2013(H25)入試分析 算数 武蔵中学校
2013.02.27 12:53|入試問題分析(算数)|
今回は武蔵中学校の算数の分析です。
一昨年度 出願者数 578人 受験者数 569人 合格者数 180人 実質競争率 3.2
昨年度 出願者数 525人 受験者数 517人 合格者数 183人 実質競争率 2.8
今年度 出願者数 443人 受験者数 433人 合格者数 177人 実質競争率 2.4
去年に引き続き,今年はさらに倍率が下がりました。
合格最低点も320点満点中,191→204→146と大幅に下がっており,
当然問題の難易度にもよりますが,全体的には通りやすかったと言っていいと思います。
問題の分量は大問4題,小問数は13題。
いずれも超難問というものではありませんが,合格者平均が46.3/100ということを考えると,
3番の水入れで全滅したり,4番の記述で思考が停止したりした子が結構いたと思われます。
大問4などでは(1)(2)の記述問題ができなくても(3)や(4),極端なことを言えば(4)だけでも解くことは可能です。
貪欲に点数を稼ぎに行くように,普段から心がけなければいけませんね。
今回はこの中から2番の問題を取り上げてみます。
(問題)H25 武蔵中学校 算数 大問2番
図のように,正方形ABCDの外側と内側に2つの円P,Qが接しています。
この円P,Qをそれぞれ正方形の各辺にそって1周させ,元の位置に戻るまで動かします。
円Pの中心が動いてできる線を(ア),円Qの中心が動いてできる線を(イ)とするとき,次の問いに答えなさい。
円周率は3.14とします。正方形の図を利用してもかまいません。(式や計算も書きなさい)

(1)円Pと円Qの半径がともに5cmのとき,(ア)と(イ)で囲まれる部分の面積が1178.5cm^2になりました。
正方形の一辺の長さは何cmですか。
(2)次に,正方形の一辺の長さと2つの円P,Qの半径をすべて変えたところ,(ア)と(イ)の長さの差が
67.96cmになりました。このとき,円Pの半径は□cm,円Qの半径は△cmです。
□,△に当てはまる整数を求めなさい。
まずは,きちんと作図をしましょう。
(1)

上図のように,元の正方形の内側と外側に,幅5cmの帯があるイメージです。
この斜線部分の面積の合計が1178.5cm^2になればよいわけです。
4隅を合わせると,半径5cmの円になるので,5×5×3.14=78.5cm^2ですから,
残りの部分が1178.5-78.5=1100cm^2となります。
元の正方形の一辺を□cmとすると,□×5の長方形が,元の正方形の外側に4つ,
内側に4つありますが,内側は☆の部分が重なっているので,
□×5×8=1100+5×5×4=1200cm^2となります。
よって,□=30cmですね。
(2)

(ア)と(イ)の長さの差とは,赤線部分になります。
4隅を合わせると半径が□cmの円になり,あとは△cmの直線が8本分ですから,
□×2×3.14+△×8=67.96cmとなります。
小数部分を考えると,□×2が4,9,14,19,…の可能性がありますが,□は整数なので,4か14のいずれか。
□×2=4のとき,△×8=55.4となるので不適。
□×2=14のとき,△×8=24となるので,□=7cm,△=3cmとなります。
図形の問題は普段から作図をきちんとしなさいと何度も言われていると思いますが,
その作図がきちんとできればそれほど難しくないと思われます。
ちょっと時間がかかっても,出された宿題をこなしていく中で作図能力をつけていきましょう。
(池)
一昨年度 出願者数 578人 受験者数 569人 合格者数 180人 実質競争率 3.2
昨年度 出願者数 525人 受験者数 517人 合格者数 183人 実質競争率 2.8
今年度 出願者数 443人 受験者数 433人 合格者数 177人 実質競争率 2.4
去年に引き続き,今年はさらに倍率が下がりました。
合格最低点も320点満点中,191→204→146と大幅に下がっており,
当然問題の難易度にもよりますが,全体的には通りやすかったと言っていいと思います。
問題の分量は大問4題,小問数は13題。
いずれも超難問というものではありませんが,合格者平均が46.3/100ということを考えると,
3番の水入れで全滅したり,4番の記述で思考が停止したりした子が結構いたと思われます。
大問4などでは(1)(2)の記述問題ができなくても(3)や(4),極端なことを言えば(4)だけでも解くことは可能です。
貪欲に点数を稼ぎに行くように,普段から心がけなければいけませんね。
今回はこの中から2番の問題を取り上げてみます。
(問題)H25 武蔵中学校 算数 大問2番
図のように,正方形ABCDの外側と内側に2つの円P,Qが接しています。
この円P,Qをそれぞれ正方形の各辺にそって1周させ,元の位置に戻るまで動かします。
円Pの中心が動いてできる線を(ア),円Qの中心が動いてできる線を(イ)とするとき,次の問いに答えなさい。
円周率は3.14とします。正方形の図を利用してもかまいません。(式や計算も書きなさい)

(1)円Pと円Qの半径がともに5cmのとき,(ア)と(イ)で囲まれる部分の面積が1178.5cm^2になりました。
正方形の一辺の長さは何cmですか。
(2)次に,正方形の一辺の長さと2つの円P,Qの半径をすべて変えたところ,(ア)と(イ)の長さの差が
67.96cmになりました。このとき,円Pの半径は□cm,円Qの半径は△cmです。
□,△に当てはまる整数を求めなさい。
まずは,きちんと作図をしましょう。
(1)

上図のように,元の正方形の内側と外側に,幅5cmの帯があるイメージです。
この斜線部分の面積の合計が1178.5cm^2になればよいわけです。
4隅を合わせると,半径5cmの円になるので,5×5×3.14=78.5cm^2ですから,
残りの部分が1178.5-78.5=1100cm^2となります。
元の正方形の一辺を□cmとすると,□×5の長方形が,元の正方形の外側に4つ,
内側に4つありますが,内側は☆の部分が重なっているので,
□×5×8=1100+5×5×4=1200cm^2となります。
よって,□=30cmですね。
(2)

(ア)と(イ)の長さの差とは,赤線部分になります。
4隅を合わせると半径が□cmの円になり,あとは△cmの直線が8本分ですから,
□×2×3.14+△×8=67.96cmとなります。
小数部分を考えると,□×2が4,9,14,19,…の可能性がありますが,□は整数なので,4か14のいずれか。
□×2=4のとき,△×8=55.4となるので不適。
□×2=14のとき,△×8=24となるので,□=7cm,△=3cmとなります。
図形の問題は普段から作図をきちんとしなさいと何度も言われていると思いますが,
その作図がきちんとできればそれほど難しくないと思われます。
ちょっと時間がかかっても,出された宿題をこなしていく中で作図能力をつけていきましょう。
(池)
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