開成中学校 算数 問題解説&入試分析★2017年(H29年)

2017.04.04 17:49|入試問題分析(算数)
今回は開成を扱いたいと思います

受験者数1142人,合格者395人,倍率2.9

合格最低点195点
各教科の平均点は
(合格者平均 全体平均 満点)の順に
国語(48.2 42.4 85)
算数(54.8 40.1 85)
理科(61.5 56.8 70)
社会(48.3 42.2 70)

算数は昨年と同様に平均点が例年より低くなりました。
今年の問題は内容を読み取るのが難しいものがあり、他の問題を解く時間を圧迫したようです。

各問題を見てみますと

○大問1 (1)は計算問題なので間違わないように。(2)は2の倍数の方は2,3,4の最小公倍数12周期で考える、5の倍数の方はベン図で解くと計算がしやすいので両方使えるようにしておきましょう。
すばやく解いて完答を狙ってください。

○大問2 今回はこの問題を扱います

○大問3 (1)BEの長さもxcmなのでx:1=9:xとなりますから,x×x=9→x=3となります。(2)は(1)と同じ形ですね。横軸にわかる時間をどんどん書き込んで、同じように解きましょう。
さっと解いて満点をとりたいところです。

○大問4 (1)「(あ)の長さも(う)の長さも面DEFを底面としたときの水面の高さと同じなので体積に比例します。1+5/4=9/4倍です。
(2)図2と図3で体積比が4:9、ADの長さは共通なので台形の面積も4:9になります。二つの台形の高さも(1)より4:9なので、(上底+下底)の値が等しい。つまり3+(い)=4+(え)ですから,(え)が(い)よりも1cm短くなります。
ややこしそうに見えますが、整理すると簡単です。
(3)(2)で求めた(い)-(え)=1と,まだ使っていない3:4:5の三角形の相似を使ってみましょう。
(あ)=④,(う)=⑨とすると,(い)=(AB-④)×3/4=3-③,(え)=(FE-⑨)×4/3=4-⑫,この差が1ですから(3-③)-(4-⑫)=1より⑨=2,④=8/9cmとわかります。
最後の式変形は開成を受ける子であればできるようにしておきたいですね。
(4)(あ)=8/9,(い)=7/3と長さがわかったので図1から水の体積は3×4÷2×8/9=16/3,これを図2の台形の面積(7/3+3)×8/9÷2=64/27で割ればBEが出ます。16/3÷64/27=9/4
(5)図1から水の体積を出すと,3×4÷2×高さ=6×高さとなりますが,面ACFDを下にした水の体積は(5+上底)×高さ÷2×9/4となります。これらは等しいですから,(5+上底)×9/8=6,上底=1/3とわかります。あとは相似の利用。3cm,4cm,5cmの直角三角形は5cmを底辺とすると高さは12/5cmなので,12/5-12/5×(1/3÷5)=56/25cmですね。
共通の長さの部分に注目して,いかにシンプルに整理できるかが勝負です。

大問1と大問3を完答して,大問2と大問4でどれくらい取れるかの勝負です。大問4の後半が難しいので、大問2の出来が大きく合否に影響したように思います。


それでは大問2です。
(問題)平成29年 開成中学校 算数 大問2
右の図1は、正方形で分割された長方形です。ただし、正方形の中の数はその正方形の1辺の長さ(単位はcm)を表しています。この分割された長方形から、以下のような手順にしたがって、点を矢印つきの線(以下では、この線を「矢印」ということにします)で結んだ図形(図4)を作ります。最後にできたこの図形(図4)を「長方形の分割を表す経路」ということにします。

【「長方形の分割を表す経路」を作る手順】
(i)図1のそれぞれの縦線の真ん中に点をとり、図2のように左にある点から順にA,B,C,…と名前をつけます。
(ii)各正方形について、左の辺を含む縦線の真ん中の点から右の辺を含む縦線の真ん中の点へ向かう矢印をかき、その近くにその正方形の中の数を移します。(図3)
(iii)もとの長方形、正方形の辺の線をすべて消します。(図4)
m1.jpg
矢印の近くに記入した数を「矢印に対応する数」ということにします。いずれの問いも、解答らんに答えのみを記入しなさい。

(1)矢印に対応する数の間にはいくつかの法則があります。その1つは、1つの点に注目したとき、その点に入ってくる矢印に対応する数の和と、その点から出ていく矢印に対応する数の和は必ず等しくなることです。例えば図4で、点Cに入ってくる矢印B→C、A→Cに対応する数の和3+16と、点Cから出ていく矢印C→D、C→Eに対応する数の和7+12はともに19になります。この理由を表した文を、次の(い)、(ろ)の中から1つ選び、その記号を答えなさい。

(い)1つの縦線と辺が重なっているすべての正方形について、その縦線の左側にある正方形の中の数の合計と右側にある正方形の中の数の合計が等しいから。
(ろ)1つの横線と辺が重なっているすべての正方形について、その横線の上側にある正方形の中の数の合計と下側にある正方形の中の数の合計が等しいから。

図1とは別の、正方形で分割された長方形を考えます。同じ手順にしたがってその長方形の分割を表す経路を作ると、図5のようになりました。この図について、以下の問いに答えなさい。
m2.jpg
(2)空らん(ア)~(カ)はそれぞれ矢印に対応する数を表しています。これらの空らんに当てはまる数を答えなさい。

(3)図5におけるもとの長方形の縦、横の長さを答えなさい。

(4)解答らんの長方形は(3)で縦、横の長さを求めたもとの長方形を表しています。この長方形に図5で表された正方形による分割をかきこみ、それぞれの正方形の中にその1辺の長さを表す数を書きなさい。分割の様子がわかれば、辺の長さは多少不正確でも定規を使っていなくても構いません。
m3.jpg


[解説]
(1)
例えば図3の点Cの場合を考えると
kai1_2017030919563483f.jpg
この赤の縦線と辺を共有する正方形の数字が書かれることになります。
左の青の正方形は3と16、右の黄色の正方形は7と12で赤の縦線が共通よりこれらの和は19で等しくなるはずです。
よって(い)が正解です

(2) (1)で「いくつかの法則がある」と書いていますので,他の法則も考えてみましょう。
このような分割作業をするときは縦だけでなく横も考慮しないといけません。
縦については(1)より『点に入ってくる数の和と、出ていく数の和が等しい』(以下,法則(a)とします)ということがわかっています。

次は横についてですが、矢印の数は右に何cm進んだかを表しています。
例えば点Aから点Dに進んだならば
kai3.jpg
赤の経路 13+10=23
青の経路 13+3+7=23
黄色の経路 16+7=23
とどの経路をとっても、数の和は同じになります。
このことから『スタートとゴールの2点が決まれば、どの矢印に沿って進む経路を選んでも数の和が等しい』(以下,法則(b)とします)ということがわかります。

この横に関する法則を法則(b)とします。

これらを使って解きます。

kai4.jpg
①点Aと点Cに法則(b)を使って
33=(ア)+5より(ア)=28
②点Bに法則(a)を使って
(ア)=5+7+(ウ)より(ウ)=16
③点Bと点Dに法則(b)を使って
5+(イ)=7より(イ)=2
④点Dに法則(a)を使って
7+(イ)=(エ)より(エ)=9
⑤点Eに法則(a)を使って
(エ)+(ウ)=(カ)より(カ)=25
⑥点Cに法則(a)を使って
33+5=(イ)+(オ)より(オ)=36

(3)縦の長さは33+(ア)=61cm
横の長さは33+(オ)=69cm
ですね。

(4)
まずは周囲から書いていくとわかりやすいです。
kai5.jpg
A→Cの33を左上、C→Fの36を右上でくっつけます。
A→Bの28を左下、B→Eの16を真ん中下、E→Fの25を右下とくっつけて書きます。

kai6.jpg
残りの空間を7,5,2,9の正方形で埋めればいいですね。
33と28の違いが5,16と25の違いが9,16と9の違いが7,5と7の違いが2。順番はどうでもいいですが,こんな感じで埋まります。

難しいというわけではないですが、あまり類題はやったことないかもしれません。
開成の過去に出題された問題はこのようなものも多く、落ち着いて問題を読み取り、与えられてるヒントを使って考えることが出来るかが合否に大きく影響します。
きちんと解いて慣れておくことで,初見の問題でも焦らずに取り組める心を鍛えましょう。最後は経験の積み重ねが合格に結びつきます。頑張りましょう!(畠田)
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