2013(H25)入試分析 算数 渋谷教育学園幕張中学校
2013.02.26 23:59|入試問題分析(算数)|
今回は渋谷教育学園幕張中学校の分析です。
競争率は例年通り2.3倍でした。
受験者平均も53.6とここ5年ほどの真ん中あたりに落ち着いています。
問題の分量は大問6題,小問数は15題。
1番の小問群と,定番の3番はしっかり合わせたいところです。
あとの4題の中では4番の水入れ問題が取りやすそうですが,
グラフをかかないといけないので得手不得手があるかもしれません。
いずれにしても,4題については小問を拾えば十分な計算ですね。
では,今回はこの中から6番の問題を取り上げてみます。
(問題)H25 渋谷教育学園幕張中学校 算数 大問6番
一辺が6mの正方形の形をしたシートを教室の床の上に平らにひろげ,
シートの上に幅1mの板を2枚,シートに垂直になるように立てました。
図1は,このシートを上から見た図です。
図1のように正方形の各頂点をA,B,C,Dとして,辺ABの真ん中の点をP,
辺BC上のBから1mはなれた点をQとします。Pに真一くんが立ち,
Qに和子さんが立って,それぞれシートを見るとき,次の各問いに答えなさい。
ただし,板の高さは真一くんと和子さんの身長よりも高く,板の厚さは考えません。
(1)真一くんが見ることができないシートの部分の面積は何m^2ですか。
(2)真一くんも和子さんも,ともに見ることができないシートの部分の面積は何m^2ですか。
(1)Pから2枚の板の両端を通る直線を引きましょう。

このように,方眼を作ると解きやすい問題というのはよくありますので,テクニックとして知っておきましょう。
今回求めるところは斜線をつけたところの和ですので,いずれも大きな三角形から白い小さな三角形を
引いてあげればよいですね。
3×3÷2-1×2÷2=3.5m^2
1×6÷2-1×1÷2=2.5m^2
3.5+2.5=6m^2となります。
(2)(1)の真一くんの場合と同様に,和子さんの方もかきこんであげましょう。
2枚の板を同時に考えると,図がごちゃごちゃになりそうなので,1枚ずつ注目していきますね。


左上の図の太枠で囲まれたところが和子さんが見ることができない場所です。
(1)の斜線部分のうち,太枠で囲まれたところが二人とも見ることができない場所となります。
左上の4×4マスだけを取り出したものが右上の図になりますが,斜線部分の形がよく見る図形になっているのが
分かりますね。面積は2×4÷2×1/3=4/3m^2となります。
では,次の板に注目してみましょう。


先ほどと同様に,(1)の斜線部分のうち,太枠で囲まれたところが二人とも見ることができない場所となります。
こちらの方はちょっと複雑ですね。斜線部分が含まれる2マスだけ取り出したものが右上の図になりますが,
太線で囲まれた相似に注目すると,相似比は0.5:1=1:2となりますので,斜線部分の三角形の高さは
1/2×2/3=1/3mとなります。よって,面積は1×1/3÷2=1/6m^2ですね。
今回は2つの面積の和ですから,答えは4/3+1/6=1.5m^2となります。
同じ図の中にどんどん線をかきこんでいくと,当然のことながら図は見にくくなっていき,解けるものも
解けなくなってきてしまいます。そのようなときに,自分で図を新しく書き出して,フレッシュな状態で
考えると色々なことに気付きやすくなりますね。そのためにも普段から図を書くように心がけてください。
(池)
競争率は例年通り2.3倍でした。
受験者平均も53.6とここ5年ほどの真ん中あたりに落ち着いています。
問題の分量は大問6題,小問数は15題。
1番の小問群と,定番の3番はしっかり合わせたいところです。
あとの4題の中では4番の水入れ問題が取りやすそうですが,
グラフをかかないといけないので得手不得手があるかもしれません。
いずれにしても,4題については小問を拾えば十分な計算ですね。
では,今回はこの中から6番の問題を取り上げてみます。
(問題)H25 渋谷教育学園幕張中学校 算数 大問6番
一辺が6mの正方形の形をしたシートを教室の床の上に平らにひろげ,
シートの上に幅1mの板を2枚,シートに垂直になるように立てました。
図1は,このシートを上から見た図です。
図1のように正方形の各頂点をA,B,C,Dとして,辺ABの真ん中の点をP,
辺BC上のBから1mはなれた点をQとします。Pに真一くんが立ち,
Qに和子さんが立って,それぞれシートを見るとき,次の各問いに答えなさい。
ただし,板の高さは真一くんと和子さんの身長よりも高く,板の厚さは考えません。
(1)真一くんが見ることができないシートの部分の面積は何m^2ですか。
(2)真一くんも和子さんも,ともに見ることができないシートの部分の面積は何m^2ですか。

(1)Pから2枚の板の両端を通る直線を引きましょう。

このように,方眼を作ると解きやすい問題というのはよくありますので,テクニックとして知っておきましょう。
今回求めるところは斜線をつけたところの和ですので,いずれも大きな三角形から白い小さな三角形を
引いてあげればよいですね。
3×3÷2-1×2÷2=3.5m^2
1×6÷2-1×1÷2=2.5m^2
3.5+2.5=6m^2となります。
(2)(1)の真一くんの場合と同様に,和子さんの方もかきこんであげましょう。
2枚の板を同時に考えると,図がごちゃごちゃになりそうなので,1枚ずつ注目していきますね。


左上の図の太枠で囲まれたところが和子さんが見ることができない場所です。
(1)の斜線部分のうち,太枠で囲まれたところが二人とも見ることができない場所となります。
左上の4×4マスだけを取り出したものが右上の図になりますが,斜線部分の形がよく見る図形になっているのが
分かりますね。面積は2×4÷2×1/3=4/3m^2となります。
では,次の板に注目してみましょう。


先ほどと同様に,(1)の斜線部分のうち,太枠で囲まれたところが二人とも見ることができない場所となります。
こちらの方はちょっと複雑ですね。斜線部分が含まれる2マスだけ取り出したものが右上の図になりますが,
太線で囲まれた相似に注目すると,相似比は0.5:1=1:2となりますので,斜線部分の三角形の高さは
1/2×2/3=1/3mとなります。よって,面積は1×1/3÷2=1/6m^2ですね。
今回は2つの面積の和ですから,答えは4/3+1/6=1.5m^2となります。
同じ図の中にどんどん線をかきこんでいくと,当然のことながら図は見にくくなっていき,解けるものも
解けなくなってきてしまいます。そのようなときに,自分で図を新しく書き出して,フレッシュな状態で
考えると色々なことに気付きやすくなりますね。そのためにも普段から図を書くように心がけてください。
(池)
スポンサーサイト
