2013(H25)年度 灘中学校 算数2日目
2013.02.14 17:55|入試問題分析(算数)|
ここ5年間の2日目の合格者平均/受験者平均は
21年度62.4/49.2,22年度73.3/59.3,23年度63.8/44.9,24年度86.2/71.4,25年度70.3/54.9
と学校側から発表されています。
今年度は,易しかった昨年度の問題よりは平均点は下がりましたが,それでもやや高めで,
受験者層を考えると,問題の難易度もそれほど高くないものが並びました。
1日目が例年と比べても厳しい問題でしたから,算数を少し苦手とする受験生は2日目で救われたかもしれません。
さて,その中で今回は大問2を取り上げます。
この学校を受験する生徒が解く場合の数の問題としては,基本レベルの問題でしょう。
(問題)H25 灘中学校・2日目算数 大問2番
2013は4個の連続する数字0,1,2,3を並べ替えてできる数です。
また,4213も4個の連続する数字1,2,3,4を並べ替えてできる数です。
このように,4個の連続する数字を並べ替えてできる4桁の数について考えます。
(1) 3で割り切れるものは全部で何個ありますか。
(2) 千の位,百の位,十の位の数を左から順に並べてできる3けたの数を3で割ったときの余りと,
一の位の数を3で割ったときの余りが等しいものは全部で何個ありますか。
(1) 4個の連続する数字の組み合わせは,次の7組です。
0123,1234,2345,3456,4567,5678,6789 …☆
このうち,3で割り切れるものは,各位の数の和が3の倍数になる,0123(㋐),3456(㋑),6789(㋒)の3組です。
㋐ この4個の数字でできる4桁の整数は,3×3×2×1=18(個)
㋑,㋒ この4個の数字でできる4桁の整数は,4×3×2×1=24(個)ずつで,24×2=48(個)
したがって,18+48=66(個)
(2) (1)の☆印の7組のそれぞれの数を,3で割ったあまりに書き直してみると,順に
0120,1201,2012,0120,1201,2012,0120
となります。
(そのままの数字で考えてもそれほど手間はかからないので,かまわないのですが…)
このうち例えば,0120になる場合について考えてみることにしましょう。
0120を前の3桁012と一の位0に分ける(これを012/0と書くことにします)と,
0+1+2=3なので,前の3桁は3で割り切れ,後ろの一の位は0なので同じく3で割り切れることが分かります。
前の3桁の012の並び方は,3×2×1=6(通り)。前の0と後ろの0の数字が入れかわることを考えると,
0120のタイプでは,条件にあてはまる整数が6×2=12(個)できます。
010/2の場合は,0+1+0=1なので3で割ると余りは1,一の位は2なので3で割ると2余るので不適。
020/1も不適。
以上より,0120のタイプは12×3=36(個)できるはずですが,☆印先頭の0120の最初の0は
千の位になることができないのでこの場合だけ2×2×1=4(個)になります。
したがって,0120のタイプでは,4+6+12×2=34(個)できることになります。
同様に,1201のパターンは011/2の場合が適するので,それぞれ6個あり,6×2=12(個)
2012のパターンは,022/1の場合が適するので,それぞれ6個あり,6×2=12(個)
条件にあてはまる4桁の整数は,34+12+12=58(個)になります。
と書いてみたのですが,正直今年の灘の2日目は,1日目ほどパンチの効いた問題がなく,
残念なような,ホッとするような,モヤモヤが残ってしまいました^_^;
(道)
21年度62.4/49.2,22年度73.3/59.3,23年度63.8/44.9,24年度86.2/71.4,25年度70.3/54.9
と学校側から発表されています。
今年度は,易しかった昨年度の問題よりは平均点は下がりましたが,それでもやや高めで,
受験者層を考えると,問題の難易度もそれほど高くないものが並びました。
1日目が例年と比べても厳しい問題でしたから,算数を少し苦手とする受験生は2日目で救われたかもしれません。
さて,その中で今回は大問2を取り上げます。
この学校を受験する生徒が解く場合の数の問題としては,基本レベルの問題でしょう。
(問題)H25 灘中学校・2日目算数 大問2番
2013は4個の連続する数字0,1,2,3を並べ替えてできる数です。
また,4213も4個の連続する数字1,2,3,4を並べ替えてできる数です。
このように,4個の連続する数字を並べ替えてできる4桁の数について考えます。
(1) 3で割り切れるものは全部で何個ありますか。
(2) 千の位,百の位,十の位の数を左から順に並べてできる3けたの数を3で割ったときの余りと,
一の位の数を3で割ったときの余りが等しいものは全部で何個ありますか。
(1) 4個の連続する数字の組み合わせは,次の7組です。
0123,1234,2345,3456,4567,5678,6789 …☆
このうち,3で割り切れるものは,各位の数の和が3の倍数になる,0123(㋐),3456(㋑),6789(㋒)の3組です。
㋐ この4個の数字でできる4桁の整数は,3×3×2×1=18(個)
㋑,㋒ この4個の数字でできる4桁の整数は,4×3×2×1=24(個)ずつで,24×2=48(個)
したがって,18+48=66(個)
(2) (1)の☆印の7組のそれぞれの数を,3で割ったあまりに書き直してみると,順に
0120,1201,2012,0120,1201,2012,0120
となります。
(そのままの数字で考えてもそれほど手間はかからないので,かまわないのですが…)
このうち例えば,0120になる場合について考えてみることにしましょう。
0120を前の3桁012と一の位0に分ける(これを012/0と書くことにします)と,
0+1+2=3なので,前の3桁は3で割り切れ,後ろの一の位は0なので同じく3で割り切れることが分かります。
前の3桁の012の並び方は,3×2×1=6(通り)。前の0と後ろの0の数字が入れかわることを考えると,
0120のタイプでは,条件にあてはまる整数が6×2=12(個)できます。
010/2の場合は,0+1+0=1なので3で割ると余りは1,一の位は2なので3で割ると2余るので不適。
020/1も不適。
以上より,0120のタイプは12×3=36(個)できるはずですが,☆印先頭の0120の最初の0は
千の位になることができないのでこの場合だけ2×2×1=4(個)になります。
したがって,0120のタイプでは,4+6+12×2=34(個)できることになります。
同様に,1201のパターンは011/2の場合が適するので,それぞれ6個あり,6×2=12(個)
2012のパターンは,022/1の場合が適するので,それぞれ6個あり,6×2=12(個)
条件にあてはまる4桁の整数は,34+12+12=58(個)になります。
と書いてみたのですが,正直今年の灘の2日目は,1日目ほどパンチの効いた問題がなく,
残念なような,ホッとするような,モヤモヤが残ってしまいました^_^;
(道)
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