麻布中学校 理科 各問寸評★2015年(H27年)
2015.03.25 11:32|入試問題分析(理科)|
今日は平成27年度麻布中学校の理科の問題の各設問を見てまいりましょう。
第1問 生物 生物のつながり
問1 基本用語なのでこれは落とせません。
問2 ゾーザンテラは、サンゴと共生していなくても海水を取り入れることはできるはずなので、イは利点として適当ではありませんね。
問3 問題文をしっかり読んで答えましょう。チューブワームは小さな生物から直接養分を受け取っているので、消化管がなくても生きていけるのです。
問4 陸上にいる植物は光合成(二酸化炭素と水を使って体の中で養分をつくる)によってエネルギーを得ますが、深海ではイオウをふくむ成分と二酸化炭素の反応から養分をつくることでエネルギーを得ています。
問5 小さな生物がイオウを含む成分と二酸化炭素から養分をつくっています。
問6 イは、イオウなどが地表に出ているところは多くありませんので、適当ではありません。ウは、書かれていることは正しいのですが、「光合成から養分を得る生物ほど多くありません」の理由としては適当ではありません。エは陸上には深海よりも酸素が多く存在しますのでこれも適当ではありません。アとオは問題文中にも書かれているのでこれらが答えになりますね。
第2問 物理 磁石
問1 図1のように磁石で鉄くぎを近づけると、先のとがっていない方がS極、先のとがっている方がN極になりますので、方位磁針のN極は右側を指しますね。
問2 aとbのときは、棒磁石1本だけのときよりもクリップのつく量は少なくなったので、cとdに比べて全体の磁力は弱くなっています。また、cとdの固定をはずすと磁石が自ら向きを変え、aやbのように極の向きがバラバラな状態になりそのまま安定しました、とあるのでaやbの方が安定であるといえますね。
問3① 鉄くぎのなかには小さな磁石がたくさん存在しています。この小さな磁石の向きを、外側から近づけた強い磁石によってそろえることにより、鉄くぎが磁石になります。
問3② 外側から強い磁石を近づけている間は磁石の極の向きはそろっています。しかし、この強い磁石を鉄くぎからはなしてしまうと、小さな磁石がみずから向きを変え小さな磁石の極の向きがバラバラになり、磁力が全体としてなくなってしまいます。
問4 小さな磁石の向きがそろっているときに磁力は強くなるので、イが正解になりますね。
問5 磁石として存在できる時間を長くしたいのであれば、小さな磁石の極の向きが変わりにくくなればよいので、アが答えになりますね。
問6 電磁石は電池を直列につなぐ、コイルの巻き数を増やすことで、磁力を強くすることができるのでアとオが答えになりますね。
問7 ネオジムを混ぜて磁石をつくると、磁石の強さ、磁石の極の向きが変えられなくなりますが、電磁石を用いて磁石をつくると、強さや極の向きを簡単に変えることができます。
問8 地球は南極がN極で北極がS極ですから、N極を北に向けて棒を置けばよいですね。
第3問 地学 地層、地震
問1 図1よりれき岩とでい岩の境界面は標高40mの位置で水平であることが分かります。またでい岩と砂岩の境界面は、図1より、高度が下がるにつれて西の方へうつっていっていることが分かります。以上のことから、答えはアとなりますね。
問2① 問1の図より、れき岩とでい岩の境界面は40mの等高線のところにあるので、頂上から10m掘れば境界に達します。
問2② 図1において、でい岩と砂岩の境界面が10mの等高線と交わる点を結ぶと頂上の点の真下をとおるので、標高
50mから標高10mまで、40m掘れば境界に達します。

問3 恐竜の化石が見つかったことから砂岩の層が最古の地層、ゾウの化石が見つかったことからでい岩は砂岩の次に古い地層、れき岩は水平にたい積していることから砂岩とでい岩の層が傾いた後で削られて積もったと考えられるの
で一番新しい地層と考えられます。よって答えはエですね。
問4 深い穴を掘って地層の様子を調べることをボーリング調査といいます。
問5 T1からT2のたい積にかかる時間は5000年で同じなので、T1とT2の間の長さが1.5mと最も長いCが一番速いということになります。
問6 海底であったという判断基準になるでい岩層に注目すると、AはT1(11000年前)以降は海になっていませんが、Bは
T1とT2(6000年前)の間で、CはT2以降にも海の時期であったことが分かります。よって答えはA→B→Cのアになります。
問7 地震波は震源から観測点まで直進しているものとするので、観測点P1に届いた地震波の平均の速さは
6400÷600=10.66…より10.7㎞/秒、観測点P2に届いた地震波の平均の速さは10500÷900=11.66…より11.7㎞/秒となりますね。
問8① 円弧FP1が地表なので、この円弧から弦FP1までの距離の最大値がもっとも深い深さになるので答えはアですね。
問8② 答えはウです。
問8③ aとcの長さを比べると、cの方が長いので答えはウですね。
問8④ 問7の結果から、深いところを通過する地震波の方が浅いところを通過する地震波よりも平均の速さは速いので答えはコになりますね。
問8⑤ 答えはコです。
第4問の解説は次回の記事で取り上げます。(和)
第1問 生物 生物のつながり
問1 基本用語なのでこれは落とせません。
問2 ゾーザンテラは、サンゴと共生していなくても海水を取り入れることはできるはずなので、イは利点として適当ではありませんね。
問3 問題文をしっかり読んで答えましょう。チューブワームは小さな生物から直接養分を受け取っているので、消化管がなくても生きていけるのです。
問4 陸上にいる植物は光合成(二酸化炭素と水を使って体の中で養分をつくる)によってエネルギーを得ますが、深海ではイオウをふくむ成分と二酸化炭素の反応から養分をつくることでエネルギーを得ています。
問5 小さな生物がイオウを含む成分と二酸化炭素から養分をつくっています。
問6 イは、イオウなどが地表に出ているところは多くありませんので、適当ではありません。ウは、書かれていることは正しいのですが、「光合成から養分を得る生物ほど多くありません」の理由としては適当ではありません。エは陸上には深海よりも酸素が多く存在しますのでこれも適当ではありません。アとオは問題文中にも書かれているのでこれらが答えになりますね。
第2問 物理 磁石
問1 図1のように磁石で鉄くぎを近づけると、先のとがっていない方がS極、先のとがっている方がN極になりますので、方位磁針のN極は右側を指しますね。
問2 aとbのときは、棒磁石1本だけのときよりもクリップのつく量は少なくなったので、cとdに比べて全体の磁力は弱くなっています。また、cとdの固定をはずすと磁石が自ら向きを変え、aやbのように極の向きがバラバラな状態になりそのまま安定しました、とあるのでaやbの方が安定であるといえますね。
問3① 鉄くぎのなかには小さな磁石がたくさん存在しています。この小さな磁石の向きを、外側から近づけた強い磁石によってそろえることにより、鉄くぎが磁石になります。
問3② 外側から強い磁石を近づけている間は磁石の極の向きはそろっています。しかし、この強い磁石を鉄くぎからはなしてしまうと、小さな磁石がみずから向きを変え小さな磁石の極の向きがバラバラになり、磁力が全体としてなくなってしまいます。
問4 小さな磁石の向きがそろっているときに磁力は強くなるので、イが正解になりますね。
問5 磁石として存在できる時間を長くしたいのであれば、小さな磁石の極の向きが変わりにくくなればよいので、アが答えになりますね。
問6 電磁石は電池を直列につなぐ、コイルの巻き数を増やすことで、磁力を強くすることができるのでアとオが答えになりますね。
問7 ネオジムを混ぜて磁石をつくると、磁石の強さ、磁石の極の向きが変えられなくなりますが、電磁石を用いて磁石をつくると、強さや極の向きを簡単に変えることができます。
問8 地球は南極がN極で北極がS極ですから、N極を北に向けて棒を置けばよいですね。
第3問 地学 地層、地震
問1 図1よりれき岩とでい岩の境界面は標高40mの位置で水平であることが分かります。またでい岩と砂岩の境界面は、図1より、高度が下がるにつれて西の方へうつっていっていることが分かります。以上のことから、答えはアとなりますね。
問2① 問1の図より、れき岩とでい岩の境界面は40mの等高線のところにあるので、頂上から10m掘れば境界に達します。
問2② 図1において、でい岩と砂岩の境界面が10mの等高線と交わる点を結ぶと頂上の点の真下をとおるので、標高
50mから標高10mまで、40m掘れば境界に達します。

問3 恐竜の化石が見つかったことから砂岩の層が最古の地層、ゾウの化石が見つかったことからでい岩は砂岩の次に古い地層、れき岩は水平にたい積していることから砂岩とでい岩の層が傾いた後で削られて積もったと考えられるの
で一番新しい地層と考えられます。よって答えはエですね。
問4 深い穴を掘って地層の様子を調べることをボーリング調査といいます。
問5 T1からT2のたい積にかかる時間は5000年で同じなので、T1とT2の間の長さが1.5mと最も長いCが一番速いということになります。
問6 海底であったという判断基準になるでい岩層に注目すると、AはT1(11000年前)以降は海になっていませんが、Bは
T1とT2(6000年前)の間で、CはT2以降にも海の時期であったことが分かります。よって答えはA→B→Cのアになります。
問7 地震波は震源から観測点まで直進しているものとするので、観測点P1に届いた地震波の平均の速さは
6400÷600=10.66…より10.7㎞/秒、観測点P2に届いた地震波の平均の速さは10500÷900=11.66…より11.7㎞/秒となりますね。
問8① 円弧FP1が地表なので、この円弧から弦FP1までの距離の最大値がもっとも深い深さになるので答えはアですね。
問8② 答えはウです。
問8③ aとcの長さを比べると、cの方が長いので答えはウですね。
問8④ 問7の結果から、深いところを通過する地震波の方が浅いところを通過する地震波よりも平均の速さは速いので答えはコになりますね。
問8⑤ 答えはコです。
第4問の解説は次回の記事で取り上げます。(和)
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