2012(H24)入試分析 算数 神戸女学院中等部 Part2

2012.02.29 17:37|入試問題分析(算数)
それでは,今回も引き続き神戸女学院中等部の算数の問題を見てみましょう。

(問題)H24 神戸女学院中等部・算数 大問5番
箱の中に1から7までの数字が書かれたカードが1枚ずつ入っています。この箱の中からカードを1枚ずつ順に取り出し,取り出したカードに書かれた数の和が3の倍数になったときに終了することにします。もし1枚目の数が3の倍数ならば,そこで終了です。ただし,取り出したカードは元に戻さないものとします。
(1) 2枚取り出して終了するようなカードの取り出し方は何通りありますか。
(2) 3枚取り出して終了するようなカードの取り出し方は何通りありますか。


どちらも丁寧に場合分けをして書き出していっても解けますが,
(1)はともかく(2)はちょっと厄介ですね。

(1)
まず(1)を書き出しでやってみましょう。
1枚目が1の場合は,2枚目が2か5,
1枚目が2の場合は,2枚目が1か4か7,
1枚目が4の場合は,2枚目が2か5,
1枚目が5の場合は,2枚目が1か4か7,
1枚目が7の場合は,2枚目が2か5,
よって,(1)の答えは12通り

このパターンの書き出しの過程で
2枚目の1つが「2」だと,他はそれに3を足した「5」,
2枚目の1つが「1」だと,他はそれに3を足していった「4」,「7」,
となるのはすぐ気付くと思います。
3ずつ増える数のグループというのは,
言い方を変えれば「3で割った余りが等しいグループ」ということになります。
この考え方(「剰余系」などと言いますね)を使えば,
(2)では以下のような解き方も可能です。

(2)
7つの整数を以下の3つのグループに分けます。
(ア) 3で割って1余るグループ(1,4,7)
(イ) 3で割って2余るグループ(2,5)
(ウ) 3で割り切れるグループ(3,6)
これで3枚目で終了するような取り出し方を考えると,
以下の4パターンしかないことがわかります。
1枚目  2枚目  3枚目
(ア) - (ウ) - (イ) → 3×2×2=12(通り)
(ア) - (ア) - (ア) → 3×2×1=6(通り)
(イ) - (ウ) - (ア) → 2×2×3=12(通り)
(イ) - (イ) - (イ) → 0通り
それぞれ,どのグループからどのカードを出すかを考えると,
上の右のような式で場合の数が求められるので,答えは
12+6+12=30(通り)
となります。

同様に考えれば(1)も
1枚目  2枚目
(ア) - (イ) → 3×2=6(通り)
(イ) - (ア) → 2×3=6(通り)
で,6+6=12(通り)とも出せます。

これを,途中で3の倍数にならないように注意しながらまともに書き出していこうとすると
非常にミスしやすいのではないかと思います。

では次回は,東大寺学園の問題を見てみましょう。
CA3H04290001.jpg
(フライングディスクは…前足でこう取るっ!!)
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Comment

これも解いたことがあるかないか問題?

いつも楽しく拝見させて頂いております。

【5】は個人的に好きな問題でしたが,これも,「3の剰余系で分類する」っていう解法を勉強していないと,厳しい問題だったと思います。今年関西入試をにぎわした「解いたことがあるかないか?」という「知識量,勉強量,努力量」をはかる問題に分類されるのではないでしょうか。

それにしても,神女に場合の数はあまり出ない(?)という神話はH23とH24入試によって,完全に崩れてしまいましたね。私の感触では,「H22以前の作問者」と「H23/H24の作問者」はあきらかに違う先生ではないかなぁ~と勝手に予想しております。

剰余系

ウルトラマンさん>
いつもありがとうございます(^-^)

そう。
きっと各塾で過去問を散々やりこまされているであろう神女志望の子たちの中で,
剰余系の考えに触れる機会があった子がどれだけいたかというと相当怪しい気はします。
仮に触れても,使える知識にまで昇華できるかどうかとなるとさらに怪しくなりますね。
出題した先生も,数え上げを前提としておられるのかも知れませんが,
それはそれで,かなり正確な処理力の必要な
ちょっと意地悪な問題になりますよね…(^o^;;

出題者はどうなのでしょうね。
H21年が典型的な「神女パターン」の問題だったのとうってかわって,
次のH22年が激しくなったときに
(単元的には,神女パターンを踏襲していますが,
あの「立方体のくりぬき」をはじめ,なかなかハードな年でしたよね)
私は「誰か今までと違う方々が作ったのかしら?」
と勝手に想像したのを覚えています。
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