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2017(H29)入試分析 算数 甲陽中学校(1日目) その1

2017.02.06 17:35|入試問題分析(算数)
今回は甲陽学院中学校を取り上げます。

まずは入試概要を見てみましょう。

受験者数 389名→363名→350名→349名→317名→382名→369名
合格者数 218名→216名→219名→219名→215名→220名→219名
実質倍率 1.78倍→1.68倍→1.60倍→1.59倍→1.47倍→1.74倍→1.68倍
倍率に関しては去年から少々戻しましたが、おそらくこのあたりの水準を
キープしたいと学校は考えていそうですね。

各科目の得点情報は
受験者平均
国語① 64.9→49.4→63.1→62.0→56.5→53.6
国語② 59.9→59.0→69.5→49.3→60.7→59.7
算数① 56.0→49.8→60.3→62.1→58.3→58.9
算数② 54.0→56.3→61.4→53.1→47.5→54.3
理科  54.7→52.1→67.9→53.7→59.8→56.9
合格者平均
国語 132.0→114.9→138.1→117.7→125.4→119.9
算数 128.6→122.6→138.3→127.2→119.0→130.5
理科 58.8→58.1→71.7→57.1→59.8→60.6
全体的に5割5分~6割5分におさまっているきれいな平均点情報です。
受験生の力がきれいにはかれていそうですね。

では,今回は1日目の6番を見てみましょう。
(問題)H29 甲陽学院中学校 算数(第1日) 大問6番
図のように35個の正方形の区画でできた街路があります。それらの正方形の1辺を通過するのに同じだけの時間がかかります。
ただし,途中で左右に曲がるときは,正方形の1辺を通過する時間の1割の時間を必要とします。
2017甲陽1日目01

(1) AからBへ一番早く着く道順は2通りです。2番目に早い時間で着く道順は何通りありますか。
(2) AからBへ3番目に早い時間で着く道順は何通りありますか。


見た目は非常にシンプルですが、同じ道順の問題でもいろいろな考え方に触れてきたかどうかで差がつく問題です。
どこで曲がるかに注目し,その場合の数をどのように求めればよいか考えましょう。

(1)1番早く着く2通りの道順は長方形の辺に沿って移動する2通り,つまり,1回だけ曲がることになります。
では,2番目に早い時間というのは1回だけ曲がればよいことになりますね。
2017甲陽1日目02
例えば,赤い道で移動する場合はのところで曲がればよいことになります。
1回目の曲がり角が決まってしまえば,あとは反対側の辺まで行って曲がるしかありません。
●をつけたところがその1回目の曲がり角になりますので全部で4+6=10通りとなります。

(2)3番目に早い時間というのは3回曲がればよいことになります。
1回目と2回目の曲がり角に注目しても解けますが,実は2回目の曲がり角だけに注目すると,よりスピーディーに
解けるかと思います。
2017甲陽1日目03
のところで2回目に曲がる方法は赤い道と青い道の2通りあります。
2回目の曲がり角が決まってしまえば,1回目と3回目は左端と右端にするか,下端と上端にするしかありません。
●をつけたところがその2回目の曲がり角になりますので全部で4×6×2=48通りとなります。

先ほども書きましたように、受験生が皆見たことがあるような非常にシンプルな問題に見えますが,
問いが少し変わるだけで難易度がぐっと変わります。
同じような問題でも,様々な切り口で,様々な解法に積極的に触れていくようにしましょう。(池)
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