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女子学院中学校 理科 各問寸評★2015年(H27年)

2015.04.25 10:08|入試問題分析(理科)
今日は平成27年度女子学院中学校の理科の問題をざっと見ていきましょう。

Ⅰ 生物 1. 落葉樹の特徴、2. 生物の生育環境

1 (1) 常緑樹を答える問題です。落葉樹から消しこんでいってもよいですね。落葉樹としては、サクラ、カエデ、ケヤキ、イチョウ、モクレンなどは覚えておきましょう。答えはイとウです。
(2) 常緑樹の葉の特徴を答える問題です。常緑樹は環境が悪くなったとしても、葉はすぐに落ちることがないように、丈夫なつくりになっています。また葉の表皮の外側を覆う透明な膜によって光が反射されるため表面につやがあります。よって答えはアとイです。
(3) 落葉する季節は、日差しが弱くなり、空気が乾燥するため空気中に含まれる水蒸気量が減少するためでんぷんづくりに適していません。

2 (1) 各気候の特徴を頭に思い浮かべながら、図1のグラフを見て答えましょう。
ツンドラは『地下に一年中溶けることのない永久凍土が広がる降水量の少ない地域』なので、年平均気温が氷点下になっているところを選びましょう。砂漠は『降雨が極端に少なく、砂や岩石の多い土地』です。草原より降水量は少ないと考えられますので、2015女子学院理科第1問2番格子模様がウ (ツンドラ)、2015女子学院第1問2番縞模様がア (草原)になります。
(2) グラフの読み取りの問題です。東京は年平均気温が約16℃、年間降水量が約1500mmです。これはを図1のグラフのCの部分にあるので、答えはエ (森林)です。
(3) ①熱帯雨林では森林伐採が盛んに行われており、砂漠化が進行するなど問題になっています。熱帯雨林は年平均気温が18度以上で年間降水量が2000㎜以上のところを選べばよいので、答えはDになります。
②熱帯雨林は赤道上にある地域に注目すればよいので、答えはウ、カ、ケになります。
(4) ①年平均気温が約8℃低かったと推定されることから、水の蒸発は少なかったと考えられます。答えは蒸発。
②蒸発する水が少なく、飽和水蒸気量も少なかったと考えられるので、答えは水蒸気です。
③水蒸気が少なかったと考えられるので、雨量も少なかったと考えられます。答えは降水量。
(5) 現在「年平均気温13℃、年間降水量1000㎜」の場所から温度が8℃低くなった場合、「年平均気温5℃、年間降水量1000㎜未満」になると考えられますので、Bの森林または2015女子学院第1問2番縞模様になると考えられます。よって答えはイとオです。問題文に考えられるものを選びなさいとあるので、1つだけ選んで安心しないようにしましょう。※そもそも選択肢にはないですが、砂漠のところまでは降水量は下がらないと考えてよいでしょう。」

Ⅱ 地学 1.太陽光の強度 2.太陽の高度、年周運動
1. (1) ①夏の日差しは冬の日差しよりも強いので答えはア。
② (A)と(B)の図において、地表面に入射する前に通過する灰色部分の面積の大きさを比較すればよいので、答えはアになります。
③ ②の結果より、太陽の高度が高いほうが、日差しは強くなります。答えはアです。
(2) 日差しの強さを計算によって求めてみようという問題です。(A)において、地表面に入射する前に通過する灰色部分の面積は問題文中の三角形を使って求めてみると、1×17/20=17/20㎝^2、(B)についても同様に求めてみると、1×1/2=1/2㎝^2となります。よって、答えは(17/20)÷(1/2)=1.7になります。
(3) ①表面に入射する前に通過する灰色部分の面積を同じ大きさにしたときに、地表面の面積はどちらのほうが大きいかという問題です。(2)の結果より、地表面の面積が同じであれば、(A)のほうが、多くの光を吸収することになるので、同じ量の光を吸収する場合、(A)のほうが面積は小さくてすみます。答えはイです。
②温める地表面の面積が小さいほうが、温度が上がります。よって答えはアです。
(4) ①表中の雪のアルベドを見てみると、他の地表面の状態より、大きいことが分かります。答えはアです。
②雪以外の地表面は雪に比べてアルベドが小さいので、太陽光をよく吸収します。答えはアです。
③太陽光の吸収量が多くなると、気温は上昇するので地球温暖化が進行すると考えられます。答えはアです。
(5) 地球はオゾン層に包まれています。紫外線B波はオゾン、紫外線C波は酸素が吸収しますので酸素またはオゾンのどちらかを書いておけばよいでしょう。
(6) オゾン層に穴があくと、地球上に降り注ぐ紫外線量が増加し皮膚がんなどの増加につながります。

2 (1)太陽は地球の自転の影響により、東から出てきて西に沈むように見えます。答えはアです。
(2) ①日差しは太陽の高度が高いほど強くなります。夏至の正午の日差しなので、夏至の南中高度が一番高いものを選びましょう。答えは(B)になります。
②春分の南中高度が一番高いものを選びましょう。答えは(A)になります。
③夏至の日に地平線上に出ている曲線の中で一番長いものを選びましょう。答えは(C)になります。
④春分と秋分の南中高度は同じになるので、3つの図のうち、春分の高度がいちばん高いものを選びましょう。答えは(A)になります。
⑤春分と夏至の高度が等しければ、1年に3回日差しの強い日があることにありますが、実際はそのようなことはあり得ないので、答えは(D)になります。

Ⅲ 化学 1. 実験器具の使い方、2. 食塩水の濃度
1 (1)手に薬品がついてしまった場合、すぐに水で洗い流しましょう。答えはオです。
(2)①ガスバーナーを使うときはまず上下両方のねじが閉まっているをことを確認します。ねじを時計回りに回すと閉まり、反時計まわりに回すとゆるむことも覚えておきましょう。答えはイです。
②元栓を開けた後、
(ⅰ)マッチに火をつけて筒の上に移動させる。
(ⅱ)ガス調節ねじ(下のねじ)を回して炎の大きさを調節する。
(ⅲ)ガス調節ねじが動かないように空気調節ねじ(上のねじ)を回して炎の色を青色にする。
という順番を覚えておきましょう。答えはエ、ウ、イです。
(3)リトマス紙はピンセットを用いて取り出し、液性を調べたい溶液をガラス棒につけてリトマス紙の上にたらして色の変化を見ます。よって答えは、イですね。
2 (1)①紫キャベツは強い酸性の溶液に対しては、赤く変化します。答えは赤
②塩酸にスチールウールを入れると、水素が発生します。答えは水素
③塩酸に大理石(主成分は炭酸カルシウム)を加えると、二酸化炭素が発生します。答えは二酸化炭素
④アンモニア水はうすいアルカリ性です。
⑤紫キャベツ液はアルカリ性の溶液に対しては緑色に変化します(強アルカリ性なら黄色)。アンモニア水の濃さによるのでなんともいえませんが、弱アルカリなら緑、少し濃くても黄緑なると考えられます。アンモニア水は弱アルカリ性なので、答えは緑です。
(2)2つの溶液の水分を蒸発させて残ったものの様子を調べてみましょう。食塩は融点が高いので白い粉のまま残りますが、砂糖は黒く焦げてしまいます。
(3)①濃度=食塩÷食塩水の公式にあてはめましょう。答えは38÷138=38/138=0.2753...より答えは27.5%です。
②濃度の公式を変形して考えましょう。食塩=濃度×食塩水にあてはめます。38/138×100=27.53...より、答えは
27.5gです。
(4)①80℃では、水100gに40gまで食塩が溶けますから水5gには40×(5/100)=2g溶けることができます。答えは2gです。
②80℃、140g(水100g+塩40g)の飽和食塩水を30℃まで下げると138g(水100g+塩38g)の飽和食塩水になる、つまり2gの食塩が出てきます。今回は80℃、50gの飽和食塩水を30℃まで下げるので、2×(50/140)=0.71...より、0.7gの食塩が出てきます。
(5)①入浜式塩田では濃度の高い食塩水を作ることができます。こうすることで、少ない熱量と時間でより多くの塩を得ることができます。
②海水が流れ落ちるのを待つ間に水分が蒸発するので、入浜式塩田に比べて少ない労力で濃い海水が得られる。

Ⅳは次回に解説いたします(和)
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