2017(H29)入試分析 算数 灘中学校(1日目) その1
2017.02.01 02:34|入試問題分析(算数)|
毎年恒例の入試問題解説記事の季節がやってまいりました。
今年も灘中学校から見ていきたいと思います。
資料情報をまず見てみると,
実質倍率は(H24)2.81⇒(H25)2.81⇒(H26)2.97⇒(H27)2.61⇒(H28)2.67⇒(H29)2.76
と微増です。まぁ、あまり倍率云々を考えて受験する学校でもないというのが正直なところですが。(^^;
平均点は受験者平均で6割,合格者平均で6割5分ですから,全体的に受験生の力を測るのには
程よいテストになっていたのだろうと思われます。
私個人の感覚として,算数6割,国語・理科7割,全体で6割5分だと綺麗だなぁというのがあるので,
今回は完全にそれにマッチしたというテストでした。
今回解説記事にする算数1日目の点数に目を向けると,
受験者平均が(H24)66.5⇒(H25)45.0⇒(H26)57.2⇒(H27)41.9⇒(H28)42.7⇒(H29)49.1
合格者平均が(H24)79.4⇒(H25)58.6⇒(H26)73.3⇒(H27)54.4⇒(H28)54.8⇒(H29)63.1
去年,一昨年ときつかったのが幾らか和らいだという感じです。
一通り解いた時点で,解答欄の半分しか埋まっていないというような状況ではないでしょうから,
比較的心穏やかに問題に向い合えたのではないでしょうか。
(当然,埋めたところが全部正解しているわけではないのですけどね。)
問題数は大問12問(小問数16問程)なので小問数で10問は取りたいところですね。
1日目の算数の難易度をつけると、(灘を受けるレベルの子から見た難易度☆~☆☆☆☆☆で5個が最高レベル。)
1番☆
2番☆☆
3番☆☆
4番☆☆☆☆
5番☆☆☆☆
6番☆☆☆
7番☆☆☆
8番☆☆(①だけなら☆)
9番☆☆☆
10番☆☆
11番☆☆☆
12番☆☆☆☆
当然、得意単元・不得意単元によって変わるでしょうが、こんな感じでしょうか。
☆☆以下の7問ほどを確実にあわせて、☆☆☆の5問の中からどれだけ取れるか。
☆☆や☆☆☆でも,気づきがないと時間を取られたり,引っかかりポイントがあったりしますので,
普段から様々な解法に触れておく事が必要ですね。
では,今回は3番の問題を取り上げてみましょう。
(問題)H29 灘中学校 算数(第1日) 大問3番
次のように,ある規則にしたがって数が並んでいます。

このとき,はじめから100番目の数は( ① )です。また,はじめから( ② )番目に3回目の
が現れます。
上で難易度を☆☆としましたが,数列の問題なので,規則に気付かなければ無駄に時間が取られてしまうでしょう。
どのような点に注目すれば規則を見つけやすいかを考えていきましょう。

まずは,整数1,2,3,4,5,6,7に○をつけてみましょう。
よくある群数列っぽい区切りが浮かんで来ますね。
ここまでが上の図です。
次に、帯分数が混じっているので,仮分数に直しましょう。これもよくある手法です。
①|②,1|③,3/2,1|④,2,4/3,1|⑤,5/2,5/3,5/4,1|⑥,3,2,3/2,6/5,1|⑦,7/2,7/3,・・・
⑤グループとか⑦グループとかに目を向けると,分子固定で分母が1ずつ増えていっているのがわかりますね。
これを元に他の数も変形させてみると,
1/1|2/1,2/2|3/1,3/2,3/3|4/1,4/2,4/3,4/4|5/1,5/2,5/3,5/4,5/5|6/1,6/2,6/3,6/4,6/5,6/6|7/1,7/2,7/3,・・・
あらら…一気にわかりやすくなってしまいました。
あとはただ解くだけ。
100=1+2+…+13+9 なので⑭グループの9番目の数 → 14/9=1と5/9(①) ※帯分数に直しましょう。
1回目は⑦グループの3番目で7/3のところ,
2回目は⑭グループの6番目で14/6のところ,
3回目は㉑グループの9番目で21/9のところ。 → 1+2+…+20+9=219番目(②)
・グループ番号をつけて区切る
・帯分数は仮分数に直す
という基本作業をきちんとやった上で,気づくことができるかという問題でした。
約分されているので気づきにくいですが,その前に基本作業ができていなければ解けません。
灘の問題といえども,基本作業はおろそかにできないですね。
う~ん、ちょっと取り上げる問題が軽すぎたかな・・・?
次回は5番を取り上げてみます。(池)
今年も灘中学校から見ていきたいと思います。
資料情報をまず見てみると,
実質倍率は(H24)2.81⇒(H25)2.81⇒(H26)2.97⇒(H27)2.61⇒(H28)2.67⇒(H29)2.76
と微増です。まぁ、あまり倍率云々を考えて受験する学校でもないというのが正直なところですが。(^^;
平均点は受験者平均で6割,合格者平均で6割5分ですから,全体的に受験生の力を測るのには
程よいテストになっていたのだろうと思われます。
私個人の感覚として,算数6割,国語・理科7割,全体で6割5分だと綺麗だなぁというのがあるので,
今回は完全にそれにマッチしたというテストでした。
今回解説記事にする算数1日目の点数に目を向けると,
受験者平均が(H24)66.5⇒(H25)45.0⇒(H26)57.2⇒(H27)41.9⇒(H28)42.7⇒(H29)49.1
合格者平均が(H24)79.4⇒(H25)58.6⇒(H26)73.3⇒(H27)54.4⇒(H28)54.8⇒(H29)63.1
去年,一昨年ときつかったのが幾らか和らいだという感じです。
一通り解いた時点で,解答欄の半分しか埋まっていないというような状況ではないでしょうから,
比較的心穏やかに問題に向い合えたのではないでしょうか。
(当然,埋めたところが全部正解しているわけではないのですけどね。)
問題数は大問12問(小問数16問程)なので小問数で10問は取りたいところですね。
1日目の算数の難易度をつけると、(灘を受けるレベルの子から見た難易度☆~☆☆☆☆☆で5個が最高レベル。)
1番☆
2番☆☆
3番☆☆
4番☆☆☆☆
5番☆☆☆☆
6番☆☆☆
7番☆☆☆
8番☆☆(①だけなら☆)
9番☆☆☆
10番☆☆
11番☆☆☆
12番☆☆☆☆
当然、得意単元・不得意単元によって変わるでしょうが、こんな感じでしょうか。
☆☆以下の7問ほどを確実にあわせて、☆☆☆の5問の中からどれだけ取れるか。
☆☆や☆☆☆でも,気づきがないと時間を取られたり,引っかかりポイントがあったりしますので,
普段から様々な解法に触れておく事が必要ですね。
では,今回は3番の問題を取り上げてみましょう。
(問題)H29 灘中学校 算数(第1日) 大問3番
次のように,ある規則にしたがって数が並んでいます。

このとき,はじめから100番目の数は( ① )です。また,はじめから( ② )番目に3回目の

上で難易度を☆☆としましたが,数列の問題なので,規則に気付かなければ無駄に時間が取られてしまうでしょう。
どのような点に注目すれば規則を見つけやすいかを考えていきましょう。

まずは,整数1,2,3,4,5,6,7に○をつけてみましょう。
よくある群数列っぽい区切りが浮かんで来ますね。
ここまでが上の図です。
次に、帯分数が混じっているので,仮分数に直しましょう。これもよくある手法です。
①|②,1|③,3/2,1|④,2,4/3,1|⑤,5/2,5/3,5/4,1|⑥,3,2,3/2,6/5,1|⑦,7/2,7/3,・・・
⑤グループとか⑦グループとかに目を向けると,分子固定で分母が1ずつ増えていっているのがわかりますね。
これを元に他の数も変形させてみると,
1/1|2/1,2/2|3/1,3/2,3/3|4/1,4/2,4/3,4/4|5/1,5/2,5/3,5/4,5/5|6/1,6/2,6/3,6/4,6/5,6/6|7/1,7/2,7/3,・・・
あらら…一気にわかりやすくなってしまいました。
あとはただ解くだけ。
100=1+2+…+13+9 なので⑭グループの9番目の数 → 14/9=1と5/9(①) ※帯分数に直しましょう。
1回目は⑦グループの3番目で7/3のところ,
2回目は⑭グループの6番目で14/6のところ,
3回目は㉑グループの9番目で21/9のところ。 → 1+2+…+20+9=219番目(②)
・グループ番号をつけて区切る
・帯分数は仮分数に直す
という基本作業をきちんとやった上で,気づくことができるかという問題でした。
約分されているので気づきにくいですが,その前に基本作業ができていなければ解けません。
灘の問題といえども,基本作業はおろそかにできないですね。
う~ん、ちょっと取り上げる問題が軽すぎたかな・・・?
次回は5番を取り上げてみます。(池)
スポンサーサイト
