2013(H25)入試分析 算数 西大和学園中学校
2013.02.15 16:49|入試問題分析(算数)|
今回は西大和学園中学校の算数の分析です。
問題の分量は大問4題,小問数は20題。
問題の難易度は、去年の分析で「算数の問題に関して見る限り,ここ数年易化してきている」と書いていましたが、
難易度は去年と大きくは変わらない感じでした。ただし、大問4が定番のカードをきる問題でしたので、
解き方を知っている子は大問4はあっさり全問正解し、3番などに時間をたっぷり回せたと思われます。
で、今回は3番か4番かで迷いましたが、色々考えた末4番を取り上げます。
カードをきる問題、ここでマスターしてしまいましょう。
(問題)H25 西大和学園中学校 算数 大問4番
1~36までの数字が書かれた36枚のカードがあります。はじめ、上から1,2,3,4,…,34,35,36
となるように(カードに書かれた数字が上から小さい順になるように)36枚のカードを重ねました。
これを次の①,②の手順によってまぜていきます。
手順① 上下18枚ずつの2組に分けます。
手順② 上から、上の組の上から1枚目、下の組の上から1枚目、上の組の上から2枚目、
下の組の上から2枚目、……、上の組の上から18枚目、下の組の上から18枚目、
となるようにカードを交互にはさみこんでいきます。
この①,②の手順をまとめて「カードをきる」とよぶことにします。
ただし、以下の文の「元の位置」とは、「そのカードが、はじめにあった順番(上から数えた順番)と
同じ順番の位置」のことを表します。
何回かカードをきって、36枚のカードをまぜるとき、次の問いに答えなさい。
(1)数字の8が書かれたカードが初めて元の位置に戻るのは、初めの状態からカードを何回きったときですか。
(2)全てのカードが初めてそれぞれの元の位置に戻るのは、初めの状態からカードを何回きったときですか。
(3)はじめの状態から20回カードをきった後、元の位置にあるカードは何枚ですか。
この操作によって何が起こるかというと、上半分は奇数番目に、下半分は偶数番目に移動するということです。
式にして表すと、上から□番目のカードは、1~18番目にあるときは□×2-1番目に、19~36番目にあるときは
(□-18)×2番目に移動します。
(1)8 → 8×2-1=15 → 15×2-1=29 → (29-18)×2=22 → (22-18)×2=8
きった回数は矢印の個数なので、4回
(2)どのように移動するか、それぞれのカードについて調べてみましょう。(式は省略します)
1は1から動きません。
2→3→5→9→17→33→30→24→12→23→10→19→2となりますから、
これらのカード(2,3,5,9,10,12,17,23,24,30,33)は12回で戻ります。
4→7→13→25→14→27→18→35→34→32→28→20→4で、
これらのカード(4,7,13,14,18,20,25,28,32,34,35)も12回で戻ります。
6→11→21→6で、これらのカード(6,11,21)は3回で戻ります。
8→15→29→22→8で、これらのカード(8,15,22,29)は4回で戻ります。
16→31→26→16で、これらのカード(16,26,31)は3回で戻ります。
36は36から動きません。
よって、12,3,4の最小公倍数である12回です。
(3)(2)で調べた回数が20の約数になっていればOKです。
つまり、1,8,15,29,22,36の6枚が条件を満たします。
今回は2等分ですが、例えばこれが3等分であれば3の倍数+1番目,3の倍数+2番目,3の倍数番目という風に
考えればよいですね。単純なきり方をする問題は完璧にしておきたいところです。
ちなみに、今年の神戸女学院の2番でも、これと全く同じ題材の問題が出題されました。
他の受験生が知っていることを知らないと、こういうところでとてつもなく大きな差になってしまうという
リスクがありますので、やはり系統だったカリキュラムに乗って学習を進めるということは非常に大切ですね。
(池)
問題の分量は大問4題,小問数は20題。
問題の難易度は、去年の分析で「算数の問題に関して見る限り,ここ数年易化してきている」と書いていましたが、
難易度は去年と大きくは変わらない感じでした。ただし、大問4が定番のカードをきる問題でしたので、
解き方を知っている子は大問4はあっさり全問正解し、3番などに時間をたっぷり回せたと思われます。
で、今回は3番か4番かで迷いましたが、色々考えた末4番を取り上げます。
カードをきる問題、ここでマスターしてしまいましょう。
(問題)H25 西大和学園中学校 算数 大問4番
1~36までの数字が書かれた36枚のカードがあります。はじめ、上から1,2,3,4,…,34,35,36
となるように(カードに書かれた数字が上から小さい順になるように)36枚のカードを重ねました。
これを次の①,②の手順によってまぜていきます。
手順① 上下18枚ずつの2組に分けます。
手順② 上から、上の組の上から1枚目、下の組の上から1枚目、上の組の上から2枚目、
下の組の上から2枚目、……、上の組の上から18枚目、下の組の上から18枚目、
となるようにカードを交互にはさみこんでいきます。
この①,②の手順をまとめて「カードをきる」とよぶことにします。
ただし、以下の文の「元の位置」とは、「そのカードが、はじめにあった順番(上から数えた順番)と
同じ順番の位置」のことを表します。

何回かカードをきって、36枚のカードをまぜるとき、次の問いに答えなさい。
(1)数字の8が書かれたカードが初めて元の位置に戻るのは、初めの状態からカードを何回きったときですか。
(2)全てのカードが初めてそれぞれの元の位置に戻るのは、初めの状態からカードを何回きったときですか。
(3)はじめの状態から20回カードをきった後、元の位置にあるカードは何枚ですか。
この操作によって何が起こるかというと、上半分は奇数番目に、下半分は偶数番目に移動するということです。
式にして表すと、上から□番目のカードは、1~18番目にあるときは□×2-1番目に、19~36番目にあるときは
(□-18)×2番目に移動します。
(1)8 → 8×2-1=15 → 15×2-1=29 → (29-18)×2=22 → (22-18)×2=8
きった回数は矢印の個数なので、4回
(2)どのように移動するか、それぞれのカードについて調べてみましょう。(式は省略します)
1は1から動きません。
2→3→5→9→17→33→30→24→12→23→10→19→2となりますから、
これらのカード(2,3,5,9,10,12,17,23,24,30,33)は12回で戻ります。
4→7→13→25→14→27→18→35→34→32→28→20→4で、
これらのカード(4,7,13,14,18,20,25,28,32,34,35)も12回で戻ります。
6→11→21→6で、これらのカード(6,11,21)は3回で戻ります。
8→15→29→22→8で、これらのカード(8,15,22,29)は4回で戻ります。
16→31→26→16で、これらのカード(16,26,31)は3回で戻ります。
36は36から動きません。
よって、12,3,4の最小公倍数である12回です。
(3)(2)で調べた回数が20の約数になっていればOKです。
つまり、1,8,15,29,22,36の6枚が条件を満たします。
今回は2等分ですが、例えばこれが3等分であれば3の倍数+1番目,3の倍数+2番目,3の倍数番目という風に
考えればよいですね。単純なきり方をする問題は完璧にしておきたいところです。
ちなみに、今年の神戸女学院の2番でも、これと全く同じ題材の問題が出題されました。
他の受験生が知っていることを知らないと、こういうところでとてつもなく大きな差になってしまうという
リスクがありますので、やはり系統だったカリキュラムに乗って学習を進めるということは非常に大切ですね。
(池)
スポンサーサイト
