雙葉中学校 算数 問題解説&入試分析★2016年(H28年)
2016.04.08 18:40|入試問題分析(算数)|
御三家のひとつである雙葉中学です。
定員100人に対して,受験者数345人,合格発表数は118なので実質倍率は2.92倍となります。
合格最低点は195/300で6割5分。
ひとまずは7割を目標としたいですね。
大問1は小問群。
基本的な計算と文章問題なので,ここは落とせません。
大問2は水入れの問題。
水入れ問題の難易度としては難しくないのですが,ケアレスミスが発生しないよう,問題にかかれている情報を
きちんと整理してから取り組みましょう。
大問3は図形の規則性の問題。
今回はこれを取り上げます。
大問4は平面図形。
計算ミスさえしなければ,雙葉中を受けるレベルの子であれば取れるはずです。
大問5は規則性の問題。
6時、7時、8時と進めて考えずに、全て「6時」に統一して考えるのがよさそうです。 (例)7時11分→6時71分
同じタイプの問題にあたった時に、どのように整理するかを身につけていなかった子は、
試験本番では正解するのが難しそうです。
1,2,4番は全部合わせて,3番5番での失点を3問以下(悪くても4問)に抑えられるかというところです。
では,今回は3番と5番で迷いましたが,3番を取り上げたいと思います。
(問題)H28 雙葉中学校・算数 大問3
たくさんある黒と白の碁石を図のように並べていきます。1回目は,黒の碁石を1個置きます。
2回目は白,3回目は黒,4回目は白,・・・・・・
と,正六角形の形になるように加えていきます。

(1) 3回目までに並べた碁石は全部で15個です。32回目までに並べた碁石は全部で何個ですか。(式と計算と答え)
(2) 黒の碁石が白の碁石よりも93個多くなるのは,何回目まで並べたときですか。(式と計算と答え)
(3) このように並べた碁石を,1段目に1個,2段目に2個,3段目に3個,・・・・・・と,正三角形の形になるように並べかえます。
例えば,2回目までに並べた碁石を並べかえると,右の図のようになります。100回目までに並べた碁石を並べかえると,
何段の正三角形ができますか。(式と計算と答え)

図形の規則性の問題は,「表形式に整理して規則性を見つけ出す」というのが鉄則です。
今回の問題も,基本に忠実に取り組んでみましょう。
(1) 回数と碁石の総数を表にまとめると,次のようになります。

個数の増え方に目を向けると,4ずつ増えている等差数列になっていることがわかりますね。
31回目から32回目への増加量は5+4×30=125ですから,32回目までに並べた碁石は
1+5+9+13+……+125=(1+125)×32÷2=2016 となります。
※最初の1も含めると,1から始まって4ずつ増えている,32個の等差数列です。
<別解> 縦線を引いて,並んでいる碁石を串刺しにすると,
1回目の図は 1×1=1個
2回目の図は 2×3=6個
3回目の図は 3×5=15個
4回目の図は 4×7=28個
となっているのがわかります。
32回目の図の場合,前の数が32,後ろの数が32×2-1=63なので,32×63=2016個となります。
単発の問題であれば,これで解いてしまってもよいですね。
(2) 今度は白と黒の個数の差を聞かれていますので,それを調べるための欄を追加しましょう。
4回目の図まででは規則が見つけにくければ,5回目,6回目辺りまでつけたしてみてもよいでしょう。

太枠のような2回ずつに区切って見てみましょう。
・色に注目すると,前が「黒」で後ろが「白」となっています。
・個数の差に注目すると,後ろが「□回目×2」で前がその数より3個少なくなっています。
今回は「黒」で「93個」になっているところを探せばよいですから,
後ろの個数は93+3=96個,後ろの回数は96÷2=48回目なので,
前の回数は48-1=47回目 となります。
(3) 最後は正三角形の形に並べたときの段数です。
個数のところが三角数になっているのがわかりますね。段数は1から始まる奇数列になっています。
100回目の段数は100番目の奇数ですから,100×2-1=199段 となります。
解説を見てしまうと,「あ~,確かにそうなってるね~」という感想かもしれませんが,入試では自分でこれに気づかなければ
いけません。気づく可能性を最大限まで上げるために,面倒くさがらずに表形式の整理を普段からしっかりと心がけましょう。
(池)
定員100人に対して,受験者数345人,合格発表数は118なので実質倍率は2.92倍となります。
合格最低点は195/300で6割5分。
ひとまずは7割を目標としたいですね。
大問1は小問群。
基本的な計算と文章問題なので,ここは落とせません。
大問2は水入れの問題。
水入れ問題の難易度としては難しくないのですが,ケアレスミスが発生しないよう,問題にかかれている情報を
きちんと整理してから取り組みましょう。
大問3は図形の規則性の問題。
今回はこれを取り上げます。
大問4は平面図形。
計算ミスさえしなければ,雙葉中を受けるレベルの子であれば取れるはずです。
大問5は規則性の問題。
6時、7時、8時と進めて考えずに、全て「6時」に統一して考えるのがよさそうです。 (例)7時11分→6時71分
同じタイプの問題にあたった時に、どのように整理するかを身につけていなかった子は、
試験本番では正解するのが難しそうです。
1,2,4番は全部合わせて,3番5番での失点を3問以下(悪くても4問)に抑えられるかというところです。
では,今回は3番と5番で迷いましたが,3番を取り上げたいと思います。
(問題)H28 雙葉中学校・算数 大問3
たくさんある黒と白の碁石を図のように並べていきます。1回目は,黒の碁石を1個置きます。
2回目は白,3回目は黒,4回目は白,・・・・・・
と,正六角形の形になるように加えていきます。

(1) 3回目までに並べた碁石は全部で15個です。32回目までに並べた碁石は全部で何個ですか。(式と計算と答え)
(2) 黒の碁石が白の碁石よりも93個多くなるのは,何回目まで並べたときですか。(式と計算と答え)
(3) このように並べた碁石を,1段目に1個,2段目に2個,3段目に3個,・・・・・・と,正三角形の形になるように並べかえます。
例えば,2回目までに並べた碁石を並べかえると,右の図のようになります。100回目までに並べた碁石を並べかえると,
何段の正三角形ができますか。(式と計算と答え)

図形の規則性の問題は,「表形式に整理して規則性を見つけ出す」というのが鉄則です。
今回の問題も,基本に忠実に取り組んでみましょう。
(1) 回数と碁石の総数を表にまとめると,次のようになります。

個数の増え方に目を向けると,4ずつ増えている等差数列になっていることがわかりますね。
31回目から32回目への増加量は5+4×30=125ですから,32回目までに並べた碁石は
1+5+9+13+……+125=(1+125)×32÷2=2016 となります。
※最初の1も含めると,1から始まって4ずつ増えている,32個の等差数列です。
<別解> 縦線を引いて,並んでいる碁石を串刺しにすると,
1回目の図は 1×1=1個
2回目の図は 2×3=6個
3回目の図は 3×5=15個
4回目の図は 4×7=28個
となっているのがわかります。
32回目の図の場合,前の数が32,後ろの数が32×2-1=63なので,32×63=2016個となります。
単発の問題であれば,これで解いてしまってもよいですね。
(2) 今度は白と黒の個数の差を聞かれていますので,それを調べるための欄を追加しましょう。
4回目の図まででは規則が見つけにくければ,5回目,6回目辺りまでつけたしてみてもよいでしょう。

太枠のような2回ずつに区切って見てみましょう。
・色に注目すると,前が「黒」で後ろが「白」となっています。
・個数の差に注目すると,後ろが「□回目×2」で前がその数より3個少なくなっています。
今回は「黒」で「93個」になっているところを探せばよいですから,
後ろの個数は93+3=96個,後ろの回数は96÷2=48回目なので,
前の回数は48-1=47回目 となります。
(3) 最後は正三角形の形に並べたときの段数です。

個数のところが三角数になっているのがわかりますね。段数は1から始まる奇数列になっています。
100回目の段数は100番目の奇数ですから,100×2-1=199段 となります。
解説を見てしまうと,「あ~,確かにそうなってるね~」という感想かもしれませんが,入試では自分でこれに気づかなければ
いけません。気づく可能性を最大限まで上げるために,面倒くさがらずに表形式の整理を普段からしっかりと心がけましょう。
(池)
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