渋谷教育学園渋谷中学校 算数 問題 解説&入試分析★2018年(H30年)第1回

2018.04.11 17:55|入試問題分析(算数)
渋谷教育学園渋谷中学を取り上げます。

第1回は受験者数は男子170名、女子250名、合計420名
合格者数は男子48名、女子71名、合計119名
倍率は男子3.54倍、女子3.52倍、全体で3.53倍
2018年第1回の入試合格最低点は300点満点中、男子182点・女子197点です。
今年も女子の難易度が高くなっています。

それでは勉強になりそうな立体図形の問題をとりあげます。



(問題)H30 渋谷教育学園渋谷中学校 第1回 大問3
1辺の長さが6cmの立方体があります。立方体の3つの頂点を通る平面で切り,立方体から1つの三角すいを取り除いた,図1のような立体Aを作りました。
次の問いに答えなさい。ただし,すい体の体積は,「(底面積)×(高さ)÷3」で求めることができます。
sibusibu2018m1.jpg
(1)解答用紙に立体Aの展開図の一部がかかれています。展開図の1つを完成させなさい。
sibusibu2018m3.jpg

(2)立体Aの①の面を底面として机に置き,真上から見ると1つの平面図形に見えました。そのときの図形の名前を答えなさい。

1辺の長さが10cmの立方体があります。立方体の3つの頂点を通る平面で切り,立方体から三角すいを取り除いた後,さらに立方体の3つの頂点を通る別の平面でもう一度切り,三角すいを取り除いた,立体Bを作りました。図2は立体Bの展開図です。ただし,図の等しい印は,等しい長さであることを表しています。
sibusibu2018m2.jpg
(3)立体Bの体積は何㎤ですか。

(4)立体Aを①の面を底面として机に置き,立体Bを②の面を底面として机に置きます。このときの,立体Aと立体Bの高さの比を最も簡単な整数の比で表しなさい。



(1)
すぐにわかればそれに越したことはないですが,一つの解法としては頂点打ちをします。sibusibu2018k1.jpg

そして展開図の正三角形のところをA,B,Cを打って残りの頂点を打っていきます。
sibusibu2018k2.jpg
すると正方形BGFEがないので,これを書きます。

(2)
各頂点を①を含む平面に正射影するとどんな図形かと言う問題になります。
sibusibu2018k31.jpg
点D,G,Eを通る平面は①に平行です。
正三角形ABCと正三角形DGEを正射影してあわせると6つの頂点が等距離に並ぶようになるはずです。
sibusibu2018k32.jpg
図のような正六角形になります

(3)
sibusibu2018k3.jpg
3つの頂点を通る平面で三角すいを切り落とすことになる切り方は、図のように4つあります。
展開図に正方形がありませんが,このうち正方形がないのは一番右の切り方となります。
よって体積は立方体から三角すい2つを取り除いて
10×10×10-(10×10×1/2×10×1/3)×2=2000/3㎤
とわかります。

(4)
まず一般的に立方体から三角すいを切り落としたとき高さはどのようになるのかを考えてみます。
Bのように立方体を切ります。
sibusibu2018k4.jpg
切り口の正三角形は平行です。
すると図から切り落とす三角すいの高さは立方体の対角線の1/3とわかります。
(Aの元の立方体の辺の長さ):(Bの元の立方体の辺の長さ)=6:10=3:5
(立体Aの高さ)=(対角線の2/3)
(立体Bの高さ)=(対角線の1/3)
より
(立体Aの高さ):(立体Bの高さ)=3×2/3:5×1/3
6:5
とわかりました。


頂点打ちや,切断,平面で考えるなど難しめの道具をたくさん使って解く問題です。
勉強にも良い問題なので練習しておきましょう!(畠田)
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豊島岡女子学園中学校 算数 問題 解説&入試分析★2018年(H30年)

2018.04.09 21:28|入試問題分析(算数)
豊島岡女子学園中学校第1回の問題をとりあげます。

旅人算の難易度が高めの問題です。

(問題)H30年 豊島岡女子学園中学第1回 大問4
家と公園の間に図書館があります。AさんとBさんが家から公園までそれぞれ一定の速さで歩きます。Aさんは,家から公園まで20分かかります。Aさんが家から図書館まで歩くのにかかった時間と,Bさんが図書館から公園まで歩くのにかかった時間の合計は22分です。また,Bさんが家から図書館まで歩くのにかかった時間と,Aさんが図書館から公園まで歩くのにかかった時間の合計は23分です。このとき,次の各問いに答えなさい。
toshima2018m1a.jpg
(1)Bさんが家から公園まで歩くのにかかった時間は何分ですか。

(2)Aさんが家から図書館まで歩くのにかかった時間は何分ですか。

(3)AさんとBさんが家を同時に出発し,また同時にCさんが分速360mで走る車で公園を出発し家へ向かいました。また,BさんはAさんとCさんが出会った地点を,AさんとCさんが出会ってから1分後に通過しました。家から公園までの距離は何kmですか。



(1)
線分図で足したり引いたりして、B:家→公を作ります。
toshima2018k2.jpg
Aは赤,Bは青です。
かかる時間で考えて
{(A:家→図)+(B:図→公)}+{(B:家→図)+(A:図→公)}-(A:家→公)=22+23-20 分
より
(B:家→公)=25 分


(2) (1)の問題から家→公までAは20分,Bは25分より同じ距離を歩くときの時間の比は
A:B=20:25=4:5
となります。
家→図までのAのかかる時間ですが,和や差で考えるとうまくいくことがあります。

{(B:家→図)+(A:図→公)}と(A:家→公)の差は(A:家→図)と(B:家→図)の差になります。家→図の同じ距離より,それぞれかかった時間をAは④,Bは⑤とおけて
toshima2018k3.jpg
23-20=3分が⑤-④=①に等しいので①=3
よってAさんが家から図書館まで歩くのにかかった時間は④=3×4=12分とわかりました。


(3)まず同じ時刻は同じ記号で状況図を書いて整理してみます。
準備としてAとBの速さの比を求めておくと,家→公までにかかった時間の逆比で
A:B=20:25=4:5
同じ時間であれば,距離は速さの比になります。
toshima2018k4.jpg
Cは紫です。
すると⑤-④=①の部分がBが1分で進む距離に相当します。
と言うことはB:○→△まで④はBの4分相当より○→△の時間は4分です。
これでC:○→△の距離は360×4=1440mとわかります。
toshima2018k5.jpg
B:家→公は距離㉕,A:○→△は距離⑤より,C:○→△は距離㉕-⑤=⑳
よって⑳=1440なので家から公園までの距離は
1400×25/20=1800m
つまり1.8kmとわかりました。


旅人算のレベルが高めの考え方、道具を使うので勉強するのにも良い問題です。
しっかり勉強していけば報われます!(畠田)
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雙葉中学校 算数 問題解説&入試分析★2018年(H30年)

2018.04.07 15:53|入試問題分析(算数)
雙葉中学をとりあげます。

受験者数299人、合格者数120人で倍率2.5です。
昨年の倍率が2.96で今年は下がりました。

今年の問題は例年ような「解法は単純で計算が複雑」と言うわけではなく,どの問題もひねりが効いていてレベルの高い解法が問われる問題でした。

それでは勉強になりそうな展開図と場合の数の問題をとりあげます。
(問題)H30年 雙葉中学校・算数 大問5
[図1]の立体の4つの面は、すべて合同な正三角形です。この立体のそれぞれの面に1、2、3、4の数字を書きました。
ある方向から見ると[図2]、別の方向から見ると[図3]のようになりました。
hutaba2018m1.jpg
(1)この立体の展開図を完成させましょう。また、向きを考えて2、3、4の数字も書きましょう。

hutaba2018m2.jpg
(2)この立体を、4と書いた面を下にして置きます。ここから、辺を軸にして立体を倒して、下にきた数字を足していきます。
① 3回倒して、和が6となるときの下にきた数字の出方をすべて書きましょう。
必要なら答えの線をのばして書きましょう。(考え方と答え)
hutaba2018m3.jpg
② 5回倒して、和が13になるときの下にきた数字の出方は全部で何通りですか。(考え方と答え)



(1)頭でイメージを考えると混乱して焦ってくる人もいるので、頂点うちをしたら良いですね。
hutaba2018k1.jpg
更には数字の向きも考えないといけないので、数字の頭はどの頂点の方向に向いてるかもチェックします。
図の打ち方では
1は△ABCで頭はA
2は△ADBで頭はB
3は△BCDで頭はC
4は△ACDで頭はD
です。

hutaba2018k2.jpg
1の頭がAに向くように△ABCの頂点をうちます。
図のように展開した場合は残りの頂点はすべてDですね。
後は
△ADBに頭がBになるように2
△BCDに頭がCになるように3
△ACDに頭がDになるように4
を書き込めば出来上がりです。



(2)
四面体を転がしていくわけですが,次に下になる可能性がある数字は今の下にあるもの以外の数字全部です。
単純化すると同じ数字が連続しないように数字の並びを決めていけばよくなります。

ここからは図形問題ではなく,同じ数字が連続しない並べ方の場合の数の問題です。

「数字の組み合わせを考える→並べる」
の手順で数えていく方針でやってみます。

数字の組み合わせを考えるときは漏れなく重複ないように
○≧□≧△≧…
となるように右の数字は左の数字以下のルールで数えることにします。



1,2,3,4を重複を許して3つ使って和が6になる数字の組み合わせは
411
321
222
最初に4がこないように並べると
(a)411の並べ方
1→4→1
(b)321の並べ方
1→2→3
1→3→2
2→1→3
2→3→1
3→1→2
3→2→1
(c)222の並べ方
2が連続するのでなし

よって7通りとわかりました。



1,2,3,4を重複を許して5つ使って和が13になる組み合わせは
44311
44221
43321
43222
33331
33322
です。

次に4が先頭にこないように並べると
(a)44311の並べ方
hutaba2018k3.jpg
樹形図より7通り

(b)44221の並べ方
44311の場合で1と2を書きかえたらよいので同じ7通り

(c)43321の並べ方
・3から始めると次は1,2,3,4の4つの数字を3が先頭にこないように並べて3×3×2×1=18通り
・1から始めると○△○△○において△に2と4を並べて2通り,○に2つの3を入れて3通りで2×3=6通り
・2から始めるものも1から始めるのと同じで6通り

(d)43222の並べ方
2○2○2の○に3と4を並べて2通り

(e)33331の並べ方
3がどうやっても連続するのでなし

(f)33322の並べ方
32323の1通り

以上より7+7+18+6+6+2+1=47通りとわかりました。



大変な問題ですが,立体図形や展開図の解法,問題をシンプル化,漏れなく重複なく数えるための整理の仕方など有用なものを多く使うので勉強に良い問題です。
しっかり勉強しておきましょう(畠田)
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女子学院中学校 算数 問題 解説&入試分析★2018年(H30年)

2018.04.06 19:44|入試問題分析(算数)
今回は女子学院をとりあげます。

受験者数が717名、合格者は275名
倍率は2.61倍になります。

合格最低点は非公表です。
低くても7割5分から8割を目標にしたいところです。
標準的な問題が多く、素早く正確に高得点をとる争いになります。

それでは少し工夫が必要であった過不足算の問題をとりあげたいと思います。


(問題)H30 女子院中等部 算数 大問5
中学生が何台かのバスで遠足に行きます。
各バスには,先生が必ず2人乗ります。乗客55人乗りのバス[      ]台では,30人分が空席になります。
乗客40人乗りのバスでは,55人乗りのときより2台増やしても生徒29人が乗れません。中学生は全員で[      ]人です。




過不足算ですが,過不足算を使うには分配されるものが一定である必要があります。
だから中学生の人数だけで考えるのがポイントです。

先生の人数を除くと
53 53 53 … 53 53 不足 30人
38 38 38 … 38 38 余り 38+38+29人

(不足)+(余り)=30+38+38+29=135人
バス1台で53-38=15人の差なので
バスは135÷15=9台
中学生の人数は53×9-30=447人とわかりました。


早く正確に答えるには,典型的な問題でもしっかりと使い方がわかっているかで差が出ます。
色々なパターンを練習して理解を広げておきましょう。(畠田)
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桜蔭中学校算数 問題解説&入試分析★2018年(H30年)

2018.04.03 18:54|入試問題分析(算数)
今回は桜蔭中学を取り上げます。

受験者数521人、合格者数280人、補欠者数30人で倍率は1.9です。
平均点などは非公表ですが、例年では算数は6割5分程度が目安です。

今年の問題は数学的思考が必要なものや,算数としてもヘビーなものが多く難易度が高かったのではないかと思います。


それでは,他の問題でも使うことりそうな処理をする場合の数の問題です。

(問題)平成30年 桜蔭中学校・算数 大問2(2)
同じ大きさの白と黒の正三角形の板がたくさんあります。図のように白い板を24枚すきまなく並べて正六角形を作ります。
次に,24枚のうち何枚かを黒い板と取りかえます。
このとき,正六角形の模様は何通り作れますか。
ただし,回転させて同じになるものは同じ模様とみなします。また,正六角形を裏返すことはしません。
ouin2018m1.jpg
① 24枚のうち1枚を取りかえたとき
② 24枚のうち2枚を取りかえたとき





ouin2018k1.jpg
図の点Oを中心に60度ずつ回転させていって重なる板は同じ色で塗ると軌道は図のように4つになります。


1枚を赤の軌道,青の軌道,緑の軌道,紫の軌道のどこかに塗る4通りになります。


(a)1つの軌道に2枚 と (b)2つの軌道に1枚ずつの場合に分けて考えます。

(a)1つの軌道に2枚
軌道の選び方は4通り
ouin2018k2.jpg
その2枚の間隔が0,1,2の3通り
よって4×3=12通り

(b)2つの軌道に1枚ずつ
軌道の選び方は4つから2つ選ぶ組み合わせで(4C2=)(4×3)/(2×1)=6通り
ouin2018k4.jpg
例えば赤と青なら,図のように赤の1枚を固定して,青はその赤の板に対して6通りです。他の組み合わせも同じでこのように一方の軌道の板を固定して考えると,他方の軌道の板は6通り
よって6×6=36通り

(a),(b)より12+36=48通り
とわかりました。


円順列の1つを固定して考えたり,間隔を考える
回転して重なるものを分類して軌道を考える
などレベルの高い考え方、整理の仕方を使います。
本番は②は難しいかもしれませんが,勉強に良い問題で,桜蔭らしい問題でもあるので解いて勉強してみてください(畠田)

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