2015(H27)入試分析 算数 六甲中学校(A日程)
2015.02.22 15:57|入試問題分析(算数)|
さて,今日は六甲中学校A日程の問題を見てみます。
受験者平均は,昨年が75.1点/150点 → 今年が70.5点/150点
合格者平均は,去年が95.5点/150点 → 今年が92.5点/150点
という結果でした。
1枚目の大問3,4,6番あたりでスムーズに進まないので,2枚目の7,8,9番で取れるところを落としてしまう
というダメダメパターンにはまりそうなテストです。
1番2番は全問正解が当たり前。
3番は解き方は何度も見てきたであろうものですが,計算がややこしいことと題材が見慣れないものなので,
動揺してしまう子がいたかもしれません(ややこしいとは言っても,小数第2位までですが)。ハードルその1です。
4番はスムーズに解けそうになければ飛ばしてしまうってもよいでしょう。
下手にここで時間を使うぐらいなら,後ろの大問に時間を回すべきです。ハードルその2。
5番はよく見る過不足算。正解して当然といいたいところですが,4番の後なので,気持ち的に折れていると…
そして6番。明確な対応策を持たない子は頭の中で一生懸命組み立ててということになるので,
ここで長い時間と頭脳体力を使ってしまい,あとの問題を解く余裕がなくなってしまったのでは…?
良い方法を知らなければ,(1)だけやって後回しにするべきでしょう。これがハードルその3です。
7番は全問正解できるレベルの問題です。
8番も全問正解(悪くとも1問正解)できそうなものですが,ここにたどり着いたときに果たして時間と精神力が残っているか…
9番は六甲を志望する子たちの中でも,算数の力があって,他の最難関校の問題に取り組むような余裕の
あった子たちはやりやすかったのではないでしょうか。
いずれにしても,8番と9番で小問2,3個を押さえたい所です。
大雑把に取れる問題が100点前後あり,その中でどれだけ確保できるか。
この中で90点をとるわけですから時間配分,精神力,できるはずのところでほとんどミスをしないことが重要ですね。
では,今回は6番を取り上げます。
(問題)H27 六甲中学校(A日程) 大問6番
図1の展開図は正方形6つと正三角形8つからできています。この展開図を組み立てると,図2のように,正方形どうし,
正三角形どうしが隣り合わない立体ができます。次の(1),(2)の問いに答えなさい。

(1)組み立ててできる立体の辺の数は何本ですか。
(2)組み立てたときに(ア)の正方形と隣り合う4つの正三角形のうち,①以外の3つを番号ですべて答えなさい。
(1)はスッと取りたいところです。
正三角形8つなので辺は3×8=24本,
正方形6つなので辺は4×6=24本,
合計で48本ですが,2本の辺が合体して1本の立体の辺を構成しているので,48÷2=24本となります。
(2)はやり方を知らないとしんどいですね。
この立体は,立方体の8頂点を切り落とした立体です。
この立体(あるいは立方体)を上下2つに分けてみましょう(下図の赤線)。
そして,上の面を(ア)の面と考えます。

そして,図1の展開図に対角線が繋がっている4枚の正方形に対して,赤い線を書き込んでみると,
8枚の正方形が①②④⑤のグループと③⑥⑦⑧のグループに分けられることが分かりますね。
前のグループが,上の見取り図でいうと赤い線よりも上にある面,後ろのグループが下にある面ですから,
(ア)の正方形と隣り合うのは①②④⑤となります。

今回は(ア)と隣り合う正三角形という問いでしたが,他の正方形と隣り合う正三角形でもこの考え方を応用すれば
答えることができます。
このようなすばやく取り組める方法を知っていればよいのですが,知らない場合はサッと捨ててしまうことが
合格への近道ですよ。(池)
受験者平均は,昨年が75.1点/150点 → 今年が70.5点/150点
合格者平均は,去年が95.5点/150点 → 今年が92.5点/150点
という結果でした。
1枚目の大問3,4,6番あたりでスムーズに進まないので,2枚目の7,8,9番で取れるところを落としてしまう
というダメダメパターンにはまりそうなテストです。
1番2番は全問正解が当たり前。
3番は解き方は何度も見てきたであろうものですが,計算がややこしいことと題材が見慣れないものなので,
動揺してしまう子がいたかもしれません(ややこしいとは言っても,小数第2位までですが)。ハードルその1です。
4番はスムーズに解けそうになければ飛ばしてしまうってもよいでしょう。
下手にここで時間を使うぐらいなら,後ろの大問に時間を回すべきです。ハードルその2。
5番はよく見る過不足算。正解して当然といいたいところですが,4番の後なので,気持ち的に折れていると…
そして6番。明確な対応策を持たない子は頭の中で一生懸命組み立ててということになるので,
ここで長い時間と頭脳体力を使ってしまい,あとの問題を解く余裕がなくなってしまったのでは…?
良い方法を知らなければ,(1)だけやって後回しにするべきでしょう。これがハードルその3です。
7番は全問正解できるレベルの問題です。
8番も全問正解(悪くとも1問正解)できそうなものですが,ここにたどり着いたときに果たして時間と精神力が残っているか…
9番は六甲を志望する子たちの中でも,算数の力があって,他の最難関校の問題に取り組むような余裕の
あった子たちはやりやすかったのではないでしょうか。
いずれにしても,8番と9番で小問2,3個を押さえたい所です。
大雑把に取れる問題が100点前後あり,その中でどれだけ確保できるか。
この中で90点をとるわけですから時間配分,精神力,できるはずのところでほとんどミスをしないことが重要ですね。
では,今回は6番を取り上げます。
(問題)H27 六甲中学校(A日程) 大問6番
図1の展開図は正方形6つと正三角形8つからできています。この展開図を組み立てると,図2のように,正方形どうし,
正三角形どうしが隣り合わない立体ができます。次の(1),(2)の問いに答えなさい。

(1)組み立ててできる立体の辺の数は何本ですか。
(2)組み立てたときに(ア)の正方形と隣り合う4つの正三角形のうち,①以外の3つを番号ですべて答えなさい。
(1)はスッと取りたいところです。
正三角形8つなので辺は3×8=24本,
正方形6つなので辺は4×6=24本,
合計で48本ですが,2本の辺が合体して1本の立体の辺を構成しているので,48÷2=24本となります。
(2)はやり方を知らないとしんどいですね。
この立体は,立方体の8頂点を切り落とした立体です。
この立体(あるいは立方体)を上下2つに分けてみましょう(下図の赤線)。
そして,上の面を(ア)の面と考えます。

そして,図1の展開図に対角線が繋がっている4枚の正方形に対して,赤い線を書き込んでみると,
8枚の正方形が①②④⑤のグループと③⑥⑦⑧のグループに分けられることが分かりますね。
前のグループが,上の見取り図でいうと赤い線よりも上にある面,後ろのグループが下にある面ですから,
(ア)の正方形と隣り合うのは①②④⑤となります。

今回は(ア)と隣り合う正三角形という問いでしたが,他の正方形と隣り合う正三角形でもこの考え方を応用すれば
答えることができます。
このようなすばやく取り組める方法を知っていればよいのですが,知らない場合はサッと捨ててしまうことが
合格への近道ですよ。(池)
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