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2017(H29)入試分析 算数 甲陽中学校(2日目) その1

2017.02.08 00:26|入試問題分析(算数)
今回は甲陽学院中学校2日目です。

問題の題材としては,見たことがあるものばかりという感じです。
が,実際に解いてみると一ひねりされており,大問完答まで持っていくのはなかなか難しいですね。
受験者平均もその影響で53.4とやや低めですが,問題としては非常にいい問題がそろったという印象です。
今回は,これらの問題の中から6番を見てみましょう。

(問題)H29 甲陽学院中学校 算数(第2日) 大問6番
図のように,水平な地面の上に,底面の円の半径が3m,高さが3mの円柱が立っています。この円柱の底面の中心から
6m離れた地点に高さ6mの柱が地面と垂直に立っていて,その先に小さな電灯がついています。ただし,円周率は3.14
とし,1辺が6mの正三角形の面積は15.6m^2とします。
2017甲陽2日目03
(1) 円柱の側面のうち,電灯の光が当たらない部分の面積を求めなさい。
(2) 電灯の光によって地面にできた円柱の影の面積を求めなさい。ただし,円柱の真下の地面は除きます。


影の問題でまずやらないといけない準備作業が横から見た図を書くことです。今回は6mの高さから3mの高さの物体を
照らすので,まずはこの図。
2017甲陽2日目01
(光源~物体):(物体~影の先端)=1:1 となっていることをしっかりとつかんでおきましょう。

次に上からの図を書いてみましょう。
光源から円柱の中心までの距離は6mなので,影となる円の中心は光源から12m離れます。
光源から円柱の左端までは3mなので,影となる円の左端は光源から6m,
光源から円柱の右端までは9mなので,影となる円の右端は光源から18mとなります。
つまり,影となる円の直径は18-6=12mとなることがわかりますね。
あとは光源から出る直線が元の円と影の円の両方に接するように引いてあげれば図は完成です。
赤で書かれた数が長さ,緑のところが光の当たらない側面となっているのがわかるかと思います。
2017甲陽2日目02
(1) 6×3.14×2/3×3=37.68m^2
(2) 白い部分と図形全体は相似比1:2で面積比が1:4となっていますので,色つき部分は白い部分の3倍の面積です。
(15.6+3×3×3.14×2/3)×3=103.32m^2

2013年の1日目に円柱(円筒)に太陽光線があたる問題が出ましたが,今回は円柱と点光源なので,作図の違いで
ちょっと戸惑った子がいたかもしれませんね。
解説としては非常にシンプルにまとまりますが,なかなか(2)まで取るのは難しいかなと思います。(池)
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