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2011(H23)入試分析 算数 六甲中学 Part1

2011.05.19 16:31|入試問題分析(算数)
今回は今年の六甲中学の算数の問題にいきます。
(神戸女学院の問題をもう一問やりたかったのですが,パソコンの事情により次回に…)

今年の六甲の算数は,ちょっとハードでしたね。
以下の6番もそうですし,
5番の自動車の排気ガスの問題,
そして極めつけは7番の立体図形の影の問題。
5番,6番は整理をちゃんとできるかが大きなポイントだったでしょう。
7番は,入試では後回しにするのが得策ですね(9番も数え方を間違うとなかなか大変な問題ですが…)。

6番
図のように,川の下流にA地点,上流にB地点があり,船でAB間を往復します。A地点とB地点の間は水路①と水路②の2つに分かれ,それらの長さはともに20kmです。②の流れの速さは,①の流れの速さの2倍です。上りも下りも①を通ると5時間かかり,上りも下りも②を通ると8時間かかります。また,上りは②を,下りは①を通ると8時間20分かかります。上りで①を通るときにかかる時間は,下りで②を通るときにかかる時間の2.5倍です。この船の静水での速さを求めなさい。ただし,船の静水での速さは一定とします。

2011六甲6

まず整理をしてみましょう。

でも,どこから??

この問題の場合,うっかり静水時の速さや流速などをおいて式を作ろうなんて思うと
ちょっと大変なことになりますね。
問題文中に与えられている情報は,もっぱら時間についてのことなので,時間に関しての式を立ててみましょう。

(①の上りの時間)+(①の下りの時間)=5:00’…(ア)
(②の上りの時間)+(②の下りの時間)=8:00’…(イ)
(①の下りの時間)+(②の上りの時間)=8:20’…(ウ)

(ア)と(イ)の式を足して,(ウ)を引くと,

(①の上りの時間)+(②の下りの時間)=4:40’

となります。

問題の条件より,
(①の上りの時間):(②の下りの時間)=2.5:1=[5]:[2]なので,
[7]=4:40’
[1]=0:40’

もうここまでくれば,①,②の上り・下りにかかる時間がすべてわかるので楽勝ですね。
静水時の速さは時速9kmです。
(ちなみに①の上り=時速6km,①の下り=時速12km,②の上り=時速3km,②の下り=時速15kmです。)
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テーマ:中学受験
ジャンル:学校・教育

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Comment

No title

こんばんわ。
六甲の算数の問題は毎年良問が多く大好きです。
今年のA日程は宇高先生の分析通り,【1】~【4】と【8】を除いては,どの問題も初見ではストレートに解ける問題が少なく(つまり,問題文を読んだときの条件整理力,分析力が必要な問題が多く),子供たちはかなり苦戦したようです。
ちなみに,私が六甲の入試の次の日にこの問題を入手して解き始めたときに,最も難しく感じたのは【5】でした。(適当に具体的な数値を設定してつるかめ算で解きました。。。^'^))
ただ,どの問題も六甲らしい非常にいい問題だと感じた2011年A日程でした。

No title

ウルトラマンさん>
お返事すっかり遅くなり申し訳ございません…。
おっしゃるとおり,ある程度の基礎知識を持った上での,「問題文を読んだときの条件整理力,分析力」を鍛えていくには,六甲の問題は非常にいい問題が多いですよね。
まったく同感です。
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