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豊島岡女子学園中学校 算数 問題 解説&入試分析★2017年(H29年)

2017.05.01 18:25|入試問題分析(算数)
今回は豊島岡女子学園中学校第1回をとりあげます。

受験者数999人、合格者数397人

受験者平均は175.38/300
合格者平均は205.20/300

各教科の平均点は(受験者平均点,合格者平均点)の順で

国語(56.15,64.99)
算数(64.55,75.92)
社会(29.96,34.07)
理科(24.72,30.23)


各問題を見ていくと

大問1 (1)計算問題です、しっかり確実にあわせましょう。
(2)一の位が0か2、百の位は0以外という条件をしっかり確認しましょう。
(3)(練習できる人の人数)×(時間)でのべ時間を出し,人数で割って1人あたりの時間を求める問題です。
(4)A・Bの関係とB・Cの関係を繋げて,A・Cの関係を導き出します。
表形式で素早く整理して正解したいところです。

大問2 (1)割るという操作は商が整数である場合と考えられます。
24=2×2×2×3より、2で何回割り切れるか、3で何回割り切れるかを考えます。
(2)2人の年齢の和に注目して考えましょう。花子さんが20才のときを①年前とすると、そのときの2人の年齢の和は20+22-①=42-①,現在の2人の和は22+20+①=42+①,これらの合計である42-①+42+①=84才が①年前の2人の年齢の和の3倍となります。
(3)ニュートン算です。水そうの容量を[120]とすると、給水管は[120]÷40=[3]/分、排水管は[120]÷60+[3]=[5]/分となります。
(4)△ABGと△EFGの相似と△DCFと△IGFの相似からBFとIGとGCの長さを求めて、長方形から台形ABEFと台形DCGIと正方形EFGHを引くなどして求められます。難易度は違いますが、この問題は神戸女学院2006年5番の問題とほとんど同じ図でした。
標準的な問題なので、しっかり正解したいところです。

大問3 (1)違う濃度の食塩水を混ぜる基本的な問題です。
(2) (1)の結果からAとBを混ぜると6%になり、Cを混ぜても6%なので結局6%の食塩水200gに入ってる食塩の量を求めることになります。
簡単なので瞬殺しましょう

大問4 今回はこの問題を扱います。

大問5 (1)5人とも同じ個数なので、E,D,C,Bと順番に指名して3個ずつ持たせます。
(2)Eが1個になるのは,C・D・Eで合計1回だけ指名される場合です。A,A,A,Eと指名してCは4個となります。
(3)指名される人ごとのAとEのボールの増減を考えると,(指名される人[Aの増減・Eの増減]で)
A[+1,増減なし]  B[増減なし,増減なし] C[増減なし,+1] D[+1,+1] E[+1,+1]
となります。つまり,Aを指名せずに,Cをいかに多く指名するかがA<Eとするためのポイントになります。スタートではAが指名されているのと同じことですから,A→E→D→C→CでEの個数を+1にするしかありません。このとき、Bの個数は2個になります。
その場で色々試してみて、題意をつかんで答えるタイプになりますが、複雑ではないので出来るだけ正解したいです。

大問6 (1)六角柱から三角錐6つをとりのぞきます。三角錐の底面積は、正六角形の1/6となります。
(2)(高さ4cmの六角柱)-(底面から高さ4cmのところで切り落とした三角錐)×3-(底面から高さ8cmのところで切り落とした三角錐)×3で求まります。

大問1、大問2(1)(3)(4)、大問3をしっかり押さえ,後に解説する大問4をテンポよく正解し、大問5、大問6にしっかりと時間を割きたいですね。

(問題)H29年 豊島岡女子学園中学第1回 大問4
中心が同じ点である2つの円があり、大きい円は1周18cm、小さい円は1周9cmです。点Pは大きい円の周の上を時計回りに毎秒3cmの速さで動き、点Qは小さい円の周の上を時計回りに毎秒2cmの速さで動きます。最初、下の図のように、点P,点Qと円の中心Oが、この順に一つの直線の上にあり、点Pと点Qは同時に動き始めます。このとき、次の各問いに答えなさい。
tosi17m1.jpg
(1)点P,点Qが動き始めてから、3点O,P,Qが初めて一つの直線の上に並ぶのは何秒後ですか。
(2)3点O,P,Qを結んでできる三角形が初めて直角三角形になってから、次に直角三角形になるまでに何秒かかりますか。
(3)点P,点Qが動き始めてから180秒後までの間に、3点O,P,Qを結んでできる三角形が直角三角形になるのは全部で何回ありますか。



[解説]
(1)角速度を求めます。Pは1秒で360°×(3/18)=60°、Qは1秒で360°×(2/9)=80°進みます。Pを止めて考えると1秒でQが20°進むことになります。
よって180°になるには180°÷20°=9秒とわかります。

(2)Pを止めて考えます。
tosi17k1.jpg
動き始めは∠PQOが鈍角でQが進むと小さくなっていくので初めて直角三角形になるのは∠PQO=90°のときです。

tosi17k2.jpg
OPはOQの2倍より∠QOP=60°となります。
このとき、∠OPQは30°で最大になっていて90°にはなりません。

tosi17k3.jpg
次に∠QOPが大きくなっていって90°になるときが2回目の直角三角形です。
この間に進んだ角度の差が90°-60°=30°になればよいので30°÷20°=1.5秒とわかります。

(3)
Pを止めて考えます。
Qを180°進める間に出来る直角三角形は1回目と2回目に出来た2つです。
tosi17k4.jpg
1周で360°÷20°=18秒です。
Qが1周すると1回目の青の直角三角形をOPに対して線対称な位置の緑色の直角三角形
2赤い目の赤の直角三角形をOPに対して線対称な位置の紫の直角三角形
がそれぞれ出来ます。
1周で4回直角三角形ができることになります。
よって180秒で10周なので4×10=40回となります。


角速度の問題は、よく出題される単元です。
1点を止めて考えるという解法をしっかり身につけて、他の人に差をつけましょう。
がんばってください(畠田)

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