2016(H28)入試分析 算数 甲陽学院中学校(1日目)

2016.01.24 10:07|入試問題分析(算数)
今回は、甲陽学院中学校算数の1日目を取り上げます。

その前に、2016年度入試概要から。

受験者数 382名 (昨年度 317名)
合格者数 220名 (昨年度 215名)
実質競争率 1.74倍 (昨年度 1.47倍)

昨年は多少難しさが緩和された印象ですが、今年度は元に戻ったというか、ここ数年で最高の競争率となりました。
おそらく、昨年度の大学進学実績が非常に良好だったことも一役買っていると思われます。

算数の受験者平均は、第1日58.3/100 第2日47.5/100 合計105.8/200
合格者の平均は、2日間の合計で119.0/200でほぼ6割。
今年の問題で6割を確実に取っていこうと思えば、ていねいに問題を読み、きちんと分析、整理する力は当然必要です。

第1日のセットは
大問1 割合の文章題、集合算の小問2つ
大問2 規則性の発見と利用
大問3 旅人算
大問4 平面図形と比
大問5 立体図形とひもの届く範囲
大問6 速さの応用問題
となっていて、6割を確保するためには、大問1,2,3(1),4(1)(2),5(1),6(1)は確実に押さえたいところです。

さて、このうち、今回は少し目新しい大問6に取り組んでみましょう。

(問題)H28 甲陽学院中学校 算数(第1日) 大問6番
高速道路を500台の車が90mずつ間をあけて,時速72kmで同じ方向に一列に並んで走っていました。ところが,午前10時に先頭の車が速さを時速36kmに落としたので,後ろに続く車は前の車との間が40mになると次々に速さを時速36kmに落としました。そして,前から100台目の車が速さを落とした瞬間,先頭の車が速さを時速90kmに上げたので,後ろに続く車は前の車との間が100mになると次々に速さを時速90kmに上げました。車の長さは考えないものとします。
(1) 前から100台目の車が速さを落とすのは,午前何時何分何秒ですか。
(2) 時速36kmで走る車がなくなるのは,午前何時何分何秒ですか。


時速72km=秒速20m,時速36km=秒速10m,時速90km=秒速25mです。

(1) 間の90mが40mまで、50m短くなる時間は、
50÷(20-10)=5秒
ですから、5秒ごとに次の車の速さが時速36kmになっていきます
100台目までは、5秒×(100-1)=495秒=8分15秒かかりますから、午前10時8分15秒です。

(2) (1)の時刻より後も、100台目以降の車は5秒ごとに時速36kmになっていきます。
一方、(1)の時刻に、先頭の車が加速をはじめ、
(100-40)÷(25-10)=4秒
ですから、4秒ごとに、次の車が時速90kmになっていきます

そこで1台目(①)から順に,時速36kmになった時間(左)と時速90kmになった時間(右)をかいていくと
①  0秒後,495秒後
②  5秒後,499秒後
③ 10秒後,503秒後
④ 15秒後,507秒後
・・・・
さて,ここで「時速36kmで走る車がなくなるのは」という問いですから、「前を走る車が時速を上げ、車間距離が広がれば、後ろの車は時速を落とさなくてよい」という、前後2台の車の関係を考えます。
上のまとめで、赤い数字で書いた時間の関係を見ればいいことに気づきます。
①-②=490,②-③=489,③-④=488,・・・
490÷1=490より,492台目が速度を落とすのは、5×(492-1)=2455秒後
491台目が速度を上げるのは,495+4×(491-1)=2455秒後
491台目が速度を上げるときと492台目が速度を落とすときが一致します。
ということは、この4秒後に492台目が速度を上げますから、そこで時速36kmで走る車がなくなるということですね。
2455+4=2459秒=40分59秒なので、答えは午前10時40分59秒となります。

さて、この大問6ですが、最初に速さの応用問題と分類しました。ですが、特に(2)などは、実際解いてみると、等差数列の問題として分類した方がよさそうな問題ですね。
情報を整理し、規則を見つけそれを問題に適合するように利用するというのは、中学受験の算数ではよく使う手です。手がかりが見つからない、どこから手をつけていいか悩ましい問題では、まずは情報をきちっと整理してみる。そこから分かることを限られた時間の中で応用していく。そういった練習も大切ですね。(道)
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