2016(H28)入試分析 算数 神戸女学院中等部
2016.02.02 16:04|入試問題分析(算数)|
さて,今回は神戸女学院の算数の入試問題に目を向けてみましょう。
問題数は大問6問で,小問は13問。
1番(1)(2) 2番(1) 3番(1)(2) 4番(2) 5番(1)(2) は必ずあわせたいところ。
2番(2) 4番(1) 5番(3) 6番 から小問2個取れればという感じでしょうか。
4番の(1)がちょっと面倒なので,ここで動揺してした子がちょっといたかもしれませんね。
では,今回は5番の数列の問題に目を向けてみましょう。
(問題)H28 神戸女学院中学校 大問5番
整数がある規則にしたがって次のように並んでいます。
1,2,4,3,5,7,4,6,8,10,5,7,……
(1) 50番目の数を求めなさい。
(2) 31は全部で何回出てきますか。
(3) ちょうど30回出てくる数のうち,一番小さい数を求めなさい。
どのような規則なのか気づくのにかかる時間に,かなり個人差があると思われます。
たぶん群数列だろうなと予想して,数が減るところの手前に区切り線を入れ,
1,2,4,|3,5,7,|4,6,8,10,|5,7,……
「3,5,7」の前のグループは「2,4」だろうと気づけば,
1,|2,4,|3,5,7,|4,6,8,10,|5,7,……
このように区切ることができますね。
(1)1グループ目には1個,2グループ目には2個,3グループ目には3個,…の数が入っています。
1+2+3+4+5+6+7+8+9+5=50
ですから,10グループ目の5番目の数が求める答えです。
10グループ目は10から始まりますので,10,12,14,16,18ですね。
(2)おそらく,群数列の問題は「①区切って②グループ番号をつける」というところまでは,ほとんどの子が普段からしている
作業だと思います。しかし,初めて群数列を習ったころに「③たてにならべる」というのがあったかと思いますが,学年が
進むにしたがってこの3番目の作業をさぼる子が非常に増えてきます。
理由はやらなくても解けるから。実際やらなくても解ける問題がほとんどですし,塾の先生によっては③の指導自体を
省いていることもあります。
しかし,(2)(3)については,この作業をやると格段に気づきやすくなりますよ。実際に見てみましょう。
① 1
② 2,4
③ 3,5,7
④ 4,6,8,10
⑤ 5,7,9,11,13
・ ・
・ ・
・ ・
一番左の列は1以降の数が全て,左から2番目の列は4以降の数が全て,左から3番目の列は7以降の数が全て出ています。
つまり,列の先頭の数が31以下であれば,その列には必ず31が出てくることになります。
また,各列の先頭の数を拾うと,1,4,7,10,13,・・・と等差数列になっていることがわかります。
□列目の先頭の数は□×3-2で,それが31以下になればよいですから,1列目から11列目までが当てはまります。
つまり11回が答えですね。
(3)左から30列目の先頭の数は当然それよりも左の列でも必ず出てくるので30回登場します。
30×3-2=88が答えですね。
ちなみに,ちょうど30回出てくる他の数は31列目にあってはいけませんので,
31×3-2=91より小さい数,つまり89と90です。
「ややこしくなったときは基本に立ち返る」,この問題に限らず様々な場面で役立つ考え方です。
しっかりと意識しておきましょう。(当然立ち返るための基本ができていないとどうしようもないのですが…(^^;)
(池)
問題数は大問6問で,小問は13問。
1番(1)(2) 2番(1) 3番(1)(2) 4番(2) 5番(1)(2) は必ずあわせたいところ。
2番(2) 4番(1) 5番(3) 6番 から小問2個取れればという感じでしょうか。
4番の(1)がちょっと面倒なので,ここで動揺してした子がちょっといたかもしれませんね。
では,今回は5番の数列の問題に目を向けてみましょう。
(問題)H28 神戸女学院中学校 大問5番
整数がある規則にしたがって次のように並んでいます。
1,2,4,3,5,7,4,6,8,10,5,7,……
(1) 50番目の数を求めなさい。
(2) 31は全部で何回出てきますか。
(3) ちょうど30回出てくる数のうち,一番小さい数を求めなさい。
どのような規則なのか気づくのにかかる時間に,かなり個人差があると思われます。
たぶん群数列だろうなと予想して,数が減るところの手前に区切り線を入れ,
1,2,4,|3,5,7,|4,6,8,10,|5,7,……
「3,5,7」の前のグループは「2,4」だろうと気づけば,
1,|2,4,|3,5,7,|4,6,8,10,|5,7,……
このように区切ることができますね。
(1)1グループ目には1個,2グループ目には2個,3グループ目には3個,…の数が入っています。
1+2+3+4+5+6+7+8+9+5=50
ですから,10グループ目の5番目の数が求める答えです。
10グループ目は10から始まりますので,10,12,14,16,18ですね。
(2)おそらく,群数列の問題は「①区切って②グループ番号をつける」というところまでは,ほとんどの子が普段からしている
作業だと思います。しかし,初めて群数列を習ったころに「③たてにならべる」というのがあったかと思いますが,学年が
進むにしたがってこの3番目の作業をさぼる子が非常に増えてきます。
理由はやらなくても解けるから。実際やらなくても解ける問題がほとんどですし,塾の先生によっては③の指導自体を
省いていることもあります。
しかし,(2)(3)については,この作業をやると格段に気づきやすくなりますよ。実際に見てみましょう。
① 1
② 2,4
③ 3,5,7
④ 4,6,8,10
⑤ 5,7,9,11,13
・ ・
・ ・
・ ・
一番左の列は1以降の数が全て,左から2番目の列は4以降の数が全て,左から3番目の列は7以降の数が全て出ています。
つまり,列の先頭の数が31以下であれば,その列には必ず31が出てくることになります。
また,各列の先頭の数を拾うと,1,4,7,10,13,・・・と等差数列になっていることがわかります。
□列目の先頭の数は□×3-2で,それが31以下になればよいですから,1列目から11列目までが当てはまります。
つまり11回が答えですね。
(3)左から30列目の先頭の数は当然それよりも左の列でも必ず出てくるので30回登場します。
30×3-2=88が答えですね。
ちなみに,ちょうど30回出てくる他の数は31列目にあってはいけませんので,
31×3-2=91より小さい数,つまり89と90です。
「ややこしくなったときは基本に立ち返る」,この問題に限らず様々な場面で役立つ考え方です。
しっかりと意識しておきましょう。(当然立ち返るための基本ができていないとどうしようもないのですが…(^^;)
(池)
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