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2016(H28)入試分析 算数 洛南高等学校附属中学校

2016.01.25 04:05|入試問題分析(算数)
 さて,今回は洛南高等学校附属中学校の算数から1問取り上げます。

問題数は大問8問と小問30問。例年通りの1問5点の均等配点です。
去年は一昨年に比べて難易度が下がったと書きましたが,
今年は大問ごとの難易度がかなり乖離していたように感じます。
大問1の計算群が小問4つに減ったので,そこで「うっ!」と思いましたが,全部簡単。
大問2の小問群も洛南を受ける子であれば落としてはいけないレベルの問題です。
大問3はちょっと難易度は上がるものの,ここの受験生であれば余裕の問題,
大問4も単元は違うが難易度的には大問3と変わらないレベル。
ここまでスッとこなせれば,後半戦は時間的にもかなり余裕があるはずです。
大問5の速さは状況図でもダイヤグラムでもOK。洛南の速さとしては簡単な方です。
大問6も問題の数字設定が親切なので,同じ系統の問題と比べてもミスが出にくいです。
この記事を書いている時点で学校からの数値的な発表をまだ見ていませんので推測の域を出ませんが,
ここまでしっかり取れれば算数に関しては十分な得点ができるのではないでしょうか。
大問7番は(1)ができれば十分。(今回は考える用のマス目が足りなかったのがちょっと悲しい…)
8番は(1)をしっかり取ればまずよし。(2)を取れば他の人に差をつけることができます。(3)は趣味の世界。

では,今回も一部から要望のあった7番の問題を取り上げます。
(問題)H28 洛南高等学校附属中学校・算数 大問7番
図のように,4つの面がすべて正三角形である三角すいの形をしたスタンプAがあり,各面は,数字の入った正三角形が
押せるようになっています。Aを,底面の辺を軸として転がしていきます。Aは同じところには押さないものとします。
転がした後にできる図形の周の長さと面積を,Aの1辺の長さを①,各面の面積を[1]として,
・図1の場合,周の長さは④,面積は[2]
・図2の場合,周の長さは⑤,面積は[3]
のように表します。はじめ,Aの底面の数字は1となっています。
押された数字の向きは考えないものとして,次の問いに答えなさい。
rakunan2016_7_00.png
(1)転がした後にできる図形が図3のようになるとき,あ,いにあてはまる数字をそれぞれ答えなさい。
rakunan2016_7_01.png

(2)周の長さが⑧,面積が[6]となる図形ができる転がし方は何通りありますか。
(3)周の長さが⑦,面積が[7]となる図形ができる転がし方の中で,押された数字の合計が最も小さくなるものについて,
図形の周と押された数字を,図1,図2にならって書きなさい。(解答用紙には,はじめの「1」をかいてあります。)
(4)周の長さが⑨,面積が[11]となる図形ができる転がし方の中で,押された数字の合計が最も大きくなるとき,
その合計はいくらですか。



今回の問題は,
「正三角形が敷きつめられたマス目の上を正四面体が転がる場合,各マス目にスタンプされる数は決まっている」
ということを知っているか知らないかでずいぶんと差がついたのではないかと思います。
(知らなくても解くことはできますが,時間がかなり余分にかかることと,「本当にこれでいいのか」という確信が持ちにくい。)
例えば,下のような大きな正六角形のマス目上に正四面体を転がした場合,同じ色のところに同じ数がスタンプされます。
rakunan2016_7_02.png

(1) では,これを利用すべく,図3に色をつけてみましょう。
rakunan2016_7_03.png
あ=1い=3とわかりますね。

(2) これは色分け図を利用しません。
正三角形6個で周長が[8]ということですが,正三角形6個で正六角形を作ってしまうと周長が[6]になってしまいます。
そして,これ以外のパターンは全て周長が[8]になります。
※3×6=18辺のうち,18-8=10辺が接着,つまり,10÷2=5ヵ所で接着されていればよいわけです。
スタート地点から転がる方向は3方向,その後は戻る方向以外の2方向が常に選べるので,5回転がす方法は
3×2×2×2×2=48通りあります。
そのうち,正六角形になるパターンはスタート地点の右上,右下,左上に正六角形ができるパターン。
それぞれに時計回りに転がすか,反時計回りに転がすかが選べますので,
48-3×2=42通りと出すことができます。

(3) 3×7=21辺のうち,21-7=14辺が接着,つまり,14÷2=7ヵ所で接着されていればよいわけです。
このような形は,正六角形の1辺が飛び出した形しかありません。つまり,下の6パターンです。
rakunan2016_7_05.png
ただし,今回のスタート地点の「1」は左がとがった正三角形から始まっているため,星のマスがスタート地点の候補,
その中でも,7つのマスをすべて通ることができるのは★からのスタートとなります。
さらに,青の三角形が4になれば1,2,3が2回ずつ,4が1回押されることになるので,押された数の合計が最も小さくなります。
2と3の位置に注意して書きこむと,以下の6パターンが答えとなりますね。
rakunan2016_7_06.png

(4) 3×11=33辺のうち,33-9=24辺が接着,つまり,24÷2=12ヵ所で接着されていればよいわけです。
このような形は,下の図のような,六角形におまけの正三角形がくっついた形しかありません。
(太線で囲まれた六角形に,まわりの正三角形のうちの1つをおまけとして選ぶと考えてください。)
rakunan2016_7_07.png
六角形の中は灰色と緑が3回ずつ、赤と青が2回ずつ出てきているのがわかりますね。
おまけとして選べるのは赤か青。
つまり、「3回出てくる色が3種類、残りの1種類が2回出てくる」というパターンに限られます。
押された数の合計が最も大きくなるということですから、2,3,4を3回ずつ登場させた1×2+(2+3+4)×3=29,これが最大です。

おそらく,ほとんどの子は,この色分けができるということを知らないでしょうから,下のような,図を地道に書いて,
(1)が解ければ十分,時間に余裕があれば(2)(3)をゴソゴソやっているうちに何となく正解するという感じでしょうか。
rakunan2016_7_08.png

きれいな解き方ができるに越したことはないですが,実際の合否を分けるのは,きれいな解き方ができないときに
根性出してゴソゴソ正解を導いてくるという力のようにも感じます。(池)
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Comment

意表をついた難問♪

池田先生,こんばんわ。
今年もまたまた数理研のこの隠しブログがにぎわう時期がやってきて毎日が非常に楽しみです。

さて,掲題の2016の洛南算数ですが,ご指摘の通り難易の差がはっきりと分かれすぎの,ここ数年ではきわめて稀なセットというのが,初見でこのセットを解いた感想です。

【7】は実際の試験場では,見かけに圧倒されて敬遠した受験生が多数いたことと思います。僕も恥かしながら,時間無制限で考えてもいまいち出題者の意図が???という問題だったのですが,市松模様的に考えれば,なるほど!という問題ですねぇ。僕は思いもつきませんでした。

素晴らしい解説ありがとうございます。非常に勉強になりました。脱帽です(@^^)/~~~。

《PS》今年の洛南入試ですが,ご指摘の通り【1】~【6】をしっかりミスなくとって,【7】【8】は(1)だけつまみ食いという作戦の受験生が沢山いたかと思いますが,そうすると,得点分布がかなり特定箇所に集中しそうな感じがしますねぇ。来年度はもう少し全体的なバランスを考慮して欲しいなぁ~というのが今年の洛南入試の感想です。

No title

ウルトラマンさん、こんばんは。
お役に立てたようでよかったです(^-^)/

難易度の件ですが、洛南受験生の学力の事を考えると、
もう少し難易度の段差をなだらかにしてほしかったなと
いうのはありますね。

もう少し算数が苦手な子たちの層にやらせるならば、
広い単元で一定レベルの到達度をはかる、すごくいい
問題群という感じですが(笑)

でもそういう意味では、ある一定レベルに達していない子たちは
紛れることもなくバッサリ切られたかもしれません。

それを意図したテストであれば、なるほどですけどね。
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