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H23 入試分析 理科 神戸女学院中

2011.02.27 19:04|入試問題分析(理科)
今回はH23年度神戸女学院中の入試問題です。
神戸女学院らしい化学の問題です!!(^◇^)

では早速始めましょう!!

[問題]H23年度 神戸女学院中 理科 大問5番
Ⅱ ある濃さの塩酸,水酸化ナトリウム水よう液を使って,アルミニウムはくをとかす実験を行いました。実験では,下の表の①~⑦にあるように,塩酸と水酸化ナトリウム水よう液を混ぜ合わせ,さらにBTB液を加えて色の変化を確認しました。その後,①~⑦の全てに同じ重さのアルミニウムはくを加えて,発生した気体の体積を集めました。最後に残ったアルミニウムはくをろ過によって取り出してよくかわかし,その重さをはかりました。次の問いに答えなさい。ただし,加えたBTB液は,塩酸,水酸化ナトリウム,アルミニウムはくの反応に関係しないものとします。


無題


(1) (ア),(イ)にあてはまる色を答えなさい。
(2) 実験に使用したアルミニウムはくは何gですか。
(3) 空らん(ウ),(エ),(オ),(カ)にあてはまる数字を答えなさい。割り切れないときは,四捨五入により整数で答えなさい。
(4) 空らん(キ)にあてはまる値はどのようになりますか。次のA~Dから選んで記号で答えなさい。
 A (2)で答えた値より大きい  B (2)で答えた値より小さい
 C (2)で答えた値と同じ    D 0
(5) 上の実験と同じ濃さの塩酸200cm3と水酸化ナトリウム水よう液1200 cm3を混ぜ合わせました。さらに5gのアルミニウムはくを加えて,気体を発生させました。このとき,残ったアルミニウムはくは何gですか。

[解説] 実験④のBTB液の色が緑色なので,中性であることから塩酸100 cm3+水酸化ナトリウム水溶液450 cm3で完全中和です。まずはここに着目するべきですね!!

(1) 実験①,②,③は塩酸がそれぞれ100 cm3,200/3 cm3,100/3 cm3過剰なので酸性を示します。したがって (ア)は黄色となります。…答え
実験⑤,⑥,⑦は水酸化ナトリウム水溶液がそれぞれ150 cm3,300 cm3,450 cm3過剰なのでアルカリ性を示します。したがって(イ)は青色となります。…答え

(2) 実験④の塩酸と水酸化ナトリウム水よう液を混ぜた液は完全中和の反応ですので,アルミニウムを加えても全く溶けません。したがって表の結果から残ったアルミニウムの重さが2gですので,実験に用いたアルミニウムはくの重さは2gとなります。…答え

(3)  (ウ) 実験③より塩酸が100/3 cm3過剰な場合,水素は375 cm3発生する事がわかるので,実験①の場合は塩酸が100 cm3がアルミニウムを溶かすことになるので375 cm3×(100÷100/3)=1125 cm3…答え

 (エ) 実験④は完全中和なので,水素は全く発生しません。答えは0 cm3
 (オ)  実験⑤より水酸化ナトリウム150cm3はアルミニウムを2g-1.19g=0.81g溶かし水素を1125 cm3発生させる事がわかります。実験⑦の場合水酸化ナトリウム水溶液は450 cm3が過剰なのでアルミニウム2gは全て溶けてしまいます。したがって水素の発生量は1125cm3×2g/0.81g=2777.77…≒2778 cm3答え
 (カ) (オ)の解説より0g…答え

(4) (3)よりアルミニウム2gが全て溶けると2778cm3の水素が発生するので実験③の水素の発生量375 cm3からアルミニウムは全て溶けているわけではないが,一部溶けていることがわかります。したがって答えはB

(5) 塩酸200 cm3+水酸化ナトリウム水溶液1200cm3の液は水酸化ナトリウム水溶液が300 cm3過剰となります。また,水酸化ナトリウム水溶液150 cm3+アルミニウム0.81g→水素1125cm3がちょうどの式なので,アルミニウムは0.81g×300 cm3/150 cm3=1.62gは溶けます。したがって残ったアルミニウムの重さは5g-1.62g=3.38g…答え

まず,どこに着目するかが大切ですね!!
頑張れ受験生達!!(^◇^)
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