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H23 入試分析 理科 麻布中学校

2011.03.05 09:43|入試問題分析(理科)
今回は麻布中の入試問題です。
では早速始めましょう!!(^◇^)

[問題]H23入試分析 理科 麻布中学校 大問1番 問1 問2

昨年5月に打ち上げられた日本初の金星探査機「あかつき」は,金星のまわりを回る予定でした。しかし,12月の挑戦は失敗したため,次に金星に近づく5年後に再挑戦することになりました。
「あかつき」のおもな任務は,金星の表面の探査ではなく,金星の大気の観測です。金星は大きさや重さなどは地球とほぼ同じですが,表面や大気の様子は地球と大きく異なっています。たとえば,金星は全表面が分厚い雲,それも濃硫酸のつぶでできた雲におおわれていて,外から表面の様子はまったくわかりません。またその雲は,太陽から送られてくる光(エネルギー)を78%も反射してしまいます。つまり,金星が吸収する太陽のエネルギーは太陽から送られてくるエネルギーの22%にすぎません。一方,地球の雲は,全地球表面をおおっているわけではありません。地球全体の反射率は30%ですから,地球は太陽から送られてくるエネルギーの70%を吸収していることになります。
太陽から金星の距離は,太陽から地球の距離の0.7倍です。ここで,金星の位置Vで太陽光線に垂直な円Vと,地球の位置Eで太陽光線に垂直な円Eを図のように並べて考えると,円Vの半径は円Eの半径の0.7倍になります。また,太陽は,円Vを照らすのと同じエネルギーで,円Eを照らしていることもわかります。


azabu.jpg


問1 地球と金星の位置で,太陽光線に垂直な1m2の面に対して,1秒間に太陽から送られてくるエネルギーを比べると,金星は地球のおよそ何倍になりますか。もっとも適当なものを下のア~オから選び記号で答えなさい。
ア.0.14倍  イ.0.5倍  ウ.1倍(同じ)  エ.1.5倍  オ.2倍

問2 太陽光線に垂直な1m2の面が1秒間に吸収しているエネルギーを比べたとき,金星は地球の何%になりますか。問1で選んだ数値を使って計算し,答えが整数にならないときは,小数第1位を計算しなさい。


[解説]
問1 太陽からの距離が離れるほど光は広がっていくため,1m2の面に降り注ぐエネルギーは少なくなっていきます。図のVとEに降り注ぐ面積比は0.7×0.7:1×1=0.49:1なので金星は地球の1÷0.49≒2倍のエネルギーが1m2の面に降り注ぐことになります。
ですので答えはオ

問2 上の文章と問1から吸収するエネルギーの比は地球:金星=0.5×0.70:1×0.22=35:22となります。
したがって,金星は地球の22/35×100=62.8…%≒63%のエネルギーが吸収されることになります。…答え

文章量が長い入試問題ですが,しっかりと正確に読み取る訓練は大切ですね!!

頑張れ受験生達!!(^◇^)

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