2012(H24)入試分析 算数 甲陽学院中学校(第1日) Part1

2012.02.10 19:30|入試問題分析(算数)
それでは,今回から甲陽学院中学校の算数(第一日)の問題に入りましょう。

平均点は第一日の方がだいぶ低かったですね
(受験者平均は,第一日が49.8点,第二日が56.3点)。
ただ,第一日の問題の中でも,
恐らく大半の進学塾がテキストで扱っているであろうような問題が多かったので,
そういった問題をどれだけきっちりと自分のものにしているかが
大きな勝負の分かれ目になったのではないでしょうか。
2日合わせての受験者平均と合格者平均の17点近い差は
そういったところから生まれているようにも思います。

去年の甲陽で出た「時計の長針・短針の入れ替わり」問題や「約数の逆数の和」問題などもそうですし,
今年の各最難関校の入試問題でもそうですが,
そういった頻出題がポロポロと出てきています
(来年度もこの傾向が続くとは思いにくいですが…)。
皆さんが塾で習っている問題で「こんなのは絶対に出ない!」と断言できるような問題などありません。
「この問題を見るのは入試までこの一回きりかも知れない」という意識で,
1問1問を大事にしていきましょう。

では,早速問題を見てみます。

(問題)H24 甲陽学院中学校・算数(第一日) 大問4番
目盛りのついていない定規があります。この定規に33本の等間かくの青線を引いて34等分し,次に,22本の等間かくの赤線を引いて23等分します。それぞれ左から順に青線は1~33,赤線は1~22の番号をつけておきます。
(1) 青線と赤線が最も近くなるのは,それぞれ何番の青線と赤線ですか。2組答えなさい。
(2) (1)の最も近くなる青線と赤線の間かくが0.25cmのとき,定規の長さは何cmですか。
(3) 青線と赤線の間かくが(1)の5倍となるのは,それぞれ何番の青線と赤線ですか。2組答えなさい。


さて,この問題を解く前に以下のような話をしておきます。

0より大きく30より小さい,5の倍数と6の倍数を並べてみます。

5の倍数 (0)  5  10  15  20  25  (30)
6の倍数 (0)   6  12  18   24   (30)

このとき,5の倍数と6の倍数の差が一番小さくなるのは,
その差が1となる「5」と「6」ですね。
そしてもう一つは「24」と「25」です。
実は「5」と「6」の組み合わせが見つかると,もう一組はすぐに見つかるのです。

左から見ていった場合,0からスタートして一方は5ずつ,もう一方は6ずつ増え,
右から見ていった場合,30からスタートして一方は5ずつ減り,もう一方は6ずつ減る,
つまり0と30の間で,0と30からの距離が左右対称になっているわけですね
(「0より大きく1より小さい,分母が48の既約分数の和を求めなさい」というような問題も
皆さんはこの特徴を利用して解いていたはずです。
両端から1つずつ足していって,和が同じ数(=1)の組み合わせを作るわけですよね)。
ですので,差が1になる組み合わせが「5」と「6」で1組見つかれば,
もう1組は30から「5」を引いた「25」と,30から「6」を引いた「24」の組み合わせになるわけです。

さて,これがわかればこの問題は簡単に解けます。

(1)
34等分,23等分しますので,
定規全体の長さを34と23のL.C.M.の<782>cmとすると,
青線は<23>cmごと,赤線は<34>cmごとに付くことになります。
この間かくが最も短くなるところとして,
差が<1>cmになるところがあればいいわけですが,
一つはすぐに見つかります。
3番の青線(<69cm>のところ)と2番の赤線(<68>cm)のところですね。
もう一つは,上の特徴を利用して,
34-3=31(番)の青線(<713>cmのところ)23-2=21(番)の赤線(<714>cmのところ)です。
他に差が<1>cmとなるところはありません。

(2)
0.25×782=195.5(cm)です。
これは楽勝ですね。

(3)
さて,上の5の倍数と6の倍数の話でも
「5」と「6」の差が「1」,
次の「10」と「12」の差が2,
次の「15」と「18」の差が3…
となっていくのがわかりますね。
当たり前と言えば当たり前のことです。
どちらの数も2倍,3倍…すれば差も2倍,3倍…になるはずですね。

これを使いましょう。

差が5倍になるわけですから,
一つは3×5=15(番)の青線と2×5=10(番)の赤線
もう一つは34-15=19(番)の青線と23-10=13(番)の赤線です。
ちなみにこれも,差が<5>となるところは他にはありません。

次回も甲陽学院の第一日を取り上げます。
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Comment

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ブログのインターフェースがリニューアル化おめでとうございます。

さて,H24甲陽入試(1日目)の特徴については,私も
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恐らく大半の進学塾がテキストで扱っているであろうような問題が多かったので,そういった問題をどれだけきっちりと自分のものにしているかが大きな勝負の分かれ目になったのではないでしょうか。
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↑この通りだと思います。

特に
【5】正八面体,【6】色ぬり(漸化式型)
については,H24灘中入試と同様で,
「似たような問題を解いたことがあったか?」といった,「知識量?努力量?勉強量?」により大きく分かれたことだと思います。

このような問題を本番で子供に確実に正解させるためには,指導者が子供が受験するすべての学校の入試問題を解いてその内容を分析し,「この学校に合格させるには,この程度(知識)まで必要」といったことを常日頃から研究した上で,子供にとってベストな問題(教材)を提供していくような無駄のないカリキュラムが必要だと改めて感じさせられました。

本当に。

ウルトラマンさん>
ありがとうございます。
リニュアールと言っても,ありものの壁紙を選んだだけではありますが(^o^;;

本当に,我々は質のいい問題を選別し,
そして生徒たちにはその問題と「一期一会」の姿勢で向き合ってもらえるよう指導していくことが大事ですね。
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