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駒場東邦中学校 算数 問題 解説★2018年(H30年)

2018.03.31 19:40|入試問題分析(算数)
今回は駒場東邦中学校をとりあげます。

受験者数 500名,合格者数 284名で実質倍率1.76です。
教科ごとの点数は(平均点 合格者平均点 配点)の順に
国語(58.9 64.3 120)
社会(48.9 52.7 80)
算数(79.9 87.3 120)
理科(39.3 42.4 80)
合計(227.0 246.8 400)

合格最低点は226点

今年の算数は例年より,平均点と合格者平均点の差が小さく、差がつきにくかったようです。
簡単な問題でも整理の仕方,で差がついたであろう場合の数の問題をとりあげます。

(問題)H30年 駒場東邦中学 大問4
右ページの図1のように5×5四方のマス目の中央が塗りつぶされ,残りのマスに1から24までの番号が順番に書かれたカードがあります。また,1から24までの番号が1つずつ書かれたボールが入っている袋があります。この袋の中からボールを1つ取り出し,ボールに書かれた番号と同じ番号のマス目を塗りつぶすという作業を繰り返します。一度取り出したボールは袋には戻しません。カードのたて、よこ、ななめのいずれか一列の番号が全て塗りつぶされたとき「終わり」とし,作業を終了します。例えば図2,図3のように取り出すと「終わり」となります。
komatou2018m1.jpg
(1)作業をちょうど4回繰り返して「終わり」となるとき,塗りつぶされた数字の組み合わせは何通りあるか求めなさい。

(2)作業をちょうど5回繰り返して「終わり」となるとき,塗りつぶされた数字の組み合わせは何通りあるか求めなさい。

(3)作業を19回繰り返したとき,1が書かれたマス目は塗りつぶされず,さらに「終わり」となりませんでした。このような場合は全部で何通りあるか求めなさい。またそれらの中の1つを具体的に答えなさい。ただし,塗りつぶされずに残ったすべての数字に○をつけなさい。

komatou2018m2.jpg



(1)(2)は簡単に書きます。

(1)中央を通るたて,よこ,1→24のななめ,20→5のななめの4通りです。

(2)
(a)中央を利用しない場合
たて4通り,よこ4通りの合計8通り

(b)中央を利用する場合
まず4マスを使って中央を通るたて,よこ,1→24のななめ,20→5のななめの4通りの塗り方があります。
後1マスはそれぞれ残り20個マス目があり自由に塗って良いので合計4×20=80通り
よって8+80=88通り

(3)作業を19回繰り返すと,塗られていない部分は5マスとなります。
そのうちの一つは1なので、残りは4マスです。
そして問題用紙に11個,カードを書いてくれてます。
おそらくこれは実際に書いて考えればよいと言う意図で,11通り以下になると思われます。
塗られていない部分に○をつけるとします。

komatou2018k1.jpg
残りの4つの○は図の赤と紫の領域に書けばよくなりますが、3つの紫の領域には少なく1つは○を書く必要があります。

komatou2018k2.jpg
そこで紫の部分の塗り方は3パターンあるので,図のように(a),(b),(c)と場合分けして樹形図を描いてみます。

(a)
komatou2018k3a.jpg
たての一番右の列は3パターン塗り方があり、残りはそれぞれ1通りずつ決まり3通りです。

(b)
komatou2018k4.jpg
(a)と同じようにして3通りです。

(c)
komatou2018k5.jpg
残りの2つは1通りに決まります。

以上より3+3+1=7通りとわかりました。


この場合の数の問題は色々な学校で出ることがありますが,どのような基準で数え上げていくか?どう整理していくか?で漏れなく速く解けるかかわってきます。
この問題も練習に良いので、解答や解説などを参考に数え上げの仕方を練習して自分のやり方を築き上げておいてください(畠田)
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武蔵中学校 算数 問題解説&入試分析★2018年(H30年)

2018.03.27 16:45|入試問題分析(算数)
今回は武蔵中学をとりあげたいと思います。

受験者数541 合格者数185で実質倍率2.9

教科別の平均点は(満点 合格者平均点 受験者平均点)の順に
国語(100 82.3 75.9)
算数(100 66.9 46.3)
社会(60 35.8 33.4)
理科(60 36.5 31.3)
合計(320 221.5 186.9)
合格最低点201/320

今年の算数は難易度は高くはなかったです。
しかし例年のように受験者平均点と合格者平均点の差が20点こえています。
算数は合否に大きく影響したと思われます。


それでは武蔵の最後の問題でよくあるアプローチの仕方の練習で差が出る問題をとりあげます、

(問題)H30年 武蔵中学校 算数 大問4
1以上の整数Aについて,次のような規則で整数Bを決めます。これを以下「操作」と呼びます。
㋐ Aを3で割ったときの余りが2のとき…Aに1をたした数を3で割ったときの商をBとする。
㋑ それ以外のとき…Aに1をたした数をBとする。

このとき,A→Bのように表します。例えば,35→12となります。また操作を繰り返すときは,46→47→16→17のように表します。次の問に答えなさい。

(1) 次の[      ]にあてはまる数を書き入れなさい。119→[      ]→[      ]→[      ]→[      ]

(2)P→[      ]→[      ]→4となるとき,Pにあてはまる数を小さい方から順にすべて答えなさい。

(3)4→5→2→1のように,整数4は3回の操作で初めて1になります。
① 10以下の整数のうち,初めて1になるまでの操作の回数が最も多いのは何ですか。また,操作は何回必要ですか。
② ①の「10以下」を「50以下」に変えると答えはどうなりますか。



(1)119→120÷3=4041→42÷3=14→15÷3=5

(2)逆の操作をしていくことを考えることになります。
4になるのは3か4×3-1=11です。
3になるのは2か3×3-1=8です。

こう考えてくと樹形図を描けばよさそうですね。
musashi2018k1.jpg

よって7,9,23,29,31,95とわかりました。

(3)①これも逆の操作をしていくことを考えたらよさそうです。
樹形図を描いてみます。
10を超えるものは除外すると図のようになります。
musashi2018k2_20180331184545d93.jpg

よって67回の場合が最も多いです。

②同じように逆の操作をしていくことを考えますが、50以下では樹形図は大変そうです。
①から何かわからないか考えてみます。①の変化を見ると
1→2→5→4→3→8→7→6
このうち1→2→5の部分は1通りなので
5→4→3→8→7→6
を見てみましょう。

すると㋐の操作は数字が大きくなるので㋑2回,㋐1回の繰り返しで㋐をできるだけ避けていることがわかります。
これと同じように考えて㋑2回,㋐1回の繰り返しを続けると
5→4→3→8→7→6→17→16→15→44→43→42
で㋑㋑㋐㋑㋑㋐㋑㋑㋐㋑㋑となります。
これは11回の操作のうち㋐の回数は3回の場合が最小なのでこれ以外の操作で11回やると㋐は4回以上になります。
しかし㋐の操作を1つ多くすれば50をこえてしまいます。
なので最初の2回も加えて2+11=13回42になる場合がもっとも多いことがわかりました。


武蔵の算数は奇問などはなく,算数の勉強量の差があらわれやすく合否に大きく影響します。
しっかり算数を勉強しておきましょう(畠田)
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麻布中学校 算数 問題解説&入試分析★2018年(H30年)

2018.03.26 20:29|入試問題分析(算数)
今回は麻布中学をとりあげたいと思います。

出願者数933人
合格者数378人
倍率2.45
合格最低点106/200
配点は国語60点算数60点理科40点社会40点です。

今年の算数は処理が複雑なものはほとんどなく、小問により誘導されているのでやりやすかったかもしれません。
それでは麻布恒例の最後の実験をして掴んでいく問題をとりあげます。

(問題)H30年 麻布中学校 算数 大問6
2をN個かけ合わせてできる数を<N>と表すことにします。例えば
<3>=2×2×2=8,<5>=2×2×2×2×2=32
となります。ただし,<1>=2と約束します。
(1)<1895>の一の位の数字は何ですか。

(2)<12>+<2>と<13>+<3>を計算しなさい。

(3)<2018>の下2桁を答えなさい。
ここで,下2桁とは十の位と一の位の数字の並びのことです。例えば,1729の下2桁は29で,1903の下2桁は03です。

(4)<53>の下3桁は992です。<N>の下3桁が872となるNを2つ求めなさい。ここで,下3桁とは百の位から一の位までの数字の並びのことです。




(1)2をかけていくことを考えます。
一の位には十以上の位の数字から影響を受けません。
一の位だけ考えて
<1>は2
<2>は2×2=4
<3>は4×2=8
<4>は8×2=16で6
<5>は6×2=12で2
より<1>と<5>で一の位が等しいので2,4,8,6の周期4の繰り返しとなります。
1895÷4=473…あまり3
より<1895>の一の位は<3>の一の位と等しくて8とわかります。


(2)<12>+<2>=4096+4=4100
<13>+<3>=2×4100=8200


(3)麻布の最後の問題で(2)が関係ないということはあまりありません。
<2018>の下2桁を答えなさいと言うことですが,まずは(2)を使うのではないかと考えます。

(2)では<○+10>+<○>=(100の倍数)とよみとれます。
これは<○>の下2桁をNとすると、<○+10>の下2桁は100-Nと解釈できます。
すると<○+10>+<○+20>=(100の倍数)も成り立つので<○+20>の下2桁はNとわかり周期は20です。

2018÷20=100あまり18
より<2018>の下2桁は<18>の下2桁と同じです。
さらに<8>=256からこの下2桁は56
<18>の下2桁は100-56=44
なので<2018>の下2桁は44とわかります。


(4)(3)と同じようにできないか考えてみます。
992や872という数字ではピンとこないで逆を考えてみます。
1000-992=8,1000-872=128
これは<3>と<7>ですね。

992+8=1000から
<53>+<3>=(1000の倍数)
より
<○+50>+<○>=(1000の倍数)
とわかりました。

と言うことは同じように<○>の下3桁がNならば,<○+50>の下3桁は1000-N,<○+100>の下3桁はNで周期100です。
<7>=128と872+128=1000より
<50+7>=<57>の下3桁は1000-128=872とわかります。
周期100なので<57+100>=<157>の下3桁も872とわかります。


(注…数学的な背景としては
まず余りをマイナスまで拡張して考えて,<0>=1と定義します。
aのb乗をa^bと書くことにします。
また10=2×5,100=(2の2乗)×25,1000=(2の3乗)×125より5,25,125で割ったあまりを考えます。
さらに二項定理の展開を考えて
(pm+r)^p=Σ(k=2~p)pCk・(pm)^k・r^(p-k)+pm・pC1・r^(p-1)+pC0・r^p=(p^2の倍数)+r^p
より
((pで割るとあまりがrの自然数)^pをp^2で割ったあまり)=(r^pをp^2で割ったあまり)
であることを使います。
2^2=4は5で割ったあまりは-1
2^10=(2^2)^5=(5で割るとあまり-1)^5を25で割ったあまりが-1
2^50=(2^10)^5=(25で割るとあまり-1)^5を125で割ったあまりが-1であることから
<2>+<0>=(10の倍数)より<○+2>+<○>=(10の倍数)
<10>+<0>=(100の倍数)より<○+10>+<○>=(100の倍数)
<50>+<0>=(1000の倍数)より<○+50>+<○>=(1000の倍数)
となります。)


具体的に計算して実験してみたり、前の問いが誘導になっていないか?麻布の最後の問題らしい問題なので麻布対策に練習してみてください(畠田)
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開成中学校 算数 問題解説&入試分析★2018年(H30年)

2018.03.21 16:15|入試問題分析(算数)
今回は開成を扱いたいます。

受験者数1171人,合格者388人,倍率3.0

合格最低点227点
各教科の平均点は
(合格者平均 全体平均 満点)の順に
国語(55.2 47.2 85)
算数(73.9 62.0 85)
理科(58.2 53.5 70)
社会(53.8 48.6 70)

算数は今年は典型的な普通の簡単な問題で合格者平均が8割7分と非常に高くなりました。その分、全体の合格最低点も高くなっています。
過去10年の算数の平均点は
60.9→64.6→72.1→55.7→68.3→61.9→61.1→53.7→54.8→73.9
でもっとも難しいのが2年続いて、突然もっとも簡単になりました。
開成は傾向がないのが傾向だけでなく、難易度の傾向もないのが傾向と言えそうです。


それでは平易な問題が多かったですが、一つ問題をとりあげたいと思います。

(問題)平成30年 開成中学校 算数 大問4
正方形のマスの中に,1は1個,2は2個,3は3個のように整数nはn個使い,ある整数から連続した3種類以上の整数を図のように小さい順に並べます。
kaisei2018m1.jpg
図1では3マス四方の正方形に,2を2個,3を3個,4を4個,ちょうど並べきりました。
図2,図3では,6マス四方の正方形に11から13まで,1から8までの整数をちょうど並べきりました。(6マス四方に並べる並べ方はこの2通り以外ありません。)次の問いに答えなさい。(1),(2)では,2通り以上の並べ方がある場合は,すべて答えること。解答らんには,図1の3マス四方なら[2~4],図2,図3の6マス四方なら[11~13 1~8]のように書きなさい。
(1)7マス四方の正方形にちょうど並べきるには,いくつからいくつまでの整数を並べればよいですか。
(2)10マス四方の正方形にちょうど並べきるには,いくつからいくつまでの整数を並べればよいですか。
(3)30マス四方の正方形にちょうど並べきる並べ方は何通りありますか。また,それぞれの並べ方は何種類の整数を使うかを求めなさい。(6マス四方の正方形にちょうど並べきる並べ方は図2,図3の「11~13」,「1~8」の2通りです。この場合には,「[2]通りの並べ方があり,それぞれ[3,8]種類の整数を使う」と答えること。また,種類を示す整数は小さい順に並べること。)



図1では
2+3+4=3×3
図2では
11+12+13=6×6
1+2+3+4+5+6+7+8=6×6
と言うように連続する1以上の整数の和で表せばよいことがわかります。

連続する1以上の整数の和についてまとめると
偶数個のとき和は
(平均値)×(偶数個)
奇数個のとき和は
(平均値)×(奇数個)
となります。
偶数個の平均値の小数部分は0.5になることに注意してください。

以下、奇数個を先に数えてから偶数個を考えることにします。

(1)
7×7=49は
49×(1個)
7×(7個)
24.5×(2個)

このうち3種類以上のものは平均値が7で7種類の
[4~10]の整数を並べればよいことがわかります。

(2)
10×10=100は
100×(1個)
20×(5個)
12.5×(8個)
このうち3種類以上のものは平均値が20で5種類と平均値が12.5の8個より
[18~22],[9~16] の整数を並べればよいことがわかります。

(3)
30×30=900は
900×(1個)
300×(3個)
180×(5個)
100×(9個)
60×(15個)
36×(25個)
112.5×(8個)
37.5×(8×3個)
22.5(8×5個)
このうち3種類以上ものは種類が3,5,9,15,25,8,8×3=24,8×5=408通りあることがわかりました。

注…ある数を連続する1以上の整数の和で表す方法は一般に奇約数の個数あることが知られています。
例えば900であれば900=2×2×3×3×5×5より3が2つ,5が2つなので(2+1)×(2+1)=9通りあることわかります。


有名な典型問題でひねりも特にありませんが,1問でも間違えれば大きく響きます。
問題の内容が簡単でもたくさんの練習をしておくことが大切です(畠田)
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筑波大学附属駒場中学校 算数 問題解説&入試分析★2018年(H30年)

2018.03.11 17:19|入試問題分析(算数)
今回は筑波大学附属駒場中学校の問題です。
受験者数554人で合格者128人の倍率4.33倍
算数、国語、理科、社会、調査書、各100点ずつの500点満点
最高405点、最低344点
算数は大問4問に対して40分という短い時間設定で、例年は難易度も高く素早く正確に解く力が求められましたが今年はかなり簡単で算数は高得点の争いになり満点も多く出たかもしれません。
問題の内容は書き上げて規則性を掴むなど筑駒らしい問題ではありました。

それでは前の問いが誘導になってるような筑駒らしい問題を一つとりあげます。

(問題)平成30年 筑波大学附属駒場中学 算数 大問3番
三角形ABCの内側に点Pがあり,Pから辺BC,AC,ABにそれぞれ垂直な線を引き,交わった点を順にD,E,Fとします。次の問いに答えなさい。
(1)三角形ABCが二等辺三角形であり,辺ABと辺ACの長さが28cm,辺BCの長さが14cmです。図1のように,Pを通りBCに平行な直線を①,Pを通りACに平行な直線を②,Pを通りABに平行な直線を③とし,③と辺BCが交わる点をGとします。
AFの長さは16cm,DGの長さは2.5cmです。
tukukoma2018m1.jpg
(ア)BDの長さを求めなさい。
(イ)CEの長さを求めなさい。

(2)図2のように,三角形ABCは正三角形であり,AFの長さは7cm,BDの長さは8cm,CEの長さは10cmです。このとき,正三角形の一辺の長さを求めなさい。
koubejyogakuin18m2.jpg



(1)垂線を引いてるのでAからBCにも垂線を引いてみます。
そして平行な線を引いているので、同じ角度には同じ印をつけてみます。
(ア)
tukukoma2018k1.jpg
AからBCに垂線をおろしてできた直角三角形の辺の比は
(14÷2):28=1:4
図のように相似と平行四辺形に注目すると図の計算よりBG=8cmとわかるので
BD=8+2.5=10.5cmとわかります。

(イ)
tukukoma2018k2.jpg
図の計算よりEC=10.25cmとわかりました。


(2)
(1)と同じように解けないか考えてみます。
同じように三角形ABCのそれぞれの辺に平行な線を点Pを通るように引くと、正三角形がたくさんできます。
koubejyogakuin18k3.jpg
Dを含む小さい正三角形の半分の長さを④とします。
正三角形と平行四辺形に注目すると図の計算より右下の平行四辺形から
⑧=17/2-①より①=17/18で正三角形の1辺の長さは
AB=3+②+8-④+⑧
=11+⑥
50/3cm
とわかりました。

前の問いが誘導になっていることが多いので、同じように考えてできないか?
特に筑駒はこういう問題が多いので練習をよくしておきましょう(畠田)
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神戸女学院中等部 算数 2018(H30)入試分析

2018.03.06 17:55|入試問題分析(算数)
今回は神戸女学院中等部をとりあげます。

受験者248名に対して合格者が159名。実質倍率は1.56倍です。
合格最低点は体育実技(20点)を含めて、268点/460点。筆記で6割が目標です!

それでは神戸女学院が好きそうな処理が大変な問題です。

(問題)H30 神戸女学院中等部 算数 大問6
図のように、1辺1cmの正六角形ABDEFと1辺3cmの正三角形XYZがあり、はじめ点Pは点Aに、点Qは点Xにあります。
いま、大小2つのサイコロを同時にふります。
点Pは(小さいサイコロの目の数)×1cmだけ正六角形の周上を右回りに移動し、点Qは(大きいサイコロの目の数)×2cmだけ、正三角形XYZの周上を右回りに移動します。
例えば、1回目の小さいサイコロの目の数が4、大きいサイコロの目の数が2であったとすると、点Pは点Eに、点Qは点Dに移動します。また2回目の小さいサイコロの目の数が3、大きいサイコロの目の数が3であったとすると、2点P、Qは点Bで重なります。
koubejyogakuin18m1.jpg
(1)2つのサイコロを同時に1回ふったとき、2点P、Qが重なるようなサイコロの目の出方は何通りありますか。
(2)2つのサイコロを同時にふる操作を2回続けて行ったのち、2点P、Qが点Dで重なっているようなサイコロの目の出方は何通りありますか。
(3)2つのサイコロを同時にふる操作を3回続けて行ったのち、2点P、Qが点Aで重なるのが初めてとなるようなサイコロの目の出方は何通りありますか。
(1回目、2回目に点A以外で重なっていても構いません)



(1),(2)は簡単に書きます。

(1)小さいサイコロの目と点Pの関係は
(1,B),(2,C),(3,D),(4,E),(5,F),(6,A)
大きいサイコロの目と点Qの関係は
(1,C),(2,D),(3,Z),(4,A),(5,B),(6,Y)
なのでA,B,C,Dで重なるの場合が1通りずつの4通りとなります。

(2)2回続けて振って、点PがDに止まるのは(1回目の目)+(2回目の目)=3,9より、小さいサイコロの1回目と2回目の目の組み合わせは
(1,2),(2,1),(3,6),(4,5),(5,4),(6,3)の6通り

2回続けて振って、点QがDに止まるのは(1回目の目)+(2回目の目)=2,11より、大きいサイコロの1回目と2回目の目の組み合わせは
(1,1),(5,6),(6,5)の3通り
で6×3=18通りとなります。

(3)途中も含めてAに止まるには点Pは目の和が
(1回目)=6
(1回目)+(2回目)=6,12
(1回目)+(2回目)+(3回目)=6,12,18
点Qは目の和が
(1回目)=4
(1回目)+(2回目)=4,13
(1回目)+(2回目)+(3回目)=4,13
です。
点Qに注目すると(1回目)+(2回目)=4,13の時に(3回目)を加えて(1回目)+(2回目)+(3回目)=4,13にすることはできないので3回目以外でAで同時に重なるのは1回目しかないことがわかります。

と言うことは1つの解法として、小さいサイコロの目が
(1回目)+(2回目)+(3回目)=6,12,18
で大きいサイコロの目が
(1回目)+(2回目)+(3回目)=4,13
となる場合のうちから
小さいサイコロの(1回目)=6、大きいサイコロの(1回目)=4のパターンを除く方法が考えられます。

1回目の目で場合わけすると
小さいサイコロの目
(1回目)=1のとき
(2回目)+(3回目)=5は4通り、(2回目)+(3回目)=11は2通り
(1回目)=2のとき
(2回目)+(3回目)=4は3通り、(2回目)+(3回目)=10は3通り
(1回目)=3のとき
(2回目)+(3回目)=3は2通り、(2回目)+(3回目)=9は4通り
(1回目)=4のとき
(2回目)+(3回目)=2は1通り、(2回目)+(3回目)=8は5通り
(1回目)=5のとき
(2回目)+(3回目)=7は6通り
(1回目)=6のとき
(2回目)+(3回目)=6は5通り、(2回目)+(3回目)=12は1通り
全部で(4+3+2+1)+(2+3+4+5+6+5)+1=36通り
1回目にAである(1回目)=6は5+1=6通り

大きいサイコロの目
(1回目)=1のとき
(2回目)+(3回目)=3は2通り、(2回目)+(3回目)=12は1通り
(1回目)=2のとき
(2回目)+(3回目)=2は1通り、(2回目)+(3回目)=11は2通り
(1回目)=3のとき
(2回目)+(3回目)=10は3通り
(1回目)=4のとき
(2回目)+(3回目)=9は4通り
(1回目)=5のとき
(2回目)+(3回目)=8は5通り
(1回目)=6のとき
(2回目)+(3回目)=7は6通り
よって全部で(2+1)+(1+2+3+4+5+6)=24通り
1回目にAである(1回目)=4は4通り

なので36×24-6×4=840通り

思いつきで数えるのではなくて、漏れなく重複がないように処理の仕方を学んで身に付けることで解けるようになります。
色々な場合の数を勉強しておきましょう!(畠田)
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洛南高等学校附属中学校 算数 2018(H30)入試分析

2018.03.05 17:47|入試問題分析(算数)
今回は洛南高等学校附属中学校の算数を1問とりあげます。

入試状況
受験者数→合格者数(実質倍率)
男子:551人→210人(2.62倍)
女子:254人→71人(3.58倍)
専願の合格者最低点は男子で209点,女子で232点
女子の難易度が高いことで有名ですね。

合格者平均点は
国語:3科型で80.6 4科型で85.3
算数:3科型で94.9 4科型で85.3
理科:3科型で73.9 4科型で72.1
社会:4科型のみで75.9
総合:3科型で249.4 4科型で244.8
算数の得点の差と社会の得点率を考えると、3科は算数を稼げるようにしたいところです。

今年は立体図形はよく見かける問題でしたが、平面図形の問題は難しいようでした。
その図形問題から全国的にも難しかったであろう1問をとりあげたいと思います。

(問題)H30 洛南高等学校附属中学校 算数 大問4(3)
図の円の半径は5cmです。[      ]にあてはまる数を答えなさい。
rakunan18m1.jpg



まず円の中心と頂点を結んでみます。
そして同じ角度のところに○を書いていきます。

rakunan18k1.jpg

台形なので図のように青い破線を延長すると∠OCDと∠ODCも錯角の関係から○です。
すると緑と黄と紫は相似で5:5:6の二等辺三角形となります。

AC=6×6/5=36/5
CO=AC-AO=36/5-5=11/5
CD=11/5×6/5=66/25
よって
□=(DB+CD÷2)×2
=(6-66/25+66/25÷2)×2
234/25 cm
とわかりました。

難しい問題でも同じような取り組み方で対処できることが多いので、色々な問題で練習してみましょう!(畠田)
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大阪星光学院中学校 算数 2018(H30)入試分析

2018.03.02 16:15|入試問題分析(算数)
大阪星光学院を扱いと思います。

2017年度の入試概要は
志願者数:804名→741名→683名→755人
受験者数:765名→713名→653名→730人
合格者数:313名→298名→311名→284人
実質倍率:2.4倍→2.4倍→2.1倍→2.6倍
競争率は最近では高めでした。

点数情報は
国語(120点満点)
 受験者平均:76.4→76.9→73.3→63.1
 合格者平均:82.1→84.2→79.7→67.9
算数(120点満点)
 受験者平均:77.4→79.7→72.8→68.3
 合格者平均:95.0→91.6→87.4→88.3
理科(80点満点)
 受験者平均:63.0→51.8→54.4→60.3
 合格者平均:66.8→56.5→60.1→68.3
社会(80点満点)
 受験者平均:59.1→55.9→55.0→57.7
 合格者平均:62.1→59.3→58.2→61.9
総点(400点満点)
 受験者平均:275.6→267.9→257.6→248.1
 合格者平均:307.7→297.8→289.1→286.3

今年は算数の受験者平均と合格者平均の差が20点あり例年より高めです。
しっかり勉強しておけば点数につながる問題がばかりなので、実力差があらわれやすかったと思います。

それでは少し整理の仕方で差が出そうな問題です。
(問題)H30 大阪星光学院中学校 算数 大問4
40人のクラスで算数のテストをしました。問題は全部で3題あり,1番の点数は2点,2番の点数は3点,3番の点数は5点です。どの問題も正解以外は0点として点数をつけます。クラスの平均点は5.15点であり,2番を正解した人数と3番を正解した人数は同じです。右の表は,このクラスの成績を点数別にまとめたものです。
oosakaseikou18m1.jpg
(1) 表のアは[      ]人,イは[      ]人です。

(2) 1番を正解したのは何人ですか。求め方と答えを書きなさい。




(1) 簡単に出しておくと
アとイの点数の合計:5.15×40-10×3-7×7-3×8-2×5-0×2=93点
アとイの人数の合計:40-3-7-8-5-2=15
から鶴亀算よりアは
(93-5×15)÷(8-5)=6人
イは
15-6=9人
とわかりました。

(2) それぞれの点数の組み合わせは
0点…0
2点…2
3点…3
5点…2+3または5
7点…2+5
8点…3+5
10点…2+3+5
となります。
oosakaseikou18k1.jpg

ベン図を描くと5点になるのは緑と黄の部分で5点は9人より
緑+黄=9
また2番と3番を正解した人数は同じより
青+緑=紫+黄
つまり
黄-緑=青-紫=8-7=1
で和差算から
黄=(9+1)÷2=5
緑=(9-1)÷2=4
とわかりました。

よって1番を正解した人は
赤+紫+水+緑=5+7+3+4=19人
となります。

ベン図はたとえ使う必要がなくても描いてみるくらいがちょうど良いので、描いてみるのも手です。
がんばってください(畠田)
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東大寺学園中学校 算数 2018(H30)入試分析 その2

2018.03.01 14:19|入試問題分析(算数)
今回も東大寺の問題を扱います。
経験で差が出そうな正六角形の図形問題です。


(問題)H30 東大寺学園中学校 算数 大問1番(2)
右図の正六角形ABCDEFにおいて,AF上に点Gをとりました。三角形BCGの面積と三角形DEGの面積の比が12:13であるとき,AG:GFを最も簡単な整数の比で答えなさい。
toudaiji182m1.jpg



正六角形の問題と言えば三角方眼です。
三角方眼のマス目が底辺の長さや高さの比にもなります。

toudaiji182k1.jpg
図の赤線をそれぞれの三角形の底辺とすると△BCGと△lDEGの面積の比は紫と緑の線分の長さの比になります。
よってAFの長さは(12+13)÷3=25/3に対応するので
AG:GF=(12-25/3):(13-25/3)=11:14
とわかりました。


正六角形の問題は三角方眼で考える,面積の比は底辺や高さの比に注目するなど基本的な方針を持てているか?で練習量や経験の差があらわれます。
色々な図形問題を勉強して方針を立てられるようになれば良いですね(畠田)
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