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2011(H23)入試分析 算数 神戸女学院中等部 Part2

2011.07.26 14:56|入試問題分析(算数)
すっかりそのまんまになっておりましたが,今年の入試問題分析の続きです。
今さらですいません…(^o^;;

神戸女学院中等部の問題です。

6番
たて横3つずつの正方形に区切られたます目上の点Aに石をおきます。
さいころを振って,1から6までの目に応じて,(図1)のように一番小さい正方形の頂点から次の頂点へ
石を動かします。もし,出た目の方向に線がない場合には、石を動かさないものとします。(図2)は,1
回さいころを振って石が点Aから各頂点に至る目の出方が何通りあるかを○の中に示しています。(たとえ
ば2,4,6の目が出たときは動かさないので点Aは③になります。)同様に(図3)は,2回さいころを
振って石が点Aから各頂点に至る目の出方が何通りあるかを示しています。
神女6-1
神女6-2
(1) (図3)の中のア,イの数を求めなさい。
(2) 4回さいころを振って,石が点Aにあるようなさいころの目の出方は何通りありますか。


まず,各頂点に以下のように名前をつけておきましょう。
神女6-3
(1)
各頂点に至る目の出方を考えるにあたって,「1回前」の頂点の位置を考えていきます。
まず,頂点Aに至る目の出方ですが,B,E,Fから移動して来る場合と,Aで動かず止まっている場合があります。
1回目   2回目
 B  →  A   1×1=1(通り)
 E  →  A   1×1=1(通り)
 F  →  A   1×1=1(通り)
 A  →  A   3×3=9(通り)(最初の「3」は1回目にAに至る場合,2個目の「3」はAにとどまる場合を表していますね)
よって,アに入る数字は1+1+1+9=12です。

イ(頂点Fに至る場合)も同様に考えて,
1回目   2回目
 A  →  F   3×1=3(通り)
 B  →  F   1×1=1(通り)
 E  →  F   1×1=1(通り)
Fでとどまる場合はありません。
よって,イ=3+1+1=5です。

場合の数の場合,確かめをするのが難しかったり面倒だったりすることが多いですが,この問題については,確かめらしきものをすることができます。
各頂点に書かれている数字は,さいころを2回振ったとき,各頂点に至る目の出方を表していますので,
各頂点に書かれた数の和は,2回さいころを振った場合の目の出方=36(通り)になっていないとおかしいですね。
(先に「確かめらしきもの」と言ったのは,和が36になっていなければ絶対間違いですが,36になっていたとしても正解とは限らないからです(^o^;;。アの答えを2多く数えて,イの数を2少なく数えてしまうと,答えは両方×ですが和はたまたま36になってしまいますものね…(^o^;;。)


(2)
4回さいころを振って,石が点Aに来るということは,3回さいころを振った時点で,A,B,E,Fのどれかにいる場合です(くれぐれもAを忘れないように!)。
3回さいころを振った場合,各頂点に書かれている数字は上の(図3)を元に考えましょう。
頂点Bに至る場合
2回目   3回目
 A  →  B   12×1=12(通り)
 C  →  B   1×1=1(通り)
 F  →  B   5×1=5(通り)
 B  →  B   7×3=21(通り)
よって,合計39通りとなります。
頂点Eに至る場合は,対称性に注目すると頂点Bに至る場合と同じ数になります。よって39通り。

頂点Fに至る場合
 A  →  F   12×1=12(通り)
 B  →  F   7×1=7(通り)
 E  →  F   7×1=7(通り)
 G  →  F   1×1=1(通り)
 J  →  F   1×1=1(通り)
 K  →  F   1×1=1(通り)
(Fにとどまる場合は無し)
よって,合計29通りとなります。

頂点Aに至る場合は,(1)と同様にして,
7×1+7×1+5×1+12×3=55(通り)

以上より,答えは
39×1+39×1+29×1+55×3=272(通り)となります。

ふぅ…。

面倒ですね…。

私はこれをパソコンでカタカタ打っていますので,面倒さが倍増しになっている感もありますが,
入試でこの問題を見たら後回しにするのが得策でしょう。
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