2014(H26)入試分析 算数 大阪星光学院中学校 PART1

2014.01.21 15:54|入試問題分析(算数)
〔入試概観〕
統一入試解説シリーズ。第1弾は大阪星光学院。
言わずと知れた大阪の私学の名門です。
同校ホームページ(http://www.osakaseiko.ac.jp/exam/exam2.htm)に今年度の入試結果が掲載されています。
受験者数は24年度入試からここ3年,685人,703人,726人と徐々に増加していていますが,合格者数は326人,268人,302人となっており,実質競争率は,2.1倍→2.6倍→2.4倍と推移しています。
昨年と比較して若干競争率は下がっていますが,難関であることは変わりありません。

教科別にみると,算数・社会は昨年と比べて受験者平均,合格者平均とも上がっていて,逆に国語と理科は下がっています。国語は15点前後,理科は10点前後の大幅なダウン。
この結果,合格最低点は昨年の271点から244点に大きく下がりました。
ちなみに,大阪星光では合格者選抜方法として,(ア)4科合計,(イ)3科(算国理)合計×1.25,(ウ)3科(算国社)合計×1.25,の3つから一番いいものを採用して決めるという方式をとっています。
受験者平均で,26年度入試にこれを当てはめると,(ア)241.9点 (イ)222.1点 (ウ)244.75点 (合格最低点は244点)
何と、単純に考えると、社会をとるのとそうでないのとでは20点以上の開きがあります。今年は,社会の選択が合否を分けた感がありますね。(もちろん,事実はそう単純ではないのですが)

〔算数分析〕
入試の結果を左右すると言われる算数ですが,今年も受験者平均(73.1点)と合格者平均(90.4点)の差は大きく,やはり算数の出来不出来は入試の結果に大きく影響したようです。
ところが,難易度はというと,はっきり言ってしまえば,「簡単」でした。大阪星光を目指す受験生が普段練習している問題の方がずっと難しい。赤本で過去問を7,8年遡ってみても今年の問題は一番簡単に思えます。
問題形式は例年通りで,問題用紙2枚,解答書き込み式。問題数は大問5問,小問17問の構成です。小問1題7点前後でしょうか。
1枚目は,大問2問。大問1は,計算をはじめ,独立した小問5問,大問2は分数の数列。
2枚目は,大問3が図形の平行移動,大問4が立方体(サイコロ)の積み重ね,最後が大問5でニュートン算となっています。
このうち,受験生が手間取りそうな問題は,大問1の(5)の平面図形と最後の大問5のニュートン算ぐらいでしょうか。
大問3もややこしそうに見えますが,(3)の1つ目の□まではそれほど難しくはありませんし,(3)の2つ目の□も無茶な問題ではありません。

それでは,今回は大問1の(5)の平面図形の問題を解説します。

【問題】右の図において,BD:DC=4:3で,AD=4cmです。
このとき,AB=□cmです。


大阪星光260151

4:3をどう使うか,20度と80度にどんな意味があるのか。
一見,何を手掛かりにしていいのか戸惑う問題ですね。
そこで,DからACに平行な補助線を引いて,ABとの交点をEとしてみましょう。

大阪星光260152



すると,角CAD=角EDA=80°となります。三角形ADEの残る角度を計算すると
180-(20+80)=80(度)ですから,角DEA=80度となり,三角形ADEは二等辺三角形であることが分かります。
したがって,AD=AE=4cm。また,ACとEDは平行ですから,BD:DC=BE:EA=4:3ですね。

大阪星光260153


ですから,AB=4×7/3=28/3(cm)となって,求められました。
学校から与えられた図をもとに作図しても,二等辺三角形には見えませんね。入試問題では図がわざと不正確にかかれていることも多いので,その図をもとに考える場合は注意しないといけません。

長年,大阪星光の受験結果を見てきて,いつも思うことがあります。
算数の実力もあり,過去問をさせてもいつも8割程度は普通にできている受験生が,本番の入試で40~50点程度しか取れないことがよくあります。大阪星光には限らないのでしょうが,入試の会場には「魔物」でも潜んでいて,その呪いにやられたのかと思わず考えてしまいます。受験生たちには,実力を如何なく発揮して勝負してもらいたいですし,そのために,魔物に負けない強い精神力も鍛えていかないといけないのではないかということです。(道)
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