2013(H25)入試分析 算数 洛南高等学校附属中学校
2013.02.11 14:31|入試問題分析(算数)|
さて,今回は洛南高等学校附属中学校の分析をしてみましょう。
問題数は大問8問と小問30問。例年通りの1問5点の均等配点です。
ただ、今年は計算問題+独立小問(例年の1番2番)にあたる問題数8問と少なく、
さらに計算だけで見れば5問と70分テストになった最初の年(H18年)から見ても最少となりました。
速さの問題(7番)も例年通り非常にきつく、さらには大問5番,6番,8番と全部正解するのが
難しい問題が並び、かなり精神的にも削られる入試になったのではないかと思われます。
結局のところは取れるところをしっかり取れという、極めて当然のところに至るわけなのですが、
70分という長丁場ですから、パニックになった気持ちや途切れた集中力をいかに取り戻すかという
精神力がより問われるのが洛南算数の大きな特徴です。
では,今回は6番の問題を取り上げてみましょう。
(問題)H25 洛南高等学校附属中学校 算数 大問6番
正方形のマス目すべてに黒石が置いてあります。ここから,例のように縦,横,斜めに2個を同時に選んで
白石にかえ,2個にはさまれた石も白色にかえる操作を1回行います。
このとき,次のア~エに当てはまる数を答えなさい。
(1)5×5のマス目において,
①白石が3個になる選び方は全部で[ア]通りあります。
②白石が4個になる選び方は全部で[イ]通りあります。
(2)10×10のマス目において,白石が[ウ]個となる選び方は全部で112通りあります。
ただし,[ウ]は3以上の整数とします。
(3)[エ]×[エ]のマス目において,白石が3個となる選び方は全部で224通りあります。

(1)①

上の図は、それぞれの矢印上で何通りの選び方ができるかを表しています。
縦と横が3×5=15通りずつ,斜めが1+2+3+2+1=3×3=9通りずつなので,
合計で(3×5+3×3)×2=3×8×2=48通りとなります。
②同様に考えると、縦と横が2×5=10通りずつ,斜めが1+2+1=2×2=4通りずつなので,
合計で(2×5+2×2)×2=2×7×2=28通りとなります。
ここまでで、規則性に気づいてしまいたいところです。
縦と横は (正方形の1辺の個数+1-白石の個数)×正方形の一辺の個数 ずつになっています。
斜めは (正方形の1辺の個数+1-白石の個数)×(正方形の1辺の個数+1-白石の個数) ずつになっています。
これに気づいてしまえば、あとは□に入る数を求めてあげるだけ。
気づかずに調べていってもできますが、かかる時間はずいぶんと変わってしまいますね。
(2){(11-□)×10+(11-□)×(11-□)}×2=(11-□)×(21-□)×2=112=(2×2)×(2×7)×2なので,□=7
(3){(□-2)×□+(□-2)×(□-2)}=(□-2)×(□×2-2)×2=224=7×(2×2×2×2)×2なので,□=9
式を整理することが得意な人とそうでない人で差が出た問題だと思われます。
式でうまく整理できるようになるためには、普段から解き方を丁寧に書き、見やすいノートづくりを
心がけなければいけませんね。
と書いたものの、ほとんどの子はそんなにうまく式を作ることはできないでしょう。
ただ、□を作った式を作るところまではいかなくても、調べ上げて(2)まではしっかりと合わせる、
それぐらいの根性のある子が、最終的には合格していくのだと思います。
(池)
問題数は大問8問と小問30問。例年通りの1問5点の均等配点です。
ただ、今年は計算問題+独立小問(例年の1番2番)にあたる問題数8問と少なく、
さらに計算だけで見れば5問と70分テストになった最初の年(H18年)から見ても最少となりました。
速さの問題(7番)も例年通り非常にきつく、さらには大問5番,6番,8番と全部正解するのが
難しい問題が並び、かなり精神的にも削られる入試になったのではないかと思われます。
結局のところは取れるところをしっかり取れという、極めて当然のところに至るわけなのですが、
70分という長丁場ですから、パニックになった気持ちや途切れた集中力をいかに取り戻すかという
精神力がより問われるのが洛南算数の大きな特徴です。
では,今回は6番の問題を取り上げてみましょう。
(問題)H25 洛南高等学校附属中学校 算数 大問6番
正方形のマス目すべてに黒石が置いてあります。ここから,例のように縦,横,斜めに2個を同時に選んで
白石にかえ,2個にはさまれた石も白色にかえる操作を1回行います。
このとき,次のア~エに当てはまる数を答えなさい。
(1)5×5のマス目において,
①白石が3個になる選び方は全部で[ア]通りあります。
②白石が4個になる選び方は全部で[イ]通りあります。
(2)10×10のマス目において,白石が[ウ]個となる選び方は全部で112通りあります。
ただし,[ウ]は3以上の整数とします。
(3)[エ]×[エ]のマス目において,白石が3個となる選び方は全部で224通りあります。

(1)①

上の図は、それぞれの矢印上で何通りの選び方ができるかを表しています。
縦と横が3×5=15通りずつ,斜めが1+2+3+2+1=3×3=9通りずつなので,
合計で(3×5+3×3)×2=3×8×2=48通りとなります。
②同様に考えると、縦と横が2×5=10通りずつ,斜めが1+2+1=2×2=4通りずつなので,
合計で(2×5+2×2)×2=2×7×2=28通りとなります。
ここまでで、規則性に気づいてしまいたいところです。
縦と横は (正方形の1辺の個数+1-白石の個数)×正方形の一辺の個数 ずつになっています。
斜めは (正方形の1辺の個数+1-白石の個数)×(正方形の1辺の個数+1-白石の個数) ずつになっています。
これに気づいてしまえば、あとは□に入る数を求めてあげるだけ。
気づかずに調べていってもできますが、かかる時間はずいぶんと変わってしまいますね。
(2){(11-□)×10+(11-□)×(11-□)}×2=(11-□)×(21-□)×2=112=(2×2)×(2×7)×2なので,□=7
(3){(□-2)×□+(□-2)×(□-2)}=(□-2)×(□×2-2)×2=224=7×(2×2×2×2)×2なので,□=9
式を整理することが得意な人とそうでない人で差が出た問題だと思われます。
式でうまく整理できるようになるためには、普段から解き方を丁寧に書き、見やすいノートづくりを
心がけなければいけませんね。
と書いたものの、ほとんどの子はそんなにうまく式を作ることはできないでしょう。
ただ、□を作った式を作るところまではいかなくても、調べ上げて(2)まではしっかりと合わせる、
それぐらいの根性のある子が、最終的には合格していくのだと思います。
(池)
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