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西大和学園中算数Part1(H23年度入試問題分析)

2011.03.07 20:42|入試問題分析(算数)
それでは,これからは数回,今年の西大和学園中学の算数の問題にいきましょう。

(3科・4科選択日程)
4番
95枚のカードがあり,A,B,Cの3人に次の手順にしたがってカードを配ります。
[手順]
1. Aには,Bよりも多くのカードを配る。
2. Aには,Cよりも23枚多くカードを配る。
3. Bには,Cに配るカードの枚数以上のカードを配る。
このとき,次の各問いの[  ]にあてはまる数を答えなさい。

(1) BとCのカードの枚数が同じであるとき,Aには[   ]枚のカードが配られています。
(2) この[手順]にしたがってカードを配ると,Aには最大で[ ① ]枚のカードが配られ,少なくとも[ ② ]枚のカードが配られます。
(3) この手順にしたがってカードを3人に配った後,BからAに[   ]枚のカードをわたすと,Aの持っているカードとBの持っているカードの枚数の比が8:3になりました。


[手順]どおりにカードを配ると,A,B,Cの3つの大小関係は,A=C+23>B≧Cのようになります。

(1)はすぐにわかりますね。C=<1>と置けば,A+B+C=<3>+23で,これが95と等しくなるので,A=47枚となります。

(2)
AとCの差は一定ですので,
Aの枚数をできるだけ多くするには,Bの枚数をできるだけ少なく,つまり,Cに近付ければよく,
Aの枚数をできるだけ少なくするには,Bの枚数をできるだけ多く,つまり,Aに近付ければよいですね。
よって,Aには最大で47(①),少なくとも40(②)のカードが配られることがわかります。

(3)
Aの元の枚数を{1}枚とすると,Cの枚数は{1}-23枚,Bの枚数は118-{2}枚となります。
よって,AとBの合計枚数は118-{1}枚ですが,
(2)の答えより,{1}の範囲が40以上47以下なので,
AとBの合計枚数は71枚以上78枚以下です。
BからAに何枚かカードを渡した後も,カードの合計枚数は変わりませんので,
整数条件より合計枚数は(8+3=)11の倍数となります。
よって,AとBの合計枚数は77枚とわかりますので,あとは簡単ですね。
答えは15枚です。
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Comment

No title

西大和の3科・4科目日程は非常に解きやすい問題だったと思います。大問【1】(6),大問【2】(4)以外は受験生にとっては手が止まる問題はなかったのはではないでしょうか?

No title

ウルトラマンさん,いつもありがとうございます。

確かに,今年の3科・4科日程は取り組みやすい問題が多かったですね。

3科日程の方でも,4番の「トーナメント」の問題だけレベル(難易度というよりは面倒臭い度??)が飛び抜けているような感じがします。

No title

西大和の3科目日程も,しっかり勉強してきた生徒にとっては,大問【1】から大問【3】までは手が止まるところはなかったと思います。逆に,この大問【1】から大問【3】までをいかに確実にミスなく解けるかで合否が決まったような気がします。

大問【4】については,問題を読んだ瞬間に解くことを放棄しました。(※いかにも西大和らしい問題なのですが,いまだに本解が分かりません(~_~;))

No title

ウルトラマンさん>

そうですね。
1番の(5),2番の(2)(4),3番の(2)あたりで,
「しっかり勉強してきた」かどうかの差が出たんだろうな,という気がします(1番の(6)は,この規則に気付くかどうかですよね…)。

> 大問【4】については,問題を読んだ瞬間に解くことを放棄しました。

わはははは!お気持ちはよ~くわかります…。

No title

ウルトラマンさん、お願いです。西大和学園中学校3科目の方の、一番最後のトーナメントの問題、全然わかりません。特に、最後の問題!解説、掲載していただけませんか?

No title

井上様>
私はひたすら地道に場合分けをしました(^o^;

問題文を打ち込み,それぞれの場合のトーナメントを描くのが大変なので(^o^;
こちらのコメント欄で,それも略解にて失礼いたします。
また,もっとも大変な(3)に関してのみのお返事とさせていただきますm(_ _)m

まず,Aが敗者復活戦から優勝する場合を考えます。
もちろん,答えはその8倍になるわけです。

左のブロック(A,B,C,Dがいるブロック)の1回戦後のトーナメント表は,下記の6パターンに分かれます。

ア (A負け,B勝ち) ⇔ (C勝ち,D負け)
イ (A負け,B勝ち) ⇔ (C負け,D勝ち)
ウ (A負け,B勝ち) ⇔ (C,Dあいこ)
エ (A,Bあいこ) ⇔ (C勝ち,D負け)
オ (A,Bあいこ) ⇔ (C負け,D勝ち)
カ (A,Bあいこ) ⇔ (C,Dあいこ)

Aがこのブロックを勝ち上がる場合の数を調べると,
ア,イ,ウ,カが3通りずつ,
エ,オが1通りずつの合計14通りとなります。

続いて,右のブロックです。
1回戦後のトーナメント表は,下記の9パターンに分かれます。

キ (E勝ち,F負け) ⇔ (G勝ち,H負け)
ク (E勝ち,F負け) ⇔ (G負け,H勝ち)
ケ (E勝ち,F負け) ⇔ (G,Hあいこ)
コ (E負け,F勝ち) ⇔ (G勝ち,H負け)
サ (E負け,F勝ち) ⇔ (G負け,H勝ち)
シ (E負け,F勝ち) ⇔ (G,Hあいこ)
ス (E,Fあいこ) ⇔ (G勝ち,H負け)
セ (E,Fあいこ) ⇔ (G負け,H勝ち)
ソ (E,Fあいこ) ⇔ (G,Hあいこ)

実はこれはトーナメントの構造としては
(トポロジー的に考えて同じ形になるものは)
大きく分けて2パターンだけなのですが,
(キ,ク,コ,サ,ソが同じで,
残りのケ,シ,ス,セが同じ)
いずれの場合も4人の誰かが勝ち上がるか,誰も勝ち上がらないパターン(Aが優勝するパターンを考える場合,このブロックからは誰も勝ち上がらなくてもよいので)は,
合わせて17通りずつとなります。
よって,右のブロックのトーナメント表のできあがり方は17×9=153(通り)となります。

よって,Aが優勝する場合が,答えは14×153=2142(通り),
求める答えは
2142×8=17136(通り)

となりました(私は…)。

案外整理できることを考えると,
もっと簡単にできそうな気もするのですが…。

No title

宇高さん、ありがとうございました。でも、右のブロックはそれぞれすべて17通りずつになるということ自体、見つけることは大変ですね。こんな問題、小学6年生の受験生に解けるわけがありませんね。絶対、解けた人はいないでしょう?

No title

井上様>
私も噂で聞いた話なのでなんとも言えませんが,
算数満点で合格した子がいたとか…(^o^;;
本当だとしたらすごいですね。
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