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渋谷教育学園幕張中学校 算数 問題 解説&入試分析★2017年(H29年)第1回

2017.05.24 18:13|入試問題分析(算数)
今回は渋谷教育学園幕張中学校の一次です。

2017年度は
受験者、男子1356人、女子598人、計1963人
合格者、男子543人、女子181人、計724人
倍率は2.7となっています。

各教科の平均点は(受験者平均点,合格者平均点)の順で
国語(55.0,62.7)
算数(41.4,53.8)
社会(26.5,31.2)
理科(32.0,41.0)
合格最低点が166/350

受験者平均と合格者平均を比べると、合否への影響は算数や理科の出来が高めに出たようです。


大問1 (1)90秒までのグラフで水が入る割合がわかります。
(2)63×70×60と(1)で求めた容積の差が切り取った直方体の体積になります。

大問2 (1)計算するだけなのであわせましょう。
(2)(出たサイコロの目)+1÷(前の値)=(次の値)より1÷(前の値)が1より小さいので、(今の値)-(出たサイコロの目)が1より小さくなることから出たサイコロの目がわかり、前の値が求まります。
(3)Fがもっとも大きくなるには、Eがもっとも小さくなるときです。Eがもっとも小さくなるには、Dがもっとも大きくなるときです。
その先も同様に考えて、サイコロの目が1,6,1,6,1,6と出たときが当てはまります。

大問3 (1)Eが1000円札で払うには,売り場に700円ないといけないのでEは4番目か5番目と決まります。下の図で,→移動をA・Bの購入,↓移動をC・Dの購入に対応させると,
shibumaku17k9.jpg
のように2通り考えられ,ABの順列が2通り,CDの順列が2通り,4人の並びに対してEの入れどころが2通りなので,
2×2×2×2=16通りとなります。

(2)
Dは3番目,Cは4番目か5番目となります。
ABEの順列が6通り,Cの位置が2通りなので,6×2=12通り
(3)
→移動をA・B・Eの購入,↓移動をC・Dの購入に対応させると,
shibumaku17k10.jpg
のように5通り考えられ,ABEの順列が6通り,CDの順列が2通りなので,5×6×2=60通りとなります。

大問4 (1)①△BAD=△DEF=△FGH=△HIC=[1]とおくと△GHI=[1]、△EFG=[3/2]、△ADE=[11/6]となります。
②FH:HC=△FGH:△HGC、BD:DC=△BAD:△DAC、DF:FC=△DEF:△FECを利用して求めます。
(2)△ABEと△BCAが合同なので,四角形AECBは等脚台形となり,ABとECは平行です(なお,AC=7cmです)。
また,△BCAと△CBDが合同なので,四角形BCDAも等脚台形となり,ADとBCも平行です。
よって,ADとECの交点をFとすると四角形ABCFが平行四辺形となり,
AF=BC=3cm,FC=AB=5cmです。
更に,△ADCと△ECDが合同なので,四角形AEDCも等脚台形となり,対角線の交点がFですから,
FD=FC=5cmで,AD=AF+FD=3+5=8cmとなります。

大問5 今回はこの問題を扱います。


大問1 大問2 大問4(1)をおさえて,大問3でどれだけとれるかの勝負でしょうか。

(問題)H29年 渋谷教育学園幕張中学校 第1回 大問5
図のような1辺の長さが8cmの立方体があり、上の面の正方形の各辺の真ん中の点をそれぞれ点A,B,C,D、下の面の正方形の各辺の真ん中の点をそれぞれ点E,F,G,Hとします。
shibumaku17m1.jpg
このとき、次の各問いに答えなさい。
ただし、角すいの体積は、(底面積)×(高さ)÷3で求められるものとします。

(1)この立方体を、4つの点A,D,F,Gを通る平面と、4つの点B,C,E,Hを通る平面とで同時に切ったとき、頂点Pを含む立体の体積は何㎤ですか。

(2)この立方体を、4つの点A,D,F,Gを通る平面と、2つの点E,Hと頂点Qを通る平面とで同時に切ったとき、点Bを含む立体の体積は何㎤ですか。

[解説]
(1)
sibumaku17k1.jpg
赤の断面と青の断面を描くと頂点Pを含む立体は緑のところになります。

shibumaku17k2k.jpg
図のように,青い直方体から赤い三角すい台2個を引きます。
三角錐とその切り落とす部分の相似比は2:1より体積比は8:1なので、引く部分の体積は
8×8÷2×8÷3×(8-1)÷8=448/3㎤
立方体の半分の体積は4×8×8=256㎤
よって求める体積は256-448/3=320/3㎤です。

(2)
shibumaku17k3.jpg
赤の断面と青の断面を描くと、緑の部分が点Bを含む立体になります。

shibumaku17k4.jpg
赤の三角錐2つと紫の六角錐の和と考えます。

shibumaku17k5.jpg
紫の六角錐は青の六角錐との体積の比が、底面の比と等しくなります。

shibumaku17k8.jpg
青の六角錐の体積は黒の立体(立方体の半分の体積)から赤の三角錐3つを取り除いて
8×8×8÷2-(4×4÷2×8÷3)×3=192㎤

次に青の六角形と紫の六角形の比を求めます。
shibumaku17k6k_20170523205152ed0.jpg

図のように(⑤-④):④=1:4から

shibumaku17k7k.jpg
青の六角形と紫の六角形の比は
(25×6):(25×3+9+1+9)=75:47

底面の比から紫の六角錐の体積は
192×47÷75=9024/75㎤
よって求める体積は赤の三角錐2個くわえて
9024/75+(4×4÷2×8÷3)×2
12224/75㎤となります。

渋幕の問題はかなり難しい問題も出ます。全て解かなければならないわけではないので、過去問演習を通じて、まずはどれくらいの問題量に着手するかの目安をしっかりと身につけましょう。頑張ってください(畠田)
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渋谷教育学園渋谷中学校 算数 問題 解説&入試分析★2017年(H29年)第1回

2017.05.15 18:11|入試問題分析(算数)
今回は渋谷教育学園渋谷中学校です。

第1回は受験者数は男子179名、女子262名、合計441名
合格者数は男子49名、女子66名、合計115名
倍率は男子3.65倍、女子3.97倍、全体で3.83倍
2017年第1回の入試合格最低点は300点満点中、男子181点・女子192点です。
例年より高くなっております。


大問1 (1)計算問題です。しっかりあわせましょう。
(2) 5で何回割り切れるかです、典型問題なので確実にあわせましょう。
(3)扇形ODFの面積と等しくなります。素早く解答したいです。
(4)A,F,Cを一つの塊Xで考えて、両端はX以外と言う条件があるので両端から決めていき数えます。
(5)△BPR=△CQR=①とすると、△APQ=△APR+△AQR=④+①=⑤,あとは△ABC:△APQ=(5×2):(4×1)=5:2を利用すれば△RBCの面積を求めることができます。
(6)3の倍数かつ5の倍数なので各桁の和が3の倍数である組み合わせを考えて、1の位が0か5の場合を考えます。

大問2 今回はこの問題を取り上げます。

大問3 (1)学生の人数を[1]とおくと団体割引が使えないので[1]は15以下
大人の人数は[2]人、子供の人数は[2/3]人未満
全員で53人より[1]+[2]+[2/3]>53から[1]>159/11より[1]は15以上
これで[1]=15で、大人30人、学生15人、子供8人と決まります。
(2)割引なしの金額は1000×30+800×15+500×8=46000円より①,②,③の合計金額は46000-4650=41350円、46000-4150=41850円、46000-2200=43800円
①は大人30人通常料金30000円を引くと学生割引き23人分の倍数にならないといけないので①は43800円と決まります。
②と③の差は大人割引料金と学生通常料金の10人分の差なので(41850-41350)÷10=50
より大人割引料金は800+50=850円か800-50=750円となりますが750円では子供の割引合計料金が通常の500×8=4000円を超えるので適当なのは850円とわかります。
(3)大人30人+学生5人が大人割引、学生10人+子供6人が学生割引、子供2人が子供通常料金のときとなります。

大問4 (1)切り口は四角形MNHFで等脚台形になります。
(2)BFと切り口との交点をI,MNの延長とABの延長の交点をJとし、△EFIと△BJIが2:1の相似であることを利用します。
(3)Aを含む方の立体は三角錐から頂点を2個切り落としたものであることを利用します。


(問題)H29 渋谷教育学園渋谷中学校 第1回 大問2
食塩水A,B,Cがあります。食塩水Aは濃さが6%で300gあり、食塩水Cは濃さが8%です。食塩水AとBにふくまれる食塩の量は同じで、食塩水BとCの食塩水BとCの食塩水の量は同じです。また、食塩水A,B,Cをすべて混ぜあわせた場合、濃さが7%の食塩水ができます。
次の問いに答えなさい。
(1)食塩水Bは何gですか。また、食塩水Bの濃さは何%ですか。

この食塩水A,B,Cを使って、濃さが7.4%の食塩水を500g作ります。
(2)食塩水Cをできるだけ多く使うとき、食塩水Aは何g使いますか。
(3)食塩水Cをできるだけ少なく使うとき、食塩水Aは何g使いますか。


(解答)
(1)AとBに含まれる食塩の量は300×0.06=18g、BとCの食塩水の量を[100]とすると、Cの食塩の量は[8]gとなります。
全て混ぜ合わせると食塩は18+18+[8]=36+[8]g
食塩水は300+[100]+[100]=300+[200]g
sibusibu17k1.jpg
これを食塩水300g、食塩36gである濃さ12%の食塩水Dと、食塩水[200]g、食塩[8]gである濃さ4%の食塩水Eを混ぜあわせたものと考えます。

sibusibu17k2k.jpg
(7-4):(12-7)=3:5からDを③g,Eを⑤gとおけて
③=300より①=100
よってEは⑤=500gとなります。
[200]=500よりBは[100]=250gとなります。
Bの食塩は18gより濃さ18÷250×100=7.2%とわかりました。


(2)Cを全て使えばよいので(Cの250g,8%の食塩水)+(残りの食塩水500-250=250g)=(500g,7.4%の食塩水)より
sibusibu17k3k.jpg
250:250=1:1から図の①=8-7.4=0.6とわかるので残りの食塩水の濃さは7.4-0.6=6.8%

(Aの6%の食塩水)+(Bの7.2%の食塩水)=(250g,6.8%の食塩水)から
sibusibu17k4k.jpg
(6.8-6):(7.2-6.8)=2:1より6%の食塩水を①g、7.2%の食塩水を②gとおけるので①+②=250gよりAの食塩水は①=250/3gとわかりました。


(3)Bを全て使えばよいので(Bの250g,7.2%の食塩水)+(残りの必要な食塩水500-250=250g)=(500g,7.4%の食塩水)より
sibusibu17k5k.jpg
250:500-250=1:1より図の①=7.4-7.2=0.2とわかるので残りの食塩水250gの濃さは7.4+0.2=7.6%となればよくなります。

(Aの6%の食塩水)+(Cの8%の食塩水)=(250g,7.6%の食塩水)から
sibusibu17k6k.jpg
7.6-6:8-7.6=4:1から6%の食塩水①g、8%の食塩水④gとおけるから①+④=250より①=50gでAの食塩水50gと求められます。


渋渋の問題は複雑で大変なものも多いですが、整理の仕方に意識を置いて練習し,身につけていくことで差をつけることができます。頑張ってください。(畠田)
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フェリス女学院中学校 算数 問題 解説&入試分析★2017年(H29年)

2017.05.05 13:48|入試問題分析(算数)
今回はフェリス女学院を取り上げます。
2017年度の受験者数は412人で合格者200人、倍率は2.06倍です。

合格者平均点は
国語:69/100
算数:46/100
社会:38/60
理科:38/60

と算数が低いので,取ることができれば他の受験生に大きな差をつけることができます。

各問題を見ていくと

大問1 小問集です。
(1)計算問題です。しっかりあわせましょう。
(2)30°問題です。
(3)A=①とB+C=②よりA+B+C=③,B=[1]とA+C=[3]よりA+B+C=[4]。あとは③=[4]で比合わせです。
(4)①12周期になります。②周期がいくつ入るか考えて、残りを忘れず足しましょう。
(5)1/イ - 1/101 = 1/ア と変形すれば、「分母が隣り合う単位分数の差は単位分数になる」ことが利用できますね。(イ)=100とすれば(ア)=10100と決まります。
101が素数なのでこれ以外にはないのですが,なかなか試験中にこれ以外に答えはないと自信をもって書ける子は少ないんじゃないでしょうか。
大問2 (1)速さの比=進んだ距離の比を利用します。
(2)△ABC:△BPD=(AC×AB):(BP×AD)を利用してBPを求めます。
(3)△ABC:△AQD=(AC×CB):(AD×CQ)を利用したりなどしてCQを求めます。

大問3 (1)原価を④とすると、定価は⑤で、④÷⑤=0.8より20%値引きとわかります。
(2)はじめの売値10個分は⑤×10=㊿、これを原価で割って㊿÷④=12.5より12個まで、つまり、あと2個まで増やすことができます。
(3)1セットの売値は⑤×18×0.94、原価は④×20。この差が利益になりますので、原価で割って利益率を求めましょう。

大問4 (1)三角形FBEとそれに内接する円Oに注目しましょう。円と各辺の接点を中心Oと結び,さらにF・B・Eと中心Oを結ぶと合同な三角形が3組(計6個)現れます。つまり、求める角(あ)は(360-90)÷2=135°とわかります。
(2)(斜線部と120°の扇形を合わせた面積)×2倍+(正方形)です。
(3)(三角形BEFの面積)=(内接円の半径)×(三角形BEFの周の長さ)÷2から出すことができます。

大問5 今回はこの問題をとりあげます。

大問1(1)(2)(4)大問2(1)(2)(3)大問3(1)(2)(3)あたりを取って、合格者平均を確保したいですね。


(問題)H29年 フェリス女学院中学校 第5問
図1のように、体積が1㎤の立方体をすきまなく55個積み重ねてできる立体があります。また、1辺の長さが5cmより長い立方体の水そうに水面の高さが2.5cmまで水が入っています。この水そうに、この立体をゆっくり入れます。
次の問いに答えなさい。
feri17m1.jpg

(1)この立体の、面積が25㎠の面が水そうの底に重なるように入れると、水そうの底からの水面の高さが3.5cmになりました。水そうの底の面積は何㎠ですか。

(2)この立体を図2のようにたおし、面積が15㎠の面が水そうの底に重なるように入れると、水そうの底からの水面の高さは何cmになりますか。

feri17m2.jpg

[解説]
(1)立体の断面積は下から順に
25㎠,16㎠,9㎠,4㎠,1㎠
となっています。
feri17k1k.jpg
立体を入れると水面の高さが2.5cmから3.5cmになったので,
(赤の部分の体積)(緑の部分の体積)(青の部分の体積)(緑の部分の体積)=25+16+9+4×0.5=52㎤となります。
よって,水そうの底面積は52÷1=52㎠とわかります。


(2)
(1)から水の体積は52×2.5=130㎤です。
立体の断面積は下から順に
15㎠,14㎠,12㎠,9㎠,5㎠
です。
ということは立体を入れたときの水そうの断面積は下から順に
52-15=37㎠,52-14=38㎠,52-12=40㎠,52-9=43㎠,52-5=47㎠となります。
feri17k2k.jpg
下から3つ目の青い直方体まで入ると,水の体積は
37+38+40=115㎤なので,
4つ目の青い直方体に130-115=15㎤の水が入ります(図の赤い部分)。
赤い部分の高さは15÷43=15/43cmですから,
3と15/43cmが答えとなります。


フェリス女学院では、ところどころに難易度の高い問題や数学的な問題が出題されます。
が、全ての問題がきついわけではないので、過去問演習などを通じてどの程度の問題を取れればよいのかをしっかりと見極め、取りこぼしをしなければ、他の子と差をつけることが出来るはずです。
がんばってください。(畠田)
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豊島岡女子学園中学校 算数 問題 解説&入試分析★2017年(H29年)

2017.05.01 18:25|入試問題分析(算数)
今回は豊島岡女子学園中学校第1回をとりあげます。

受験者数999人、合格者数397人

受験者平均は175.38/300
合格者平均は205.20/300

各教科の平均点は(受験者平均点,合格者平均点)の順で

国語(56.15,64.99)
算数(64.55,75.92)
社会(29.96,34.07)
理科(24.72,30.23)


各問題を見ていくと

大問1 (1)計算問題です、しっかり確実にあわせましょう。
(2)一の位が0か2、百の位は0以外という条件をしっかり確認しましょう。
(3)(練習できる人の人数)×(時間)でのべ時間を出し,人数で割って1人あたりの時間を求める問題です。
(4)A・Bの関係とB・Cの関係を繋げて,A・Cの関係を導き出します。
表形式で素早く整理して正解したいところです。

大問2 (1)割るという操作は商が整数である場合と考えられます。
24=2×2×2×3より、2で何回割り切れるか、3で何回割り切れるかを考えます。
(2)2人の年齢の和に注目して考えましょう。花子さんが20才のときを①年前とすると、そのときの2人の年齢の和は20+22-①=42-①,現在の2人の和は22+20+①=42+①,これらの合計である42-①+42+①=84才が①年前の2人の年齢の和の3倍となります。
(3)ニュートン算です。水そうの容量を[120]とすると、給水管は[120]÷40=[3]/分、排水管は[120]÷60+[3]=[5]/分となります。
(4)△ABGと△EFGの相似と△DCFと△IGFの相似からBFとIGとGCの長さを求めて、長方形から台形ABEFと台形DCGIと正方形EFGHを引くなどして求められます。難易度は違いますが、この問題は神戸女学院2006年5番の問題とほとんど同じ図でした。
標準的な問題なので、しっかり正解したいところです。

大問3 (1)違う濃度の食塩水を混ぜる基本的な問題です。
(2) (1)の結果からAとBを混ぜると6%になり、Cを混ぜても6%なので結局6%の食塩水200gに入ってる食塩の量を求めることになります。
簡単なので瞬殺しましょう

大問4 今回はこの問題を扱います。

大問5 (1)5人とも同じ個数なので、E,D,C,Bと順番に指名して3個ずつ持たせます。
(2)Eが1個になるのは,C・D・Eで合計1回だけ指名される場合です。A,A,A,Eと指名してCは4個となります。
(3)指名される人ごとのAとEのボールの増減を考えると,(指名される人[Aの増減・Eの増減]で)
A[+1,増減なし]  B[増減なし,増減なし] C[増減なし,+1] D[+1,+1] E[+1,+1]
となります。つまり,Aを指名せずに,Cをいかに多く指名するかがA<Eとするためのポイントになります。スタートではAが指名されているのと同じことですから,A→E→D→C→CでEの個数を+1にするしかありません。このとき、Bの個数は2個になります。
その場で色々試してみて、題意をつかんで答えるタイプになりますが、複雑ではないので出来るだけ正解したいです。

大問6 (1)六角柱から三角錐6つをとりのぞきます。三角錐の底面積は、正六角形の1/6となります。
(2)(高さ4cmの六角柱)-(底面から高さ4cmのところで切り落とした三角錐)×3-(底面から高さ8cmのところで切り落とした三角錐)×3で求まります。

大問1、大問2(1)(3)(4)、大問3をしっかり押さえ,後に解説する大問4をテンポよく正解し、大問5、大問6にしっかりと時間を割きたいですね。

(問題)H29年 豊島岡女子学園中学第1回 大問4
中心が同じ点である2つの円があり、大きい円は1周18cm、小さい円は1周9cmです。点Pは大きい円の周の上を時計回りに毎秒3cmの速さで動き、点Qは小さい円の周の上を時計回りに毎秒2cmの速さで動きます。最初、下の図のように、点P,点Qと円の中心Oが、この順に一つの直線の上にあり、点Pと点Qは同時に動き始めます。このとき、次の各問いに答えなさい。
tosi17m1.jpg
(1)点P,点Qが動き始めてから、3点O,P,Qが初めて一つの直線の上に並ぶのは何秒後ですか。
(2)3点O,P,Qを結んでできる三角形が初めて直角三角形になってから、次に直角三角形になるまでに何秒かかりますか。
(3)点P,点Qが動き始めてから180秒後までの間に、3点O,P,Qを結んでできる三角形が直角三角形になるのは全部で何回ありますか。



[解説]
(1)角速度を求めます。Pは1秒で360°×(3/18)=60°、Qは1秒で360°×(2/9)=80°進みます。Pを止めて考えると1秒でQが20°進むことになります。
よって180°になるには180°÷20°=9秒とわかります。

(2)Pを止めて考えます。
tosi17k1.jpg
動き始めは∠PQOが鈍角でQが進むと小さくなっていくので初めて直角三角形になるのは∠PQO=90°のときです。

tosi17k2.jpg
OPはOQの2倍より∠QOP=60°となります。
このとき、∠OPQは30°で最大になっていて90°にはなりません。

tosi17k3.jpg
次に∠QOPが大きくなっていって90°になるときが2回目の直角三角形です。
この間に進んだ角度の差が90°-60°=30°になればよいので30°÷20°=1.5秒とわかります。

(3)
Pを止めて考えます。
Qを180°進める間に出来る直角三角形は1回目と2回目に出来た2つです。
tosi17k4.jpg
1周で360°÷20°=18秒です。
Qが1周すると1回目の青の直角三角形をOPに対して線対称な位置の緑色の直角三角形
2赤い目の赤の直角三角形をOPに対して線対称な位置の紫の直角三角形
がそれぞれ出来ます。
1周で4回直角三角形ができることになります。
よって180秒で10周なので4×10=40回となります。


角速度の問題は、よく出題される単元です。
1点を止めて考えるという解法をしっかり身につけて、他の人に差をつけましょう。
がんばってください(畠田)

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