを合わせて,AD間は4kmより大きく6km未満となりますね。

(3)2つの運賃を足して330円になるのは180+150しかありません。

A→E
E→B
4 kmより大きく7 km以下4 km以下
180円
150円


距離の和は10kmにならないといけないので,
E→Bが4kmならA→Eは6kmですから,AE間は6km以上,EB間は4km以下となります。
A→Eが7kmならE→Bは3kmですから,AE間は7km以下,EB間は3km以上となります。
これらを合わせて,AE間は6km以上7km以下です。

(1)(2)の解答も踏まえて,EはDよりも遠くにあるからこれが答えで合っている…
としてしまっては出題者の罠に見事にはまってしまいます。

問題文に「ただし,この順番に並んでいるとは限りません。」となっています。
つまり,EがA寄りにある場合,つまり,金額をひっくり返した150円+180円の場合もあり得ますから,
上のEB間にあたる3km以上4km以下も答えとしましょう。

※※使える問題は限定されますが,こんな解き方もありますよ※※
(2)ならD駅が,(3)ならE駅がどこに来るかを考える図です。
2つの条件の重なるところにD駅やE駅を持ってきてあげればよいですね。
2015神戸海星2番01
2015神戸海星2番02

「何じゃこれ?」というような問題が例年1,2題出題されるのですが,今年はこの罠が一番いやらしかったかなと思います。
(池)
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2015(H27)入試分析 算数 神戸女学院中等部

2015.02.14 17:56|入試問題分析(算数)
さて,今回は神戸女学院の算数の入試問題に目を向けてみましょう。

問題数は大問6問で,小問は14問。
他教科での挽回まで考えると9問取れればまぁよし,7問だと他で頑張らないとという感じですので,
大問1から大問4までで小問10個のうち,8個を確保し,5番の小問2個で勝負と行きたいところです。
今年の6番はかなりきつく,点数を取るのは難しかったと思われます。
まぁ,それでも(1)くらいはがんばって書き出して食らいつきたいところですけどね。

では,今回は5番,お得意の立体問題に目を向けてみましょう。

(問題)H27 神戸女学院中等部 大問5番
右の図のように1辺1cmの立方体を14個使って立体Aを作りました。
2015神戸女学院5番

(1)立体Aの表面積が変わらないように,立体Aから立方体を1つだけ取り除く方法は何通りありますか。
また,取り除くことができる立方体すべてに斜線を入れなさい。ただし,上に立方体がのっているとき,
その下にある立方体だけを取り除くことはできないものとします。
(2)立体Aの表面積が変わらないように,立体Aから立方体を1つずつ取り除いていきます。
残った立体の体積が最も小さくなる時の体積を求めなさい。また,そのときの見取り図をかきなさい。
ただし,定規は使わなくてもかまいません。


(1)頭の中で立方体を取り除いたりすることが苦手でない子はそのまま頭の中でやってしまってもいいですが,
それが苦手な人は定石通り,段ごとの図をかきましょう(中の数字は「何面が表面に出ているか」です)。
2015神戸女学院5番01
数を書き込むには,
①正方形の4辺のうち,他の正方形と接していない辺が何辺あるかを数え,
②上下に立方体がない分を加える
という手順でやればよいですね。

例えば,一番上の立方体は5面が表面に出ていて,1面が接しているということです。
この立方体を取り除くと,表面積は5減るかわりに,接していた1面が新たに表面積として現れるので,
5-1=4面増えることになります。

今回は表面積が変わらないということですから,3面が表面に出ていれば「3増3減」になって条件を満たしますね。
ただし,「上に立方体がのっているとき,その下にある立方体だけを取り除くことはできない」
という注意書きがあるので,赤い立方体は取り除けません。

よって5個の青い立方体が取り除くことのできる立方体となります。
2015神戸女学院5番04



(2)「立体Aの表面積が変わらないように」とのことですので,まずは(1)の青い立方体が候補になります。
一番下の段の2個はさっと取り除いてしまって構わないのですが,2段目の3個については,1個取り除くと
その隣の立方体の表面に出ている面数が「3→4」にかわってしまいます。
よって,2段目は3個並んでいるうちの両端を取り除くとよいですね。
ここまでで,4個取り除いて下の図のような状態になります。
2015神戸女学院5番02
新しく「3増3減」になった立方体も含めて4個の候補がありますが,先ほどと同様に赤い立方体は取り除けませんので,
あと2個取り除くことができます。

結局,合計6個取り除いたことになりますので,14-6=8cm^3が最小です。

立方体を積み上げた問題は段ごとの図を描きなさいということはよく指導されますが,自分で書くことを面倒くさがって
解説の図や板書を映したノートを見て満足していては,このようにちょっとひねられると対応できなくなります。
「自力で解けるようにする」ということを常に意識して普段の学習に取り組みましょう。

※あと,見取り図をかきなさいという問題が出ていますが,これはちょっとした工夫を知っているとかきやすくなりますよ。
聞いてしまえば「なぁんだ」ということでも,知っているのと知らないのでずいぶん差がついてしまいます。
2015神戸女学院5番03
(池)
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2015(H27)入試分析 算数 西大和学園中学校(女子)

2015.02.04 13:57|入試問題分析(算数)
今回は西大和学園(女子日程)の問題を扱います。

各教科の得点情報に目をやると,
国語(150点満点):受験者平均86.1点,合格者平均106.0点
算数(150点満点):受験者平均91.8点,合格者平均108.7点
理科(100点満点):受験者平均67.2点,合格者平均74.5点
社会(100点満点):受験者平均66.4点,合格者平均72.8点
となっています。

理社では合格者平均-受験者平均が満点の5分から7分なのに対し,国算では1割を超えています。
ただでさえ150点満点の2教科ですから,この2教科の出来不出来が大きく影響したと言えそうですね。

では,算数の問題を見てみます。
1番,2番は小問群ですが,今回はきついなぁという小問がありませんでした。
慎重に合わせておきたかったところです。
1番(6)は引く数として2015というのが適当かどうか,解答を書くときに迷いそうですね。
ここで迷って正解を書けるかどうかというのが学校の合否基準というわけではないでしょうから,
問題のチェックの段階で問題文の表現を変えるなどしておいていただきたかったところです。
1番の(6)(7),2番の(3)(4)あたりで点数差がつきそうですね。

3番は西大和でよく出題される推理系の問題ですが,このあたりは数多く問題を解けば出来るように
なるというものでもありません。1つ1つの問題を「どうしてそうなるのか」「自分が考えたときには
どこに理論の破綻があったのか」という風に追求して考える習慣を身につけましょう。

4番は少々工夫したりできる所もありますが,基本的には丁寧な書き出しで対応できる問題です。
あまり面白くない問題ですが,こういうところでしっかりと点をとりたいですね。

では,今回は1番の(7)を見てみましょう。

(問題)H27 西大和学園中学校(女子)・算数 大問1番(7)
片面が白色,もう片面が黒色のコインが3枚あります。これら3枚のコインをすべて白の面を上にして横一列に並べます。
コインを1枚選んで,選んだコインとその隣のコインを裏返すことを1回の操作とします。
例えば,1回目の操作を上から見た図は真ん中のコインを選ぶと,○○○から●●●となり,右のコインを選ぶと,
○○○から○●●になります。この操作を2回行ったとき,真ん中のコインは[ア]の面が上になっていて,この操作を
2015回行った時には,真ん中のコインは[イ]の面が上になっています。また4回の操作を行ったとき,すべてのコインの
上の面が白になる方法は,全部で[ウ]通りあります。


文章が長々と書かれていますが,実は丁寧にひもといていくとそれほど難しい問題ではありません。
今回,コインを裏返す前にコインを選ばないといけないのですが,選び方は

(A)左のコインを選ぶ   ⇒   左と真ん中がひっくり返る
(B)真ん中のコインを選ぶ   ⇒   左と真ん中と右がひっくり返る
(C)右のコインを選ぶ   ⇒   真ん中と右がひっくり返る

の3パターンが考えられます。
つまり,どこを選んでも真ん中は必ずひっくり返るということです。

[ア]2回操作をすると,真ん中は2回ひっくり返されることになりますから,最初の状態と同じになります。

[イ]2015回操作をすると,真ん中は2015回ひっくり返されることになりますから,最初の状態の逆でになります。

[ウ]4回操作をすると,真ん中は4回ひっくり返されることになりますから,最初の状態と同じ白になります。
あとは左が白になるために(A)+(B)が偶数回に,右が白になるために(B)+(C)が偶数回になればよいですね。
(A)+(B)+(C)=4回ということから,(A)=4回-偶数回=0,2,4回のいずれかです。
同様に(C)も0,2,4回のいずれかですから,これらを元に書き出すと,
(A,B,C)=(0,4,0),(0,2,2),(0,0,4),(2,2,0),(2,0,2),(4,0,0)の6パターンありますね。
例えば(0,4,0)では中中中中の並べかえなので1通り。
(0,0,4)や(4,0,0)でも同様です。
例えば(0,2,2)では中中右右の並べかえなので4C2=6通り。
(2,2,0)や(2,0,2)でも同様です。
よって,すべて合わせて1×3+6×3=21通りとなります。

解説を見てしまえばなんてことない問題ですが,スタートの時点で「操作の回数→選ぶ回数」と考えることができた人と,
「操作の回数→裏返す回数」と考えてしまった人でずいぶんかかった時間が違ったと思われます。

普段から場合の数の解説を見聞きしたときに,「おお!そう考えると手間が省けるのか!」という感動を強く持つ人が
こういう問題にあたったときに最善手を選びやすくなります。そのためにも,気持ちを張って普段の授業に臨んで下さいね。
(池)
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2015(H27)入試分析 算数 西大和学園中学校(男子)

2015.02.03 14:31|入試問題分析(算数)
今回は西大和学園(男子日程)の問題を扱います。

各教科の得点情報に目をやると,
国語(150点満点):受験者平均98.1点,合格者平均109.5点
算数(150点満点):受験者平均90.4点,合格者平均107.0点
理科(100点満点):受験者平均61.6点,合格者平均71.5点
社会(100点満点):受験者平均64.6点,合格者平均70.0点
となっています。

受験者平均が6割~6割5分,合格者平均が7割~7割5分の中にほぼ収まっており,
得意教科,不得意教科での差が比較的出にくかったのではないでしょうか。

とはいえ,国算が150点満点なので,この2教科の得意不得意は理社の1.5倍の
影響力があります。稼げないまでも,差をつけられないところまでは持っていきたいですね。

では,問題を見てみます。
1番,2番は小問群ですが,焦っている状況ですから,1番(6)のようにしっかりと自分の考えているパターンを
場合分けし,整理していかないといけないような問題はミスも多発したかと思われます。
「冷静に考えられていないなぁ」と自分で感じたら飛ばすことも重要ですね。
(冷静でなくなったときにどう対処するか,普段の模試などで意識しておかなくてはいけません。)

3番は(2)で問題文の意味をどうとるかで答えが変わりそうですが,ここは各人の思った読み方でよいでしょう。
(どちらか一方に点が入るか,両方に点が入るかはわかりませんが,学校の判断ですので,
テスト中にそんなことを気にしても意味がありません。)

で,今回は4番を取り上げたいと思います。
(問題)H27 西大和学園中学校(男子)・算数 大問4番
連続する4個の整数を小さい順に上から下へ一列に並べて,一番上の数字は,その数を11
で割ったときの余りの数に書きかえ,上から二番目の数字はその数を7で割ったときの余り
の数に,上から三番目の数字はその数を6で割ったときのあまりの数に,最も下の数字は
その数を5で割ったときのあまりの数に書きかえます。次の問いに答えなさい。ただし,連続
する4個の整数は全て0以上の整数とします。
(1)書きかえられた4個の数字が,それぞれ元の数字とまったく変わらないとき,元の連続
する4個の整数の一番上の数字について,考えられるもっとも大きい数を求めなさい。
(2)書きかえられた4個の数字のうち上から1番目と2番目が2個とも0になるとき,
元の連続する4個の整数の一番上の数字について,考えられるもっとも小さい数を求めなさい。
(3)書きかえられた4個の数字がすべて0になるとき,元の連続する4個の整数の一番上の
数字について,考えられるもっとも小さい数を求めなさい。
(4)書きかえられた4個の数字でもっとも大きな数字が一番上の数字となり。そのあと
上から下へひとつずつ小さくなる連続する整数となりました。このとき元の連続する4個の
整数の一番上の数字について,考えられるもっとも小さい数を求めなさい。

問題文の「数字」と「数」の表記が混在しているのが気になります。まぁ,それはさておき・・・
(1)元の4個の整数のうち,一番小さいものを○として実際の計算を書いてみると,次のようになります。
÷11=●…
(○+1)÷7=▲…(○+1)
(○+2)÷6=■…(○+2)
(○+3)÷5=★…(○+3)
赤字が元の数,青字が書きかえられた数です。
余りは割る数以上になることはないので,4つ目の式より,○は最大でも1だということが分かりますね。

(2)とりあえずは先ほどと同様に式に表してみましょう。
÷11=●…0
(○+1)÷7=▲…0
ですから,
=11×●
(○+1)=7×▲
と表せます。
つまり,7×▲-11×●=1を満たす,(▲,●)の組み合わせを考えればよいですね。
●を1から順に入れていくと,(8,5)が一番最初に出てくる組み合わせですから,
○=11×5=55となります。

(3)またまた式に表してみましょう。
÷11=●…0
(○+1)÷7=▲…0
(○+2)÷6=■…0
(○+3)÷5=★…0
(2)の時点で,上の2つの式を満たす最小の○が55ということが分かっていますから,(3)の条件を満たす○は
55+77の倍数ということが大前提となります。(77は11と7の最小公倍数)
元の4つの数が55,56,57,58だと3つ目と4つ目の式が満たされませんので,次の候補を見ると,
132,133,134,135となり,4つ目の式が余り0になりました。
次はここから11と7と5の最小公倍数の385ずつ増やしていけばよいですね。
134(6で割った余りは2)+385(6で割った余りは1)×□=(6で割った余りは0)
となればよいですから,□には4を入れて
134+385×4=1674が3番目の数,1番目の数は1672となります。

(4)最後も式にしてみましょう。
÷11=●…
(○+1)÷7=▲…(◎-1)
(○+2)÷6=■…(◎-2)
(○+3)÷5=★…(◎-3)
まず,この時点で◎は最大で7,最小で3ということは押さえておきましょう。
わられる数もバラバラ,余りもバラバラで,これでは手がつけにくいので,(3)のように余りを0にそろえてみます。
(○-◎)÷11=●…0
(○-◎+2)÷7=▲…0
(○-◎+4)÷6=■…0
(○-◎+6)÷5=★…0
あとは,先ほどまでの手順にならって進めます。
・7×▲-11×●=2を満たす,(▲,●)の組み合わせは,●を1から順に入れていくと,
(5,3)が一番最初に出てくる組み合わせですから,○-◎=33となります。
・33,35,37,39だと3つ目と4つ目の式が満たされませんので,次の候補を見ると,
110,112,114,116となり,3つ目の式が余り0になりました。
あとはここから11と7と6の最小公倍数の462ずつ増やしていけばよいですね。
116(5で割った余りは1)+462(5で割った余りは2)×□=(5で割った余りは0)
となればよいですから,□には2を入れて
116+462×2=1040が4番目の数,1番目の数(○-◎)は1034となります。
◎は最小で3なので,○の最小は1034+3=1037ですね。

最初この問題を解いたとき,「なんじゃこのめんどくさい問題・・・」というのが感想でしたが,
時間を置いて,「小問が並んでいるときはその流れで考える」の基本に立ち返れば
意外とすんなり行けたという感じです。
(4)がいきなり解ける必要は全くありません。大問内での流れに乗るように解いていきましょう。(池)
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2015(H27)入試分析 算数 洛南高等学校附属中学校

2015.02.02 14:56|入試問題分析(算数)
 さて,今回は洛南高等学校附属中学校の算数から1問取り上げます。

問題数は大問8問と小問30問。例年通りの1問5点の均等配点です。
去年はかなり難易度も高く,精神的にも削られる問題となりましたが,
今年はかなり取り組みやすかったのではないかと思います。
大問2の小問群を落ち着いて乗り越えることができれば,
大問3で見慣れた金貨と台はかりの問題,
大問4で例年の洛南に比べて難易度がぐっと下がった速さの問題ときますので,
かなり心に余裕ができたのではないでしょうか。
(「速さ嫌い嫌い病」にかかっている人はぱっと見の文章の長さから
 例年との難易度のちがいに気付かず,飛ばして先に進んだかもしれませんね…)
5番は心に余裕のある状態で考えるとキーポイントに気付く可能性も上がります。
6番は似たような図形の問題(正方形,円,正方形で面積を求める問題ですが)の解法で
「回転させて考える」というのがありますので,取り組みやすかったのではないでしょうか。
7番もていねいに図を描けば十分に対処可能です。(親切に作図スペースまであり!)
8番は(1)(2)をしっかり取ればまずよし。(3)を取れば他の人に差をつけることができます。

では,今回は一部から要望のあった6番の問題を取り上げてみましょう。
(問題)H27 洛南高等学校附属中学校・算数 大問6番
図のように,中心が点Oである円(あ)があり,(あ)の円周の上にすべての頂点がある正方形[い]があります。
また,[い]の4辺と接し,中心がOである円(う)があります。
(あ),[い]はOを中心に時計回りに回転し,(う)はOを中心に時計と反時計回りに回転します。
そして,1周するのに(あ)は4分,[い]は2分,(う)は3分かかります。
初め,図のように,(あ)の上の点Pと[い]の頂点Aが重なっています。
また,[い]の1つの辺のまん中の点Bと(う)の上の点Qが重なっています。
(あ),[い],(う)が同時に回転し始めたとき,次の問いに答えなさい。
2015洛南6番
(1)回転し始めてから何分何秒後に,初めてBとQが重なりますか。
(2)回転し始めてから何分後に,初めてPとA,BとQが同時に重なりますか。
(3)O,P,Qが27回目に一直線上に並ぶのは,回転し始めてから何分何秒後ですか。

円2個と正方形が「回転」する問題です。
問題文の途中で「1周するのに」とあるので,点が動くのかなと勘違いした子がいるかもしれませんね。

とりあえずは,各図形が回転する角速度を出します。
(あ)は360÷240=1.5度/秒で時計回り,
[い]は360÷120=3度/秒で時計回り,
(う)は360÷180=2度/秒で反時計回りとなります。

(1)Bは[い]に乗っているので3度/秒で時計回り,Qは(う)に乗っているので360÷180=2度/秒で反時計回りになります。
逆方向に動いているので360度の出会いですね。
360÷(3+2)=72秒後 ⇒ 1分12秒後となります。

(2)Pは(あ)に乗っているので1.5度/秒で時計回り,Aは[い]に乗っているので360÷120=3度/秒で時計回りになります。
同じ方向に動いているので360度の追いつきですね。
360÷(3-1.5)=240秒ごとにPとAは重なります。
BとQは(1)より,72秒ごとに重なりますから,両方同時に重なるのはL.C.M.の720秒後=12分後ということになります。

(3)「一直線上に並ぶ=Oから見てPとQが同じ方向に来る」と考えてしまった人は残念!
実はそれ以外に「OをはさんでPとQが反対方向に来る」場合も一直線上に並びます。
つまり,スタート時点ではPとQは45度離れていますが,
・初めて一直線上に並ぶのが同じ方向に来る場合
・次に一直線上に並ぶのが反対方向に来る場合
・それ以降は同じ方向,反対方向,同じ方向,反対方向,・・・・・・の交互
ということになります。
最初は45÷(1.5+2)=90/7秒後,
その後は180÷(1.5+2)=360/7秒ごとになりますから,
90/7+(360/7)×(27-1)=1350秒後 ⇒ 22分30秒となります。

3つ以上のものが動く問題では1つのものを止めたりというのが定番の解法ですが,
今回は止めない方がやりやすそうですね。
「こう考えると簡単に解ける」というような方法がある場合も,「地道に解くならこういうやり方になるなぁ」
という風にちらっと考えるようにしておくと,その方法にハマらない問題が出た場合にも
対応しやすくなりますね。なかなかそのような時間や余裕はないかもしれませんが,意識してみましょう。(池)
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2015(H27)入試分析 大阪星光学院中学校 算数

2015.02.01 14:16|入試問題分析(算数)
大阪星光学院中学校の今年の受験者数は,昨年の726名から約40名増えた765名でした。
そして合格最低点は287点。これは昨年の244点から大きく上がりました。
各教科の受験者平均は,国語76.4点(昨年は58.5点),算数77.4点(昨年は73.1点),理科63.0点(46.1点),社会59.1点(昨年は64.2点)となっています。
社会以外の3教科とも平均点が上がり,特に国理の2教科だけでも34.8点増えています。これと,受験者増の影響で,合格最低点が+43点と大幅にアップしたものでしょう。

特に算数は,合格者平均点が95.0点で約8割という高い得点となっています。
ここ3年,大阪星光の算数は以前に比べてかなり取り組み易くなっています。少しのミスでも合否に大きく影響しますから,受験生は日ごろの勉強から,易しい問題でも確実に解ききるという練習が不可欠でしょう。

さて,それでは算数の今年度の問題を概観してみましょう。
大問1は5つの小問で,このうち図形問題が2問です。どれも一度は解いたことがあるような問題ばかりですから落とせません。
大問2は立体図形の問題。⑴が多少手間ですが,円すい全体の体積512πと水面下の体積64πで体積比8:1になることを利用すれば難しくありません。
2枚目の大問3は旅人算の問題です。速さの問題は今までも何度も出題されていますが,難易度は結構高めでした。しかし今回の出題は平易です。
大問4は反射の問題。対策ができていれば,今回の問題は簡単だったはずです。
最後の大問5は整数問題。13の倍数を考えるものです。⑵の後半はかなり難しかったと思います。

それでは,この大問5を解説します。
(問題)H27 大阪星光学院中学校 算数 大問5番
⑴ 4けたの整数 2□□5 で13の倍数となるものは□個あります。
⑵ 4けたの整数で13の倍数となるもののうち最も小さいものは□です。
 また,6けたの整数 2□01□5 で13の倍数となるものは□個あります。


⑴ 今年2015年の2015を素因数分解すると5×13×31となって,2015は13の倍数であることが分かります。
この2015を最小として,1の位が5になるように1の位が0になっている13の倍数を足していきます。
これは130の倍数なので,
2015+130=2145
2145+130=2275
・・・
と書き出してもいいですし,(2999-2015)÷130=7あまり×××として,7+1=8個と求めてもいいでしょう。

⑵ 〔前半〕1000÷13=76あまり12なので,あと1あれば13の倍数になります。
1000+1=1001ですね。

〔後半〕 この問題が今年の入試問題の一番の難問でしょう。
〔前半〕の答えを利用するといいですね。
1001×200=200200より200200が13の倍数と分かります。
ここから13の倍数を取り除いて,2□01□5の形になる最小の数を求めます。
1の位が5なので,13×5=65をひきましょう。
200200-65=200135
これが最小になります。
これに,⑴でやったように1の位が0の13の倍数(130の倍数)を足していってもいいのですが,それだと100の位も1000の位も数字が変わってしまいます。
そこで,ここでも〔前半〕の1001を利用します。
1001×10=10010となります(これももちろん13の倍数です)から,この倍数を200135に加えていきましょう。
200135+10010=210145
200135+20020=220155
200135+30030=230165
200135+40040=240175
200135+50050=250185
200135+60060=260195
これら6個と最初の200135で合わせて7個ですね。

17問で120点満点のテストですから,1問あたり約7点。ということは,今年度の場合,合格点が高いとはいえ3~4問落としても合格点は取れます。ですが,実際の入試では緊張のあまり平常心を無くしてしまい,普段なら簡単にできる問題も落としてしまうということも起こりえます。分からない問題が1つあっただけでパニックになってしまい,頭の中が真っ白になることはよくあることです。
そうならないためには,練習をきちんと積んで自信をつけておくこととだけでなく,テスト中分からない問題に当たったときにどう対処するかという経験を積み重ねておくことも大切ですね。(道)
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