開成中学校 算数 問題 解説&入試分析★2015年(H27年)
2015.04.28 20:04|入試問題分析(算数)|
今回は難関で有名な開成中学です。
受験者は1171人、合格者395人
倍率は2.96
合格者最低点が223点、72%と高い得点率を求められます
算数の合格者平均点は61.1/85の72%なので、ひとまず7割が目標になります。
【各問寸評】
大問1、分数の性質や約分の基本的な知識を組み合わせて解く力が問われている問題です。
難しい問題ではないので確実に満点とりたいところですね。
大問2、パズルのように見えますが、よくあるパターンを使います。今回はこの問題を解説します。
大問3、時間さえあれば解けますが、早く正確に解かないといけません。各頂点にくる時間を調べた後、ポイントになるところのみダイヤグラムに描くというような、実戦的な練習をしてきたかが問われます。
大問4、開成らしい立体図形の問題で、2014年度に洛南でも出題されてます。難しいですが勉強してきた人にとっては手がつけられる問題です。
それでは問題を見てみましょう。
(問題)H27 開成中学 大問2
同じ大きさの正方形を直線や円で区切って、図のように図形ア、イ、ウ、エ、オ、カを作りました。そして、アの面積を(ア)、イの面積を(イ)、ウの面積を(ウ)、エの面積を(エ)、オの面積を(オ)、カの面積を(カ)と表し、正方形1つ分の面積を(キ)と表すことにします。これらの面積には、例えば
(キ)=(ア)×1+(イ)×4+(ウ)×4
のような関係があります。
その他に、次のような関係を見つけました。[サ]~[ツ]にあてはまる整数や記号を答えなさい。[セ]には記号(ア)~(キ)のどれかがあてはまり、その他には整数があてはまります。
(1)(カ)=(オ)×[サ]-(エ)×1
(2)(ア)+(イ)=(オ)×[シ]-(エ)×[ス]
(3)(イ)+(ウ)+(オ)=[セ]
(4)(ア)=(キ)×1+(オ)×[ソ]-(エ)×[タ]
(イ)=(エ)×[チ]+(オ)×1-(キ)×1
(ウ)=(キ)×1-(エ)×1-(オ)×[ツ]

(1)
図形的に考えてみます。
一つのコツは
○付け足して考える

図のように、(カ)に正三角形を付け加えます。
すると扇型になってこれは、(オ)2つ分になりますよね。
(カ)=(オ)×2-(エ)×1
(2)もう一つのコツは
○分割して考える

図のように、補助線を入れてみます。
(1)で(カ)を求めているので、(カ)ができるように分割するといいかもしれませんね。
(ア)+(イ)=(オ)×1+(カ)×2
(1)で(カ)=(オ)×2-(エ)×1を求めていますので、
(ア)+(イ)=(オ)+2×((オ)×2-(エ)×1)
=(オ)×5-(エ)×2
となります。
(3)
(イ)と(ウ)と(オ)を並べて考えると穴が空いてるので、これも(カ)を付け足して考えてみましょう。

すると
(イ)+(ウ)+(オ)+(カ)=(エ)+(カ)
となることがわかります。
そして左と右、両方に(カ)があるので
(イ)+(ウ)+(オ)=(エ)
となりますね。
(4)
この問だけ、3種類の等式の穴埋めになっています。
そして(エ)、(オ)、(キ)で表せという指示になっていますよね。
今までの
(キ)=(ア)×1+(イ)×4+(ウ)×4…●
(カ)=(オ)×2-(エ)×1…▲
(ア)+(イ)=(オ)×5-(エ)×2…■
(イ)+(ウ)+(オ)=(エ)…★
の4つの式から導く意図なのではないかと思います。
そこでよくこの式を見ると
★の式から
(イ)+(ウ)=(エ)-(オ)
というように、(イ)+(ウ)のかたまりが(エ)と(オ)で表されます。
●より
(ア)=(キ)-((イ)+(ウ))×4=(キ)-((エ)-(オ))×4
=(キ)+(オ)×4-(エ)×4
今度は(イ)が欲しくなりますが
■があるので
(イ)=(オ)×5-(エ)×2-(ア)
=(オ)×5-(エ)×2-(キ)-(オ)×4+(エ)×4
=(エ)×2+(オ)×1-(キ)×1
すると残りの(ウ)は
★から
(ウ)=(エ)-(オ)-(イ)
=(エ)-(オ)-(エ)×2-(オ)×1+(キ)×1
=(キ)×1-(エ)×1-(オ)×2
となります。
▲の式は使わずに終わっちゃいましたね(^^;
(ウ)については

図のように「(ウ)=(キ)×1-(エ)×1-(オ)×2」と素早く埋めた人が多かったかもしれませんね。
一見パズルにも見えますが、付け足す、分割するなどのよくある処理や、
式をよく見て整理する力を身につけてきたどうかで差がつきます。
特に式の整理については,最難関の学校では当然のようにできる前提で問題が作られていることがよくありますので,しっかりと練習しておきましょう。(畠)
受験者は1171人、合格者395人
倍率は2.96
合格者最低点が223点、72%と高い得点率を求められます
算数の合格者平均点は61.1/85の72%なので、ひとまず7割が目標になります。
【各問寸評】
大問1、分数の性質や約分の基本的な知識を組み合わせて解く力が問われている問題です。
難しい問題ではないので確実に満点とりたいところですね。
大問2、パズルのように見えますが、よくあるパターンを使います。今回はこの問題を解説します。
大問3、時間さえあれば解けますが、早く正確に解かないといけません。各頂点にくる時間を調べた後、ポイントになるところのみダイヤグラムに描くというような、実戦的な練習をしてきたかが問われます。
大問4、開成らしい立体図形の問題で、2014年度に洛南でも出題されてます。難しいですが勉強してきた人にとっては手がつけられる問題です。
それでは問題を見てみましょう。
(問題)H27 開成中学 大問2
同じ大きさの正方形を直線や円で区切って、図のように図形ア、イ、ウ、エ、オ、カを作りました。そして、アの面積を(ア)、イの面積を(イ)、ウの面積を(ウ)、エの面積を(エ)、オの面積を(オ)、カの面積を(カ)と表し、正方形1つ分の面積を(キ)と表すことにします。これらの面積には、例えば
(キ)=(ア)×1+(イ)×4+(ウ)×4
のような関係があります。
その他に、次のような関係を見つけました。[サ]~[ツ]にあてはまる整数や記号を答えなさい。[セ]には記号(ア)~(キ)のどれかがあてはまり、その他には整数があてはまります。
(1)(カ)=(オ)×[サ]-(エ)×1
(2)(ア)+(イ)=(オ)×[シ]-(エ)×[ス]
(3)(イ)+(ウ)+(オ)=[セ]
(4)(ア)=(キ)×1+(オ)×[ソ]-(エ)×[タ]
(イ)=(エ)×[チ]+(オ)×1-(キ)×1
(ウ)=(キ)×1-(エ)×1-(オ)×[ツ]

(1)
図形的に考えてみます。
一つのコツは
○付け足して考える

図のように、(カ)に正三角形を付け加えます。
すると扇型になってこれは、(オ)2つ分になりますよね。
(カ)=(オ)×2-(エ)×1
(2)もう一つのコツは
○分割して考える

図のように、補助線を入れてみます。
(1)で(カ)を求めているので、(カ)ができるように分割するといいかもしれませんね。
(ア)+(イ)=(オ)×1+(カ)×2
(1)で(カ)=(オ)×2-(エ)×1を求めていますので、
(ア)+(イ)=(オ)+2×((オ)×2-(エ)×1)
=(オ)×5-(エ)×2
となります。
(3)
(イ)と(ウ)と(オ)を並べて考えると穴が空いてるので、これも(カ)を付け足して考えてみましょう。

すると
(イ)+(ウ)+(オ)+(カ)=(エ)+(カ)
となることがわかります。
そして左と右、両方に(カ)があるので
(イ)+(ウ)+(オ)=(エ)
となりますね。
(4)
この問だけ、3種類の等式の穴埋めになっています。
そして(エ)、(オ)、(キ)で表せという指示になっていますよね。
今までの
(キ)=(ア)×1+(イ)×4+(ウ)×4…●
(カ)=(オ)×2-(エ)×1…▲
(ア)+(イ)=(オ)×5-(エ)×2…■
(イ)+(ウ)+(オ)=(エ)…★
の4つの式から導く意図なのではないかと思います。
そこでよくこの式を見ると
★の式から
(イ)+(ウ)=(エ)-(オ)
というように、(イ)+(ウ)のかたまりが(エ)と(オ)で表されます。
●より
(ア)=(キ)-((イ)+(ウ))×4=(キ)-((エ)-(オ))×4
=(キ)+(オ)×4-(エ)×4
今度は(イ)が欲しくなりますが
■があるので
(イ)=(オ)×5-(エ)×2-(ア)
=(オ)×5-(エ)×2-(キ)-(オ)×4+(エ)×4
=(エ)×2+(オ)×1-(キ)×1
すると残りの(ウ)は
★から
(ウ)=(エ)-(オ)-(イ)
=(エ)-(オ)-(エ)×2-(オ)×1+(キ)×1
=(キ)×1-(エ)×1-(オ)×2
となります。
▲の式は使わずに終わっちゃいましたね(^^;
(ウ)については

図のように「(ウ)=(キ)×1-(エ)×1-(オ)×2」と素早く埋めた人が多かったかもしれませんね。
一見パズルにも見えますが、付け足す、分割するなどのよくある処理や、
式をよく見て整理する力を身につけてきたどうかで差がつきます。
特に式の整理については,最難関の学校では当然のようにできる前提で問題が作られていることがよくありますので,しっかりと練習しておきましょう。(畠)
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