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豊島岡女子学園中学校 理科 各問寸評★2015年(H27年)

2015.05.29 15:10|入試問題分析(理科)
こんにちは。今日は2015豊島岡学園女子中学の理科の問題の寸評です。

第1問 物理 電気回路
(1) カとクは正極どうし負極どうしがそれぞれつながれているため、豆電球はつきません。
(2) 豆電球1個と電池1個をつないだときの明るさを1として、1番から16番までの豆電球の明るさを調べていきます。
1・2・3・4・9・10は明るさ1、5・6は明るさ2、7・8・13・14は明るさ1/2、11・12・15・16は明るさ0なので、答えはえになります。
(3) まず、箱の中の様子を考えます。〔4〕より、BとDは電池につながれていることが分かります。また、〔5〕より電池は直列につながれていることが分かります。豆電球をAとBにつないで電池を直列につないで回路を作るには、AとDを電池でつなげば、〔1〕~〔5〕を満たす回路ができます。AとDに豆電球をつないだ場合、電池1個とつながった状態になるので〔4〕と同じ明るさになるので、答えはいです。
(4) 端子BとCをつないだときも電池は直列につながれているような回路を考えます。
あ.は豆電球がつきません。
い.は豆電球はつきません。
う.は〔4〕と同じ明るさになります。
え.は豆電球がつきません。
お.が正解です。
か.は豆電球がつきません
(5) (4)はA⇒電池⇒D⇒電池⇒B⇒電球⇒C⇒Aという直列回路と同じなので、AとBまたはBとCをつなぐと電球は光りません。
(6) ①の方位磁針の下を北から南、②の方位磁針の上を南から北に電流が流れます。①、②いずれも右ねじの法則よりN極が西に振れ、振れ幅は電流の強さで決まるので、①よりも②の方が大きく振れます。乾電池2個では方位磁針が真西を向くほど強い電流を流すことはできないのであ.はありえません。

第2問 化学 化学反応と量的関係
(1) すべての選択肢を見ていきましょう。
あ. 問題に「入っていることがあります」と書かれているので、必ずは言い過ぎ。
い. 鉄と油は反応しません。
う. 正しい。
え. 窒素が入っている分、酸素の濃度が減るので反応しにくくなります。
お. 温度が高いとさかんに反応します。
(2) (1)と同様全て見ていきましょう。
あ.鉄はうすい酸と反応します。
い.鉄とうすい水酸化ナトリウム水溶液に溶けません。
う.鉄は磁石にひきつけられます。
え.熱の伝わりやすさは銅>鉄です。
お.鉄は水より密度が大きいので、水に沈みます。
か.金属は電気を通します。
第2問(3)~(6)は次回に説明します。

第3問 生物 人のたん生
(1) 基本問題ですので、これは落とせません。
①は胎盤です。胎盤側から養分を、胎児側からは二酸化炭素などの不要物を相互に送り出すので、①はあ.が正解。
②はへその緒です。ここを養分と不要物が行きかうので②のか.が正解。
③は羊水です。これは胎児を外部の衝撃から守る役目を果たしているので、③のけ.が正解。
(2) 胎児の大きさは頭の先からおしりの部分(座高)のことを指しますので答えはう.。
(3) 心臓が動き始めると各臓器に血液を送ることができるようになります。そして目や耳ができ、手や足の形がはっきりしてきます。その後、身体を回転させてよく動き回り、最終的に身長が50㎝、体重3㎏くらいまで成長します。答えはい、え、う、あ。
(4) 動物の受精卵の大きさは以下の通りです。
ヒト0.14㎜
メダカ1.5㎜
サケ6.0㎜
ニワトリ3㎝
ヒトが一番大きい身体なのに、受精卵は一番小さいのは意外ですね。卵は成長していくのに必要な栄養分を多く含むほど大きくなります。ヒトの場合、母親の体内で栄養をもらい成長していくので、卵は他の動物よりも小さいと考えられます。
(5) 子が親と似た姿で生まれるのでほ乳類です。あ.~お.の中ですべての動物がほ乳類なので答えはえ.。

第4問 地学 地温と気温の関係
(1) 地面は太陽光線によって温められ、地面が出す熱によって空気が温められるので、太陽高度、地温、気温の順にそれぞれ最大値を取ります。以上のことから、
2015豊島岡4-1 は太陽高度のグラフ
2015豊島岡4-2 は地温のグラフ
2015豊島岡4-3 は気温のグラフ
であることが分かります。
(2) 図の12時の時点で、地温・気温ともに温度が上昇しているので地面・空気ともに、
得る熱量>失う熱量の関係が成り立つので、答えはう.とか.になり、
図の18時の時点で、気温・地温ともに温度が下降しているので地面・空気ともに、
得る熱量<失う熱量の関係が成り立つので、答えはあ.とえ.になります。
(3) 地球は地軸を傾けて太陽の周りを公転していることから、あ.~う.は全て正しいことが分かります。
(4) 昼の長さと日中の気温は関係がないのであ.とう.は誤り。また、緯度が違う地域で比較した場合、必ずしも昼の長さが長いほど南中高度が高いとは言えないので、い.も誤り。同じ地域で観察した場合、南中高度が高いほど昼の長さは長くなりますので答えはえ.です。
次回は第2問(3)~(6)の解説を行います。(和)


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渋谷教育学園幕張中学校 理科 問題 解説★2015年(H27年)

2015.05.27 15:11|入試問題分析(理科)
こんにちは。
今日は渋谷教育学園幕張中学の理科の問題第1問の解説を行います。
【文1】~【文5】は寸評の方をご覧ください。

【文6】
モデル3では、水蒸気が地表から水蒸気への放射をすべて吸収すると仮定しました。しかし、大気中の水蒸気が少なければ、地表からの放射のすべては吸収しきれないはずです。そこでモデル5を考えます。大気中の水蒸気が吸収できる赤外線の量に上限があり、その上限値を120と仮定します。地表からの放射量が120より大きいなら、地表から水蒸気への放射のうち、吸収できない分は地球放射になります。太陽放射量を100とし、時間を追って順にエネルギーの移動を考えると、最終的に地表の放射収支がつり合う状態が考えられます。それがモデル5です。

1-6-1.png
次に、モデル2の太陽放射量も100として、モデル2、モデル4、モデル5の3つを比較します。
1-6-2.png
水蒸気のないモデル2と、水蒸気のあるモデル4とモデル5を比較すると、モデル4とモデル5の方が、モデル2より地表からの放射量がA[大きい・小さい]ので、モデル2より地表の温度がB[高い・低い]ことがわかります。このように、大気中の温室効果ガスは、地表から受けた赤外線をくり返し地表に再放射することで地球の気温を暖かく保ちます。現在の地球全体の平均気温はほぼ15℃ですが、大気中にまったく温室効果ガスがないと、平均気温が-18℃になると予想されます。地球は、温室効果ガスのおかげで、生物が住める暖かい環境になっていると言えます。
さらにモデル[あ]とモデル[い]の比較から、大気中の温室効果ガスがC[多い・少ない]ほど、地表からの放射量がD[大きく・小さく]なり、地表の温度が高くなることも分かります。このように、近年の温室効果ガスの増加による地球の温暖化は、大気から地表への再放射が原因の一つです。
(11) モデル5の図中⑥~⑨の放射量を求めなさい。
(12) A~Dの[ ]について、適切なものを○で囲みなさい。
(13) [あ]、[い]に適切なモデルの番号を答えなさい。

(11) 実はここまでの問題で、「太陽放射=地球放射」のときに放射収支がつり合っていることを確認してきています。
モデル5はつり合っているので、太陽放射=地球放射が成り立ち、⑦と⑧が60、太陽放射が100なので、⑨は
100-60=40、⑥は、40+120=160であると分かります。答 ⑥160 ⑦60 ⑧60 ⑨40

(12) A:モデル2における地表からの放射量は100、モデル4は200、モデル5は160なので、モデル4とモデル5のほうが、モデル2より大きいですね。
B:地表からの放出量が大きいほど地表の温度は高くなります。
C、D:Dの直後に書いてある地表の温度が高いものを選ぶ⇒地表からの放射量が大きい⇒モデル4のほうがモデル5よりも放射量が大きい⇒【文6】内より、モデル4の方が温室効果ガスが多いと考えていけばよいですね。
答 A大きい B高い C多い D大きく

(13) (12)で使ったモデルを選べばよいですね。答[あ]4 [い]5

渋谷教育学園幕張中学の入試では、今年度の第1問のような問題集では見かけることのない超長文の問題が出題されます。見慣れない設定ですが、問題文をよく読み、推論していけば、解けるように問題作成がなされています。6年生になるまでに一通りの内容を勉強したら、推論が必要な問題をどんどん解いていって、長文に耐えうる集中力を養ってください。(和)

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渋谷教育学園幕張中学 理科 各問寸評★2015年(H27年)

2015.05.25 13:13|入試問題分析(理科)
こんにちは。
今日は2015渋谷教育学園幕張中学の理科問題の寸評をしていきたいと思います。

第1問 地学・物理 地球温暖化・太陽放射
(1) 紫外線の照射により、微生物の増加を抑制できるので、さまざまな道具の殺菌に用いられます。
(2) 赤外線は熱源、センサーなどに使われています。
(3) 地球の大円と同じ大きさの円が宇宙空間で受けるエネルギー量を考えましょう。答えは(ウ)です。
(4) 地球全体の表面積を(3)の答で割ると、太陽定数÷4=326÷4=81.5カロリーになります。
(5) これは落とせないですね。答えは二酸化炭素です。
(6) 地表の温度が上がると、地表から出る赤外線の放射量も増加し、やがてモデル2の状態になります。答えはエです。
(7) 多量の電磁波を出すのは高温の物質であることが、【文3】の2.に書いてあるので、この文を指定すればよいでしょう。
(8) 水蒸気は地表から吸収した放射量175は半分が地表に向かい、残り半分は地球放射になるので、
①は175÷2=87.5、②は太陽放射との和を考えて、100+87.5=187.5になります。
(9)、(10) モデル4では、(太陽放射)=(地球放射)が成り立ちますから、④は太陽放射と等しい100になります。
また、【文5】の3.より⑤も100になります。③は④と⑤の和なので、③は100+100=200になります。
第1問(11)~(13)は次回に解説します。

第2問 化学 溶解度・結晶の成長
(1) 図1より、60℃のとき、60℃において飽和水溶液を100+56=156gの飽和水溶液を20℃まで冷却すると100+12=112gの飽和水溶液になるので、56-12=44g析出します。元の飽和水溶液を50gとすると、50×44/156=14.10...⇒14.1g析出しますね。
(2) 各選択肢を見てみましょう。
(ア) ガラスはミョウバンと反応しません。
(イ) 正しい。
(ウ) 水溶液に二酸化炭素などが溶け込むでしょうが、ミョウバンの析出に何の影響も与えません。
(エ) 結晶が大きく成長するのに時間がかかるのでこれは正しいですね。
(オ) いったん温度が下がると、さらに温度が下がったり水が減らない限り、限り再び析出することはありません。
よって答えはイとエです。
(3) 結晶の成長が止まった→温度が一定になったと考えましょう。
答えは、「温度が一定になると、その後析出は起こらなくなるから。」
(4)保温容器を使わない場合、温度の下がり方は保温容器を使う場合に比べて速く(②)なるので、
種結晶の表面に細かい結晶ができて、きれいな正八面体の結晶ができません。(①)
(5)A 直後に「水の蒸発量の差で温度差が生じる」とあります。外の水槽の方が蒸発量が多く、温度が下がるので、温度が高いのはミョウバンの水溶液です。
B 日光に当たると、暖められて温度が上がり、上の方へと移動します。
C 上部は暖かくなり、溶解度が大きくなるので、飽和状態から不飽和状態へと変化します。
D 素結晶は溶かされ、水溶液の比重が大きくなるので下に降りていきます。
E 下に降りた溶液は水槽の水に冷やされます。

第3問 生物 食卓にのぼる魚の特徴
実際に魚が泳いでいる姿を見たことがない子供たちが増えているそうです。この問題はもっと自然に触れてほしいという渋幕のメッセージかもしれませんね。
(1) ③は難しいかもしれませんが、①、②は正解したいですね。答えは①サンマの塩焼き②アジの開き③サバの切り身です。ちなみに先生はサンマの塩焼きが大好物です。
(2) ①のサンマは漢字で「秋刀魚」と書きます。刀のような形をした魚で、秋が旬と連想できれば、[Ⅰ群]は(い)、
[Ⅱ群]は(け)、[Ⅲ群]は(せ)、[Ⅳ群]は(て)とわかります。
②のアジについて、[Ⅰ群]は(あ)になります。スマートで尾の付け根がキュッと細くなる魚形が特徴です。[Ⅱ群]は(く)になります。体の側面にある鋭い突起をぜんご(ぜいごともいいます)といいます。[Ⅲ群]は(し)になります。アジは調理方法が多彩で②のアジの開きは見たことがある人も多いと思います。
③のサバについて、[Ⅰ群]は(え)です。尾に近いところに並ぶ、小さいひれが特徴です。[Ⅱ群]は(き)です。サバは回遊魚です。[Ⅲ群]は(さ)です。サバは鮮度を保つのが難しいため、食あたりを起こしやすい魚と言われています。
[Ⅳ群]のアジとサバについて、サバの大きな特徴である背中の縞模様が確認できるので、③サバの[Ⅳ群]は(つ)、②アジの[Ⅳ群]は(ち)になります。

次回は第1問(6)~(13)の解説を行います。(和)
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武蔵中学校 算数 問題 解説&入試分析★2015年(H27年)

2015.05.23 13:16|入試問題分析(算数)
今回は武蔵中学にいきたいと思います。

受験者数519人、合格者数185人、実質倍率2.8になります。
合格最低点は188/320

教科別平均は,(合格者平均点、受験者平均点)の順で
国語(66.2,59.0)
算数(65.3,43.5)
社会(36.1,31.9)
理科(42.7,38.5)
となっています。

合格者平均と受験者平均が最も乖離している、算数の出来が大きく合否を左右したと考えられますね。

【各問寸評】
大問1、(1)は速さの基本的な問題です。確実にとりましょう。
(2)はくるった時計の問題です、今回はこれを解説します。
大問2、差集め算と不定方程式で、練習していれば何をすればよいのか迷わずに解くことができます。
大問3、平面図形の問題です。(1)は相似な三角形の面積比などで容易に解くことができます。(2)はやや難易度が上がります。時間がかかりそうなら飛ばすのがよいでしょう。
大問4、分母より分子の方が小さいので、代入するものはある程度限られます。落ち着いて当てはめていけば点をとることができます。


それでは大問2の(2)の解説にいきましょう。


(問題)H27 開成中学 大問1の(2)
1日にある決まった時間だけ遅れる時計があります。ある日の8時30分には図1,15時10分には図2のようになっていました。この時計が正しい時刻をさしていたのは、この日の何時何分ですか。


musasi2015m1.jpg

[解説]
まず、それぞれの時刻でどれだけくるっているのかを調べましょう。


図1では、8時の時点での240度差から53度差までつまっていますから、

(240-53)÷(6-0.5)=34分 → 8時34分をさしています。
つまり、4分進んでいることになりますね。



図2では、15時の時点での90度差から68度差までつまっていますから、
(90-68)÷(6-0.5)=4分 → 15時4分をさしています。
つまり、6分遅れていることになります。

正しい時計が8時30分→15時10分の400分進む間に、
遅れる徒刑は8時34分→15時04分の390分しか進みませんので、
40:39の割合で動いてることになります。
図1の状態から正しい時計が4分多く進めばよいので、
正しい時計で4×40/(40-39)=160分たてばよいですね。
8時30分+160分=11時10分となります。


苦手とする人が多い「くるった時計の問題」に,時計の文字盤が組み合わさって動揺した人が多いかもしれませんが,
時計算の基本問題が組み合わさっただけでした。
「くるった時計の問題」に対しての拒否反応が少ない人でないと,落ち着いて取り組むことができなかったのではないかと予想されます。
苦手な問題の中でも定番の問題は,何度も解いて,いい意味で機械的に取り組めるという状態にまでしておきたいものです。
(畠)
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駒場東邦中学校 理科 問題 解説★2015年(H27年)

2015.05.20 15:08|入試問題分析(理科)
こんにちは。今日は2015年駒場東邦中学の理科第5問の解説です。

第5問 以下の文章を読み、問いに答えなさい。
(1) 図1のように、太さがどこでも同じ鉄の棒(長さ30㎝)の両はしの点あ、いに、それぞれ軽くて細い(重さと体積を考えなくてもよい)ひもで、鉄のおもりA(重さ55g、体積7㎝^3)と鉄のおもりB(重さ110g、体積14㎝^3)をつり下げ、点うを軽くて細いひもでつるしたところ、棒は水平になって静止しました。点うから棒の中心えまでの長さは、3㎝でした。なお、棒の重さは、点えにかかると考えてよいものとします。
① 棒の重さは、何gですか。
② 手がひもを引く力の大きさは、何gですか。
③ 棒の体積は、何㎝^3ですか。

2015駒場東邦中理科第5問図1 (2)

(2) 水中の物体には、その物体が押しのけた水の重さに等しい大きさの上向きの力〈浮力〉がはたらきます。浮力は物体の中心の点(重さがかかる点と同じ点)にかかります。また、水1㎝^3の重さは1gです。さて、棒を水平に保つように手で支えながら、おもりA、Bをゆっくりと水そうの水の中に入れ、そっと手をはずし、図2の状態にしました。このあと棒のかたむきはどうなりますか。正しいものを1つ選び、ア~ウの記号で答えなさい。
ア あが上がる。
イ いが上がる。
ウ 棒は水平のままである。

2015駒場東邦中理科第5問図2 (2)

(3) 次に、棒を水平に保つように手で支えながら、おもりA、Bと棒をゆっくりと水そうの水の中にいれ、そっと手をはずし、図3の状態にしました。このあと、棒のかたむきはどうなりますか。(2)と同じ選択肢から、正しいものを1つ選び、ア~ウの記号で答えなさい。
2015駒場東邦中理科第5問図3 (2)

(4) (3)と同じ実験を、鉄の棒を太さがどこでも同じアルミニウムの棒(長さ30㎝、重さ76g、体積28㎝^3)に変えて行いました。おもりA、Bとそれらをつり下げる位置あ、い、棒をつり下げる位置うは図3と同じです。すると、図4のように、棒の中心の点えに軽くて細いひもで、ある重さの鉄のおもりCをつり下げたとき、棒を水平に静止させることができました。おもりCの重さは、何gですか。
2015駒場東邦中理科第5問図4 (2)

(1) ①モーメントのつり合いの問題です。棒の重さを求めたいので、点うまわりのモーメントを考えます。棒の重さを□と置くと、左回りのモーメントは55×18+□×3、右回りのモーメントは110×12になるので、水平になって静止するとき
55×18+□×3=110×12が成り立つので、□=110gと求まります。答110g

(2) 浮力がはたらいた場合のモーメントのつり合いの問題です。 問題文にあるように、水中の物体には浮力がはたらくのでおもりAの重さは55-1×7=48g、おもりBの重さは110-1×14=96gとして考えましょう。
左回りのモーメント=48×18+110×3=864+330=1194、右回りのモーメント=96×12=1152より左回りのモーメントの方が、右回りのモーメントよりも大きいので、点いのほうが上がります。答イ

(3) 今度は鉄の棒も水の中に入ってしまっているので、鉄の棒にも浮力がはたらきます。鉄の棒の体積は14㎝^3なので、重さを110-14=96gとして考えましょう。左回りのモーメント=864+96×3=864+288=1152、
右回りのモーメント=96×12=1152であるので、棒はかたむきません。答ウ

(4) あ、いのところで発生するモーメントは変わらないので、えのところには(3)と同様に288のモーメントが発生するはずです。アルミニウムの棒には浮力が働いて76-28=48gとして考えると、モーメントは48×3=144にしかならないので、おもりCであと144、つまり、(3)の半分のモーメントが必要となります。(3)では110gの棒に浮力が働いて288のモーメントが発生しましたから、同じ鉄でできているおもりCをその半分の55gにすると浮力込みで144のモーメントが新たに発生することになります。答55g

最後は考え方が思いつきにくい計算問題でしたが、全体的にはとりこぼすと合格が難しくなるような問題で構成されていました。難関校を受けるからといっていたずらに難問集ばかりを解くのではなく、基本事項をすぐ思い浮かべることができて、それをしっかりと説明できるようになることが、合格へつながります。(和)
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駒場東邦中学校 理科 各問寸評★2015年(H27年)

2015.05.18 12:52|入試問題分析(理科)
こんにちは。今日は駒場東邦中学校の理科の問題の寸評です。
駒場東邦中学の理科は小問集合が1題、生物、地学、物理、化学から各一題ずつ出題されています。
合格者平均点はここ数年55点前後で推移しており、平成27年度は57.1点でした。小問集合や知識問題はできて当然という子たちの中での勝負になりますので、まずは基礎力をしっかりと身につけましょう。

第1問 小問集合
(1) 川の形と川底の形の関係の問題です。これは基本問題なので必ず正解したいところです。
川が曲がっているところでは、内側が遅く・浅く、外側が速く・深くです。このことから、①ではイ、③ではウになります。②のように、川がまっすぐなところでは、川の中ほど速く・深くですので、答えはアになります。
(2) 地層ができる順番を問われています。カギになる断層に注目して考えましょう。まず、③の断層に注目すると、①、④、⑤を切っているので、①→⑤→④→③の順に起こったことが分かります。次に、②の断層に注目すると、①を切っていて、⑤に切られているので以上から答えは①→②→⑤→④→③となります。
(3) アルコール(とくにエタノール)は揮発性の高い(蒸発しやすい)物質です。あとは昇華性の高い(固体から気体になりやすい)物質としてヨウ素、ドライアイス(二酸化炭素の固体)、ナフタレンも覚えておきましょう。答えはアとウです。
(4) ア さびは酸素と結びつく反応(酸化)のひとつです。
イ これは水温を上げることで、でんぷんの溶けやすさが変わっただけなので酸素は無関係です。
ウ 食塩の水への溶けやすさに関する内容なので酸素とは無関係です。
エ 燃焼は激しく酸素と結びつく反応です。
以上より答えはアとエになります。
(5) 基本事項ですね、答えは蒸散です。
(6) 光の反射に関する問題です。紙と鏡では反射の仕方に違いがあることに注意しましょう。紙の場合、表面に凹凸があるので、光を反射した場合いろんな方向に反射するため、鏡のように反射光が特定の場所に集中することはありません。よっての部分の明るさはの部分と同じ明るさになります。は鏡の部分なので、反射してできたの部分はと同じ明るさになります。よって答えはがイ、がエになります。
(7)① 速さと時間の関係を表したグラフに関する問題です。曲線と横軸に囲まれた部分の面積が進んだ距離になるので、イとウは面積が100よりも小さいので不適ですね。アは面積が100ですが、走り始めた瞬間から10m/秒の速さで走ることは考えられないのでアも不適です。また、エは囲まれた部分の面積は100になるものの、人間が走るとこのような直線的な速度変化をするのは考えにくいのでエも不適です。よって答えはオと考えられます。
② (前半の5秒の面積)<(後半の5秒の面積)より、答えはイになります。
(8) 人体の基本事項を問う問題です。落としてはいけません。答えAの選択肢ア、Bの選択肢ア、Cの選択肢イです。

第2問 化学 アルミニウムと塩酸の反応・結晶の重さ
(1) ア 正しい。ろ過を行うときは、勢いよく溶液を流さないようにしましょう。
イ 誤り。ろ紙は再利用できません。
ウ 誤り。このような方法で実験を行うと効率が悪すぎます。また溶液が飛び跳ねて危険です。
エ 正しい。アルコールの蒸気を吸いすぎると気分が悪くなるだけではなく、体にもよくありません。
よって答えはア、エです。
(2) 食塩と塩酸は反応しないので、最初に溶かした食塩がそのまま析出するため重さは変わりません。
(3) ア 正しい。金属に薄い酸を加えて水素が発生するとき発熱しますが、逆に熱を吸収するような反応も存在します。
イ 誤り。蒸発皿に残った白色の結晶は塩化アルミニウムなのでよくとけます。
ウ 正しい。アルミニウムが完全に溶けていようと溶けていなかろうと溶液の色は透明です。
エ 誤り。図1より塩酸50mⅬはアルミニウム0.45gと過不足なく反応することが分かります。アルミニウム0.25gだと、まだ塩酸は残っているので、溶液は酸性になります。
(4) 塩酸50mLと過不足なく反応するアルミニウムは0.45gと決まっているため、アルミニウムの粉末を0.45gよりもたくさん入れても、得られる塩化アルミニウムの量は変わりません。
(5) (6)の問題文にも書いてありますが、化学反応では、反応前の物質の重さの合計と反応後の物質の重さの合計は常にしくなります。反応前は76.25+0.45=77.0g、反応後は76.65+(発生した水素の重さ)なので、77.00-76.65=0.05gが発生した水素の重さになります。
(6) 塩化水素の重さを□とします。
(アルミニウムの重さ)+(塩化水素の重さ)=(塩化アルミニウムの重さ)+(発生した水素の重さ)という式が成り立つので、□+0.45=2.20+0.05になるので、□=1.80gより、塩酸50mLn含まれる塩化水素の重さは1.80gになります。

第3問 生物 ダンゴムシの暮らし
駒場東邦のような難関校は問題集、参考書などでよく見かける動植物を出題することはあまりありません。もし出題されたとしても今回のようにダンゴムシの暮らしというあまり見慣れない題材である場合がほとんどです。勉強の合間などで、eテレの「ダーウィンが来た!」などを積極的に見て、色々なことに興味を持ってみましょう。
(1) ダンゴムシの頭部はウですが、みなさんはダンゴムシを見たことがあるでしょうか?都会にいると自然と触れ合う機会がどうしても少なくなりがちです。出題者側はこうした現状をふまえて問題を作成しています。このような題材での出題は今後も続くと思われますので注意しておきましょう。
(2) ダンゴムシは甲殻類に分類されます。エビ、カニ、ミジンコなどの仲間になりますので、答えはイです。
(3) ダンゴムシは他の甲殻類と同様に脱皮し、そのときに白くなります。答えはア。
(4) 肉食か草食かを考えましょう。肉食はアとイ、草食はウとエとオなので、答えはアとイ。
(5) 甲殻類は殻のためにカルシウムを摂取します。特に陸上に住んでいるダンゴムシはカルシウムを日常的に摂取するのが難しいため、コンクリートをかじります。よって答えはアです。ちなみにダンゴムシは脱皮直後に自分が脱いだ殻をカルシウムを摂取する目的で食べてしまいます。
(6) ダンゴムシはお腹の部分の育児のうという袋の中に卵を入れて生活しています。その中で卵をかえし、幼虫が歩くようになると袋からワラワラと出てきます。よって答えはエです。ちなみに、エビやザリガニも歩くための脚以外に腹脚という短い脚をもっており、卵をその脚にぶらさげて生活しています。
(7) 最難関の入試問題では、問題文から情報を読み取り、その場で類推し、筋道を立てて説明することが求められます。
①ウイルスに感染する→②明るいところに出ていく→③天敵に見つかって食べられる→④天敵がフンをしてウイルスが広い範囲にばらまかれるという流れを導き出し、これをまとめましょう。
答えは鳥に食べられやすくなり、その鳥が広範囲にフンをすることによって感染範囲を拡大することができるから。
第4問 地学 北の空で見られる星座の動き
(1) 基本問題ですね、答えは北極星です。北斗七星やカシオペア座を使って北極星を見つける方法を確認しておきましょう。
(2) 北極星はこぐま座の一部です。
(3) Wの形をしているBはカシオペア座です。
(4) 北斗七星はおおぐま座の一部です。
(5) 北の空に見える星座は、北極星を中心にして一日に一回転します。反時計回りに1時間あたり360°÷24=15°回るので3時間では45°回転します。よって答えはイです。
(6) 星の日周運動は地球が自転しているために起こります。
(7) 地球の公転運動によって、星も年周運動をします。同じ星を同じ時刻に見ると、反時計回りに1か月あたり
360°÷12=30°回るので、2か月では60°回転します。よって答えはエです。

第5問は次回に解説します。(和)


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雙葉中学校 理科 問題 解説★2015年(H27年)

2015.05.15 20:29|入試問題分析(理科)
今日は2015雙葉中学の理科第1問の解説を行います。

第1問 物理 熱、状態変化
A ものをさわったときに温かい、冷たいと感じるのはどういうときでしょうか。自分よりも温度が高いものをさわったときには温かい、温度が低いものをさわったときには冷たいと感じるはずです。これは、温度の異なる2つのものが触れ合ったとき、どちらも同じ温度になろうとする現象によるものです。このとき、温度の高いものから低いものへと熱が移動します。この熱の移動が、温かい、冷たいと感じる理由の1つです。

 通常、部屋にあるものは室温と同じ温度になっています。室温は体温に比べて低いので、部屋にあるものをさわると冷たいと感じるはずです。しかし、ものによって冷たいと感じるものとあまり感じないものがあります。これもやはり熱の移動によるものです。ものの種類によって熱の伝わり方が異なるから、たとえば同じ15℃でも(a)に触れたときの方が(b)に触れたときよりも冷たく感じます。

 注射をするときにアルコール消毒をすると、冷たいと感じるのは、アルコールの温度が体温より低いからだけではありません。これは、アルコールが蒸発するとき(c)ためです。このように、ものの状態がかわるときには、熱の出入りがあります。

問1 手で温度の低いものをさわったときに、冷たいと感じるのはなぜですか。「熱」という言葉を用いて15字以内で答えなさい。
問2 文中の(a)、(b)にあてはまる言葉の組み合わせとして正しいものをすべて選び、番号で答えなさい。
①a木 b金属 ②a金属 b木 ③a空気 b水 ④a水 b空気
問3 文中の(c)にあてはまる文として適するものを次の中から選び、番号で答えなさい。
①アルコールは熱を吸収し、皮ふは熱を放出する。
②アルコールは熱を放出し、皮ふは熱を吸収する。
③アルコールも皮ふも熱を吸収する。
④アルコールも皮ふも熱を放出する。
問4 文中の下線部について、ものの状態がかわる様子は身のまわりのいろいろなところで見られます。
(1) 夏、氷を入れたコップのまわりに水滴がつきます。これは空気中の水蒸気が冷たいものに触れて液体の水になる現象です。この変化をなんといいますか。
(2) 冬の冷え込みの激しい朝には、霜が降りたり、霜柱が見られます。霜と霜柱はどちらも氷からできていますが、そのでき方が違います。どこにあった何が変化したものか、下の文の( )に適する言葉を答えなさい。
霜は、(ア)の(イ)が氷に、霜柱は、(ウ)の(エ)が氷に変化したものです。



B 50℃の湯と10℃の水を使って、次のような実験をしました。

(Ⅰ)図1のように、水の入った水そうに、赤い絵の具で色をつけた湯の入ったペットボトルを口を下にして静かに入れて、
ふたを取った。
(Ⅱ)図2のように、水の入った水そうに、赤い湯の入ったペットボトルを口を上にして静かに沈めて、ふたを取った。
(Ⅲ)今度は水のかわりに湯を入れた水そうと、青い絵の具で色をつけた水の入ったペットボトルを使って、(Ⅰ)、(Ⅱ)と同じように実験した。

2015雙葉中理科図1、2

問5 赤い湯は、ペットボトルの口を下にしたとき(図1)と、上にしたとき(図2)で、それぞれふたを取った直後、どのようになりますか。また、青い水のときはどうなりますか。次の中から選び、番号で選びなさい。
① ペットボトルの口から出て上がっていく。
② ペットボトルの口から出て下がっていく。
③ ペットボトルの口から出ていかない。


C 下の図のような器具を用いて、温度が15℃に保たれた室内で冷蔵庫から-20℃のくだいた氷を取り出し、紙コップに
半分位入れ、発砲スチロールのふたをして中央に温度計を差し込みました。そして、容器全体をふり動かしながら1分ごとに50分間温度をはかると,右下のグラフが得られました。ただし、室内から紙コップには常に一定の熱があたえられ、その熱は氷や水にすべて吸収されるものとします。
2015雙葉中学理科図3
問6 グラフのab間で氷はどのような状態になっていますか。次の中から正しいものを1つ選び、番号で答えなさい。
①氷はとけずに、すべて残っている。
②氷はaでとけ始め、bですべてとけ終わって水になる。
③氷はaでとけ始め、bでは氷の10%がとけて水になっている。
④氷はaですべてとけて水になる。

問7 グラフのbc間で、室内から紙コップに熱があたえられても温度が一定になるのはなぜですか。次の中から正しいもの1つ選び、番号で答えなさい。
①熱が氷の温度を上げるのに使われるから。
②熱が水の温度を上げるのに使われるから。
③熱が氷と水の温度を上げるのに使われるから。
④熱が氷をとかして水にするのに使われるから。
⑤熱が水を蒸発させるのに使われるから。

問8 cd間で、水は毎分何℃の割合で温度が上がっていますか。正しい値を次の中から選び、番号で答えなさい。
①1.0  ②2.0  ③2.5  ④3.0  ⑤3.5

問9 グラフのd点からさらに10分たつと温度は何℃になりますか。正しい値を次の中から選び、番号で答えなさい。
①10  ②15  ③20  ④25  ⑤30

問10 熱の量をcal(カロリー)という単位で表すことがあります。1gの水の温度を1℃上げるのに必要な熱を1calと決めています。実験終了後、紙コップの中の水の重さは25gでした。
(1)cd間で紙コップに与えられた熱は毎分何calになりますか。正しい値を次の中から選び、番号で答えなさい。
①0  ②20  ③25  ④45  ⑤50
(2)氷がとけ始めてからとけ終わるまでに必要な熱は氷1gあたり何calになりますか。正しい値を次の中から選び、番号で答えなさい。
①80  ②100  ③125  ④150  ⑤200


A 問1 手で温度の低いものをさわると、手(温度の高い方)から冷たいもの(温度の低い方)へ熱が移動します。
答 手からものに熱が移動するから

問2 密度が大きいと熱はよく伝わります。木と金属ならば金属、空気と水ならば水の方が熱をよく伝えます。
答 ②、④

問3 液体は蒸発するときに熱を吸収します。問3では、皮ふからアルコールに熱が移動しています。
このようにものの状態が変化するとき、熱の出入りがあることは覚えておきましょう。
答 ①


問4 (1)気体が液体になる変化を液化といいます(凝縮でもよい)。
(2)空気中の水蒸気が昇華して氷の結晶となったものを霜といい、地面の水分が凝固して氷の結晶となったものを霜柱といいます。
答 (1)液化 (2)ア空気中 イ水蒸気 ウ地表面 エ水 

B 問5 赤い湯は暖かいので、上に移動しようとします。口を下に向けると液体は出てきませんが、上に向けると液体は上に出ていこうとします。逆に、青い水は冷たいので、下のほうに移動しようとします。口を下に向けると液体は下に出ていこうとしますが、上に向けると液体は出てきません。
答 赤い湯 図1③ 図2① 青い水 図1② 図2③

C 問6 氷の融点(固体が融解するときの温度)は0℃なので、ab間ではすべて氷のままで存在しています。
答 ①

問7 氷をとかして水にするために熱が使われるので、状態変化が起こっている間は温度が変化しません。
答④

問8 cd間では、5分間で10℃上昇しているので、1分間では2℃上昇していることになります。
答 ②

問9 室温を越えて存在することはできないので、15℃より高くなることはありません。よって②が正解です。
答②

問10 (1) 問8の結果より1分間で2℃上昇するから、1分間で25×2=50calの熱が紙コップに与えられています。
(2) bc間でも50cal/分の割合で熱が与えられているので、bc間では25gの氷に対して、合計50×(45-5)=2000calの熱があたえられたことになります。よって氷1gあたり、2000÷25=80calの熱が必要になります。
答 (1)⑤ (2)①

雙葉中学の理科は、難問、奇問が出題されることはほとんどなく、標準的な問題で構成されていますので、落とすとそこで確実に差をつけられてしまいます。基本的な知識をひと通りおさらいしたあと、過去問にチャレンジしましょう(和)
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雙葉中学校 理科 各問寸評★2015年(H27年)

2015.05.13 15:28|入試問題分析(理科)
今日は2015年雙葉中学校の理科の問題の寸評です。

第1問は後日解説します。

第2問 生物 植物、昆虫
問1 (1)受粉しないと実がつかないことを確認したいので昆虫が入ってきて受粉することを防ぐために袋をかぶせます。
(2)まず、片方の袋をとりめしべにおしべの花粉をつけます。そのあと再び袋をかけるのを忘れないようにしましょう。これはめしべにおしべの花粉をつける以外は同じ条件にしないといけないためです。そうすると、操作を加えためばなだけに実ができます。答えは実験はエ、結果はクになります。
問2 虫媒花は昆虫を引き寄せるために花びらを持っているので、花びらのないものを選びましょう。答えは②スギと⑤トウモロコシです。③や④で飛ぶのは花粉ではなく種子です。
問3 文中のランは長い距をもつために、他の昆虫がこのランの蜜を吸うことはできません。
キサントバンスズメガが絶滅する→花粉が運ばれなくなる→受粉ができない→種子ができない→ランの数が減少する。→最終的に絶滅すると考えられます。以上のことから答えは④になります。
問4(1)ミツバチを使った農業はさかんに行われており、バラ科の果物(イチゴ、リンゴなど)やウリ科(ヘチマ、キュウリなど)野菜など種類も豊富です。なにかひとつだけ例を挙げておきましょう。
(2)スカシバは自分よりも強いハチのように見せることで自分の身を守っています。このことを考えると、答えは④になります。

第3問 地学 星の動き
問1 基本問題なので間違えないようにしましょう。答えはA西、B東、C東、D西です。
問2 南の空にオリオン座が見えているので、冬の夜空ですね。
問3 午後8時から午前3時までの7時間で反時計回りに105°回転するので答えはエです。
問4 北の空の星を毎日同じ時刻に観察すると、少しずつ見える位置が反時計回りにずれていき、一年経つとまた元の位置に見えるので1か月あたり、
360°÷12=30°回転します。はくちょう座は北極星を中心に時計回りにほぼ120°回転していると考えられるので、
120°÷30°=4か月前に天頂にあったと考えられます。

第1問の解説は次回に行います(和)


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