駒場東邦中学 算数 問題解説&入試分析★2016年(H28年)
2016.05.16 12:58|入試問題分析(算数)|
今回は駒場東邦中学校をとりあげます。
受験者数 589名、合格者数 278名で実質倍率2.12です。
教科ごとの点数は(平均点 合格者平均点 配点)の順に
国語(67.1 74.1 120)
社会(48.4 52.0 80)
算数(58.3 72.6 120)
理科(48.7 52.1 80)
合計(222.6 250.7 400)
合格最低点は228点
算数はかなり平均点と合格者平均の差が大きいので、合否に影響が大きいですね。
計算もあまり複雑でないので、解法が身についてる人との差が出やすかったと思います。
6割とれると合格者平均なので、7割目指しましょう!
各問題を見ていくと
大問1 (1)素因数分解から「約数の個数」と「全約数の和」を求める問題ですが,知っている人と知らない人で大きく差がついてしまったと思います。
(2)パターンは少ないので表などにしてまとめましょう。
(3)Aが60分進むとBは48分進むので速さの比は5:4です。Aの長針と短針のつくる角度が⑤開くと、Bは④開くので360-⑤=④を解いて時刻に直せばいいですね。
全て素早く答えてあわせましょう!
大問2 「割られる数=割る数×商+余り、商は余りより大きい。」この関係式と、「A=623+B」を使います。
(1)は計算するだけですね。間違えないでください。
(2)は623+B=B×□なのでBは623の約数です。623=7×89より2桁の約数は89だけです。
(3)623+B=B×□+5なのでBは623-5=618の約数で5より大きいですが、618=2×3×103なので、5よりも大きい二桁の約数はありません。
わる数とわられる数が一定の問題は「西暦÷年号」の問題などでやってきているはずです。
(1),(2)まではとっておきたいです。
大問3 (1)円の半径と正方形の1辺の長さが一致するので円の部分では円に内接する正六角形の辺上を転がることになります。
(2)対角線の長さは2です。これがAが動く弧の直径で、90+60+30+30+60+90+60+30+30+60=540°回転します。
(3)内側をとり除くのではなく、直角二等辺三角形10個分と半径1cmのおうぎ形540°分の和を直接求めましょう。
計算も簡単なので(1)(2)までは点数をとりたいです。
大問4 今回はこの問題をとりあげます。(1)(2)は後述のような方法でなくても答えは出せるようにしておきましょう。
(問題)H28 駒場東邦中学校 算数 大問4
右の図のような正六角形ABCDEFGがあります。辺BC,CDのまん中の点をそれぞれG,Hとします。

(1)三角形AGEの面積は正六角形ABCDEFの面積の何倍ですか。
(2)FGとAHが交わる点をI,FGとADが交わる点をJ,FGとAEが交わる点をKとします。

次の長さの比を、最も簡単な整数の比で表しなさい。
①BGとAJ
②AKとKE
(3)正六角形ABCDEFの面積を12cm^2とするとき、三角形AIKの面積を求めなさい。
(1)

正六角形の問題は図のように正三角形方眼のように補助線を入れて正三角形何個分か考えましょう。
正六角形の正三角形の個数は24個です。
そのうち三角形AGEは正三角形10個分です。
よって10/24=5/12倍となります。
(2)

同じように補助線を入れると
BGは正三角形の辺1つ分
AJは辺1.5つ分なので
BG:AJ=1:1.5=2:3
またFEは辺2つ分なので
△AJK∽△EFKに注目して
AK:KE=AJ:FE=1.5:2=3:4
(3)

△AGE=12×5/12=5cm^2で、△AGEと△AIKを比べます。
AK:KE=3:4とわかっているので、GI:IKがわかると求まりますね。
△GHIと三角形KAIの相似に目を向けるためにGHとAKの比を考えてみましょう。
GHは正三角形の高さ2つ分、AEが正三角形の高さ4つ分なので、AKは4×3/7=12/7つ分
よってGI:IK=GH:AK=2:12/7=7:6
だから△AIK=△AKG×6/13=△AGE×3/7×6/13=90/91cm^2となります。
正六角形の問題では、平行な線がたくさん出てくるので、それを利用した相似が頻繁に出題されます。
そこで飛び道具として正三角形のマス目を引くことができれば、急に見通しがよくなる問題も多々あります。
是非使いこなせるようにしておきましょう!
(畠田)
受験者数 589名、合格者数 278名で実質倍率2.12です。
教科ごとの点数は(平均点 合格者平均点 配点)の順に
国語(67.1 74.1 120)
社会(48.4 52.0 80)
算数(58.3 72.6 120)
理科(48.7 52.1 80)
合計(222.6 250.7 400)
合格最低点は228点
算数はかなり平均点と合格者平均の差が大きいので、合否に影響が大きいですね。
計算もあまり複雑でないので、解法が身についてる人との差が出やすかったと思います。
6割とれると合格者平均なので、7割目指しましょう!
各問題を見ていくと
大問1 (1)素因数分解から「約数の個数」と「全約数の和」を求める問題ですが,知っている人と知らない人で大きく差がついてしまったと思います。
(2)パターンは少ないので表などにしてまとめましょう。
(3)Aが60分進むとBは48分進むので速さの比は5:4です。Aの長針と短針のつくる角度が⑤開くと、Bは④開くので360-⑤=④を解いて時刻に直せばいいですね。
全て素早く答えてあわせましょう!
大問2 「割られる数=割る数×商+余り、商は余りより大きい。」この関係式と、「A=623+B」を使います。
(1)は計算するだけですね。間違えないでください。
(2)は623+B=B×□なのでBは623の約数です。623=7×89より2桁の約数は89だけです。
(3)623+B=B×□+5なのでBは623-5=618の約数で5より大きいですが、618=2×3×103なので、5よりも大きい二桁の約数はありません。
わる数とわられる数が一定の問題は「西暦÷年号」の問題などでやってきているはずです。
(1),(2)まではとっておきたいです。
大問3 (1)円の半径と正方形の1辺の長さが一致するので円の部分では円に内接する正六角形の辺上を転がることになります。
(2)対角線の長さは2です。これがAが動く弧の直径で、90+60+30+30+60+90+60+30+30+60=540°回転します。
(3)内側をとり除くのではなく、直角二等辺三角形10個分と半径1cmのおうぎ形540°分の和を直接求めましょう。
計算も簡単なので(1)(2)までは点数をとりたいです。
大問4 今回はこの問題をとりあげます。(1)(2)は後述のような方法でなくても答えは出せるようにしておきましょう。
(問題)H28 駒場東邦中学校 算数 大問4
右の図のような正六角形ABCDEFGがあります。辺BC,CDのまん中の点をそれぞれG,Hとします。

(1)三角形AGEの面積は正六角形ABCDEFの面積の何倍ですか。
(2)FGとAHが交わる点をI,FGとADが交わる点をJ,FGとAEが交わる点をKとします。

次の長さの比を、最も簡単な整数の比で表しなさい。
①BGとAJ
②AKとKE
(3)正六角形ABCDEFの面積を12cm^2とするとき、三角形AIKの面積を求めなさい。
(1)

正六角形の問題は図のように正三角形方眼のように補助線を入れて正三角形何個分か考えましょう。
正六角形の正三角形の個数は24個です。
そのうち三角形AGEは正三角形10個分です。
よって10/24=5/12倍となります。
(2)

同じように補助線を入れると
BGは正三角形の辺1つ分
AJは辺1.5つ分なので
BG:AJ=1:1.5=2:3
またFEは辺2つ分なので
△AJK∽△EFKに注目して
AK:KE=AJ:FE=1.5:2=3:4
(3)

△AGE=12×5/12=5cm^2で、△AGEと△AIKを比べます。
AK:KE=3:4とわかっているので、GI:IKがわかると求まりますね。
△GHIと三角形KAIの相似に目を向けるためにGHとAKの比を考えてみましょう。
GHは正三角形の高さ2つ分、AEが正三角形の高さ4つ分なので、AKは4×3/7=12/7つ分
よってGI:IK=GH:AK=2:12/7=7:6
だから△AIK=△AKG×6/13=△AGE×3/7×6/13=90/91cm^2となります。
正六角形の問題では、平行な線がたくさん出てくるので、それを利用した相似が頻繁に出題されます。
そこで飛び道具として正三角形のマス目を引くことができれば、急に見通しがよくなる問題も多々あります。
是非使いこなせるようにしておきましょう!
(畠田)
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