2013(H25)入試分析 算数 四天王寺中学校
2013.02.13 16:53|入試問題分析(算数)|
今回は四天王寺中学校の算数の分析です。
問題の分量は大問7題,小問数は18題。
やはり今年も広い範囲から標準的なレベルの問題が出されました。
そして、何よりも特徴的だったのは7番で影の問題が出題されたことです。
四天王寺で出されたことで、ここよりも難易度の下がる中堅校でも
影の問題が出題されるという流れが出てくる可能性があります。
(来年すぐにというわけではないですし、問題の難易度も下がるでしょうが。)
影の問題としてはオーソドックスな問題でしたので、ここでは取り上げませんが、
今回の四天王寺の入試では一番大きな出来事だったのではないでしょうか。
では,今回は6番の問題を取り上げてみます。
(問題)H25 四天王寺中学校 算数 大問6番
下の図のように、スタートが「新大阪」で、ゴールが「東京」であるすごろくがあります。
さいころを投げて、出た目の数だけ進みます。ゴールまでの残りのマスの数よりも、
さいころのでた目の数の方が大きい場合は、大きい分だけ「東京」から引き返すものとします。
たとえば、「三島」にいるときに6の目が出ると、「東京」から2マス引き返して「小田原」までもどり、
次に2の目が出るとゴールします。
また、さいころの目が1,3の順に出るのと、3,1の順に出るのは異なる目の出方とします。

①スタートしてからゴールするまでに、さいころを投げる回数がいちばん少なくなるような
目の出方は何通りありますか。
②「名古屋」と「静岡」の両方に止まり、スタートしてからゴールするまでにさいころを投げる回数が、
ちょうど4回であるような目の出方は何通りありますか。
③「名古屋」に止まり、スタートしてからゴールするまでにさいころを投げる回数が、
ちょうど4回であるような目の出方は何通りありますか。
①これはよくある書き出し問題ですね。
スタートからゴールまで数えると14マス進まないといけませんので、3回でゴールするのが最少です。
3回で14になる組み合わせは
(6,6,2)(6,5,3)(6,4,4)(5,5,4)で、出る順番を考えると(6,5,3)は3×2×1=6通り、他は3通りなので、
6+3×3=15通りとなります。
②駅間距離を調べると、「新大阪」~4~「名古屋」~4~「静岡」~6~「東京」となっています。
どこでサイコロを2回投げるかで場合分けしましょう。
・新大阪、名古屋間で2回投げる場合
1+3,2+2,3+1の3通り
・名古屋、静岡間で2回投げる場合
1+3,2+2,3+1の3通り
・静岡、東京間で2回投げる場合
1+5,2+4,3+3,4+2,5+1の5通り
よって、3×2+5=11通りですね。
③「新大阪」~4~「名古屋」~10~「東京」となっていますので、名古屋から東京までを1回で行くのは不可能です。
それを踏まえて、各区間でサイコロを何回投げるかで場合分けしましょう。
・新大阪、名古屋間で2回、名古屋、東京間で2回投げる場合
新大阪、名古屋間の目の出方は①より3通り
名古屋、東京間の目の出方は、
4+6,5+5,6+4の3通り
よって、3×3=9通りですね。
・新大阪、名古屋間で1回、名古屋、東京間で3回投げる場合
新大阪、名古屋間の目の出方は当然1通りです。
名古屋、東京間の目の出方は、
3回で10になる組み合わせは
(6,3,1)(6,2,2)(5,4,1)(5,3,2)(4,4,2)(4,3,3)で、出る順番を考えると(6,3,1)(5,4,1)(5,3,2)は3×2×1=6通り、
他は3通りなので、6×3+3×3=27通り
ですが、これで終わってはいけません。
問題文の水色の部分をここまで全く使っていませんよね。
これをここで初めて使います。例えば、6,6,2と出た場合に3回で10マス進むことになるわけです。
これをすべて書きだすと、(6,6,2)(6,5,1)(5,6,1)の3通りが考えられますので、
9+27+3=39通りが答えとなります。
四天王寺らしい、場合の数の問題でしたね。
普段から、あっさりと計算で出せる方法に目を奪われることなく、泥臭く書き出す訓練をしっかりと積んでおきましょう。
(池)
問題の分量は大問7題,小問数は18題。
やはり今年も広い範囲から標準的なレベルの問題が出されました。
そして、何よりも特徴的だったのは7番で影の問題が出題されたことです。
四天王寺で出されたことで、ここよりも難易度の下がる中堅校でも
影の問題が出題されるという流れが出てくる可能性があります。
(来年すぐにというわけではないですし、問題の難易度も下がるでしょうが。)
影の問題としてはオーソドックスな問題でしたので、ここでは取り上げませんが、
今回の四天王寺の入試では一番大きな出来事だったのではないでしょうか。
では,今回は6番の問題を取り上げてみます。
(問題)H25 四天王寺中学校 算数 大問6番
下の図のように、スタートが「新大阪」で、ゴールが「東京」であるすごろくがあります。
さいころを投げて、出た目の数だけ進みます。ゴールまでの残りのマスの数よりも、
さいころのでた目の数の方が大きい場合は、大きい分だけ「東京」から引き返すものとします。
たとえば、「三島」にいるときに6の目が出ると、「東京」から2マス引き返して「小田原」までもどり、
次に2の目が出るとゴールします。
また、さいころの目が1,3の順に出るのと、3,1の順に出るのは異なる目の出方とします。

①スタートしてからゴールするまでに、さいころを投げる回数がいちばん少なくなるような
目の出方は何通りありますか。
②「名古屋」と「静岡」の両方に止まり、スタートしてからゴールするまでにさいころを投げる回数が、
ちょうど4回であるような目の出方は何通りありますか。
③「名古屋」に止まり、スタートしてからゴールするまでにさいころを投げる回数が、
ちょうど4回であるような目の出方は何通りありますか。
①これはよくある書き出し問題ですね。
スタートからゴールまで数えると14マス進まないといけませんので、3回でゴールするのが最少です。
3回で14になる組み合わせは
(6,6,2)(6,5,3)(6,4,4)(5,5,4)で、出る順番を考えると(6,5,3)は3×2×1=6通り、他は3通りなので、
6+3×3=15通りとなります。
②駅間距離を調べると、「新大阪」~4~「名古屋」~4~「静岡」~6~「東京」となっています。
どこでサイコロを2回投げるかで場合分けしましょう。
・新大阪、名古屋間で2回投げる場合
1+3,2+2,3+1の3通り
・名古屋、静岡間で2回投げる場合
1+3,2+2,3+1の3通り
・静岡、東京間で2回投げる場合
1+5,2+4,3+3,4+2,5+1の5通り
よって、3×2+5=11通りですね。
③「新大阪」~4~「名古屋」~10~「東京」となっていますので、名古屋から東京までを1回で行くのは不可能です。
それを踏まえて、各区間でサイコロを何回投げるかで場合分けしましょう。
・新大阪、名古屋間で2回、名古屋、東京間で2回投げる場合
新大阪、名古屋間の目の出方は①より3通り
名古屋、東京間の目の出方は、
4+6,5+5,6+4の3通り
よって、3×3=9通りですね。
・新大阪、名古屋間で1回、名古屋、東京間で3回投げる場合
新大阪、名古屋間の目の出方は当然1通りです。
名古屋、東京間の目の出方は、
3回で10になる組み合わせは
(6,3,1)(6,2,2)(5,4,1)(5,3,2)(4,4,2)(4,3,3)で、出る順番を考えると(6,3,1)(5,4,1)(5,3,2)は3×2×1=6通り、
他は3通りなので、6×3+3×3=27通り
ですが、これで終わってはいけません。
問題文の水色の部分をここまで全く使っていませんよね。
これをここで初めて使います。例えば、6,6,2と出た場合に3回で10マス進むことになるわけです。
これをすべて書きだすと、(6,6,2)(6,5,1)(5,6,1)の3通りが考えられますので、
9+27+3=39通りが答えとなります。
四天王寺らしい、場合の数の問題でしたね。
普段から、あっさりと計算で出せる方法に目を奪われることなく、泥臭く書き出す訓練をしっかりと積んでおきましょう。
(池)
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