2013(H25)入試分析 算数 甲陽学院中学校(第1日) PART2
2013.02.08 12:02|入試問題分析(算数)|
今回は甲陽1日目の6番を扱ってみましょう。
大阪星光学院のPART3のところで、
「影の問題は,今年の出題が予想できた問題で,筆者も受験生に「今年は影が出るぞ~」と何度も言ってました。」
と書いていましたが、やはり甲陽でも影の問題が出ました。
最難関と呼ばれる学校で影の問題の難問が、洛星後期以外ではあまり出ておらず、昨年度に東大寺で出題、
このことからも今年の入試で出題されそうだということは予想しやすかったのではないでしょうか。
(問題)H25 甲陽中学校・1日目算数 大問6番
長方形の紙を丸めて作った半径と高さが10cmの円筒が,平らな板の上に置いてあります。
同じ板の上に高さ10cmの棒が垂直に立っています。
ただし,紙の厚さ,棒の太さは考えないものとし,半径10cmの円,1辺10cmの正三角形の面積は
それぞれ314.1cm^2,43.3cm^2とします。
(1)太陽の光で棒の影の長さが20cmになっているとき,板に映った円筒の影の面積を求めなさい。
(2)太陽の光で棒の影の長さが10cmになっているとき,板に映った円筒の影の面積を求めなさい。

影の問題においては、まずは横から見た図を、次に上から見た図をかくというのが基本手順ですが、
今回は太陽光線ということですから横からの図は省略します。
(点光源の場合は必ず横からの図をかきましょう。)
(1)

今回の円筒の高さも棒と同じ10㎝ですので、影の長さも同じ20cm(図の点線)となります。
全ての点線をかくわけにはいかないので4本だけかいていますが、この点線の先を集めると
20cmだけずれた円が浮かび上がってきます。
そして、この点線が引かれている部分が地面の影になるわけです。(下図)

求める面積は半径10㎝の半円2つと一辺20cmの正方形の合計ですので、
314.1+20×20=714.1㎝^2
となります。
(2)

今回は影の長さは10cm(図の点線)となります。今回は点線を8本に増やしてみました。
先ほどと同様にこの点線の先を集めると10cmだけずれた円が浮かび上がってきます。
この点線が引かれている部分が地面の影になるわけですが、影になる部分は下の図のようになります。

求める面積は半径10㎝の半円2つと縦20cm,横10㎝の長方形の合計から★部分を引かなくてはいけません。
★は中心角120度のおうぎ形2つから正三角形を2個引けばよいので、314.1×2/3-43.3×2=122.8㎝^2
よって、求める面積は
314.1+20×10-122.8=391.3㎝^2
となります。
影の問題としては、難易度はそれほど高くないと思いますが、3番の速さの問題で時間を使いすぎて
パニックになっていたり、影の問題だからできないという拒否反応が出た子は解けなかったと思います。
あと、円の面積を314㎝^2とした子も何人かはいるでしょうね…
いずれにしても、平常心で、1つ1つの大問を独立した問題として取り組む訓練を
普段から積んでおく必要がありますね。
(池)
大阪星光学院のPART3のところで、
「影の問題は,今年の出題が予想できた問題で,筆者も受験生に「今年は影が出るぞ~」と何度も言ってました。」
と書いていましたが、やはり甲陽でも影の問題が出ました。
最難関と呼ばれる学校で影の問題の難問が、洛星後期以外ではあまり出ておらず、昨年度に東大寺で出題、
このことからも今年の入試で出題されそうだということは予想しやすかったのではないでしょうか。
(問題)H25 甲陽中学校・1日目算数 大問6番
長方形の紙を丸めて作った半径と高さが10cmの円筒が,平らな板の上に置いてあります。
同じ板の上に高さ10cmの棒が垂直に立っています。
ただし,紙の厚さ,棒の太さは考えないものとし,半径10cmの円,1辺10cmの正三角形の面積は
それぞれ314.1cm^2,43.3cm^2とします。
(1)太陽の光で棒の影の長さが20cmになっているとき,板に映った円筒の影の面積を求めなさい。
(2)太陽の光で棒の影の長さが10cmになっているとき,板に映った円筒の影の面積を求めなさい。

影の問題においては、まずは横から見た図を、次に上から見た図をかくというのが基本手順ですが、
今回は太陽光線ということですから横からの図は省略します。
(点光源の場合は必ず横からの図をかきましょう。)
(1)

今回の円筒の高さも棒と同じ10㎝ですので、影の長さも同じ20cm(図の点線)となります。
全ての点線をかくわけにはいかないので4本だけかいていますが、この点線の先を集めると
20cmだけずれた円が浮かび上がってきます。
そして、この点線が引かれている部分が地面の影になるわけです。(下図)

求める面積は半径10㎝の半円2つと一辺20cmの正方形の合計ですので、
314.1+20×20=714.1㎝^2
となります。
(2)

今回は影の長さは10cm(図の点線)となります。今回は点線を8本に増やしてみました。
先ほどと同様にこの点線の先を集めると10cmだけずれた円が浮かび上がってきます。
この点線が引かれている部分が地面の影になるわけですが、影になる部分は下の図のようになります。

求める面積は半径10㎝の半円2つと縦20cm,横10㎝の長方形の合計から★部分を引かなくてはいけません。
★は中心角120度のおうぎ形2つから正三角形を2個引けばよいので、314.1×2/3-43.3×2=122.8㎝^2
よって、求める面積は
314.1+20×10-122.8=391.3㎝^2
となります。
影の問題としては、難易度はそれほど高くないと思いますが、3番の速さの問題で時間を使いすぎて
パニックになっていたり、影の問題だからできないという拒否反応が出た子は解けなかったと思います。
あと、円の面積を314㎝^2とした子も何人かはいるでしょうね…
いずれにしても、平常心で、1つ1つの大問を独立した問題として取り組む訓練を
普段から積んでおく必要がありますね。
(池)
スポンサーサイト
