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H23 入試分析 理科 大阪星光学院中学校

2011.02.22 10:42|入試問題分析(理科)
今回は前回問題の続きです。
水は固体(氷)になると体積が増えるという特殊な性質をもつ物質であるという事が前回の問題からわかっています。
では早速始めましょう!!(^◇^)

[問題]H23 大阪星光学院中 理科 大問4番の問2・問3
この氷と水の性質を利用して,次のような実験を行いました。

断熱材でおおわれた容器に水と氷を入れ,空の試験管とふた,そして0.1cm3ごとに目盛りのついた細いガラス管を取り付けて,図2のような装置を組み立てました。容器の中は氷と水だけで満たされていて,ガラス管の上部以外は完全に密閉されています。このため,容器内の氷と水の体積が変化するときには,ガラス管内の液面が上下する様子として観察することができます。このとき,次の問2~問5に答えなさい。

星光2


[A]図2の状態にある装置を用意し,ふたを開けて試験管に30℃の水30 cm3を入れすばやくふたを閉めたところ,ガラス管内の水面ははじめの位置から1.2 cm3ぶんだけ変化したところで止まりました。このとき容器内には氷と水が残っていました。このとき容器内には氷と水が残っていました。

問2 この変化について正しく説明しているものを次のア~カから1つ選び,記号で答えなさい。
ア. 容器内の温度が上がったことで,氷と水が膨張し,液面が上がった。
イ. 容器内の温度が上がったことで,氷がとけて液面が上がった。
ウ. 容器内の温度が上がったことで,氷がとけて液面が下がった。
エ. 容器内の温度は変わらず,氷がとけて液面が上がった。
オ. 容器内の温度は変わらず,氷がとけて液面が下がった。
カ. 容器内の温度は変わらず,氷が増えて液面が下がった。

問3 このとき氷の量は何g変化しましたか。変化した量を計算し,「何g増えた」または「何g減った」のように答えなさい。ただし,割り切れない場合は小数第2位を四捨五入し,小数第1位まで答えなさい。


[解説] 前回の問題から氷0.9g→1cm3 水1g→1cm3である事がわかっています。

問2 試験管に30℃の水30 cm3を入れる事によって,容器内の氷水中に熱が与えられます。そして容器内の氷の一部が溶かされることによって,液体の水になったときに体積が収縮します。その分だけ液面が下がったと考えるわけです。

この場合,試験管内の水から与えられた熱は全て氷を溶かすのに使われたといえます。なぜなら,問題文中に「容器内には氷と水が残っていました。」と書かれてあります。だから水温は変化せず0℃のままです。
したがって答えはオ

問3 氷0.9g→1cm3なので言いかえると氷1g→1/0.9 cm3となります。水1g→1 cm3なので1gの氷が全て水になると,体積は1/0.9 cm3-1 cm3=1/9cm3収縮することになりますので,この実験では1.2cm3分液面が下がったことから1.2 cm3÷1/9cm3=10.8gの氷が溶けたことがわかります。したがって「10.8g減った」…答え

次回もしつこくこの問題の続きです。頑張れ受験生達!!(^◇^)
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