2013(H25)入試分析 算数 洛星中学校(後期)
2013.02.21 15:29|入試問題分析(算数)|
すみません!洛星後期を書いていたのですが,記事を公開するのを忘れていました!
今回は洛星中学校(後期)の算数の分析です。
問題の分量は算数1が大問5題,小問数は9題。
例年のように算数1は落とせない(=落とすと確実に他の人と差がついてしまう)問題が並びました。
4番、5番で小問2個以内、悪くても3個の失点に抑えたいところです。
算数2が大問4題,小問数は18題。
算数2の1番の円すいの移動問題は,灘あたりで題材になりそうかなと我々の間では
話に出ていたのですが,ここで出てしまいました。
1番は似たようなものをやったことがあるかどうかで差がついたかもしれません。
2番3番は見かけほど難しくありません。が,長い文章や複雑な解答欄を見ただけで拒否反応を
示した子はいると思われます。まずはハートの強さが試されましたね(^^;
今回は4番の数列の問題を取り上げてみましょう。
(問題)H25 洛星中学校(後期) 算数 大問4番
整数の列
5,8,20,80,… 【A】
があります。
ただし,この列【A】はある数と次の数の積を2で割ったものがその次の数となるようにできています。
たとえば,「1番目の数5」と「2番目の数8」の積を2で割ったものが「3番目の数20」になっています。
次の問いに答えなさい。
(1)この列【A】の6番目,7番目の数は,一の位から数えて何個0が続きますか。
(2)この列【A】の13番目の数は,一の位から数えて何個0が続きますか。
この列【A】のそれぞれの数について,
「90→9」,「120300→1203」
のように,一の位から続いて並んでいる0だけを取り除いた数の列
5,8,2,8,… 【B】
をつくります。
(3)列【B】の6番目,7番目の数は,それぞれ2で何回割りきれますか。また,10番目15番目の数は,
それぞれ2で何回割りきれますか。
(1)これは実際に書き出してみましょう。
5,8,20,80の続きは,
20×80÷2=800
80×800÷2=32000 ⇒ 6番目は3個
800×32000÷2=12800000 ⇒ 7番目は5個
となります。
(2)【A】の0の個数を並べてかいてみましょう。
0,0,1,1,2,3,5,…
何か気づきましたか?そう,3番目の数から見るとフィボナッチ数列になっていますね。
これは当然のことで,前の2つの数を掛け合わせているわけですから,0の個数もその合計になります。
よって,0,0,1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233,…となりますので,89個です。
(3)先ほどは【A】に出てくる数が10で何回割り切れるかを表したものでした。
今回は2で何回割り切れるかを考えます。
10で割り切れる回数というのは2×5で何回割り切れるかということなので,先ほどやったことをまとめるついでに,
【A】に出てくる数が,2や5を素因数として何個持っているかを表にしてみましょう。

5の個数は(2)の所でも書いたようにフィボナッチ数列になっていますね。
2の個数は,【A】は前の2数をかけて2で割るので,前の2数の和-1となります。
今回は【B】の数が2で何回割り切れるかを聞かれていますから,上の表の2の個数よりも少なくなっているはずです。
どれだけ少なくなっているかというと,実は5の個数分だけ少なくなります。
なぜか?
5の個数=取り除いた0の個数,つまり【A】から【B】にするときにそれだけの回数だけ10(=2×5)で割ったことになりますので,2で割れる回数は5の個数だけ減ることになりますね。
よって,表の差の欄にかかれている,6番目,7番目,10番目,15番目の,5,7,27,289が求める答えです。
ちなみに,最後の数列も4番目の数から見ると,前の2数の和-1になっていますね。
ある程度書き出したら,その先は規則性に気づかないと解けないという問題は数多くありますので,
そのようなところにも普段から意識を持って取り組んで下さいね。
(池)
今回は洛星中学校(後期)の算数の分析です。
問題の分量は算数1が大問5題,小問数は9題。
例年のように算数1は落とせない(=落とすと確実に他の人と差がついてしまう)問題が並びました。
4番、5番で小問2個以内、悪くても3個の失点に抑えたいところです。
算数2が大問4題,小問数は18題。
算数2の1番の円すいの移動問題は,灘あたりで題材になりそうかなと我々の間では
話に出ていたのですが,ここで出てしまいました。
1番は似たようなものをやったことがあるかどうかで差がついたかもしれません。
2番3番は見かけほど難しくありません。が,長い文章や複雑な解答欄を見ただけで拒否反応を
示した子はいると思われます。まずはハートの強さが試されましたね(^^;
今回は4番の数列の問題を取り上げてみましょう。
(問題)H25 洛星中学校(後期) 算数 大問4番
整数の列
5,8,20,80,… 【A】
があります。
ただし,この列【A】はある数と次の数の積を2で割ったものがその次の数となるようにできています。
たとえば,「1番目の数5」と「2番目の数8」の積を2で割ったものが「3番目の数20」になっています。
次の問いに答えなさい。
(1)この列【A】の6番目,7番目の数は,一の位から数えて何個0が続きますか。
(2)この列【A】の13番目の数は,一の位から数えて何個0が続きますか。
この列【A】のそれぞれの数について,
「90→9」,「120300→1203」
のように,一の位から続いて並んでいる0だけを取り除いた数の列
5,8,2,8,… 【B】
をつくります。
(3)列【B】の6番目,7番目の数は,それぞれ2で何回割りきれますか。また,10番目15番目の数は,
それぞれ2で何回割りきれますか。
(1)これは実際に書き出してみましょう。
5,8,20,80の続きは,
20×80÷2=800
80×800÷2=32000 ⇒ 6番目は3個
800×32000÷2=12800000 ⇒ 7番目は5個
となります。
(2)【A】の0の個数を並べてかいてみましょう。
0,0,1,1,2,3,5,…
何か気づきましたか?そう,3番目の数から見るとフィボナッチ数列になっていますね。
これは当然のことで,前の2つの数を掛け合わせているわけですから,0の個数もその合計になります。
よって,0,0,1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233,…となりますので,89個です。
(3)先ほどは【A】に出てくる数が10で何回割り切れるかを表したものでした。
今回は2で何回割り切れるかを考えます。
10で割り切れる回数というのは2×5で何回割り切れるかということなので,先ほどやったことをまとめるついでに,
【A】に出てくる数が,2や5を素因数として何個持っているかを表にしてみましょう。

5の個数は(2)の所でも書いたようにフィボナッチ数列になっていますね。
2の個数は,【A】は前の2数をかけて2で割るので,前の2数の和-1となります。
今回は【B】の数が2で何回割り切れるかを聞かれていますから,上の表の2の個数よりも少なくなっているはずです。
どれだけ少なくなっているかというと,実は5の個数分だけ少なくなります。
なぜか?
5の個数=取り除いた0の個数,つまり【A】から【B】にするときにそれだけの回数だけ10(=2×5)で割ったことになりますので,2で割れる回数は5の個数だけ減ることになりますね。
よって,表の差の欄にかかれている,6番目,7番目,10番目,15番目の,5,7,27,289が求める答えです。
ちなみに,最後の数列も4番目の数から見ると,前の2数の和-1になっていますね。
ある程度書き出したら,その先は規則性に気づかないと解けないという問題は数多くありますので,
そのようなところにも普段から意識を持って取り組んで下さいね。
(池)
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