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2012(H24)入試分析 算数 灘中学校(第1日) Part3

2012.01.29 18:19|入試問題分析(算数)
今日も引き続き灘中学校の算数(第1日)からです。

これも前回予告したこの問題です。

(問題)H24 灘中学校・算数(第1日) 大問13番
図1,図2の展開図を組み立ててできる立体をそれぞれA,Bとします。立体A,Bはどの辺の長さも10cmです。立体Aの体積は立体Bの体積の□倍です。

2012nada1-13-01.jpg
図2はおなじみ正八面体の展開図です。
問題は図1ですね。

灘でよく出る「立体の展開図」の問題で,まず考えてみてほしいのは
「正多面体(主には立方体)からの切断によってそのような立体(の各面)ができないか」
ということです。

ここでは,正四面体の切断から考えてみましょう。
正八面体は,正四面体を下図のように切断するとできますね。
2012nada1-13-02.jpg
さて,これと謎の立体「図1」との関係をつかみたいわけですが,ひし形の面があることに注目すると,
下図のような切断でできることはすぐにピンとくるでしょう。
2012nada1-13-03.jpg
あとは相似比1:2の正四面体の体積比を使えば,答えは5/4(倍)とわかりますね。

あ,ちなみにすべての辺の長さが等しい正四面体と四角すいの体積比がどうなるかは知ってますよね?
わからない人は上から2つ目の図を使って考えてみましょう。
(この中にそのような四角すいができているのは見えますか?)
答えは1:2ですね。
(四角すいを2つ並べた隙間に正四面体をはめ込む図でも考えられますね)

さぁ,では灘中学校の第1日はここまでにしておきましょう。
次回から第2日です。
がんばっていきましょう。
うちの愛犬も,ぬっくぬくの布団の中で固く目を閉じながら応援している,とのことです。
CA3H0414.jpg
(寝てばっかり…。)
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テーマ:中学受験
ジャンル:学校・教育

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Comment

No title

今年の灘中入試は本問のように,「解いたことがあるかないか」といった「知識量?勉強量?努力量?」が問われる問題が多かったのがひとつの特徴ではないでしょうか。1日目の【13】,2日目の【2】(2)(3),【4】(2)などはその典型的な例ではないでしょうか。初見では絶対無理と思われますが,1回解いたことがあれば楽勝と考えられる問題です。

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確かに

そうですよね。
この辺の問題は,たいていの子が一度はやったことのある問題ばかりだったでしょうね。それがあの平均点に繋がっていると思います。
恐らく来年の灘はこのレベルでは済まないとは思いますが(^o^;;
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