2017(H29)入試分析 算数 高槻中学校 B日程
2017.03.15 14:36|入試問題分析(算数)|
今回は高槻中学校のB日程を見てみましょう。
まずは入試関連の数値情報。
受験者→合格者(倍率)
男子:625人→300人(2.08倍)
女子:241人→81人(2.98倍)
A日程に比べて女子の倍率がぐっと上がっています。
統一日以降の女子の選択肢がもともと少なかったところに共学化が来たので、
男子以上の率で女子が集まったということでしょうか。
各問題に目を向けてみると,
大問1 計算問題5問。(5)の分母はかけ算のままで通分していきましょう。
大問2 濃度の問題。(3)は答えが汚いですが,何とか合わせてしまいたいところです。
大問3 場合の数。おそらく,この小問3つでものすごく差がついたように思います。
解ける人にはなんてことない問題なんですけどね…
今回はこれを見てみましょうか。
大問4 直方体の切断。この単元は問題の難易度以上に差がつきますから,大問3同様に
合否を分けたと思われます。
大問5 おうぎ形と直角二等辺三角形の転がり移動。(1)は必須。(2)もよくある問題なので,取りたいところ。
こうやって見ると,大問1,3,5でいかに落とさないか,大問3,4にどれだけ対応できるかの勝負になりそうですね。
では大問3です。
(問題)H29 高槻中学校 B日程 算数 大問3
赤,青,黄の色をつけたサイコロが1つずつあります。3つのサイコロを同時に振り,出た3つの目の数について
次の問いに答えなさい。
(1) 赤のサイコロの目の数が,他の2つの目の数より大きい出方は何通りありますか。
(2) 3つの目の数のうち,2つの目の数の積が残りの目の数と同じとなる出方は何通りありますか。
(3) 3つの目の数がすべて異なり,3つの数の平均が,3つの数のうちの1つと同じとなる出方は何通りありますか。
(1) 赤のサイコロの目の数によって場合分けしてみましょう。
★赤のサイコロの目の数が6の場合 残り2つは1~5を自由に出してよいので,5×5=25通り
★赤のサイコロの目の数が5の場合 残り2つは1~4を自由に出してよいので,4×4=16通り
★赤のサイコロの目の数が4の場合 残り2つは1~3を自由に出してよいので,3×3=9通り
★赤のサイコロの目の数が3の場合 残り2つは1~2を自由に出してよいので,2×2=4通り
★赤のサイコロの目の数が2の場合 残り2つは1を自由に出してよいので,1×1=1通り
これらの合計ですので,25+16+9+4+1=55通りとなります。
(1)の正解率はまぁまぁ高そうかな…
(2) ○×△=□(ただし,△は○以上の数)の形で書き出してみましょう。□を1から順に大きくするように考えて…
(○,△,□)=(2,3,6)(1,6,6)(1,5,5)(2,2,4)(1,4,4)(1,3,3)(1,2,2)(1,1,1)
ここまではたぶん皆できるんですよね。答えは8通りではありません。
(2,3,6)の場合,どの数をどの色で出すかで別物と考えなければいけませんので,3×2×1=6通りとなります。
(1,6,6)の場合、1が「赤になるか」「青になるか」「黄になるか」の3通りがありますね。
(1,5,5)(2,2,4)(1,4,4)(1,3,3)(1,2,2)も同様です。
(1,1,1)の場合はどの色も1を出すしかないので1通り。
つまり6+3×6+1=25通りが答えです。
言われれば簡単なんですけどね…
(3) 平均値をはさんで,+方向と-方向に同じだけ離れればよいですね。
先ほどと同様,(○,△,□)の形(ただし,○<△<□)で書き出してみましょう。平均値の△を2から順に大きくすると,
(1,2,3)(1,3,5)(2,3,4)(2,4,6)(3,4,5)(4,5,6)の6パターン。
今回はいずれも3×2×1=6通りずつあるので,6×6=36通りが答えとなります。
(2)(3)がよく似ているので,両方できたか両方間違えた人が多かったと思います。
書き出すときに,どこに注目しながら書き出すか,更に,並び替えた場合を考える必要があるか。
この辺りをきちんとしないと場合の数は正解しません。
雑な解き方をしていると身につかない単元,これが「場合の数が苦手」という人が多い理由ですね。(池)
まずは入試関連の数値情報。
受験者→合格者(倍率)
男子:625人→300人(2.08倍)
女子:241人→81人(2.98倍)
A日程に比べて女子の倍率がぐっと上がっています。
統一日以降の女子の選択肢がもともと少なかったところに共学化が来たので、
男子以上の率で女子が集まったということでしょうか。
各問題に目を向けてみると,
大問1 計算問題5問。(5)の分母はかけ算のままで通分していきましょう。
大問2 濃度の問題。(3)は答えが汚いですが,何とか合わせてしまいたいところです。
大問3 場合の数。おそらく,この小問3つでものすごく差がついたように思います。
解ける人にはなんてことない問題なんですけどね…
今回はこれを見てみましょうか。
大問4 直方体の切断。この単元は問題の難易度以上に差がつきますから,大問3同様に
合否を分けたと思われます。
大問5 おうぎ形と直角二等辺三角形の転がり移動。(1)は必須。(2)もよくある問題なので,取りたいところ。
こうやって見ると,大問1,3,5でいかに落とさないか,大問3,4にどれだけ対応できるかの勝負になりそうですね。
では大問3です。
(問題)H29 高槻中学校 B日程 算数 大問3
赤,青,黄の色をつけたサイコロが1つずつあります。3つのサイコロを同時に振り,出た3つの目の数について
次の問いに答えなさい。
(1) 赤のサイコロの目の数が,他の2つの目の数より大きい出方は何通りありますか。
(2) 3つの目の数のうち,2つの目の数の積が残りの目の数と同じとなる出方は何通りありますか。
(3) 3つの目の数がすべて異なり,3つの数の平均が,3つの数のうちの1つと同じとなる出方は何通りありますか。
(1) 赤のサイコロの目の数によって場合分けしてみましょう。
★赤のサイコロの目の数が6の場合 残り2つは1~5を自由に出してよいので,5×5=25通り
★赤のサイコロの目の数が5の場合 残り2つは1~4を自由に出してよいので,4×4=16通り
★赤のサイコロの目の数が4の場合 残り2つは1~3を自由に出してよいので,3×3=9通り
★赤のサイコロの目の数が3の場合 残り2つは1~2を自由に出してよいので,2×2=4通り
★赤のサイコロの目の数が2の場合 残り2つは1を自由に出してよいので,1×1=1通り
これらの合計ですので,25+16+9+4+1=55通りとなります。
(1)の正解率はまぁまぁ高そうかな…
(2) ○×△=□(ただし,△は○以上の数)の形で書き出してみましょう。□を1から順に大きくするように考えて…
(○,△,□)=(2,3,6)(1,6,6)(1,5,5)(2,2,4)(1,4,4)(1,3,3)(1,2,2)(1,1,1)
ここまではたぶん皆できるんですよね。答えは8通りではありません。
(2,3,6)の場合,どの数をどの色で出すかで別物と考えなければいけませんので,3×2×1=6通りとなります。
(1,6,6)の場合、1が「赤になるか」「青になるか」「黄になるか」の3通りがありますね。
(1,5,5)(2,2,4)(1,4,4)(1,3,3)(1,2,2)も同様です。
(1,1,1)の場合はどの色も1を出すしかないので1通り。
つまり6+3×6+1=25通りが答えです。
言われれば簡単なんですけどね…
(3) 平均値をはさんで,+方向と-方向に同じだけ離れればよいですね。
先ほどと同様,(○,△,□)の形(ただし,○<△<□)で書き出してみましょう。平均値の△を2から順に大きくすると,
(1,2,3)(1,3,5)(2,3,4)(2,4,6)(3,4,5)(4,5,6)の6パターン。
今回はいずれも3×2×1=6通りずつあるので,6×6=36通りが答えとなります。
(2)(3)がよく似ているので,両方できたか両方間違えた人が多かったと思います。
書き出すときに,どこに注目しながら書き出すか,更に,並び替えた場合を考える必要があるか。
この辺りをきちんとしないと場合の数は正解しません。
雑な解き方をしていると身につかない単元,これが「場合の数が苦手」という人が多い理由ですね。(池)
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