2017(H29)入試分析 算数 六甲学院中学校 A日程

2017.02.26 13:28|入試問題分析(算数)
今回は六甲学院中学校のA日程です。

今年は314人の受験者数に対して172人の合格者。実質倍率が1.83倍で去年とほぼ横ばいでした。
各教科の受験者平均が,国語86.6/150点,算数84.5/150点,理科62.3/100点に対して
合格者平均が,国語92.4/150点,算数100.9/150点,理科67.7/100点。
各教科の点差が,国語5.8/150点,算数16.4/150点,理科5.4/100点ですから,
やはり算数の出来が合否への影響が大きいということが言えそうです。

各問題に目を向けると…
大問1 計算問題が2つ。当然しっかり合わせましょう。
大問2 2個の正方形を同時に眺めて,手が進まない子がいそうですね。
    「直角二等辺三角形と正方形①」「直角二等辺三角形と正方形②」にわけて分析した後でまとめると考えやすく
    なります。「ややこしいときはシンプルな状態から考える」の典型題です。
大問3 円と角度の問題。見た目はそれほど難しくなさそうな問題ですが,中心角と円周角の関係を算数の段階では
    教えていないケースが多いので,意外と解けなかったのではないかなと思われます。
    実際解くときにも,中心角と円周角の関係は使いません。
大問4 よくあるカード並べの問題ですが,カードのサイズが3.5cm×6.5cm,間隔が0.7cmと小数になっていることで,
    正解率がガクンと下がったはずです。小数や分数の最小公倍数探しは練習する機会も少ないでしょうから,
    出会ったときにしっかりとマスターしておきたいですね。
大問5 狂った定規の問題。類題として狂った巻尺・歩幅など,何問かやってきているはずですが,逃げちゃった子が
    多いはず。そしてしっかりとそこをついてくる出題です(笑)
大問6 折った紙を切り取って広げる問題。丁寧にやれば正解できるはずですから,正解率は高そうです。
    定規とコンパスを用いて書きなさいとのことなので,時間を取られすぎないかが勝負かな。
大問7 鶴亀算3連発。六甲受験者ならばここは軽く全問合わせておきたいところです。
大問8 数の操作の問題です。1歩1歩戻っていくだけですが,全操作を書くと大変なので,どのように端折るかが勝負です。
大問9 速さの問題。わざわざ,ここまできれいなダイヤグラムを描いてくれているということは,
    「普段は速さの問題は状況図で取り組む」→「今回はダイヤグラムで解いてほしい」
    →「受験者に描かせるのはしんどいかもしれない」→「きれいなダイヤグラムを載せておこう」という判断でしょう。
    それによって,問題の難易度がぐっと下がったように思います(因みに,状況図でも十分対応可能です)。
算数の先生から見ると,全体的に難易度は大幅に下がったかのように見えるのですが,受験生から見ると少し下がった
という程度なのかなと思います。そういう意味でも今回はどれを取り上げたものか悩みましたが,5番を見てみましょうか。

(問題)H29 六甲学院中学校 A日程 算数 大問5
正確なものさしAと,正確でないものさしB,Cがあります。B,Cは,それぞれ目盛りは等間隔についていますが,
伸びるかまたは縮むかしていて,正しい長さが測れません。B,Cでそれぞれ10cmとなるまっすぐな線を引いて,
Aでこれら2本の線の長さを測ったところ,差は7mmでした。次に,B,Cで,ある正方形の1辺の長さを測ったところ,
Bでは15cm,Cでは14cmになりました。この正方形の1辺の長さをAで測ると何cmですか。

上でも書きましたが,これ系の問題って,逃げちゃう子が多いんですよね。理由は簡単。
解いているうちに混乱するからです。10cmの線を引いたって書いているくせにBの10cmとCの10cmで長さが違う。
同じ正方形の1辺を測ったはずなのに,Bでは15cm,Cでは14cm。同じ「cm」で見ているので混乱するはずです。

そこで,正確な長さ以外はcmを使わずに表すようにしようと考えることが手掛かりになります。
Aのものさしは正確なのでそのまま。Bのものさしの1cmを①,Cのものさしの1cmを[1]としましょう。
引いた線の長さは⑩と[10]なので,これらの差が7mmとなります。 … ☆
また,正方形の1辺は⑮=[14]なので,比合わせして,⑮=[14]=<210>としましょう。
すると,⑩=<140>,[10]=<150>ですから,☆より,<10>=7mmということになります。
今回求めるのは正方形の1辺の正確な長さですので,<210>=147mm→14.7cmが答えです。

解説してしまうと,この問題自体は簡単ですが,ややこしい問題に対応するための思考が盛り込まれていますよね。
・なぜ自分はこの問題を解くときに混乱してしまうのか(混乱してしまったのか)
・それを防ぐためには何をすればよいのかorどうすればよいのか
の分析の積み重ねが大切です。
ただただ「わからない」「むずかしい」だけで済ませずに,その一歩先に踏み込むことで解ける問題の幅が広がります。
(池)
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