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2014(H26)入試分析 神戸女学院中等部 算数 PART1

2014.02.11 10:10|入試問題分析(算数)
さて,今回は神戸女学院の算数の入試問題に目を向けてみましょう。

問題数は大問6問で,小問は14問。
内容としてはとても取り組みやすい問題になり,ここ2年ほどきつい問題が続いた反動が来たというところでしょうか。
しかし,何よりも一番驚いたのは問題用紙の変化です。
去年までは問題文と解答欄が一体になった様式でしたが,今年は問題用紙と解答用紙が別になっていました。
ずっと昔から一体型でしたから,テストが始まって動揺した子は結構いたかもしれません。
(某塾の先生は,生徒から文句を言われて,「そんなん,予想できるかいな…」と嘆いていました(^^;)

今回は3番の,神戸女学院お得意,立体の表面積に取り組んでみましょう。

(問題)H26 神戸女学院中等部 大問3番
一辺1cmの立方体を下図のように,下から16個,9個,4個,1個と積み上げました。
それぞれの立方体の頂点は,下の段の各立方体の面のまん中にあります。
(1)この立体の表面積を求めなさい。
(2)次に,影をつけた5個の立方体を取り除き,新たな立体を作りました。この立体の表面積を求めなさい。
ただし,立方体を取り除いても,立体はくずれないものとします。
2014神戸女学院3番01


(1)は絶対に合わせなくてはいけません。
前後左右の4方向から見ると,1+2+3+4=10㎝^2ずつ,
上下は4×4=16㎝^2ずつ見えます。
この6方向から見えない面はありませんので,10×4+16×2=72㎝^2となります。

(2)で見取図を描くのは無理がありますので,(1)を利用してみましょう。
前後左右の4方向から見た,1+2+3+4=10㎝^2ずつは変わりません。
上下から見ると下の図のようになるので,4×4-2=14㎝^2ずつですが,
灰色をつけたところは,向かい合っていて上下から見えませんので,0.25×2×2=1cm^2を足し忘れないようにしましょう。
よって,10×4+14×2+1=69cm^2となります。
2014神戸女学院3番02

が…
上からの図を描いた後,どこが向かい合っているのかを考えるのがおそらくきつい子も多いと思います。
そんな子にはこれをお勧め。
まずは,段ごとの図を描いてみましょう。
2014神戸女学院3番03
①段目の表面積は6cm^2,
②段目の表面積は,底面が3×2=6㎝^2,側面が2×4=8cm^2で計14㎝^2,
③段目の表面積は,底面が7×2=14㎝^2,側面が3×4=12cm^2で計26㎝^2,
④段目の表面積は,底面が14×2=28㎝^2,側面が4×4=16cm^2で計44㎝^2
となりますので,合わせて6+14+26+44=90㎝^2ですね。

ここから,重ねたときにひっついてしまうところを引きましょう。
先ほどの②,③,④段目の図に,それぞれの1つ上の段を重ねてかくと,ひっついたところの面積が分かります。
2014神戸女学院3番04
①と②の間で0.75×2=1.5㎝^2,
②と③の間で2.75×2=5.5㎝^2,
③と④の間で7×2=14cm^2
となりますので,90-1.5-5.5-14=69cm^2です。

1つ目のやり方で解けてしまうのが理想的ですが,人によって得手不得手はあるので,自分に合った方法をまずは
見つけましょう。その上で,使える武器が増えればよいですね。

また,我々教える側の人間は,これがベストのやり方だからと他のやり方を切り捨てたりするのではなく,
こんなやり方もあるという並列形式で提示しなければいけません。
テクニックや知識に溺れず,一人一人に少しでも合うような方法を提示する,
このあたりのさじ加減が腕の見せ所です。(池)
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テーマ:中学受験
ジャンル:学校・教育

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Comment

入試説明会で回答用紙変更は周知されていましたよ。

No title

おっと,そうなんですか!

ということは,そこの塾からは入試説明会に先生が出向いていなかったのかもしれませんね。
今年は当塾からの受験生がいなかったので,私は説明会に行きませんでした。

やはり説明会は大切ですね(^^

古典的神女問題のセットに様変わり♪

3年前ぐらいから強烈な難化の傾向を示しつつ,昨年度にいたっては超天才受験生を除いて果たして『この算数の問題できる神女の受験生いるの?』と首を傾げたくなるというか,『神女は算数で差がつかないように?』無理やり算数の難易度を滅茶苦茶高く設定しているとしか,分析のしようのない問題が続いていましたが,今年は問題用紙/解答用紙のリニューアル化と同時に,問題の内容/難易度も従来の古典的な神女のレベルに戻ったというのが,門戸厄神の事務室で算数の問題をもらってから,阪急の駅まで続く坂道を,問題を立ち読みしながら下りてきたときの印象です。ちなみに,問題用紙と解答用紙の分離化については,神女の入試説明会で話があったので,各進学塾ともに,神女実戦テストはそのフォーマットを想定して作っていたかと思われますが(もし,去年のフォーマットのままの実戦テストを作っているような塾があったとしたら,調査不足?),さすがに冊子形式&巨大な余白を含んだ解答用紙の形式までは想定が不可能だったかもしれません。

さて,内容/難易度面については,掲題の大問【3】の積み木の表面積に象徴されるように,非常に標準的な従来の神女のレベルの問題に戻ったという印象です。正直なところ,一昨年,去年のレベルだと,難しすぎてどんぐりの背比べ状態になり,ほとんど算数では差がつかなかったことが想定されることから,今年のこれぐらいのレベルだと非常に算数で実力さが出たことと思います。内容的にも,大問【4】の『時計算/角速度』の問題,大問【5】のオイラーのφ関数等,非常に学習効果の高い問題がそろっており,個人的にお気に入りのセットでした。

No title

もうちょっとくらいなら難しくしてもいいとは思いますが,
神女コースを担当していたことのあるものとしては,
「おかえりなさい」
という感覚です。(^^;

どこの学校でも言えることですが,難問が必ずしもいい入試問題ではないということですね。
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